2007.6.29(Fri)

考えて見りゃ前回の日記も「日々の記録」ですね。「日々の行動」じゃなくて「日々考えたコト」ってだけで。―――というコトは、最近、私、考えてなかった? そんな!

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さて、「日々の行動」日記。

16日、土曜日は“父と山に行こう”第3弾で、丹沢へ行ってきた。1,491mの低山とはいえ、標高差は1,200m、歩いた距離は13km。これは登山と呼んでもいいんじゃないだろうか。いや呼ばせてくれたまえ。そうでなければ私のこの筋肉痛が浮かばれない。

前日の金曜日に小田急線沿線の祖母宅に泊まり、当日朝、秦野駅へと向かう。秦野駅8:55発のバスでヤビツ峠へ。ヤビツ峠行きのバスはこれが最終である。バスは途中から山道に入り、9:30頃にヤビツ峠着。トイレに寄り登山届を提出して、9:40歩き始める。さあ登山だ!と思ったが、ここから富士見山荘まで15分くらいはゆるい下りの車道歩きだ。どうせなら富士見山荘までバスがあればいいのに(下るのももったいない…)。

富士見山荘から、本格的な登山道となる。ここから二の塔まではひたすら登る。ところでこの日は暑かった。入梅宣言はどこに行ったのか空は晴れ上がり気温はあがる。東京では30度を超えた。丹沢の気温は分からないが、とにかくひたすら暑くて暑くて、父よりも先に連れ出した私がバテてしまった。下りは快調でも、登りになると途端に息があがる。ハーッハーッハーッと荒い息を吐きながら歩くのは相当苦しい。

やっとの休憩

やっと辿り着いた二の塔。
天気良すぎで日陰が無いのが悲しい〜。

子鹿

子鹿も日陰でぐったり。

丹沢には野生のシカが多いというが、登山客で賑わう週末にまさか見られるとは思っていなかった。ところが、登山道のすぐ脇に、小鹿が横たわっているではないですか! 人間が1m以内に近寄っても逃げないので「どこか怪我してるのかなー」と心配していたら、通りすがりのおじさんが「鹿は逃げないよ」と言う。ホント? ならいいんだけど。怪我や病気だとしても連れていくワケにはいかないんだけど。しかし親鹿はどこにいたんだろうなあ。かなり先で谷の下に大人の鹿を見かけたが、いくら何でも遠すぎた。

二の塔までは林の中を歩く感じだが、二の塔のちょっと手前で視界が開け、かーなりいい気分になれる。が、視界が開けるってのは要は遮るものが何もないってコトだ。暑い暑い炙られる…! ときおり吹く風に息をつきながら、景色で気を紛らわしながら、下りて登って三の塔到着。父は妙〜に元気である。くそー。ここからの眺めは素晴らしい。目の前にほぼ雪が消えた富士が大きく見える。父が大事に持ってきた冷え冷えのビールを2人で分けっこして、ちょっと長めに休んだ。時間は11時ちょっと過ぎ。コースタイムより微妙に早い。

三の塔

←ヤビツ峠3.8km。→塔の岳4.0kmとあります。
山頂までちょうど半分くらいの、展望のすばらしい三の塔。

そこから下りて登って鳥尾山。下りて登って行者岳。登るのがキツいので、下りるのがもったいなくて仕方ない。また下りて(ちょっとした鎖場がある)登って書策小屋。12時半を過ぎたので、ここで昼食休憩にした。眺めはそうよく無かったが、小さな日陰を見つけたのでそこで体を冷やす。これが良かったのか、昼食後は体がずいぶん楽になった。ここからは登りが続き、新大日小屋、木ノ又小屋を過ぎて、塔の岳山頂に着く。やった!

