夏すぎるくらい夏だったっつーのに(だから?)バテてうだうだうだうだしておりました。4日から2週間以上ほとんど遊びの予定を入れなかったのは、やるべきコトをやらねばならぬ!と思い込んでいたからなんであるが、容易に想像がつく結果に終わったのだった。―――つまり、何にもやっていない。こんなんだったら遊べば良かった!(と何度後悔すれば気が済むのか)。情けないにもほどがある。
えーっと一応。17日には異常な暑さに耐えかねて、肩甲骨まで伸びてた髪をばっさり切った。今回から担当が替わって、夏休みなのに私が予約を入れたから店に来た、という義理堅さには頭が下がるし、感じのいい人なんだけど、前の人の方が上手かったなー。私の髪は量が多くてくせがあって爆発しやすいので、上手くまとめてくれる人ってプロでもなかなかいないのだ。ああなんで長野なんて遠くに行ってしまったの〜!
まぁとりあえずさっぱりしたところで、パスポートの更新にも行ってきた。こないだパスポートを更新したのは10年前。NZのワーホリに行く直前だったと思うと感慨深いものがある。このパスポートで色んな国に行ったなあ。いろんな人に逢えて、いろいろあった。次のパスポートでも同じくらい、飛び回りたい。飛び回っていられる状態でいられますように(金銭、心身ともに)。
1年以上の前の地層からの発掘テキスト第3弾(ちなみに第2弾を掘り返したのは6月でした。間を空けすぎ!)。その頃見ていたDVDの感想3本分です。
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『SOSタイタニック』。この作品は初めて見たんだけど―――この後で、ジェームズ・キャメロン監督は何をやりたかったんだろうね? 『タイタニック』で付け加えられたのは、別にいなくてもよかったジャックとローズくらいじゃなかろか。生存者の証言があるので同じシーンや台詞があるのは仕方ないにしろ、後発の作品にはもうちょい独自の視線が欲しかったなーと思いました。TVで見る限り船が沈むシーンの迫力も、そう変わらないしね。ただし『SOSタイタニック』は主役というものがいないため、人物の見分けがほとんどつかない。それが困った。
『真夜中の弥次さん喜多さん』。原作しりあがり寿って……。ど、どこまで?(アーサー王なんかいかにもだが)。もったいない使い方だけど古田新太が面白かったとか、阿部サダヲと中村七之助が上手かったとか、長瀬智也が一途だったとか、ちょんまげ噛むシーンは目のやり場に困ったとか、かなりスベってるところもあったけど、いろいろまとめて面白かった。困惑しながら楽しんだ、というところでしょうか。
『オール・アバウト・マイ・マザー』。あれ? これって見なかったっけ?と思いながら見て、最後まで結局見たんだか見なかったんだか思い出せなかった。マヌエラとアグラードの顔に妙に馴染みがあって、どこの誰と似てるんだかもずっと気にしながら見てしまった。それにしても男顔の女優さんの多いコトよ。スペインってそうだったっけ? 物語は好き。しっとりしていて、優しい人がたくさん出てくる。
8月の4日、土曜日は久しぶりにU、Y、K、私の4人が揃って伊豆へ。台風5号は日本海側を通過したとはいえ、天気は曇りときどき雨で風が強く波も高い予報が出ている。実際うす曇で風も強く、往路途中で見た海は波はそうなかったがけっこううねっていた。水中ではさぞ揺さぶられそうな感じ。前回の透明度はかなり悪かったし、今回も期待はできそうにない。
この日のゲストは私らのほかに3人の女のコ。「女性ばっかりでSさんが喜んじゃいますねー……Sさんには何の関係もないのに」と、いつもながら雇い主に対して遠慮会釈がないTさんに笑いながら、ショップへ。あれ? 電車から見たより海が静かかも? ショップでも「IOPはキツいけど他はどこでも」と言われたので、アオリイカを見に富戸へ行くコトにする。
天気は私らが伊豆に着いた頃から良くなっていた。風も止んだ。心配していた海も回復傾向にあるらしい。相変わらずYの晴れパワーは強力だわ……。久しぶりの富戸はそんなに混んではいなかったが、さすがは夏休みで子供連れの海水浴客は多かった。海に入ってウェットを着られるのは夏ならでは。楽しくなるわ〜。
が、しかし。前回寿命が訪れてしまって5cmくらいの穴が空いてしまったUのウェット。あと1日くらいはもつだろうとこの日も同じウェットを着ていたのだが、海で着込んであがってみると、ぎゃーっいきなり穴が30cmに! それじゃ寒いよ、とSさんTさんが心配するが空いてしまったものはどうしようもない。1本目はそのまま潜り、様子を見ることにした。
他の3人はTさんと潜るので、私ら4人は「寒くないように浅場中心で潜ろう」というSさんに率いられ、エントリー。と。あれれびっくり。海がキレイじゃないですか! 前回が前回だし台風が途中にあったしで全然期待していなかったのに、いい潮が入って濁りを押し流してくれたのか、潜ってみると15mくらいの透明度! うわーこれは嬉しい。
ところでこの日はアルミタンクだった。ウエイトは去年と同じだけつけているものの、久しぶりのせいか潜ってみると浮き気味である。ヤバ!と焦っているつーのに、Sさんの「浅場中心」は半端じゃなかった。浮き気味といっても5m潜りゃ安定するのだが、Sさんは3mより深くは行こうとしない。今何m? 2!? え、もっと浅く行くの!?
