2007.3.28(Wed)

なんか山熱が出ちゃって、地図を見たり、山渓の雑誌を見たり、登山の本を読んだりしてニヤニヤしている。ダイビングはやってる最中が楽しいけれど、山は登ってる最中は苦しくて、でも下りてきて時間が経つとまた行きたくなるんだよねー。不思議だ。

さて以下、17日の日記。

*****

ふと思いたって、1日だけ食事を断つ、プチ断食ってのをやってみました。……や、「ふと」というのは嘘ですね。最初のキッカケはか〜なり前。とあるサイトに「たまにプチ断食をやっている」と書いてあって、そのやり方を読んで「これならできるかも」とやる気になったのです。が、やる気になったのはその時だけ。そのページを保存して、後はすっかり忘れていました。

ところが、去年暮れから今年2月にかけて仕事が忙しく、そのストレスのせいか食欲が妙なコト(常に飢餓感がある感じ)になってしまい、間食が多くなりました。そこに2月末の北海道旅行でのドカ喰いが追い討ちをかけ、別にどこが痛いとか辛いとか食欲がないとかそんなのは全然なかったのですが、何とな〜く胃腸が疲れているような症状が2〜3出ていて、そこでたまたま読んだのが菅野彰さんの断食体験エッセイで、俄然体をリセットしたい気分が盛り上がってしまったのです。

断食は初めてではありません。小学校5年だか6年だかに1度、もう少し本格的なのをやったコトがあります。なんでそんな年齢で断食なんかしたのかというと、当時住んでいた東北の田舎の近所に、たぶんその筋では有名な断食道場(?)があったからなのです。んで何かあったのかなかったのか知りませんが、母がそこで1週間くらいの断食をすると言うので、興味を持った私もつきあったのです。1週間といっても、1週間丸まる食べないワケではなく、数日断食をして、数日かけて普通食に戻していくようなもんだったと思います。あんまり昔なんで定かではありませんが。

まぁとにかく、記憶の糸を辿ってそのときのコトを思い出すと、そんなに大変だったような覚えはありませんが、嫌なコトはすぐに忘れる私の記憶力では当てになりません。でも低血糖症じゃあないから、たった1日の断食が耐えられないっつーコトもないだろう。それより断酒の方が……。うーん……。とにかくやってみるか! というワケで、冒頭に至ります。

やってみた結果ですが、断食デーその日は、そう辛くありませんでした。夕方ごろからさすがにずっと「腹減った〜」状態が続いて、頭がぼんやりしてきたくらいでしょうか。ただ普通食に戻していく段階で、意思の力が足りませんでした。私が参考にしたサイトでは、おもゆ→おかゆ→普通食5分目→普通食7分目→普通食と、徐々に戻していくんですが、私はおもゆ→おかゆ→でワープして、いきなり普通食に飛んでしまいました。う〜ん。

目的のリセット効果はあったのかというと、これはあった気がします。辛くなかったのも、たぶん相当胃腸が疲れてたからなんだろうなあ。なんだかすっきりした気がするし、断食後に胃が小さくなったりもせず、健康的に腹が減ってます。こりゃたま〜にはやってみるのも、いいかもしれません(必要のないときにする必要もない、と思いますけど)。

おっと、ついでにぬるま湯洗顔以外のスキンケアを一切断つ、肌断食ってのもやってみました。ググるとたいてい「週末の2日でやれ」と書いてあるんですが、菅野さんが効果を実感したのは5日目だというし、普段ノーメイクで過ごしているので、とりあえず1週間続けました。でも多少毛穴がキレイになったかな?くらいで、こっちはあんまり効果が分からなかったです。混合肌だと思っていた私の肌が、ばりばりの乾燥肌だったってのは痛いほどよ〜く分かったけど。やっぱ私には油分が足りないようです(←ここ2年ほど、健康診断でコレステロール値が低すぎて引っかかっている)。

2007.3.26(Mon)

桜は散り際が美しい、という日本人的感性を持ち合わせていないワケではないし、散り際美しいと心から思うけれども、一番好きなのは花が開き始めた今の時期かもしれない。気の早い一枝か二枝が花を開かせていて、他の蕾は今にもぽんっと開きそうで、花の数は少ないのに木の枝の先までうっすら桃色に染まっている。さあ今から行くぞー!みたいな、期待感。爆発する直前の、溜めに溜めたエネルギー。わくわくする。

2007.3.25(Sun)

去年から、私の中では“父と山に行こう”運動展開中。14日の水曜日は、その第2弾(第1弾は東北で)で陣馬山へと行ってきた。前に一緒に登った美濃ちゃんが今回も付き合ってくれるというのも嬉しい(しかし前に登ったのって、もう4年も前なのか)。

久しぶりに祖母宅に顔を出しておくか、と前日は父と一緒に祖母宅に泊めてもらい、当日の朝、新宿に向かう。そこで美濃ちゃんと合流し、中央線で藤野へ。登山口までは歩いても30分くらいで行けるんじゃないかと思うが、駅前にタクシーが停まっていたので楽をしてしまった。「陣馬山。一の尾根経由」の小さな矢印に従い、10:20頃、登山開始。

この日は雲ひとつない快晴だった。数日前までは曇りときどき晴れの予報だったのに、これだから嬉しい。ただし風がちょっと強く、指先は冷えっぱなし。住宅地から始まるこのルートを登る人は少ないのか、それともただ単に平日だからなのか、ほとんど人に会わずに道を辿る。迷う心配のない登山道で、息が切れるくらい続く上り坂も2回か3回あっただけだった。

最後の最後の一番キツい坂を登ると、出発から1時間45分くらいの、コースタイムちょいオーバーで、857mの山頂に到着である。陣馬山頂のお約束頂上にはさすがに数組のパーティーがいたが、平日なので3軒ある茶屋は全て閉まっていた(事前に調べてビールを持参してきて良かった…)。こないだは霞んで見えなかった富士が、かなり迫力の大きさで見える。やっぱ頂上は展望がよくないとねー。

