2011.9.21(Thu)

今日は久しぶりに関東を台風が直撃する日だったワケですよ。会社でも15時を過ぎたら「帰宅困難が見込まれる人は帰っていい」と言われたワケです。空っぽになった部署もあったようですけど、ウチの部署は誰も帰らないワケですよ。歩いて帰れる私が帰れるワケないじゃないですか。定時になって、ちょっと残業をしたいような仕事状態だったんですけど、「台風はこれからヒドくなるから。帰れるうちに帰って」と追い出されて帰ったワケです。ええ、そりゃもう風はごうごう、雨はたたきつけるよう。ニュースで映される人のように必死になって、山だったら死んでるなこりゃ、と思いながら、びしょびしょになって帰ったワケです。

……帰って1時間もすれば雨が上がったのはナゼ? あのまま大人しく残業してれば、濡れずに帰れたのに。あの時間に帰ったのは私だけだったのは、ナゼ? ……ひょっとして、苛めですかそうですか(……いや単に電車止まってて帰れるのが私だけだったってのはわかってるんですが。言わせろ)。

2011.9.19(Mon)_2

三連休最後の日は、大江健三郎さんら呼びかけの「さようなら原発1000万人アクション」の一環として、明治公園で開催された「さようなら原発 五万人集会」に参加してきました。著名人の呼びかけだからなのか、いや今回はスゴかった。まず代々木で電車を乗り換えようとしたら、周囲から集会について話している声が聞こえてきます。そして最寄駅の千駄ヶ谷で降りようとしたら、ホームに人がぎっしり!

なんとか降りても全然人が動きません。5分ほど待つ間に数歩しか進めず、なのにまた電車が来て乗客を吐き出してゆく。駅員さんもパニくっているらしく、ちょっとヒステリー入ったアナウンスを聞いていると(一生出口には辿りつけまい…)という気分になってきます。ですので、次の電車に乗って代々木まで引き返し、一駅歩きました。最初に駅前の地図で見当をつけて歩き出したんですが、地図を持たない方向音痴が歩くと、いつの間にか道が変わっています。途中でバス停を見て反対方向に向かっているのに気付けたので、集会が始まって30分ほどしてから公園に到着。ここもすごい人・人・人。

さよなら原発集会さよなら原発集会

ホントにすごい人数でした。東京新聞の空撮写真を見るとよくわかる

着いてすぐ呼びかけ人たちの挨拶が始まって、大江さんや落合恵子さんらの著名人が次々とマイクの前に立ったのですが、一番響いたのは福島で反原発の活動(ハイロアクション福島原発40年実行委員会)をやっていらした武藤類子さんの挨拶でした。彼女が声を詰まらせながら「福島は、美しい国です。紺碧の海を臨む浜通り、梨や桃が豊かに実る中通り、猪苗代湖と磐梯山を抱え、黄金色の稲穂が揺れる会津地方……」と語るのを聞くだけで、涙が溢れて止まりませんでした。ホントに美しい土地なのです。今も、見た目は変わっていません。

その後のデモは、まぁいつもと同じ感じ。ただ今回は、交通整理の警察がやけに丁寧で低姿勢で、(著名人が呼びかけ人だとこうも態度を変えるか)と笑えました。私は福島隊に混ぜてもらって歩いたのだけど、途中ほぼずっと福島とは関係のない若い女のコ(N岸さん)とお喋りしてるだけで歩き終わってしまったって感じ。ありゃ。まぁあの人数(主催者発表6万人)はそれだけで説得力あるかと思うので、参加しただけでも意味はあっただろうけど……。人数が多いので、デモは3つのコースに分かれて行われたのですが、それでも最後の人が明治公園を出るまでには相当な時間がかかっただろうなあ〜。

さよなら原発集会

デモの先頭を歩く、呼びかけ人の皆さん

私の参加したコースのゴールは代々木公園。広場にマイクが用意されていて、話したい人は誰でもスピーチできるコーナーがあったので、そこでしばらく参加者の話を聞いていました。今まで話を聞いた福島の人は皆、「福島を忘れないで欲しい」とおっしゃいます。忘れない。絶対忘れません。でも、忘れちゃってる人も、たくさんいますね。まだ何も終わっていないのに。私の出身地の市議も来ていたので、ちょっとご挨拶もして(チューハイ片手に)、1時間くらいしてから帰路につきます。駅まで歩く間にも、まだまだ後続隊の列が長く長く続いていました。

さよなら原発集会さよなら原発集会

市議の挨拶と、福島隊の皆さん

2011.9.19(Mon)_1

忙しかった3連休。それぞれの日記はそのうち書きますが、これだけはボヤいておかなければ気が済みません……。

買って2ヶ月の新車……出先の駐車場で立木に擦って……大きなキズをつけてしまいました(要修理レベル)……orz…orz…orz!!!