洞窟を潜り抜けて遊ぶような浅場は大好きだが、浮きそうで焦っていると楽しむどころではない。抱える手ごろな岩もなく、落ち着こうと思っても息は荒くなるばかりでますます浮いてくる。ぎゃー悪循環ー。カゴカキダイの幼魚たちも脊椎動物の祖先だというちょっとブッキーなサルパもゆっくり見ている暇がない。
やっと浅場が終わったときにはもう気分はへとへとだったけど、この日の海は本当にキレイだった。その後も10mよりは深くには行かず、5〜7mのソフトコーラルの花畑で遊ぶ。中層にはアジやイワシの群。ハナハゼやキンチャクダイ、シラコダイやベラやハゼまでいつもより色鮮やかに、キレイな魚に見える。今年初めてのツノダシも嬉しい。
水中でも穴が広がり続けたUのウェットは1本が限界で、でもこのキレイな海で2本目を潜らないのはもったいなさすぎる〜と嘆いていたら、Sさんたちが近くのショップからウェットをレンタルしてきてくれた。やった、これで一緒に潜れる! ゆっくりの休憩をとってからの2本目は砂地へ、シーズンのアオリイカを見に。昨日まではすごかったけど今日はあまりいないよーと聞いたが、さてどうかしら?
―――やっぱり噂は当てにならない。砂地に設置された産卵床には、たくさんのアオリイカのペア(しかも大きい!)が舞い踊っていた。去年もさんざん見たけど、やっぱり嬉しい。キレイなんだよね、アオリイカって。卵を産む瞬間が見られないかとじーーーっと観察していたが、さすがにそれは無理だった。けどかなり長く眺めていられて満足。
産卵床にはこれまた嬉しいムレハタタテダイ(yg)が2匹、ちんまり泳いでいた。あと帰る途中にトビエイ、イネゴチ。中層にはまたまたイワシの群。2本目は焦ってもいず、息も安定していたので、エキジット間際の2mの深さでも浮かなかった。そうだよ、落ち着けば大丈夫なんだよばかめ。
朝には予想もしなかったくらい大満足の海だった。ショップに戻ってログをつける。Uの他に、2人の女のコがウェットを申し込んだので、色を決めたり寸法をとったりに時間がかかり、夕食は熱海で駅弁を買って食べた。途中、小田原の花火が見えて、ちょっとしたおまけをもらった気分で嬉しい。さーて、人が次に揃うのはいつかしら……。
2週間前に、アン・マキャフリー『竜とイルカたち』読了。―――アメリカ人って、どうしてこうイルカが好きなんだか! 私だって海でイルカを見かければ嬉しいし、カワイイと思うし、一緒に泳げでもしようもんならそりゃ狂喜乱舞して癒されさえするかもしれない(←まだ経験なし)けれども、でもあの特別扱いはどうも理解できないわ。イルカの餌の魚が喋りだしたら今度はどうするんだっつーの。
という違和感はさておき。最近の長編の中ではかなり楽しめた本作だった。アイヴァスが登場してからのパーンの変化を私は歓迎していなくて(だって竜が飛び交う世界にコピー機だの携帯電話だのパソコンだの出てこられちゃさー。糸胞の根絶もあまりにお手軽にやられちゃったし)、だからその辺の変化よりもイルカとの交流に重点が置かれたこの話は嬉しかった。
だいたいパーンの世界は竜との“唯一絶対のコミュニケーション”が最大の魅力だと私は思っていて、でもそれだと選ばれなかった人たちがあまりに寂しいから火蜥蜴が出てきて、さらに今度はイルカと、異種族とコミュニケートできる層が広がってるんだろうけど、それでもA.マキャフリーの描く異種族との交流の世界には心惹かれるものがあるんだった。私好みのお伽話なのよ。
まぁそれにしては登場人物たちの感情の揺れ幅が極端すぎるときもあるんだけどね。今回はアラミナの心情がさっぱり分からなかったよ。あと―――あんなにはっきりイルカが喋っておいて、今さらそれに気付くというのはいくらなんでも無理がないかしらね?