目の前の富士

ちょいと雲がかかっていますが、富士が大きく見えました。

360度の展望を楽しみつつ昼食を終え、そこから相模湖に通じるルートを辿る。陣馬山頂から分岐点の明王峠まではほぼ平坦な尾根歩き。明王峠からは少〜し下ったトコロに「石投げ地蔵」がある。これを地図で見たとき「何だろね? お地蔵さまに石投げるのかなー」と話していたんだけど、行ってみたら石を積み上げた塚だった。そしてその脇に立っていた説明文が、ちょっと、おかしい。

山頂でぱんぱんになっていたチョコ。文章とは全然関係ありません。最初は、この塚とはあまり関係のない話で始まる。(時代背景の説明なのかしら…?)と読み進むと、1/4くらいの辺りで「ここにこの塚の由緒を記す」という言葉が出てくる。そしてとある姫君の話が始まるのだが―――最後まで読んでも、その話とこの塚がどう関係してるのか、サッパリわからないのである。「塚の由緒はどうしたんだよー!」と、皆でウケてしまった。もし行かれる方がいたら、ご一読あれ。

明王峠から最初だけちょっと下ったが、途中から道はかなり平坦になる。歩き続けるとやがて杉林の隙間から相模湖が見えてくるのだが、あの、ずいぶんと下にあるんだけど……。相模湖手前の与瀬神社までの距離が1.5kmになっても、湖ははるかに下である。こりゃ最後の最後に滑り台が出てくるんじゃないか、と言いつつ歩いていたら、あと900mという辺りから急な下り坂が延々と続いていて、本当に滑り台が欲しくなった。こっちから登るんじゃなくて良かった〜。

最後の下り坂がちょっと膝にきたが、下りはコースタイムを30分も下回る、約2時間で歩けた。与瀬神社からさらに10〜15分くらいで、相模湖畔に到着である。時間は15時。この相模湖に下りるコースを選んだのは、父が手漕ぎボートに乗りたがったからなのだが、ボートは全て桟橋に引き上げられて、底を見せている。……平日だから? 休み? そんなー!

父が本気でガッカリしているが、やっていないものは仕方ない。しばらく湖を見ながらだらだらして、さあ帰ろうか、しかし今ボートの借り賃はいくらなの?と、値段表をチェックしていたら、近くでぶらぶらしていたおいちゃんが、「乗りたいの? 乗れるよ」と声をかけてきた。もっと早く言ってよぅ!

しかしここで私はミスをしてしまった。私らが乗りたいのは手漕ぎボートだ、とちゃんと主張しなかったのだ。んでたぶんおいちゃんが乗れると言ったのはは足漕ぎのスワンだった(たぶん手漕ぎボートをひっくり返して用意するのがメンドかったのだろう)。えーっと思ったが、もう乗ると言ってしまったので仕方なくスワンに乗り込む。―――結果、やっぱり手漕ぎの方が、楽しい。父も「1度ならいいけど、2度は乗らない」だそうだ。

その後、新宿まで戻って、夕食。「今なら千円引き。さらにファーストドリンク無料」という客引きのあんちゃんに引かれ、京風惣菜の店に入る。歩きながら美濃ちゃんが「ぼったくりじゃないよね」とか言い出すのでドキドキしたが、そう高くなかったし、料理もかなり美味しかった。季節柄かいろんなメニューに菜花が使われていたんだけど、外食では珍しく、茹ですぎてなかったし。

1度目も2度目も快晴の好条件で山に行けたが、次はどうだろう……。東北に住む父との時間を作るのは、なかなか難しい。一応6月ごろに次の予定をたててはいるが、6月って梅雨なんだよねぇ。今までの幸運が続くのを祈るばかりである。

2007.3.22(Thu)

最近、起きたときの布団の中が最適温度で気持ちが良くて良くて良くて起きたくなくて堪らなくて堪らなくて会社に行きたくなくて行きたくなくて行きたくなくて登校拒否児童のように休む理由を幾つも幾つも考えて少しでもぬくぬくしてようとしています。そしてそれとは全然関係なく日記は遅れまくってます。

ダイビング疲れで午前中をぐでぐで過ごした、11日の日曜日。夕方から友達に会いに出かけました。同じ年齢の彼女は、今年の春から生活を一変させようとしています。何であれ、この歳で新しいコトを始めようとしている人を見ると、無条件に応援したくなりますなー。新生活に幸あれかし。話す時間があまりなかったのに、空腹に負けて食うのに時を費やしてしまったのがもったいなかった。今度はもう少しゆっくりお会いしましょう。(私信)

2007.3.21(Wed)

≪つづき≫

最近、伊豆のショップでダイビングに行くと、懐かしシリーズの話になるコトが多いのですが、この日のお昼休憩の話題は「子供のころやった遊び」でした。いろんな遊びがあがる中で私が『軍人将棋』を口にしたところ、他にこの遊びを知っていたのがSさんだけで、皆からいっせいに「絶対に歳をごまかしてる!」と指差されました。……そ、そんなに古いゲームなの……?(しかしナゼか私にはよく年齢詐称の疑惑がかけられます)。

あと駐車場の傍らに立つ木にどうやって登るか、かなり真剣に話し合いました(ナゼ!)。でも話し合っただけで実行はなし。登りたくてムズムズしましたが、登れないのは目に見えていましたもんねー。一番下の枝に登れたら後はどうにかなるとは思うのですが……(←ちょっと心残りがあるらしい)。

さあ! 気を取り直しての2本目は、タツがいたのとは別のケーソンへ。1本目でも最後に寄って、そこにいるというオオモンイザリウオを探したんですが、見つからなかったので再度チャレンジです。休憩中にSさんが地元サービスの人に詳しく場所を教えてもらったそうなので、今度は最初にそちらに向かい、1本目よりも遠くを回るコースを取る予定になりました。