(それぞれの日記、書きました。2011.10.31)

2011.9.18(Sun)

体力の低下を思い知ったので、塔の岳にもう一度挑戦してきました。同行者はやはり体力不足を嘆くY。9月の頭に計画していたのを台風で延期していたのですが、2週間待った甲斐あって集合場所の秦野駅に着いたときは、秋の青〜い空が広がっていました。ヤビツ峠行きのバス停には長い長い列ができています。ロータリーを滑るようにセキレイが走っている姿に、最近『とりぱん』を一気読みしていたから(おお〜ホントに生息地が駐車場だ〜)とニンマリしてしまいました。

表尾根へ表尾根へ

さすが人気のコースです。バス何台分?

7:35のバスの時間までは余裕があったので、Yがトイレに行くためにちょっと列を離れます。列の整理をしていた係員さんに「バスが来るのは時間どおりですか?」と聞いてからの行動だったのに、Yの姿が見えなくなった途端に「臨時バスが来ま〜す」と叫んだのには、なにか意図があったんでしょうか……? かなり列の前の方にいたのに、仕方がないので後ろの人に次々と順番を譲ります。臨時バスが満杯になった頃、Yが戻ってきました。

「ま、もともと35分発の予定だったんだからいいよ〜」と待っていると、また次の臨時バスがやってきました。係員さんの言葉は何だったんだ? これには乗れたので、予定よりちょっと早く懐かしのヤビツ峠に到着しました。トイレに行って身支度を整え、さあ出発。今日は表尾根を辿って塔の岳へ行き、大倉尾根を下ります。父と、4年前に歩いたコース。あのときの父はやけに元気で、私が付いていけずにバテバテだったなあ〜。

表尾根へ表尾根

左:ヤビツ峠/右:富士見山荘

今回は最初からのんびり歩きを心がけて、とにかくバテないコトが目標。舗装道をしばらく歩いた富士見山荘の脇から、登山道に入ります。展望はありませんが、この陽気じゃ直射日光に炙られないのがかえってありがたい。二ノ岳まではひたすらガマンの印象があったのですが、後ろの人にどんどん抜いてもらってゆっくり登ったせいか、さほど苦しくはありませんでした。コースタイムよりちょっぴり遅れて着いた二ノ塔で、まず一休み。定番の人気コースのせいか、カラフルなウェアの若人グループが目立ちます。

表尾根表尾根

左:看板いっぱいの登山口/右:今日はたっぷり歩くよ〜

表尾根表尾根

左:登山口にも立派なトイレ/右:さあ、行こう!

表尾根表尾根

左:いっぱい落ちてた赤い実。囓られてますね/右:名前はわからないけど、カワユイ花でした

表尾根

そろそろ視界が開けそう

表尾根

振り返ると、こんな

表尾根二ノ塔からは、次の目的地の三ノ塔がよく見えました。三ノ塔まではコースタイムで15分。「15分で歩けるかな〜?」「無理っぽいよー」と笑っていたのに、ぴったり15分で三ノ塔に到着します。足ってスゴい! 三ノ塔からはこの日一番の眺めが堪能できました。目的地の塔ノ岳も、下山予定の大倉尾根上の花立山荘も見えます。あそこに行って、ああ下って……とYに説明。まだまだ先は長いのです。

表尾根

ふーじーさーんー♡ これはニノ塔から

表尾根

これから歩いてゆく尾根(大倉尾根の花立山荘も)

表尾根

三ノ塔も賑わっていました

次のポイント、烏尾山(からすおやま)を過ぎた辺りから、Yの足がちょっと重たくなってきました。私はまだもう少し、大丈夫そう。そこから行者ヶ岳の間には、ちょっとした鎖場があります。この辺で何箇所か、先が詰まるコトがありました。私らの前にカラフル若人グループがいて、鎖がある場所では鎖を使わないといけないと思っているのか、必要ない場所でもわざわざ腰をかがめて不自然な体勢で鎖を掴むので、見ていて危なっかしいです。それに周りが見えていないのか、全然道を譲ってくれません。

表尾根表尾根

左:お化けみたいにデカいアザミは富士薊(フジアザミ)でしょうか?/右:杜鵑草(ホトトギス)

表尾根

渋滞中〜(写真は前述のグループではありません)

表尾根表尾根

左:う〜ん、菊の種類だとは思うんだけど/右:あと2.3km!