5月、6月、7月と仕事が暇で残業代が稼げないでぴーぴー言っていたんだけど、7月末にいきなりどっちゃり仕事が降りかかってきた(しかし期間限定だったのでそろそろ終わる予定)。使い慣れないイラストレーターを使って、会社の製品カタログを作る仕事だ。一昨年は製品のホームページを作って、今度は製品カタログ。はっきり言ってどちらも私の契約外の業務なんだけど、でもその契約外の仕事が一番楽しい。新しいコトを覚えられるっていいよねー。
しかし、元々あるデータを修正する、くらいでしかイラストレータを使ったコトのなかった私にとって、一からカタログを作るってのはなかなか大変で、8月頭は久しぶりに残業残業の週だった。ノー残業デーの水曜日も社員のほとんどがいなくなった中会社に残っていて、「ノー残業デーだからそろそろ帰るか」とPCを落としたのが21時(←おい)。ふと振りかえるとちょうど別の社員が帰ろうとしていたので、ちょっと飲んで帰りたかった私は「一杯ひっかけて帰りません?」(←オヤジかよ)と珍しく自分から声をかけた。
そして最近会社の近くにできたビアバーに行ったのであるが。ヤバい。あそこヤバい。大好きなベルギービールだけで30種類くらいある。ちゃんと専用のグラスが用意されていて楽しい。他の国のビールも入れると200種だそうだ。食事もけっこう美味しかった。「一杯ひっかけて」のつもりだったのに、結局3杯ずつ飲んで、2時間に居座ってしまった。残業してちょっと飲んで帰りたいときに、1人でも平気で入れそう。ヤバいわ〜。ふっふっふ。
今までいろんな店が出来てはつぶれ出来てはつぶれしていたスペースだが、あの店は続いて欲しいなあ。小さな商店街しかない町には今までなかったタイプの店で、だからかけっこう人も入っていたけど、その調子でガンバって欲しいわあ。
ところで。一緒に飲んだ彼がなんだかいろいろと褒めて(?)くれたワケであるが。「To-koさんって純真なんだねー」「To-koさんってカワイイよねー」。――――――全ての頭に「意外に」をつけるのは止めれ! 自分が他人にどう思われてるかなんてこの歳になりゃうすうす分かってはいるけれども、毎度ひっかかるんだっつーの。そういえば伊豆のダイビングショップのSさんにもこないだ「To-koさんってやっぱ女の人なんだね!」と言われたし。「やっぱ」って何だ。全くよー。
「あなたは自意識過剰だ」とこないだ(とは言っても2ヶ月以上前か)言ったんだけど、どうも言葉が足らずに伝わった気がしなくて、あれ以来しばらくときおり考えていた。
私がそう言ったのは。相手が自分に好意を持っているとあなたが感じているからではなくて、相手が自分なんかに好意を抱くと考えるのは失礼だとあなたが言っていたから。なんだよなー。
今はもうそんなコトはどうでも良くなっているだろうし、言ったコトも忘れてるだろうけど。ちょっとね、あれ聞いて悲しい気分になったよ。私はあなたが、とても好きだから。
ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』読了(2週間くらい前に)。映画のときに「キリスト教に造詣が深くないとわからない」みたいな評を聞いていたし文庫で3冊もあるしで、さぞかし小難しくて陰々滅々と鬱陶しい話なんだろうなと思っていたんだけど(←ならナゼ読む!?)、意外や意外、軽いといえるくらい読みやすくて面白かった。
だいたい私は暗号に弱いのだ。隠された神話にも弱い。実はこの絵のこの部分は何を表している、とか、表面的には流布している歴史の裏の塗りつぶされた真実とか、そんなのも好き。なのに業界の最新事情をチェックするほどマメではない。そんな私にとって『ダ・ヴィンチ・コード』は「へえ、そうなんだ!」の連続で、うってつけの本だった。
でもまあ分からないといえば、キリスト教の歴史が覆る事態の重大さは分かってないかな。もともと私はM.Z.ブラッドリーの『アヴァロンの霧シリーズ』なんかを偏愛しているし、『ジーザス・クライスト・スーパースター』も好き(断然ジャポネスクバージョン押しだ)。ので、イエスが人間だろうが結婚してようが子供がいようが、別にショックでも何でもない。
あああと、話に出てくるオプス・デイって実在の宗教団体でしょ? 実在の団体に、ああゆう役を振るってのは(実は思ってたよりヒドいコトはしてませんでした、というエクスキューズがあるとはいえ)、すごいなあと思った。関係者はさぞかし怒っただろうね?
