2006.11.28(Tue)

先週22日の水曜日は、新宿シアターアプルに劇団ファントマの『Red River Valley』を見に行ってきました。こう書けるコトがすっごくすっごくすっっっごく嬉しいんですが、面白かったです。ここ数年のファントマの舞台では出色の出来です。「面白いんだけどダレたよね〜」でも「笑えるトコもあるけどダレるよね〜」でもなく、面白かった。正直、いらないシーンやも少し縮めた方がいいシーンはありました。でも、すっごい爆笑シーンはなかったけれど、全体的に気持ちいい舞台でした。この路線で行ってくれ〜。

まず、客演が良かった。今までのファントマの客演さんで、浅野さんと対になるようないい役をもらってる客演さんは、たとえ上手くても浅野さんとキャラがかぶってるコトが多かったんですが、今回は違いました。ちょっとミッチー系? 最初は無口でチョイ役かと思わせておいて、実は美津乃さんの相手役。準主役でございました。彼が出張ってきた辺りで、失礼ながら私の頭の中では「そうだよ、ファントマに足りなかったのは暑苦しくない色男だよ!」という声が響きました。いや浅野さん好きなんですよ? 大好きなんです。でも、暑苦しいんですよねー(そこが好き)。

他の客演さんたちも、役に合っていました。何というか、ホント役者のバランスが良かった。すごく下手な人がいなかったんですよ。それだけで舞台の出来が底上げされます。あとファントマで演じる「無垢な人」ってどうも頭にくるタイプであるコトが多いんですが、今回はそのポジションに一番近い「馬」役の人もカワイかったです。えん魔さんや浅野さんはいつもの感じで安心して見ていられるし、美津乃さんはカッコいいのが色っぽくて……。毎度思うんですが、彼女は体の見せ方が上手です。すっごくスタイルがいいワケじゃないのに、とてもキレイに見えるんですよ。

あとあとねー。今までのファントマの舞台って「ああここでダンスになだれ込めば!」というもどかしさがあったんですが。私は一昔前の小劇場で芝居にハマったので、台詞決めたー、音楽バーン、バックサス入るー、ダンスで盛り上げー、決めポーズで暗転、みたいな流れがもう問答無用で気持ちいいんですね。それがファントマでは無くって寂しく思っていたんですけど、でも下手なダンスするより無い方がマシだよねと自分を慰めていたんですけど、今回はこれまた客演のダンスチーム(?)の女性4人が、その穴を埋めてくれました。まぁ気持ちいいったら。

クライマックスからラストまで、ぼろぼろ泣きながら観てました。話に感動したっていうより、その生理的な快感に負けた感じです。ファントマの殺陣はもともとカッコいいのですが、ちょっと長すぎるキライがある。そこに、殺陣の大混乱の中に効果的にダンスが入って、音もアプルでは初めて?ってくらい気持ちよく入っていて、役者の体の美しさと音楽の迫力とが上手くストーリーに乗っかって、あああああぁ気持ちイイ…と涙ぼろぼろ。こうゆうの、ちょっと久しぶりです。また味わえて、ホントに嬉しい。

演出も、今までとはちょっと違う感じでした。アプルが初めてだからなのかしら? 次はまた今までやってたも少し小さい劇場に戻るらしいんですが、演出は今回の路線を貫いて欲しいと思います。客演の選び方も含め。次の日に田舎に帰るんじゃなかったら、当日券買っても一度観たいくらいでした。ああ、シアワセだったー。

2006.11.23(Thu)

≪つづき≫

「さて2本目はどこに行く?」というTさんの問いに、う〜んと首をひねります。生き物が面白いのはやっぱり1本目と同じコースだけど、Yが「疲れるのはイヤ!」な人です。私も上手く撮れなかったクダゴンベやオルトマンワラエビに未練はありますが、2本目に行っても上手く撮れるとは思えない。浅瀬で生き物をあさるコースはUが酔ってしまうし、砂地は生き物があまり期待できないし……。Kと私はこの日の海況だとどこでも平気そうでしたので、決定はUとYにお任せしました。

迷った結果、とりあえず浅瀬をうねうねと泳ぐコースを取るコトに決まりました。今年はミツボシクロスズメダイが多いらしく、最初の頃は「おおっ」という感じだったのに、今や「またか」の扱いです。―――いやカワイイはカワイイんで、つい撮ってはしまうんですけど。Tさんが生き物を探している間に、私は後ろでこっそりマスククリアの練習。実は前の日に「一呼吸目さえいければ出来るんです!」と豪語していたので、ホントにできるのか実験していたのでした。マスクに水が入った次の瞬間、ナゼか鼻から呼吸をして苦しくなってしまうのですよね〜。

練習が上手くいったのでほくほくしていると、UがTさんに「ちょっと具合悪い」のサインを出しています。やっぱり浅瀬では酔ってしまったみたいです。Tさんはすぐに場所を変え、Uにいろいろ聞いて、そこから砂地へと連れていってくれました。砂地では小さなスジコウイカが、すぐ脇を通ったTさんに向かって、一生懸命に威嚇をしているのがカワイかったです。あと見たのはホシテンスかな。Tさんはテンス類が好きですなー。