行者ヶ岳を過ぎた一番鎖場らしい鎖場では、こっちからの列が続いて反対側から来る人たちが登ってこれなくなっていて、(私らの番になったら道を譲ろう)と思っていたのですが、私らの直前にいたベテランっぽい男性が、ちゃんと声をかけて反対側からの人を通していました。こうゆうの、さらっとできるの、イイなあ。岩場を下ってから新大日への登り返しは、見上げるだけで気力が萎えます。途中で休もうと思っていた書策小屋は、無くなっちゃったんですね。前に来たときはまだ建物はあったのに。

表尾根

岩場を過ぎての登り返し

新大日に着いたときには、Yはすっかりバテていました。「足が、足が〜」と悲鳴を上げるので、ここで昼食休憩を取るコトにします。しばらく前から雲が流れてきて塔ノ岳を覆い、新大日を覆いしていたので、周囲はすっかり白い世界です。最初は「私らが山頂に着く頃には、流れてればいいね〜」なんて言ってたのですけど、この頃になると「この後はもうずっとこんなかな」と諦めの気持ちになってきました。前半で展望は楽しめたし、霧の丹沢も好きだからいいんだけど、Yのモチベーションが下がらないかが心配です。

表尾根

この風景を「丹沢っぽい〜」と思ってしまうのは何でなんだろ? なにも毎回霧にまかれているワケじゃないのに

新大日から塔ノ岳は、木々の中を歩きます。なぜだかこの日は、木々からやけにいい香りがしていました。この区間だけでなく、最初の二ノ塔までの樹林帯でも、下りの大倉尾根でも。花の香りではないと思うんだけど、何だろ? とにかく、意味もなく何度も何度も深呼吸をしてしまう気持ちよさでした。新大日からずーっと白い世界だったのですが、私らが塔ノ岳に着いた途端に雲がさーっと流れ、丹沢山・蛭ヶ岳方面の山並みや、相模原市方面の街が姿を現してくれました。

塔ノ岳

さっきまで真っ白で何も見えなかったのに!

劇的な変化に歓声も上がるってもんです。陽も照ってきたので、腰を下ろして冷凍さくらんぼゼリーを食べました。ちょうどいい具合に溶けていて、しゃりしゃりでウマウマ〜。……が、景色と陽気を楽しめたのはホンの一瞬。ちょっとすると白い霧があれよあれよと言う間に流れてきて、景色はまた真っ白に逆戻りです。ゼリーでおなかが冷えたせいもあるかもだけど、一気に気温も下がった気がしました。ですので、温かいものが飲みたい、と尊仏山荘に入りコーヒー(400円也)を頼みます。何事にも動じなさそうな猫が、のっそりとベンチに寝そべっていました。

一息入れたら、後は下山。相模湾を見渡せる大倉尾根の展望が楽しみだったのですが、今日は全くです。午前中と同じような陽気だったら花立山荘でかき氷もいいな、と思っていたのですが、ちょっと寒くてその気になれない。一応Yに「休む?」と聞いてみたら、嬉々として山荘に吸い込まれていきました。う〜ん、疲れているんだな〜。私はといえば、Yに付き合ってちょこちょこ休んでいるので、こないだよりは余裕があります。「今度は甘酒飲んだ〜」と出てきたYと、さあ今度こそ一気に下りましょう。

大倉尾根

山頂で鹿を見なかったな、と思っていたら、ここで牡鹿と出会いました。角と首の周りのたてがみみたいな毛皮がやたらと立派で、もののけ姫に出てきそう(シ、シシ神さま?)