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続けて、ケン・グリムウッドの『リプレイ』も読了。人生のある時期を繰り返し生きる羽目になった男の話で、これまた面白かった。主人公の反応がリアル……というか、わかるわかるそうなるよなあ、と納得できる感じ。人とのつき合い方とか、一度手にしたものを失う絶望とか、それでもなお求めてしまう繋がりとか、なんかいちいちうんうん頷いてしまう。どう結末をつけるのかとドキドキしてたけど、うん、あの結末は好きだ。あ、エピローグのオチじゃなくて、彼の話ね。その先彼はどうするんだろう……と想像ふくらむ。
しかしもし私が彼のような状況に陥ったとして。とりあえず分かるコトは金持ちにはなれないね。どこで何のチームが勝ったんだか、どの会社の業績があがったのか、全然覚えてないんだもの。
7月25日の水曜日は、母と約束している年に1度(以上)のダイビング。今回は妹も連れて、約1ヶ月ぶりの伊豆へと行ってきた。できたら参加する…と言っていたけどやっぱ無理そうだったUは、そこまでするか!な土壇場の逆転プレイを見せて、熱海駅に姿を見せた。すごすぎる…。
平日なのでこの日の客は私たち4人だけ。駅に迎えにきてくれたガイドのTさんによると海はベタ凪でどこでも潜れる、というので、母と妹がまだ潜っていないIOPに行くことにした。ショップオーナーのSさんは珍しくもナゼか愛犬G太と留守番で、週末よりはさすがに空いてまったりムードのIOPに到着したのはTさん含め5人。難なく休憩テーブルを確保し、準備を始める。私とUはこの日からウェット。待ちに待ったシーズンに突入だ。
潜る前にTさんから「透明度は期待しないでくださいね」と、くどいくらい言われていたが、実際に水に入るとなるほどヒドい。今年ワーストかもしれない、という視界の悪さである。まぁでも流れやうねりがないのが救いで、母と妹の初心者2人をTさんに任せ(ちょこちょこ横目で見て心配はしていたが、だからって私にできるコトはほとんどない)、私とUは後ろからついてゆく。目に入るのは伊豆のお馴染み、ネンブツダイにタカノハダイ、スズメダイ、チョウチョウウオ、シラコダイ、オハグロベラ、キンギョハナダイ、クマノミ。
IOPは何度も来ているので、いつもならどの辺にいるのかほぼ見当がつくのだが、この日の透明度では「えーっと、今1の根?」「ここは送り出し…?」と怪しい怪しい(でも後で聞いたらだいたい合っていた)。送り出しでぼーっとしていたら、いきなり手に痛みが走った。ビックリして見るとスズメダイが私を睨んでいる―――てコトは今あなた私に噛みついた? 「ごごごごめん何? 卵でも守ってるの? 悪かったよ今どくからさー」と思わず口に出して謝ってしまった。これと、あと最後の最後に久しぶりのトウシマコケギンポに巡り合えたのが1本目のハイライトかな?