書きそびれていましたが、今年の1月から、イザリウオの名前が「カエルアンコウ」に変わりました。差別用語を含んでいるから、というのが理由です。言葉狩りだと思うし、イザリウオって名称はイザリウオによく似合っていると思うし、だいたい「イザリ」は「漁り」だという説もあるらしいし、どうも納得しづらくて、私は「イザリウオ」もしくは最近使われ出しているという「ケロ」の愛称を使いたいと思います。すいません。

さっきは深場にまっすぐ降りていきましたが、今回は斜めに深くなっていく感じ。その分傾斜も緩やかで、2本目だということもあって、耳は順調に抜けてくれました。良かった〜。ケーソンでSさんが見つけてくれたオオモンイザリウオは、ピンク色で小さくて、すんごいカワイくて、カメラ忘れたのが悔やまれました。でもあのサイズでは、持っていても上手く撮れなかったかも。

そのまま深場を進んでいくと、アオリイカの群がいました。透明度が悪いだけあって、向こうもこちらを気にせず、すぐ近くまで寄ってきてくれます。それにしても大きくなったなあ〜。1月頃に見たのはまだ若い感じがしましたが、この日のは卵を産みだしてもおかしくないくらいでした。あとはキンチャクダイやチョウチョウウオやイラ(幼魚)や……。それなりに目をやるトコロはあります。

Uターンポイントから深度を上げ10m以浅に戻ると、またもやクロホシイシモチの大群がお出迎えです。伊豆ではありふれた魚だとはいえ、群に囲まれるとやっぱり楽しくてぼーっと浮かんでいたら、今度はタカベの群がやってきました。背中から尾にかけての黄色のラインがキレイな魚なんですが―――いかんせん、みそ汁の中では肝心の色がちーとも分かりません。(ん〜でもタカベだよな〜)としばらくぼーっと眺めます。海がホントに静かで、浮かんでいるのが気持ち良くて仕方ないのです。

海からあがる直前、妙なコトをやっている人たちに出会いました。その前からダブルタンクを背負っているグループには気付いていたんですが、そのグループが細い紐を張ってなにやら訓練らしきコトをやっています(一生懸命で周囲のダイバーに気を遣ってくれません!)。「最近、テックダイブが流行っているんだよねー」とSさんが後から教えてくれました。テックダイブってのは、要するに特別な訓練のいるダイビングです。へえ〜。

私らは200本目だったKと記念写真を撮り、水中で握手を交わしてエキジット。器材を洗って片付け、とろとろ居眠りをしながら東伊豆へと戻り、ゆっくりとログを付け、Hiro嬢と一緒に夕食を食べてから、家へ。ああ、今日も楽しかったな〜。

今回のログはコチラ(208本目)。写真なし。

2007.3.19(Mon)

1ヶ月も海に入っていないので体内の窒素濃度が下がってきてしまい、そろそろヤバいなーと伊豆へ行ってきましたのは、3月は10日の話です。最近ずっとフラれ続けだった私ですが、今回は何とかKを確保……というか、珍しく3ヶ月も潜っていなかった彼女が我慢しきれなくなった、というのが本当のトコロ。まぁ来てくれるなら理由は何でもイイのです。

2日くらい前までは「曇りときどき晴れ」の予報で、前日の東京は雨がパラつく肌寒い気候だった(内心、申し込んじゃったのを、ちょっと後悔しました)にもかかわらず、10日の土曜日は気持ちよく晴れ上がっていました。自分の日ごろの行いに感謝しつつ伊豆急に乗り込むと、そこには顔見知りのHiro嬢がいました。わぁ久しぶり! 彼女も3ヶ月ぶりだそうです。

駅でTさんに迎えてもらい、ショップへ。車の窓から見える海は、あり? ちょっと波があるようです。ショップに着いてSさんに聞いてみると、東でも潜れないコトはないけれど、静かな方がいいなら西、とのこと。結局電車で揃った3人だけがこの日のゲストでしたので、相談の末、西の井田へと行くことに決めました。途中、富士山がキレ〜イに見えます……が、雪が、薄すぎ…。つい、話題がSさんが見たという『不都合な真実』になったのは単純すぎ?

菜の花が咲き乱れる井田に着き、潜る準備をしました。この日、私は久しぶりのせいか(1ヶ月空いただけでは「久しぶり」とは言えない、と皆にツッコまれましたが)カメラを忘れてしまったので、ひたすらのーんびりを目指します。波のほとんどない静か〜な海に入ると、おお! こないだも春の気配を感じましたが、今回は間違いなくです。海藻が海に溶けています。

井田の海は急勾配で深くなります。そして春濁りで透明度は5m。どんどん潜っていくSさんに付いていこうとしたら、ぎゃっ、左の耳が抜けなくなった! 私はただでさえ耳管が細いらしいのですが、特に左がダメで、耳抜きに失敗するのはたいてい左です。少しでも空気が抜けやすいように左を上にしてもダメで、「抜けない〜」→ちょっと浮上→耳抜きして潜降→「抜けない〜」を繰り返してしまいました。そういえばダイビングにハマりだした頃、鼓膜を傷めてしまったのも井田でだったなあ〜。

なんとか騙し騙しやっているうちに、目的地のケーソンに到着します。水深は30m。ここには正体不明のタツを見に来ました―――が、肉眼では何タツだか分かりません。つか、もっと大きくてもタツなんか見分けられないっつの。この日ショップに戻ってからTさんの撮った写真を拡大して、Sさんたちが図鑑を繰りながら出した結論では「オオウミウマ?」でした(でも後日ショップのログを見たら「ハナタツ」になっていました。?)が、私にとっちゃ「黄色くて小さくて可愛いタツ」で十分です。

そこから徐々に深度を上げていきますが、深場にはほっとんど何もいませんでした。砂地に何か埋まっていないかな〜、ムチカラマツに何かついていないかな〜、と探してはいたんですけど何も見つけられず。10mより浅い場所に来て初めて、クロホシイシモチの大群に出会います。中に一尾、白いびらびらしたものをおなかからはみ出させいるのがいて、気になってずーっと見ていました。卵を産んだあととそっくりな状態だけど、卵を産むには時期が早すぎるそうで、結局何だったのかは分からずじまいです。

途中でSさんがスレートに「サビハゼ(ハート)」と書いてきました。普段だったら絶対書かないのに、目玉の魚がいなくてよっぽど寂しかったんでしょう。そこからちょっと進んだところで、キレ〜イな青い小魚が目に入りました。(何だっけこの魚。知ってる顔なんだけど……)とじーっと見ていて、それでも分からなかったのでTさんを呼んで尋ねました。Tさんはやっぱりじーっと観察し、スレートに「ソラスズメダイ」と……あっ……!