足にきているYは急な下りが堪えるらしく、だんだんとペースが落ちていきます。がんばれー。かなり下った辺りでボッカさん数人とすれ違いました。重たそうな荷物を担いでひょいひょいと歩いている人から、ほんのちょっとの荷物で汗だくな人(←見習いさん?)まで、皆さんどの山荘まで行くのでしょう。堀山ノ家と見晴茶屋のベンチでちょろっと休みんだだけで、後はYにもガンバってもらって、なんとか暗くなる前に大倉バス停に到着しました。タイミングよくバスが出るところでしたので、これに乗って渋沢駅に向かいます。

大倉尾根

そろそろ終わりかけの丸葉岳蕗(マルバダケブキ)で、蜂がせっせと蜜を集めていました

ここから私は鶴巻温泉に寄るつもりで、Yにもそう言っていたんですが、Yによると「弘法の里湯」は改装中でお休みとのこと。代わりに東海大学前駅近くに「さざんか」って温泉があるよ、とまでちゃんと調べてきてくれていました。ありがとー! さすがリサーチの鬼(惜しむらくはそれが街専門で、山には発揮されないトコロです)。電車で移動し、広いお風呂で汗を流してさっぱりして、さあ後は消費したカロリーを取り戻すだけ。

と、最後の最後でケチがつきました。入った居酒屋がダメダメで、頼んだ料理がちっとも出てきやしない。かろうじて飲み物と冷たい料理2品は出てきたから、それで何とかごまかしつつ待ちます。さんざ待った挙句、結局残りの料理の注文を全部キャンセルして店を出、道を挟んだ反対側のラーメン屋で空腹を満たして、何とか今日の予定は全部終了。お疲れさま〜。来週の山登りに向けて、いい訓練になったかな? Yも今回で懲りてはいないので、今後もあちこち付き合ってもらいましょう。丹沢だけでも、まだまだ歩きたいルートはたくさんあるからね。

ヤビツ峠(8:12)→富士見山荘(8:33)→二ノ塔(9:45-9:50)→三ノ塔1,204m(10:04-10:12)→烏尾山1,136m(10:42)→行者ヶ岳1,209m(11:16)→新大日(12:14-12:40)→塔ノ岳1,491m(13:20-14:07)→花立山荘(14:37-14:47)→掘山ノ家(15:22)→大倉バス停(17:03)

2011.9.17(Sat)

今日はちょっと早めのお彼岸のお墓参り。前日泊めてもらった祖母宅から、祖母と一緒に出発します。途中、両親が東京に住んでいた頃に家族ぐるみのつき合いをしていたU野親子を拾って、霊園へ。早めに出発したからか渋滞にも巻き込まれず、順調にお墓参りを済ませます。野の花が好きだった母のために、U野さんがリンドウとワレモコウの花束を持ってきてくれました。その後石屋さんに寄って父母の一周忌の申込をして、帰り道でのんびりお茶してU野親子と別れ……と、ここまでは良かった。

祖母の家の近くまで戻って、昼食のために立ち寄った某ファミレスの駐車場で、車の脇腹を思いっきり擦りました……orz……orz……orz……。ハンドルを握っていたのは私なんだから、悪いのは私です。車庫入れが下手くそなくせに、ぎりぎりのところを(なんとか行けるんじゃないか)と思って突っ込んでしまう(←やり直しても上手くやれる自信がないから)私が悪いのです……という反省を大前提にして、ですが、……おばあちゃんに、嵌められた気が、しています。

私の車で、Kおいちゃんに横浜に遊びに連れて行ってもらおうと楽しみにしていたのに、Kおいちゃんが「新車すぎて運転したくない、To-koが傷でもつけたら乗る」と拒否したって話を2回もしたことも、Kおいちゃんが「駐車が難しい」と言って行きたがらない某ファミレスを食事の場所にリクエストしたことも、事故後に私が「これでKおいちゃんに横浜に連れて行ってもらえるじゃん」とやさぐれたら、「でもね、別にぶつければいいと思ったワケじゃないのよ?」と無邪気な顔でにっこり笑ったコトも、気のせいだと思いたい……。

この日は早起きだったんで、夕方の用事の前に昼寝でもできたらな〜と思ってたんですが、保険会社に連絡したりなんだりでとてもそんな時間はなくなりました。まあ……人に怪我させたり、他人の所有物を壊したりしたんじゃない(ぶつかったのは立ち木で、しかも竹で保護されてたんで木自体は傷つけてない)のが救いといえば救いです。かなり凹みましたが、気を取り直して次の目的地へGo。そろそろ開催期間が残り少ない『空海と密教美術展』を見に、上野へ行くのです。

夕方ならちょっとは空いているかと期待していたんですが、入場規制がかかって入口の前には列ができていました。待ち時間は15分とありましたけど、もう少し長く待たされたんじゃないかな。会場、特に入口付近もとにかく人、人、人! 国宝や重要文化財ばかりの豪華な展示を、人に邪魔されずにゆっくり見ていられたらどれだけ迫力があっただろう……と、覚悟はしていたものの、やっぱりちょっと残念でした。