鎖場山頂

左:行者岳を過ぎた辺りだったかな? 一番本格的な鎖場。
/右:塔の岳登頂の証拠画像。

山頂着がたぶん13時半過ぎ。しば〜らく休んで、大倉尾根に取り付いたのが14時くらいだったろうか。あとはひたすら下るだけ〜と甘く見ていたが、この下りは大変だった。大倉尾根は全長約7km、標高差約1200m。通称バカ尾根と呼ばれているそうである。呼びたくなる気持ちは分かる。これが足に負担のない土の道だったら同じ距離でも楽勝だったろう。が、大倉尾根は階段が多いのである。しかも石がゴロゴロしてる。途中で膝が笑ってくる。登りも下りも階段はキライだーっ!

山頂までは元気だった父も、15時を過ぎる頃には疲れが見え出していた。あまり言わないが足が痛そうだ。もちろん私も疲れている。とにかく早く下りたくて、途中いくつもある茶屋(のビールやかき氷)には惹かれたものの、一度腰をおろすと歩けなくなりそうで、グッと我慢して下りる下りるひたすら下りる。空はまだまだ明るいものの、樹林帯の中はもう夕暮れモード。16:20頃、やーっと終点の大倉バス停に到着。

途中で水分も切れ「下りたらビール!」を合言葉にしていたので、バス停脇の食堂で生ビールで乾杯。これが本っっっ当に、美味かった。そしてまわった。バスで10分くらいで着いた渋沢駅から電車に乗り込み、そのまま祖母宅の最寄駅まで爆睡してしまう。ああ翌日の日曜も体を使う用事があるのである。私は果たして役に立つのであろうか……。

山頂からの富士

塔の岳山頂からの富士。
ガンバレ〜!

2007.6.27(Wed)

日々の記録はちょっと置いといて。

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昨日「当て逃げの動画公開で車の所有者解雇」のニュースを読んで、嫌〜な、悲しい気分になる。

私は問題の動画も、流出した車の所有者の個人情報も見ていないんだけど。車の所有者は、悪質な煽りをしたあげくに当て逃げして居もしない知人に罪を押し付けてのうのうとしている人かもしれない。でももし彼の言っているコトが本当だったら? 強引な知人に押し切られた人のいい男だったら? それは解雇されるほどの罪なんだろうか? 彼に家族がいたらその家族はどうなるんだろう? もしその知人がでてきたとしたら、彼の会社や取引先にまで(!)電話をした人はどうするんだろう? たとえ彼が本当に車を運転していたと後でわかったとしても、今のその行動を正当化なんてできないと、私は思う。どうしても抗議をしたいなら、電話をする相手が警察じゃなぜいけなかったんだろう?

なんで、“いじめてもいい相手”に敏感な人が、そんなに多いんだろう?

2007.6.25(Mon)

上野千鶴子・小倉千加子の『ザ・フェミニズム』読了(えーっと、もう10日も前になりますか)。すっっごく、面白かった。何がって話の内容ではなくて、2人の突っ込み合い方が。―――いや話の内容も面白かったので、そう言うと語弊があるかもだけど。とにかく私は上野さんの本も小倉さんの本も何冊かは読んだコトがあって、そのうちのどれよりも、この本が、面白かった。なんせ突っ込み合いが半端じゃないのだ。

「私は違うと思う」「意味がわからない、説明して」「どこにこだわっているの?」「何が違うの?」「それは問題じゃない」。こうして相手の話を、考えを、気持ちを、矛盾を、とことんまで突き詰めて納得できるまで問いただしているおかげで、今まで彼女たちの本を読んで何を言っているんだかよく分からなかったところまで、“理解”できる。んできっちり相手の話が分かったうえで、それに同調できたりできなかったりする。

うわー、いいなあ。こうゆう真剣勝負なスリリングでガチな会話、しばらくしてない気がするよ。誰かととことん“語り”てぇ!