言い訳ですが、そこに行くまで色鮮やかな魚が全っ然いなかったのですよ! だから、ちょっと育ったソラスズメダイがやたら鮮やかに、変わった魚に見えたのでした。しかも、分かってから進んだ先には同じくらいの大きさのが何匹も……。陸にあがってから「一生懸命ソラスズメダイ見ちゃいましたよー」とTさんに言うと、彼女も「でも私も一瞬『何の魚!?』って盛り上がっちゃいましたー」と笑っていました。た、たまには注目しないとね。

今回のログはコチラ(207本目)。写真なし。

≪久々ダイブのためさらっと流せません。長くなったので、次回につづけます。≫

2007.3.18(Sun)

≪つづき。北海道4日目≫

4日目。最終日なのでホテルでゆったりと朝を過ごし、変わり映えしませんがPartII小樽へ。札幌からは電車で30分くらいです。途中石狩湾の間近を通るので、つい「ここは潜ったらどんなだろう……」と考えてしまします。ダイバーのサガですな。さて小樽では、実家にお土産は買ったけど、自分の家で食べるものも何か買いたい、とまず駅近くの三角市場へ―――おっとその前に。

駅にかさばる荷物を預け、駅前ロータリーに出てその先に見える海に歓声をあげていると、ここでも見知らぬおじさんに話しかけられ、観光するオススメコースや、地元の人しか行かないという安い寿司屋を教えてもらいました。寿司屋は前日ガイドブックで目星はつけていましたが、地元の人に教えられたらもちろんそっちを信用します。ありがとう、おじさん!

さて三角市場。入って試食とかさせてもらって―――正直「しまった!」と思いました。二条市場よりも安いし、何より旨い! カニを勧められて「札幌で買っちゃったんです…」と言うと、「あ〜あ」と笑われてしまいました。買うものを決めておけば夕方まで預かってくれる、というので、自宅に持って帰る干物や塩辛、イクラの醤油漬け、鮭の切り身、タラコを買っちゃいました。タラコと鮭は極ウマだったです。ここでも客引きはありましたが、二条市場よりもしつこくなく、次があったらこっちで買おうと決めました。

古い商店時刻はもう11時過ぎですが、朝からまだ何もしていなくて、腹も減らないのでとりあえず歩きます。古い建物のある辺りを歩き、ワインショップを冷やかし、Uが行きたいという革細工の店へ。Uが30分ほどでできる革細工の体験をするというので、私らは運河の方を見に行くコトにしました。運河の辺りはさすがに観光客で賑わっていて、人力車も並んでいました。(↑写真は歴史的建造物の一つ、古い商店。売却物件になっていました。もったいね〜。)

小樽運河

小樽運河

その後、私の希望で『からくりミュージアム』へ。仕掛け時計とかからくりが好きで、ヨーロッパ旅行中にはずいぶんと見て回ったのですが……小樽のはかなり小規模で、からくりも「動くだけ」って感じで、あんまたいしたコトなかったです。見かけはカワイかったけど。この辺でカードケースを作りあげてきたUと合流し(体験はとても面白かったらしい)、そろそろ14時くらいになっていたので、教えてもらった寿司屋に向かいました。

目的の寿司屋はどちらかというと駅に近く、だいぶ歩きましたが(『寿司屋通り』に立ち並ぶ寿司屋の数にビックリ! よく商売なりたつなー)、歩いた甲斐のある美味しさでした。小樽のお昼私はこの時間だというのにまだあまりおなかが空いていなくて、ちょっと軽めのにしちゃったら9種のネタがどれもこれも美味しくて、最後の方なんか「あと2つしかない…ああああと1個しかない……」って感じでしたよ。次回のために「寿司は別腹」って覚えておかなきゃ! 「地元の人しか行かない」って感じではなかったけど、でも誰のガイドブックにも載ってなかったし、とてもリーズナブルで、教えてもらってラッキーでした。

古い建物が建ち並ぶ

食後はガラス工芸の店が立ち並ぶ辺りへぶらぶらと。こっちにも古い建物が並んでいたのですが、私は『北のウォール街』のいかめしい建物より、こちらの昔の商店とか蔵の方が好みでした。歩いていると、ガラス工房で職人さんらしき人がキラキラするガラスの皿?を作っていました。面白くて眺めていると「体験しませんかー? 20分くらいでできますよー」と声をかけられます。Uの目がきらーん、と光りました。

ガラス実演ガラス実演

これはプロのガラス作家の実演。何を作っていたんでしょう?

この道に面した工房には釜が2つあって、奥の方には別の体験のお客さんが入っていたので、さっき職人さんがパフォーマンスをしていた道からよく見える方で、Uと、やっぱりその気になったYとかが、コップを作るコトになりました。1人辺りの体験にかかる時間は20分でも、1人ずつ順番でやるとけっこう時間がかかってしまうので、私とKはかぶりつきの位置で撮影係を務めました。

これは眺めていてもなかなか楽しい体験だったのですが、終わってみるともう時間が! 小樽ではかなりゆっくりできるハズだったのにー。この後ガラスミュージアムとか行って、甘味処でお茶する予定だったのにー。甘いモノは別腹「せ、せめてお茶する?」と、古そな良さそな甘味処に入り大急ぎでクリームあんみつを食べます。三角市場が閉まる前に朝買ったお土産を取りにいかなきゃいけない私は特に大急ぎ。くっそー、こうゆう雰囲気のいい甘味処ではゆーっくりまったりしたかった……!