両界曼荼羅が楽しみだったのですが、私の知識が不足していてよく理解できなかったせいか、目を奪われたのは立体的なものばかりでした。小さく細かく彫りこまれた精密な細工の仏龕(ぶつがん:仏像と厨子を一つの材から彫りだしたもの)とか、逆に迫力のある仏像とか。主役だけでなく、踏みつけられている鬼や、仏を乗せている動物(特に立っている水牛は可愛かった!)がユーモラスで、趣旨とは違うかもだけど楽しませてもらいました。

ゆっくり見て回ったせいか、最後の仏像曼荼羅の部屋まで行くと人がうまい具合にバラけて、かなりゆっくり、好きなように見て回れたのは嬉しかったです。一つ一つの像の周りをぐるぐる回って、いろんな確度から表情や姿をじっくり眺めるコトができました。満喫したところで外に出ると、さすがにもう並んでいる人はいなくって、ちょっぴり暗くなりかけた森の中を、駅までゆっくり歩きました。……午前のショックは、まだ癒えてません。

2011.9.16(Fri)

大矢博子さんの『脳天気にもホドがある。』読了。ダンナさんが45歳の誕生日を目前に脳出血で倒れ、さてどうなる……の、ジャンルで言えば“闘病記”になるのでしょうけど、タイトルどおり、そしてご本人が前書きで書かれているとおり、“泣けない闘病記”、闘病記と聞いて想像するのとは違った、ユーモラスな文章で、発症から1年を綴った本でした(しかしこのタイトル、つい川原泉のシリーズを思い浮かべてしまうなあ〜)。

(とは言え、私は少し泣いてしまいました)。最初のほうの、これからどうなるのか分からない不安感とか、病院の雰囲気とか、友達と話していていきなりぽろっと泣いちゃうトコとか、ちょっと堪らなかった。ウチとは病気も状況も全然違うとはいえ、まだ病気の本を読むのは無理かな〜なんて思ったりして。でもダンナさんが鬱期を脱し(←これはさらっとすっ飛ばされてます)リハビリに入ってからは、ぐいぐいと読まされました。しかも笑いながら!

一言でまとめるなら、「やっぱり趣味を持っている人間は強いなあ!」。 田舎の知人が脳梗塞だかなんだかで倒れて、半身不随の宣告を受けたのに奇跡的な回復を遂げ、それまでやっていた郵便配達の仕事に復帰したのを思い出しました。彼はその仕事が大好きで、どうしても復帰したがっていたから、だと思います。大矢さんのダンナさんはドラゴンズファンで、パソコンオタクで、鉄ちゃん。そのどれもがリハビリに一役も二役も買っている様は、感心しちゃいます。言葉が出てこないのに、自分の言い間違いを笑っちゃえるその心の持ち方も、カッコいい。

大矢博子さんの対応の仕方も、またステキです。愛より実務、涙より行動っすよ と書いてあって、そのとおりに力強いサポートをしているんだけど、でも愛も溢れてますよー。そして涙ではなく、笑いが。これ大事。心配もしているし手助けもしているんだけど、でも「24時間ずっと私がついてはいられないんだから」と、ダンナさんの自立を後押しする強さも、好きです。最近のご様子を大矢さんのブログで確認したら、今年の1月にダンナさんが後遺症で癲癇発作を起こされたそうですが、それにも力強く対応されています。

博子さんはパソコンや鉄には興味ないみたいですけど、でも熱狂的なドラゴンズファンだそうで、それもだいぶストレス軽減に役立っている。思わず「もしこうゆう状況になったら、私には何があるだろう」と考えてしまいました。病院通いしてた去年は、それでもなんとか時間を作って山や海に逃げていた。看病する側ならそれでイイけど、自分が倒れたときに困るなあ。それとも何とか、できる範囲でやろうとするのかしら?