昼食休憩を挟んでの2本目は、いるかな? 1の根を超えてアオリイカの産卵床へ。運よくかなり大きいペアが舞っていて、イカを見ている私らの後ろを、おまけでイサキの小さな群も通ってくれた。その後、また1の根を乗り越えて送り出しの入江へ。ちょっとウネリが入っている中で揺られながらも、ヨウジウオやヒメセミエビを見つけてもらう。最後の最後、エキジット口の浅瀬で1.5cmくらいの小さなカゴカキダイが3匹遊んでいたのがカワイかった。もうカメラは仕舞ってしたのだけど、慌てて証拠写真だけ押さえておく。
この日、仲間内で一番長持ちしたUのウェットにとうとう寿命が訪れてしまったため、ログ付けの後は新しいウェット作りの検討のため、カタログをひっくり返して遊ぶ。人の買い物って楽しいな〜。自分の財布を痛めずに購買欲は満たされるじゃない? 一段落着いたところでショップを辞し、夕食を食べてから電車に乗る。熱海で花火大会でもあるのか、浴衣姿の人が多かった。Uや、祖母宅に向かう母と途中で別れ、妹と帰宅。
ところでウエイトが5kgも軽くなったのに、いつもより腰が痛いのはナゼ? 左右のバランスが悪くなったからかなあ……?
伊豆でよく行く海岸にハンマーヘッドシャークが出たというニュースが! うわ、見たい!
……というのはダイバーの反応です。私だって自分が海水浴してる浜にサメが出たら陸にあがる。怖い。けど潜っているときは――見たいのよねえ。伊豆の先端、神子元はハンマーの群が出るってのが売りのポイントなくらいだもの。こないだ普通はいないI.O.P.の1の根の上でハンマーが目撃されたらしいんだけど、その後それっとばかりにダイバーが押し寄せたらしい。ちなみに目撃した人は呆然として写真も撮れなかったんだって。だーよーねー(→)。しかしこないだはI.O.P.でさらに北上って、これも季節が狂ってる影響なのか。そっちのが怖いな。
あ、サメは水中ではまずダイバーを襲いません。魚を突いてたり、サメが捕食活動で興奮してたり、サメに手出しをして怒らせたりしたら別だけど。海面でばちゃばちゃやってるのが一番危ないらしいっす。……でも、水中でもホオジロはさすがに怖いかな。
7月20日の金曜日は久々の下北沢、久々の本多劇場にて久々の観劇。伊東四朗生誕?!七十周年記念『社長放浪記』を見てきた。実はこれ、三谷幸喜作・演出の『コンフィダント・絆』のチケットが取れなかったので、仕方ねぇ代わりに…と行った舞台だった。同じ三谷幸喜の脚本とはいえ、『エキストラ』のことがある。あんまり期待しすぎるのはやめておこう。
―――と思っていたら、これが面白かった! 三宅裕司の演出が良かったんだなあ、きっと。三谷さんお得意の入れ替わり立ち替わり誤解が乱れ飛ぶどたばた一幕芝居もテンポよく、役者も1人を除いて力のある人が揃っていて、安心して笑っていられた。伊東四朗も『エキストラ』のときより役にハマっていた。三宅裕司はTVより全然良かったよ。私、彼を舞台で見るの初めてだったかなあ? 一度くらいはスーパー・エキセントリック・シアターにも行ってるハズなんだけど。
空回りしてる佐藤B作もその空回りがキャラになってて笑ったし、東貴博もおばかなぼんぼんにハマってた。植木屋役の伊東孝明はそつなく進行役をこなしていた。特に良かったのは部長役の山口良一さん、秘書役の河本千明さん。やっぱ舞台は舞台の人だー! 三宅裕司と3人でしっかりテンポを作ってテンション高く突っ走っていたと思う。
あと書かなきゃいけないのは、社長夫人役の中村メイコ。いやー元気だなー。それにいい芝居してました。この人でも締まっていたね。伊東四朗との共演は『お笑いオンステージ』以来だそうで、一緒に行った友達は終演後「懐かしい〜」を連発していたけど……ごめん、そこにジェネレーションギャップが……。私は見ていなかったよ……。
ただ、ただね。伊東四朗の心のアイドル、藤澤恵麻だけはいただけなかった。舞台初めてなのかなー。なんかあまりにも、あまりにも素人くさい芝居だったよ。マンガちっくといおうか……。彼女1人だけだったから他の役者がカバーできたし、役が天然ぼけキャラだったから最後のほうでは慣れたけど、あの芝居をする役者がもう1人いたらキツかった。