市場に寄りたい私とKが駅への道をひた走り、UとYはもう少し店を冷やかしてからゆっくり戻り、駅で待ち合わせ―――の予定だったんですが、ここから駅までが思ったより遠く、市場で品物を受け取り、買おうかどうしようか迷っていたものを買い足しただけで、時刻はもう待ち合わせの時間になっていました。「来るかな」「来ないと思う……」。

新千歳空港で最後の買い物をしたかっただけなので、30分後の電車になってしまっても別に良かったのですが、一応ロッカーから荷物を取り出し、切符を買って2人を待ちます。結局、集合時間から10分くらい遅れて、息せき切って走ってきた2人を見つけ、大笑いしちゃいました。お疲れ〜。無事に予定通りの電車に乗って、空港へ―――。

ところで新千歳空港の土産売り場は、充実しすぎです。ここでもついついいろいろ買い込んでしまいました。特に、小樽でガラス工藝をゆっくり見られなかった反動でか、自分土産(つか今まで買ったのも自分土産ばかりなのですが)にガラス細工のカエルと、完璧予算オーバーの雪だるまの携帯ストラップを買ってしまったのは痛かった(←財布に)。北海道に美味しそうなものが多すぎるのがいけないんだーっ。

最後の締めはやっぱりコレ1時間くらいばらばらに見て回って、報告会かねて一休み。この後さらにラストスパートで買い物に走る私たちなのでした……。

行きもあっという間なら、帰りも飛行機に乗ってしまえばあっという間。北海道4日の旅はた〜っぷり楽しんできて大満足でした。ただし、駅から家まで土産の分だけ重くなった荷物を抱えて歩くのは、キツかったです。次はニセコに行きたいな〜(いつになるか分からないけど)、とか、夢を見ています。

≪や…やっと終わった…。おつきあい、ありがとうでした。≫

2007.3.15(Thu)

≪つづき。北海道3日目-2≫

午後はKも復活してくれました。最初は恐る恐るだったようですが、滑り終わった途端に「スキーって素晴らしいね!」の台詞が飛び出したので一安心です。せっかく行ったのに靴が合わなくて滑れないなんて、悲しすぎますもん。私もテイネの雪質に慣れてきて、午前中よりリラックスして滑れました。が、このスキー場、初級者コースと上級者コースがあっちこっちで合流しているせいか、飛ばし屋さんが多くて、それは相変わらず怖かったです。

6kmもある長〜いロングコースを一度滑ってみよう、と林間に入ったとき。前をYとUが飛ばしてゆき、私とKはちょっと遅れて滑っていました。とあるカーブ直前、見知らぬ人が私らの横をすり抜け、凄い勢いでカーブを曲がって消えました。その後に続いて曲がると、前方のコースの端っこに、人間団子ができています。今私らを抜いていった人と、―――U?

Uの話によると、「ごめんなさいごめんなさいっっ!」という悲鳴が聞こえたと思った瞬間後ろからツッコまれ、もうどうにもできなかった由。おばさんは自分だけさっさと立ち上がると「ごめんなさい迷惑かけたわねっ」と言い残し、逃げるように去っていきました。ひでぇ。この前に私もUもボーダーに後ろから衝突されていましたが、このスキーヤーのおばさんが一番ヒドかったです。

午前中は山頂含むハイランドゾーンだけで遊んでいたのですが、午後はロングコースを通ってオリンピアゾーンにも行き、サッポロテイネの滑れそうなコースはほぼ全て制覇!(←要するに初級コースだけなんですが)。この日も休憩せずに16時頃までたっぷり遊びました。も少し食欲旺盛なときだったら、山頂カフェのスープに行きたかったなあ〜。

昼にミニチャーハンしか食べていなかったせいもあって、ホテルに戻った頃にはもうおなかペコペコ。早く食事に行こうよう〜と皆をせっつき、この日はジンギスカンを食べに行きました。ホテルから歩いて行ける距離の、キリンビール園です。私はジンギスカンにはそう興味はなかったのですが、私以外の3人は肉星人。(皆についていけるかしら…)と内心ちょっと不安でした。

が、この日はよく食べよく飲んだ。食べ放題を頼んでから、実は食べ放題で頼める野菜がショボいコトに気付き、「アラカルトの方が良かったかも…」と思いましたが、注文しちゃったものは仕方ない。追加で彩り野菜なんかも頼んで、食べまくりました。途中私の腹が八分目を過ぎ、YやUも「私もう落ち着いた」というので、今プレートに乗っている肉と野菜が無くなったらおしまいかな、と思ったのですが、あれ? ナゼ店員を呼びとめ「肉と野菜もう1皿ずつ」と頼んでいるのですか……? もちろん、この追加注文も食べきりましたが。頼んどいて残すのは私らのポリシーに反します。

3日目の夕食3日目の夕食

食べ放題についているのはキャベツ・もやし・玉ネギと白い野菜ばかり。あまりに寂しいのでキノコ類と彩り野菜を追加しました。

もう食べられない〜ってくらいまで詰め込んでホテルに戻って―――やっぱり乾杯。夜のビールはKとの旅行ではお約束です。この日はちゃんと! 次の日の小樽観光の予定を立ててから、寝ました。ああ、残すはあと1日だけ。旅先での時間のスピードはどうしてこうも早いのでしょう……。

≪つづく≫

2007.3.12(Mon)

≪つづき。北海道3日目-1≫

ホテルの窓から

朝からキレイに晴れて、山が朝焼けに染まっています。撮ったときは気付いていなかったけど、テイネが写っていました。矢印の辺りです。

3日目も2日目同様、6時起き。旅先のほうが健康的な生活送っている気がします。変わり映えしませんが朝食をたっぷり取ったのも前日と一緒。迎えが20分ほど遅かったので、ほんの少しだけのんびりして、それからバスへと乗り込みました。この日の行き先はテイネ。札幌市からは1時間(+各ホテルへのお迎え30分)と近く、前夜たっぷり寝たせいか、バスに乗ってもほとんど起きていられました。おかげで≪白い恋人パーク≫の外観が見られて、ちょっと笑う。