2007.6.21(Thu)

先週の木曜日、14日は会社帰りにエステへ。実質2万円分のフェイシャルをタダで堪能してきたのであるが、世の中そうは甘くない。「まずはカウンセリングしますねー。ウッドランプで……」「ウッド……?(思い出して)―――っや、見たくないです!」という抵抗も虚しく、肉眼では見えないシミの予備軍やら皮脂やらが浮かび上がる恐ろしい道具を使われてしまった。

でも、でもね。初めての体験ではないので、それほどショックは受けずにすみました。なんせ初めてやったのは20になるかならぬかって頃。肉眼ではシミなど一つもないのに、ランプに浮かび上がる無数の点々に恐れおののいたもんだけど、それからもう15年も経っている。だいたいダイビングや山遊びを趣味にしておいて、まっちろな肌でいるのは無理ってもんだ。

と、覚悟が決まっているので……というか諦めの境地に達しているので、「でもTo-ko様(←エステでは客は皆様づけなのよ。慣れるまで気持ち悪くって)のシミの出方はそばかすみたいでカワイイですよ」というエステティシャンの言葉を(さすがプロ。どんな状態でも無理やり褒める場所を見つけのねー)と感心して聞いていられたのだった。気にしなければ世の中甘い。

施術そのものはすごく気持ちよかった。肩から上を全部マッサージしてほぐしてくれて、いろいろと塗りこんで。終わってみたら目が一回り大きくなってフェイスラインがすっきりして肌がもっちもちになっていた。ぱっと見ではっきり分かる程の効果が出るとは思っていなかったから、ビックリ。エステに金をつぎ込む人の気持ちがわかるわね。宝くじにでも当たったら、私も通うかもしれん。

2007.6.19(Tue)

先週の水曜日13日は池袋シアター・グリーンへ、劇団ファントマの『楊貴妃の漢方薬』を観に行ってきた。今回は……「ああファントマの悪いところが出ちゃったなあ…」な公演だった。残念ながら。救いは玄宗ただ一人。「皇帝がカッコよかったよね! それだけだったよ!」が一緒に観た友人2人の感想で、私もそれに同意する。

でも今回良かったのは、劇場が小さかったところだ。ここしばらく使っていた新宿のシアター・アプルだったら、もっとツマラなかっただろう。今回は、少なくとも役者さんたちの熱は、客席まで届いていた。……届かなくていい人の分も。ファントマはいっつもそうなんだけど、主要キャストじゃない脇に裂く時間が多すぎる。七夕の祭りの踊りも五月蝿すぎるし長すぎる。「賑やかなのは分かったからさー」と言いたくなる。

いらないエピソードも多い。楊貴妃のバックボーンを全部見せる必要ってあったんだろうか?(いやない、断じてない!)。謎の女として登場して、その後ちょっとした台詞や過去の恋人延年との会話で、客に勝手に想像させるだけで十分だったと思う。削った分、楊貴妃が玄宗に惹かれていく過程や、惹かれているのに信じられないって心の動きのほうを、丁寧にやれば良かった。

おお、そうそう。今回は元惑星ピスタチオの腹筋善之助さん、元モー娘。の保田圭が出ていました。腹筋さんは久しぶりに一人芝居やってくれて、それは嬉しかった。保田圭は……まあ。この2人は他の役者に全然絡まない、損な役だったと思う。しかし保田圭、シアター・グリーンに出るか。そこがビックリ。これがシアター・アプルなら分かるんだけどなー。

んで結局“無の漢方”の役割は何だったの?

2007.6.15(Fri)

1年前の地層からの発掘テキスト第2弾。その頃見ていたDVDの感想4本分です。

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■『Ray』。レイ・チャールズには特に思い入れはないし、どんな歌を歌ってるのかさえよく知らなかったんだけど、さすがに聞き覚えのある曲が次から次へと出てきて「おおっ」となる。音楽が好きなので、彼が“自分の音楽”を確立して、バックに曲が流れっぱなしになってからの方がやっぱ楽しめた。主演のジェイミー・フォックスは評判どおり熱演で見事だったが、母親の描き方も印象的。学はないけど頭のいい、強い女性で、とても魅力的だった。ん〜、あまり言うことないけど見応えあった〜。

■『ほしのこえ』。これも今更ながらに見てみました。評判はさんざん聞いていたけど、でもキャラの絵柄があの、マンガを描く女のコなら誰でも一度は通る(しかも初期に)顔だとは知らなかったので、それだけちょっと恥ずかしかった。これが個人の作品だってのはスゴいねー。空とか遺跡とか、キレイだった。あとオリジナル版の新海さんの声も良かった。女のコはちょっと早口で聞き取れないトコロがあったけど。世界は広いのに、登場人物を2人だけに押さえてきれいにまとめているところにも、感服。