それ以外は、問題なし。役者が噛んだり台詞を忘れたりしたのに他の役者が笑っちゃたり、なんかときどきぬるい空気が漂って、そこも良かった。下手な芝居だと「ふざけんなー」になるけど、そのぬるさが面白くなる舞台ってあるのよねー。カーテンコールも楽屋ウケみたいなぬるい雰囲気で、すごく楽しかった。無理やりアンコールをやらされるのは大嫌いだけど、この日は本心から拍手を続けられました。
やー、面白かった。行ってよかった。
≪夏休み日記のつづき≫
ゆっくり寝てようね、と言ったのに健康的に7時半には目覚めてしまった13日の金曜日。前日は1日中曇りで済んだけれど台風4号が接近し梅雨前線をうずうず刺激している状態ではさすがに雨だろう、と覚悟していたのに、窓の外に目をやるとおや薄日がさしている。てコトは、Y、復調?(Yは驚異の晴れ女なのだが、体調が崩れると天気も崩れるのだ)。
思ったとおりYの元気が戻ってきたので、朝食後は敷地内を流れる川にスイカを沈めに行ったり、うどんを打ったり(Uが)、じゃが芋を収穫したり、思いっきり“夏休み”する。うどんを寝かしている間に「桑の実を採りに行こう!」なんてのも、できた。戻ってから昼食。手打ちうどんはサラダうどんにして食す。美味し。
午後はさすがに雨がやってきてしまったので、室内でだらだらと。Uたちがバーチャルな冒険の旅に出ている間に、私はしばらく切る機会がなくて気になっていた母の髪をばっさりと。自分の髪もこうやって切れれば安上がりなんだけどなー。誰か切ってはくれまいか。その後は私も旅に参加し、夕食までまったり過ごした。夕食は母特製のちまきと、それに合わせた中華なおかず。
他の場所への旅では夜更かしして昼近くまで寝ていたりする私らだが、ウチの田舎だとナゼか健康的になってしまう。結局この日も24時頃には寝に入って、翌14日も7時起き。世間一般では3連休の始まりだが、私らは夏休みの最終日である。天気は朝から雨。途中、寄り道をするつもりなので、朝食後すぐに両親に別れを告げて出発した。いつもいつものコトながら、休みが終わっちゃうのはあっという間だ。
寄り道は宇都宮。家からはかなりの距離があるが、宇都宮からは下戸のUに運転をまかせれば、私は昼食にビールが呑める!……という野望のもと、悲鳴をあげながら運転をがんばる。大型トラックがくっついてくると怖いよー。家を出るときだけ、ちょっと止んでいた雨も途中からまた降り出してくる。途中で1回だけ休憩をして、ほぼ予定どおりに宇都宮駅着。今回は仕事が休めず不参加だったKと、ここで待ち合わせる。
さて宇都宮といえば餃子。私らの目的ももちろん餃子である。小さな店を渡り歩くのもいいが、今回は初めてだし車だしとりあえず色んな味を試そうと、“来らっせ”へ。手分けしていろんな店の餃子を買い込み、テーブルに並べて味比べ。私は“幸楽”のと、店の名前は忘れたけどジャンボ餃子の味が気に入った。あと“青源”のスープ餃子も美味しかったな〜。もちろん餃子に合う地ビールも! 自宅土産の冷凍餃子もしっかりゲット。
食後は“ろまんちっく村”へ。ラベンダー畑や森を歩きたかったのだが、この頃になるとだいぶ雨足が強くなってきたので、手作りパンや地元の野菜を買い込み(買出し旅行? ちなみにどっちもとても美味しかった)、16時過ぎ帰路につく。東京に近づくにつれだんだんと台風らしくなり、首都高では渋滞にハマる。皆、3連休だってのに何してんの!? 東京から脱出しろよ!
返却時間の30分前に何とか東京駅に辿りつき(やっぱ私は首都高運転できないや、との確信を抱きつつ)、そこで解散。車だから、と買い込んだお土産を雨の中抱えて帰るのは辛かった……。3日間でほぼ700km走った、無謀の旅でした。
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そして帰ったら庭のパセリが干からびて死滅していたよ……。しょぼーん、だ。ちょっとひ弱すぎないか。