この日は1日ずっと快晴でした。テイネは4人とも行くのが初めてでしたが、行ってみると、おお、かなり広そうなスキー場です。よーし行くぞーとレンタルしたスキー靴を履き―――と、ここでトラブル発生。Kが借りた靴が、どうしても合わないらしいのです。すぐに別の靴に変えてもらい、大丈夫そうだと言うので、とりあえず山頂に向かいます。が。リフトに乗っている最中に、Kが「やっぱりこれも合わない。痛い」と言い出しました。

山頂のベンチに腰かけ靴の調整をしているKを横目に、札幌市街を一望できます。私らは素晴らしい景色をバックに写真を撮りました。……だって、してあげられるコト、なかったし……。「とりあえず下まで降りよう、降りて別の靴借りよう。ガンバって!」と励まし、滑り出したものの、おや? 前日のキロロとは雪質が違う。

人間って、贅沢にすーぐ慣れちゃうもんですね。テイネも決して悪い雪ではありませんでした。が、キロロのパウダースノーに比べると、ちょっと落ちる。前日から上手くなったような幻想に浸かり、調子に乗っていた私はあっという間にへにゃへにゃになってしまいました。だっておんなじ調子で飛び出したら止まらないわ曲がらないわ。広いからなんとかなったけど、怖かったです。

ビクビクしながらサービスセンターまで辿りつくと、Kが「私、今日はもう止めたい……」と珍しくもメゲた様子を見せました。が、こうゆうときに「そう? なら仕方ないね」とあっさり手を離す私らじゃありません。「何言ってるの!」「合う靴あるかもしれないじゃん!」「あるヤツ全部出してもらいなよ!」。―――いや、本当にどうしてもダメなら仕方ないとは思ったはいたんですけどね。

涙目のKをムリヤリレンタルセンターに連れて行き、いちばん幅の広い靴を出してもらいます。この頃になるとレンタルの受付がずいぶん空いていたので、無理も言えました。ところでココの靴は、実際キツかったです。比較的新しいタイプで足の甲をきゅっと締めるので、靴の中で足が泳がないのはイイんですが、私も足先はずいぶん冷えました。前日の気温の方が低かったのに、この日の方がつま先が冷えたのは、たぶん締め付けられて血行が悪くなってたせいじゃないのかなー。

靴は借りたものの、前の靴で痛めた足がまだ痛くてどうにもならん、というKには少し休憩をさせるコトにして、私らはも少し滑りにゆきます。前日は「中級コース行っちゃおう!」な感じでしたが、今日は「初級コースでお願いします」。それでも何度か転んで、Yに「無理しないでゆっくりいきなよ」と言われてしまいました。……普段人のコトを気にしないYに心配されちゃうなんて!

ミニあんかけチャーハンとすすきのビール山頂から2回くらい滑って降りて、昼食。この日は靴トラブルで滑る量が少なかったせいか、あまりおなかが減らず、ミニあんかけチャーハンで済ませました。

≪つづく≫

2007.3.9(Fri)

≪つづき。北海道2日目≫

前夜歩いて帰ったときには雲が切れ月が見えて、「上手くいけばこのまま晴れてくれるかも」と期待を抱かせましたが、6時に起きてみると窓の外は雪! しかもけっこう吹雪いています。前日の新千歳空港到着時に、いくつかのスキー場が“強風のためリフト運行全面見合わせ”になっている案内板を見ていたので、大丈夫かな〜と思いましたが(まぁダメになったら連絡くるだろ)と7時にオープンになる朝食ビュッフェへ。

2日目朝食バスの迎えが7:50で時間がないというのに取りすぎました。が、一度取ったものを残すのは私のポリシーに反します。ちなみにここのホテルの朝食、料理の種類は少なめでしたが、味はかなり美味しかったです。

派手に吹雪いているわりに道にはさほどの積雪はなく、無事に時間通りにバスが迎えに来てくれました。今日の目的地はスノーパウダーを目指してキロロ。札幌からは1時間半ですが、各ホテルを回って客を集めてから出発するので、実質2時間くらい乗っています。この日は爆睡しているうちに着いちゃった感じでした。スキーセットをレンタルし、いざ。

ここは本当に楽しかったです。「北海道に行ったら、自分が上手くなったような気になるよー」といろんな人から言われていましたが、正にそのとおり! 広いので傾斜があってもそれほど急には感じないし、人が少ないので人に脅かされるコトがない。雪が柔らかくて突っ込んでもふわん、と柔らかく受け止めてくれる。きゃ〜たのし〜い!

キロロの樹氷1

午前中はちょっと寒々しい感じ。

調子に乗ってどんどん奥へと進みます。余市エリアから朝里エリア、そして山頂へ。午前中は雪が降ったり止んだりで、山頂からの眺めがあまりよくありません―――が、予報によれば午後は晴れる筈。それを期待して一気に麓まで初級者コースを滑ります。途中かなり漕ぐところがあったので(次は中級者コースを頑張ろうかなー)という気にもなります。

さてそろそろ昼食を、と食堂に行くと、「今日のご当地料理 スープカレー」の看板が目に入りました。うわ! 実は旅の予定を決めたとき、食べられる回数のほうが食べたい料理より1回分少なくて、ラーメンを取るかスープカレーを取るかで、スープカレーを諦めた経緯があったのです。「やっぱ私たちには旅の神様がついている〜」と喜ばずにいられましょうか。

ゲレ食のスープカレー今までそれほど思いいれのなかったスープカレー。が、ゲレ食なのにとても美味しく、こりゃ流行る筈だと認識を改めました。こうなると有名店のも食べてみたくなるなー。

食事をしているうちに、予報どおりに天気が好転しました。青い空に樹氷がまぶしい! 晴れたスキー場はずいぶんと久しぶりな気がします。日差しが暖かいので油断をしてしまいますが、山頂の空気は本当に冷たくて、写真を撮ろうとグローブを外そうもんなら、即、指先が凍えます。暖冬でもさすがは北海道ですなー。

キロロの樹氷2

うわああああ〜気持ちイイ〜! 絵みたいじゃない?ない?