博子さんのお仕事が、どこででもできる仕事だってのも、こうゆうときは助かりますよね。いやとても忙しそうだけど、決まった時間に仕事場に通わなきゃいけないとなると、これだけ親身なサポートはできないもの。ご友人たちのサポートも、素晴らしい。大矢夫妻がそれまでに築き上げてきた人間関係の賜物ですねー。ちょっとした手助けが、こうゆうときはホントありがたいです。あとあと、名古屋弁ってイイですね。ほんわか力が抜けますよん。

2011.9.15(Thu)

馴染みのダイビングショップに招待券をもらったので、銀座三越に岩合光昭さんの写真展、『どうぶつ家族』を見に行ってきました。当初は「行けたら行こう」な気で券を受け取ったのですが、受け取った券をそのままショップに忘れてわざわざ自宅まで送ってもらったので、行かないワケにはいかなくなっちゃったのです。て、もちろん興味はあったのですけど、基本的に出不精なんで……。急に誘ったにもかかわらず、UとYが同行してくれました。

会場は、けっこう賑わっていました。そして思ったよりも広い。岩合さんの名前は知っていましたけど、まとめて作品を見るのは初めてで、大きなパネルの写真の風景に見入ってしまいます。舞台はアフリカや、オーストラリアや、カナダや、日本。どこまでも大きな空が広がるアフリカは、一度は訪れてみたい土地ですね(地平線には動物のシルエット希望!)。アフリカの夜明けの写真を見たとき、アイザック・ディネーセンの『アフリカの日々』に出てくる「神さまが来るよ」のエピソードを即座に思い浮かべました。

『どうぶつ家族』と銘打っているだけあって、被写体はほのぼののんびりした表情が多かったです。プロの写真家には失礼な感想かもだけど、「よくこんな瞬間を切り取ったなあ〜」! 花畑でうっとりとうたた寝しているホッキョクグマとか、雪の上で腹見せて寝てるアザラシとか、花の香りを楽しむかのような表情のキンイロジリスとか(←ホントは齧ろうとしてるのかな?)。望遠レンズを使っているにしろ、かなり近くまで寄っているんだろうなあ。キンイロジリスのはすごく可愛いかったので、ポストカードを買いました。

その後、レストランフロアに移動して呑んで喰って。たまにはこうゆう催しに足を運ぶのも、いいもんですね。

2011.9.12(Mon)

中秋の名月

中秋の名月。月があんまりキレイなんで、帰宅後カメラ片手にまた外に

中秋の名月

あれ? 月がひとつ、落ちているよ?
(……つかマジで、なにが写ってんだろ?)

2011.9.10(Sat)

9月後半に予定が詰まって遊べそうにないので、月イチのノルマ(←自分で勝手に設定)を守るため、伊豆へと行ってきました。仲間全員からNGをくらった今日に限って、期待できる天気予報が出ていましたが、起きてみると外は薄暗い。予報外れた?曇り? と一瞬ガッカリしたものの、よく見るとまだ陽が昇りきっていないだけでした。まだまだ暑いけど日は短くなったなあ〜。外の空気も湿度が低くて秋っぽく、気持ちいいのですが、夏の終わりがちょっと寂しい。

な〜んて感慨にふける間もなく、爆睡しているうちに伊豆に着いちゃいました(危うく乗り過ごすトコロだった!)。駅で迎えられたのは私一人でしたが、店には車組の窪さんと前泊組で初対面の村さんがいて、ゲストは計3人。雲ひとつない晴天なのに、もったいない〜。海も鏡のように凪いでいて、ポイントは久しぶりのI.O.P.に決まりました。行ってみると、人・人・人! どうやらイベントがあるみたいで、器材メーカーのテントが2つ建っていました。

前回直しをお願いしたウェットがまだ出来上がっていなかったので、今日はレンタルのウェットで潜ります。準備を進めると……あれ? バッグの中にブーツが見当たりません。今朝チェックしたときに、他の事に気をとられていて忘れたようです。しかしそこは設備の整っているI.O.P.で、すぐにレンタルのブーツを用意してもらえました。良かった〜。ゆっくり準備をして、エントリースロープに人が少なくなった頃を見計らって海に入ります。

1本目は砂地へ。入った瞬間は(浮遊物多いかな〜。でも青いからイイや)な感じの海だったのですが、サーモクラインを越えて冷たい水に入ると、うわ、青い青い世界が広がります。冷たいと思ったのも最初だけで、少し経つと全然気にならなくなりました。可愛いイソモンガラを見て、ポストの辺りまで行くとムレハタタテダイが泳いでいて……。砂地にはそんなに生き物は多くありませんでしたけど、とにかく浮かんでいるだけで気持ちのいい海です。

砂紋に光がゆらゆらと揺らめくのを見て、上を見ると明るい水面に自分たちの吐いた泡がのんびりと昇っていく。水面近くを横切る魚の群は、あれはなんだろう? けっこう大きな魚だなあ〜。ホントにのんびりまったりの、何のストレスもない海です。嬉しくなっちゃって頬が緩むと、マスクに水ががぼがぼ入ってくる。ああ、困るけど笑顔にならずにいられない〜。潜るのが久しぶりだという村さんのエアが早くて、ちょっと短めのダイビングになっちゃったのは残念でした。

I.O.P.