■『愛してる、愛してない…』。女に気軽に花を贈っちゃいかん、という話。前半は普通に見ていたんだけど、中盤で時間が巻き戻って視点が変わってから“おおっ怖ぇっ”になってしまった。『アメリ』のときもそうだったが、想像力豊かそうな……悪く言えば思い込みの激しそうなオドレイ・トトゥははまり役。可愛い顔がよけいに怖い。邪魔者を排除するための行動はかなり過激なのに、彼女の顔だと“可愛らしい恋”で押し通してしまいそうなんだものー。エンディングも“やっぱり”のお約束なんだけど、でもそれでも怖かった。

■『レナードの朝』。……これ、実話なのか……。薬であれだけの症状が劇的に抑えられるってのに、まずビックリした。それでめでたしめでたしなのかと思ったが(けど、結果オーライだったけど、勝手に薬を倍以上与える医師はちょっと怖い)、話はどちらかと言うとそこからがメイン。自分に訪れる変化に怯えつつも「学べ!」と言える、その意思はどこから来るのだろう。デニーロの迫真の演技も、印象的だった。

2007.6.13(Wed)

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』を今頃読了。今までシリーズを貸してくれていた友人が遠方に引っ越してしまって読みそびれていたのだが、例によって例の如く「映画が始まる前に読まなきゃ!」と焦ったのである。ひっさしぶり読んだハリポタだが、いやーーーやっぱ面白いわ! 分厚い上下巻を夢中になって読んでしまった(そして4作目の展開をすっかり忘れているのに愕然とした。読み直さなきゃ!)。

今まで(1〜3作目感想4作目感想)にも書いてきたが、ハリポタはきらきらするおもちゃがいっぱい詰まった宝箱みたいな作品だと思う。だから、初めて箱を開けるときが一番どきどきする。次から次へと出てくる色とりどりのおもちゃに夢中になって、次は何が出てくるんだろう、次は?と箱に手を突っ込むのがやめられない。そこが一番の魅力だ。

さて前作まではコンプレックスからくるうじうじで私をイラつかせてくれたロン君だが、今回は彼のうじうじはすっかり影を潜めている。代わりに大変なのはハリーだ。周囲が彼の話を聞かないと「皆が無視してる!」、聞けば「君らにわかるワケがない!」。じゃあこっちはどうしろっつーんんだって感じの思春期真っ只中である。いい加減にしろよなーと思わないワケではないのだが、作者が彼の混乱をちゃんとわかって書いている感じだし(作者が登場人物たちの自己陶酔に一緒に酔ってる作品は読めたもんじゃない)、言いたいコトはだいたいハーマイオニーが言ってくれている(彼女は15歳にしては大人すぎるくらい大人だ)んで、それほど気にならない。結果、今までの中で一番面白いと思っていた3作目に並ぶくらい、面白かった。

4作目の展開はさっぱり忘れたが、しかし感想を読むと、どうやら私はその頃からスネイプ先生に転びかけていたらしい。―――今回の彼が絡むエピソードも、最高でした。いや〜鬱屈した人っていいね〜。この先どんな活躍を見せてくれるのか、楽しみだ。それからこれも前作の感想に書いてあったけど、今回も読みながら同じコトを思っちゃった。「……ジャイアン……」。ドラえもんの呪縛は強い。

2007.6.11(Mon)

10日の日曜日は“今年の目標”第一弾達成のために出かける。家を出たときは曇りで生暖かい風が吹いていたのに、用事を済ませて外へ出たら雨が降り出し、空気も冷た〜くなっていた。ううう薄着すぎたよぅ。“目標”のほうは、気付かないうちにルートを間違えて違う山のピークを踏んでしまった、なんてミスをしていない限り、とりあえず一山超えたと思う。たぶん。きっと。願わくば。