午後は長峰エリアの方も滑り、それからまた山頂まで行って中級コースも滑り、とキロロの滑れそうなところはほぼ全部滑って、16時頃切り上げます。ホントに楽しくて、お茶して休んでいるのがもったいなくて、昼食休憩以外休まずずーっと滑りまくりました。大満足♪ でも疲れたは疲れたんで、帰りのバスも爆睡でした。

ホテルに戻って、この日の夕食はホテルのフレンチです。ツアー料金に夕食1回分が含まれていたんですね。あまりチャチそうだったらキャンセルして外に食べに行くつもりだったんですが、聞いてみるとかなり美味しそうだったので、いそいそとレストランへ。ホテルが可哀想になるくらい空いていましたが、でもとても美味しかったです。サービスもしっかりしてくれました。

2日目夕食1

2日目夕食2

2日目夕食3前菜(上に載ってるのがウドだったのは覚えてるんだけど、下は何だったかな〜)→たっぷり野菜のスープ→海老のパスタ→肉or魚→デザート&コーヒーor紅茶。私は魚を選びました。石狩湾で採れた鱒のソテー。焦げてるように見えるけど、全然焦げてません。トマトソースが美味しかったです(ただそれがパスタと被っているのは惜しい!)。あと付け合わせの野菜も旨かった。別料金の飲み物はスパークリングワイン、赤ワイン、白ワインの3杯が飲めるセット。これまたどれも飲みやすく美味しかった〜。でもビール党のKはビールの品揃えが侘しくて不満だったようです(料理の写真ばかりなのは勘弁してください……食いしん坊なのです……)。

食後はKが撮ってくれたビデオを見ながら、部屋でまったり。未だに急斜面では操り人形かロボットのようにぎこちなくなる自分が悔しい。Uが「最終日の予定をたてよう」とか言っていたのは覚えてるんですが、私は沈没してしまいました。ワイン3杯(&部屋でのビール)がよく効いたみたいです……。

≪つづく≫

2007.3.7(Wed)

≪つづき≫

他の3人と違い、初札幌の私が「初めてだからとりあえず基本は押さえておきたい」と希望したので、まずは時計台に向かって歩き始めます。夏だったらハムテルの学校も見ておきたいところでしたが、今回は諦めました。まだ雨がパラついていますが暖かくて、全然北国にいる気がしません。

『けやき』を出てすぐ、英語圏からの旅行者らしきの青年に「ラーメンエリアはどこだ」と聞かれました。こうゆうとき、自分が観光客だと楽です。だって地図を持ってるんですもん。青年の地図を見せてもらうと、ラーメンエリアはラーメン横丁のコトでした。すぐ近くだったので、地図を指しながら錆びついた(ホントに錆びついてる!)英語で道を教えました。彼が待っていた友人と姿を消し、私らも歩き始め―――ありゃ、途中まで一緒だったじゃん。連れて行ってあげた方が確実だったかなぁ。少し先を歩いていた彼らが、曲がるべき角で後ろを振り返りました。ここぞとばかりに「そこを左!左!」とオーバーアクションで教えます。……最後にモノをいうのは、結局ボディランゲージかよ……。

途中で寄り道をして二条市場へも寄っていきます。どんなものがどれくらいの値段で売られているかチェックするだけのつもりだったのですが、各店の客引きがスゴくて、結局実家へのお土産を買って送ってもらってしまいました。毛ガニとホッケ。昆布が安くてまとめ買いしたい気分に駆られます。

時計台市場からはテレビ塔の下を通って、今度こそ時計台へ。「時計台はがっかりするよー」「えっこれが!?って感じだよー」とさんざん言われていたおかげか、私は実物を見てもそうがっかりはせずに済みました。期待値を下げてくれてありがとう! ただ、ビルの谷間に建っているのが寂しそうではありました。いっそ羊ヶ丘のクラーク像の傍らに移築したらどうだ、とか勝手なコトを言いつつ、一応中も見学します。

時計の仕組み時計台の写真を撮っていると、見知らぬおじさんに「昔は時計台がこの辺りで一番高い建物だったんだよ」と話しかけられました。土地柄なんでしょうか? この旅行中、見ず知らずの人に話しかけられるコトが多くて嬉しかったです。旅行してるんだーって気になりますな。おじさんは続けて「ナイチの人かい?」と言いました。ナイチ? 一瞬戸惑ってしまいましたが、すぐに「ああ内地! 本州のコトか」と思い当たり、「はい!」と返事をしました。おじさんは「楽しんでいきなさい」と去っていきました。もちろんですとも!

雪印パーラーのパフェ時計台の次は雪印パーラーへ。まだ全然おなかは空いていなかったのですが、Yにパフェをおごる約束をしていたので―――。そして甘いものは別腹なので―――。レアチーズパフェ、美味しゅうございました。

パーラーを出ると、もうはや外は暗くなっていました。しかし外観だけでも見るぞーと、今度は赤レンガ庁舎へ。時計台に比べると敷地がある分、こちらの方が雰囲気ありましたね〜。昼間が嘘みたいなくらい気温も下がっていて、雨もいつしか雪に変わっています。寒さのあまり、文字通り跳ね回りながらの見学でした。まだ飲んでもいないのに。

赤レンガ庁舎

赤レンガ庁舎。パラつく雪もいい感じです。

そして次は―――もうもう恥ずかしくなるくらい典型的な観光コース辿ってますな―――夜景を見にJRタワーへ。そんなに高い建物ではないのでそれほど期待してはいなかったのですが、エレベーターを出た途端に眼前にぶわーっと光の洪水が溢れ、思わず歓声をあげてしまいました。周囲の建物がそれほど高くないので視界が開けているんですね。ノルディックの大会やってる大倉山のスキー場もはっきり見えました。