海の向こうに飛ぶ島が!(伊豆大島ですね)

水中でも寒さを感じず、陸に上がっても太陽がぽかぽかでちっとも寒くありません。「今日は気持ちいいですね〜」と何度も何度も皆で言い合いながら、昼食休憩をとります。混んでいるけど、水中では上手く混雑を避けられたし、陸でも静かなスペースを確保できて、ホントに今日は快適です。1時間ほど休んで、2本目は1のに向かいました。先端まで行くと、深場に下りる斜面にホウキハタがたゆたっています。しばらくその場から動きませんでしたが、やがてクエ穴のほうに向かって泳いで行ってしまいました。

先端ではSさんと村さんを残し、Tさんに誘われてまず私と窪さんだけが深場に下ります。見せてもらったのはビシャモンエビ。こうゆうの、コンデジでは上手く撮れないんですよねー。その後、サキシマミノウミウシ、イガグリウミウシ(←可愛い!)と見せてもらっているうちに、Sさんと村さんも下りてきました。2人で浅場に残っていたのは、どうやらエア温存のための作戦だったようです。移動途中でベニケロを見てクエ穴(さっきのホウキハタは入っていませんでした)を巡り、浅場へ。

今日は明るいせいか、♂のヤマドリの模様がとてもキレイに見えました。途中で1匹見つけて、オクリダシの入江でも1匹見つけて、♂ばっかりで♀がいないな〜と思っていたら、Tさんに♀もいるのを教えてもらいます。Tさんが一生懸命仲人をしようとしていましたが、♂は一瞬ヒレを広げるものの、すぐに諦めてしまいます。後でTさんと「諦め早いですよね、一回断られたくらいで諦めるなっつーの!」と文句を言ってしまいましたが、たぶん今日は人が多かったから、いろんな人に仲人やられて飽き飽きしていたのかも。

I.O.P.

帰る頃にはだいぶ雲がでてきたけど、日中晴れたんだから文句なし

Sさん村さんが先に上がってからも、残り3人でしばらく粘ったので、2本目の終わりにはさすがにちょっと寒さを感じました。でも素晴らしい海を満喫できて、大満足♪ ショップに戻ってログ付けをして、1人の気安さで久しぶりに温泉に入り、途中駅まで戻ってきてから夕食を食べて帰宅。大・大・大満足の1日となりました。

2011.9.3(Sat)

今週末はまた、萎えきってしまった足の訓練に山に行くつもりでしたが、台風のせいで断念……! 家にいると外からお囃子の音、御神輿を担ぐ声が響いてきます。そう言えば近所の神社のお祭りが今週末だったっけ。ちょろっと見物に行こうかしら。

私の住む周辺は、23区のくせに(←偏見?)なんとなく昔の下町っぽい雰囲気です。去年、ウチで病院通いをしていた母が「この辺の子供は昔の遊びしてるねえ〜」と面白がっていましたが、週末ともなれば外から「陣地取〜った!」なんて声が響いてきます。秋のお祭りの時期になると、辻で子供たちがお囃子の笛太鼓の練習をしています。昨日も近所のお茶屋さんの中で、小学校高学年くらいの女のコが、ご主人に横笛をみてもらっていました。

こんな雰囲気が、とてもとても気に入っています。

(↓ 2011.9.4 出御式を見てきたので写真追加)

お祭りお祭り

駅前まで出かけてみると、あら? けっこう大きなお祭りなの?

お祭りお祭り

幟をたて、その後に神主さんが続き

お祭り

錫杖を持った少女たちがその後に(顔で選んだのか、と思うくらい美人さん揃い)

お祭り

町名を記した提灯が通れば、その後は

お祭り

お祭り

お祭り

神輿! 神輿! 神輿! 何台のお神輿が出たんだろ? まだ歴史は30年に満たないお祭りだそうだけど、地域にしっかり根付いている感じでした。この街に住んで数年、初めて見たのがもったいなかったぞー!

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