午後は「国際ミニチュアショー」へ。友人がほぼ毎年出展しているのだが、去年は彼女が忙しくて出展できなかったので、私も行かなかった。まずは友人のブースに顔を出して、それからじっくりと会場を一周。うーん、やっぱり年々質が高まっている気がする……。ぱっと見は同じような作品でも、ブースに置いてある虫眼鏡で見ると出来の違いがよく分かる。拡大してもアラがなく、質感も変わらないものがあるのがスゴい。

有名な芳賀一洋さんの作品は大好きだし、今年もじっくり眺めてきたのだが、惜しむらくはなかなか新作が出てこない。代わりに今回楽しませてもらったのは、カサ・デ・トンタの島木さんの箱舞台。とことん細部まで作りこんであって、ある角度からしか見えない部分にもこだわっている。「この会場は明るすぎるけど、もっと暗い場所に展示すると、土間に置いた行灯の明かりと箱庭から差し込む自然光だけで、全体がぼーっと浮き上がるみたいになるんですよ」と説明してくれて、彼が望む最高のシチュエーションに置かれた作品を見たい〜と思った。そこまでこだわった雰囲気作りは個展でもなきゃ難しいだろうけど。

途中で合流したYと一緒に、これまた常連の小出信久さんのブースに行き「見てこの細かさ!」と声をあげていたら、小出さんが一つ一つの作品を丁寧に説明してくれた。彼に限らず、ミニチュアの作家さんには何をどう使って細工を完成させたのか話すのが好きな方が多く、作品を買わなくても嬉々として説明してくださる。

小出さんの作品は本当に小さくて完成度が高くて(見合って値段も高く非売品も多い)、作風も「気が向いたものを作る」とおっしゃるだけあってバリエーション豊かだ。木彫りの細工(3mmの木馬がある)があるかと思えば、テディベア(これも3mmの極小まである)がある。極小のベアのためには市販の針では大きすぎるので、針まで自作されている。あまりに小さいので「あの、針穴はあるんですよね…?」とバカな質問をしてしまい、「無いと縫うの大変ですよね」と笑われてしまった。

素材にもこだわっていて、例えばビーズサイズのベアの目は黒檀を削って磨いて作ったものだそうだ。妖精(?)のスカートは花びらを使っている。彼の作品は6月のこのイベントでしか見たコトが無いのだけれど「冬はクリスマスもの作りますよ」と見せてくれた写真の、卵に入ったツリーとベアのセットの可愛いコト! 殻の外から差し込む光を利用してツリーを光らせているその工夫を聞くと、ぜひぜひぜひ実物を見たくなる。「今度持ってきてください!」とお願いしてしまったが、じゃあ買うかと言われると……たぶん、ムリなのが悲しいトコロ。

イベントの終了時間が16時だったので、出展をしていた友人2人とYと私とで、ちょろっと飲んでから帰った。Y以外の2人とは今年初めての顔合わせだったので、お互いいろいろ話せたのが嬉しい。最近ちょっと人恋しいモードに入っていたのだけれど、おかげでエネルギー補充ができた(←いつまで保つかなー)。

2007.6.8(Fri)

ああ……! 空はこんなに青いのに、風はこんなにあたたかいのに、太陽はとっても明るいのに、どうして私は海に行けないのーーーっ!

梅雨前の貴重な晴れ間なのに潜ってないのがストレスでストレスで。冬の間は月一でも我慢できるけど、こう暖かくなってくると体から塩分やら窒素やらが薄くなって、窒息しそうな気がします。病気だ。次の予定の30日まで保つかしら。こうゆう時の常で、代替行為としてネットでダイバーさんの体験談読んだり、海に行けないなら山でもイイとばかりに登山日記読んだりしてるうちに、めちゃくちゃ怖い山の実話を読んでしまって背筋をおぞけさせたり。何やってるんだか、な生活だ。

んな感じであまり書くコトもないのだけど、いつぞややたら熱心に見たDVDの感想を書き連ねていた頃の……今調べたら1年以上前のテキストが出てきたので、もったいないから載せときます。かなり残ってたので3回くらいに分けてUPするつもり。古い作品ばかり見てたので、感想文が1年遅れてもどってことないのが救いです(そうか〜〜〜?)(←思いっきり疑わしげに)。