JRタワーからの夜景

予想外にキレイだった夜景。札幌って大きな街ですねー。

四方を見て回ってかなり長い時間楽しんだのですが、困った、まだおなかが空きません(←この台詞、この旅行中に何回言ったか…)。しかしもうそろそろいい時間になっていたので、すすきのまでぶらぶら歩きます。大通り公園には、雪まつりの跡かな? 大きな雪の山が残っていました。テレビ塔ここからライトアップされたテレビ塔も見えます。大きなテントが張ってあって屋台が並んでいたのは何かやっていたのでしょうか? なんだか楽しそうでした。

さて夕食は、すすきのの『磯金』。かな〜り大きな店だというのに混み混みでした。金曜日の夜だからでしょうか。でも15分くらいの待ち時間で席に案内されます。そしてここからは、ついさっきまで「おなか空いてない」とか言ってた人間とは思えないくらいの食べっぷりでした。期待していた刺身は正直、期待ほどではなかった(期待値が高すぎたかなー)のですが、ウニや焼いたタラバガニの足は超ウマでした。じゃが芋もさすがに美味しかった〜。

夕食その1

北海道に来たら食べなきゃ、のお刺身とじゃが芋とカニ&味噌。塩辛と合わせて食べるじゃが芋がウマ〜でした。

夕食その2

タラバガニの足の焼いたの。甘くて美味しかった海水ウニ。そして最後の締めはやっぱり、部屋でのビール(両脇のフィギュアは……?)。

こうして食べまくった1日目は終了。2日目はも少し運動します。

≪つづく≫

2007.3.1(Thu)

“次の旅”を済ませまして、またまた長くなりそな旅行記始めます。なんせ生涯2度目の北海道。4日間の旅。前回は中学生のときで知人宅に滞在したので、観光らしい観光をするのはこれが初めてです。食べまくってきたので『喰い歩記』にもなりましょう。物好きな方はおつきあいくださればシアワセです。

*****

出発は2月23日の金曜日でした。8時出発のANAに乗るため、朝の5時半に家を出ます。移動中に腹がきゅるきゅる空いてきます。7時の待ち合わせよりずいぶん早くに羽田に着いてしまったので、食欲に負けて弁当でもかき込みたくなりましたが、ぐっとガマンしてコーヒーで空腹をゴマ化しているうちに、いつもの同行者のU・Y・Kと合流できました。

チェックインして荷物を預け、やっと朝食だ〜と喜び勇んでカフェに入ります。ところで私は自他共に認める食いしん坊。今も“食べたい”という欲求は人一倍強いのですが、昔と比べて胃は小さくなってしまいました。いっくら腹ペコでも少し食べれば治まってしまうのです。これから数日は旅の空で食べまくる予定。ここは軽めに済ませておこう、とボリューミーなサンドイッチを頼む友人らを横目に、私は細身のトルティーヤを注文しました。

ところがね……やってきたトルティーヤはメニューの写真の2倍はあるという大きさでね……しかもぎっちり詰めて詰めて巻いてあるのです……(しまった証拠写真を撮り忘れた!)。サンドイッチの方がよほど軽いよ! いきなりヤラれてしまった私でした。

そうこうするうちに搭乗時間が迫ります。東京は雨。これが向こうでは雪になってるんだよねーと言いながら飛行機に乗り込み、新千歳空港へ。空の上ではYとKは爆睡していましたが、旅の計画係のUと私はガイドブック片手に予定を練ります。何をどういった順序で食べるか、を。計画が美しくまとまったところで、目的地到着。早〜っ。中学生のときは金がなく、そして暇だけはあったので、フェリーで数日かけて辿りついたのを思うと「ここはホントに北海道かい?」という感じ。

新千歳空港から札幌までは電車で30分ちょい。これまたあっという間です。着いた札幌は雪が―――じゃない、雨が、降っていました。この日の札幌は日中10度を超えて、異常に暖かかったのです。暖冬のせいか道端に片付けられた雪の山も小さく、ちっとも札幌に来たという感じがしません。とりあえず駅前から送迎バスに乗って、宿泊するノボテル札幌へと向かいました。

まだチェックインには早すぎる時間で、荷物を預けるだけのつもりだったのですが、少し待てば部屋に入れると言われ、ロビー脇のカフェでウェルカムドリンク(コーヒー)をいただきつつ、これからの予定を決めます。昼にどこのラーメン屋に行くか、を。どこも美味しそうでさんざん迷いましたが、まず有名な『けやき』に行ってみることに決まりました。やっぱ札幌ラーメンは味噌でしょう!

決定したところでタイミングよく、部屋の準備ができました。今回の部屋はツインを2つつなげたようなコネクトルーム。私の泊まった方の部屋家族向けなんでしょうが4人にバストイレが1つしかないのは、ちょっと不便でした。あと18階の部屋で展望が良かっただけに、すぐ近くの中島公園が見下ろせる側でなかったのも残念だったかな。でも眼下には街が広がり、その先に白い山々が見えます。ベットの硬さといいサービスといい、他には文句ないいいホテルでした。

荷物を落ち着かせ、身軽になって外へ。また送迎バスを利用させてもらい、途中のすすきので降ります。行列して待ってまでラーメンを食べる趣味はないので、混んでいたら他へ行こうと思っていたんですが『けやき』の前に人影はありませんでした。が、意外に小さな店内はいっぱいみたいです。「どうしようか?」と相談するより早く、すばやく出てきた店員さんに「何にします!?」と聞かれ、勢いに負けて注文をしてしまいます。上手いな〜。

嬉しいことにそう待たずに店内にも入れ、食べたラーメンはさすがの味でした。私の注文は「辛いラーメン」。辛いラーメン胡麻の味が濃厚で、とてもとても好みです。量が多すぎないのもまた嬉し。私らが食べているうちに人がどんどんやってきて、外に出たときは20人くらいが並んでいました。タイミングが良かったな〜。

≪つづく≫

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