-----以下、発掘テキスト-----

『301 302』。こばやしけいこさんの3年くらい前の日記で「10年くらい前に見た古い韓国映画」として紹介されていたのを、レンタルビデオ店の片隅でやっと見つけた。前情報は「過食症の女と拒食症の女の話」というだけだったので、げろげろ吐いてる画が多いとイヤだな〜と危惧しながら借りたんだけど、これが杞憂。確かにそうゆう場面もあったが、それより圧倒的に美味しそうな場面の方が多いのだった。そしてけいこさんの日記にあったとおり、とてもよくできた映画なので、皆さん見るとよろしいよ。

以下、ネタバレ。これから見るつもりの人は読まないコトをお勧めします。最初のうちは「この人、過食症ってゆうよりただ単に食べることがすんごく好きな人なんじゃないの?」と思えた彼女が、自分の作った食事を捨てられてるのを発見した後の激昂っぷりがとても怖くて、「うひー変だよこの人ー」と怯えてしまうのだが、彼女がなぜそうなったのかの事情が判明するにつれ、だんだん可哀想になってくる。そうなってしまっても無理ないよー、みたいな。

食事を人に作ってもらっている人に言いたいんだけど、たとえ自分がその食材を買う金を稼いでいたとしても、美味しい美味しくないの感想はちゃんと言うべきだよ。作った人への礼儀だ。あの旦那が「美味しいよ」と言うのが苦痛になってしまったのは、“聞かれたから答える”態度から脱却できなかったからだね。自分から感想を言うのを習慣にしちゃえば、自分も相手も気持ちよくなれるもんです。たとえその感想が「美味しい」だけじゃなくっても。

食べられないとか、美味しくないってのをちゃんと伝えられないってのは、その人のコミュニケーション能力の問題だ。なのに自分の能力不足を棚にあげ、ホントは波風を立てたくないだけなのに「言わないのは優しさなんだ」と思い込んでる人は始末に終えない。そんなコトをしてるから気が重くなるのだし、嘘をつかれているのに気付いたときの相手の気持ちを考えて欲しい。つきとおせない嘘ならつくな!―――作る立場として、思わず彼女に感情移入してしまったよ。だって彼女の作る料理が美味しそうなんだもの。ちょっとズレた感想かもしれんが。

2007.6.4(Mon)

■とある本を読んでいて、写真が載せてあるページを1枚1枚ゆっくり見ていたら、何ページ目かをめくった瞬間、集合写真の中心人物の顔が飛び込んできて、考えるより先に「ヘレン!?」と口走った。口走ってから「え? ヘレン?」と思って見直してみたらやっぱりヘレンで、日本人の書いた、しかもヘレンとは何の関係もない題材のエッセイを読んでいたのに、いきなり懐かしい顔が出てきて、べっくらこいた。

それにしても、彼女を思い出すときにだって名前を意識にあげることは無かったのに、口から飛び出してくるなんて、面白いなー。すんごく懐かしい、嬉しい気持ちになりました。

■“JOBA”のCMを見ていて(なんでこんな動きに機器が必要なのさ、要は腰を動かせばいいんでしょー?)と不思議になって、座椅子の上で乗馬の動きをして(←こうゆうのは得意だ)、ほらほらほらーできるじゃんー、ランダムな動きだって思いのままさ、としばらく調子に乗った後、ふっと、とんでもなく、虚しくなった。―――そっか、この虚しさを感じないように、機器の助けが必要なのね―――(←何かが違う)。

■マンガ雑誌にくっついてきた占いの本に「根拠のない自信が上昇運を呼び込むタイプ」とあったので「任せて! 根拠のない自信にかけては自信があるわ!(これまた根拠はないけど)」と快哉を叫ぶ。―――どうも最近、占い大好き女への道に片足突っ込みかけてる気がして、自分が怖い。片足突っ込むのは別にいいんだけど、財布の紐が緩むのが怖い。

■そうそう昨日、また一つ歳をとりました。やふー。

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