Uも揺れるもののない砂地で落ち着いたらしく、結局たっぷり50分以上潜ってエキジットウエイトを2kg増やしたYは、しかしエアを抜くのが遅くて、水面付近で教科書どおりの足からの吹き上がりを見せてくれました。もうほとんど水面だったからいいようなもの、危ないです。海からあがった後は、もうひたすら「鍋!」に気持ちが向かいます。ショップに戻って私らがログ付けをしている間に、Tさんが買い出しに行ってくれました。

今回のログはコチラ(195本目)。写真あり。

ログを付け終わったトコロで、SUMAさん夫妻は退場です。残念。そして私たちは台所へ。「お手伝いしますねー」とは言っていたのですが、気づくとTさんに「今、To-koさんが仕切っていますから、To-koさんの指示に従ってください!」とか言われる状態になっていました。おや?(――正直、楽しかったんですが。ちょっと「愛エプ」の頂上決戦の気分でした。「5分のヘルプ入ってください〜!」とかそんな感じで)。料理上手なKには石狩鍋を担当してもらい、私は寄せ鍋を担当します。鍋なんて切って煮るだけなんですけど、鶏団子と酢牡蠣は、まあ、料理したと言えるでしょうか。

しかし女性が5人もいると仕事が早いです。他の3人は野菜や他の具材や食器を用意したりしてくれていたんですが、中盤になったらTaji嬢やUが洗いに回ってくれて、鍋が2つできあがる頃には台所はぴかぴかです。素晴らしい〜。おっと女性は6人だった。Tさんは宴会場の準備をして、それから大根とほたてのサラダを作ってくれました。宴会やる気満々で前日から飲み続け(?)二日酔いの頭を抱えて伊豆へやってきたKは、ワインときっつ〜い焼酎を差し入れしてくれています。やほー。

この後がスゴかった。この日は私ら4人にTaji嬢、Tさんと女性ばかりで(日曜潜りのために後からやってきた2人も女性)、男性はKO氏とSさんだけ。しかもKO氏はお酒に弱く早々にツブれてしまったのに、料理のなくなるのの早いこと早いこと。(ちょっと多すぎるんじゃないの?)と思ってた材料の大皿が、きれ〜いに空になりました。しかも酒が強いものだから、皆、いい感じに壊れていきます。Yはかなり素をさらし、Tさんに喜ばれていました。私も「ガッチャマンちょうだいガッチャマン!」とか叫んで、「……はい、チャッカマン(うぷぷ)」とか喜ばれてましたよ。くそー。

残念ながら私らは当日撤収でしたので、22時過ぎの終電に乗って帰宅。電車に乗った途端に酒が回って、爆睡してしまいました。誰も乗り過ごさなかったのが奇跡なくらいです。しかし―――残った人たち、次の日もダイビングなのに大丈夫だったんでしょうか(……って、ガンガン飲んでたのは私らくらいか)。

今年のダイビングは、たぶん12月にあと1回行って終わりです。

2006.11.21(Tue)

≪つづき≫

明けて18日、土曜日。ゆっくり朝食をとり、のんびりしていると、朝から参加組のY・K・Taji嬢・KO氏がやってきました。この日は早すぎる忘年会(第一弾)の鍋パーティーだというのに、直前キャンセルが3人も入ってしまったそうで、結局“いつもの顔ぶれ”って感じでした。風が北東だったので本当は西向きの海況でしたけど、鍋パーティーのためにポイントは富戸。風はちょっと強くなってきましたが、前日より微妙に波が大人しくなっているような気がするので、問題はなさそうです。

前日は講習で浅場にしか潜らなかったので分かりませんでしたが、富戸は今、大変にぎやかなコトになっているらしいのです。ブリーフィングで「にぎやかな場所がちょっと遠くてそこでのんびりしたいので、それまでは浅瀬を、脇目もふらずに進んでください」と言われ、その指示通りにひたすら泳ぎます。うねりがある、というほどでもないんですが、浅瀬ではちょっと揺さぶられますね。ウエイトを少し重めにつけていて正解です(しかし重い!)。

“脇目もふらずにひたすら”泳いでやってきたのは、ウミトサカがあり岩がぽつぽつとある、砂地でした。深度でいうと約25mです。先発したSさんチーム(SUMA夫妻、Taji嬢、KO氏)が岩に群がって何かを撮っているので、順番がまわってくるまでにこの辺撮っておこう〜と、たくさんいたキンセンイシモチや色のキレイなキンギョハナダイ(♂)にカメラを向けます。……が、キンセンイシモチやキンギョハナダイには悪いけど、そんなコトをしている場合じゃなかったのでした。ここは正に宝庫!でした。

私らのチームのガイド、Tさんに肩を叩かれ振り返ると、砂地をちょこちょこ歩いている……ぴ、ぴ、ピカチューが! うわ〜ダイビング歴5年目にして2回目の遭遇だ〜と一生懸命写真を撮ります。落ち着いた頃にまた後ろからTさんに呼ばれ、振り向くとスレートに「ニシキフウライウオ」と書いてあり、Taji嬢がカメラを向けているその場所に私のフィンがぶつかりそうではありませんか。Tさんに「浮いて浮いて!」と指示され、砂を巻き上げないように浮上してTaji嬢の後ろに回りこみます。

安良里で見たニシキフウライウオのペアはちょっと離れてしまっていましたが、富戸のペアはぴったり寄り添っていて、しかも水の動きに合わせて同時に向きを変えます。まるでフィギュアスケートのようで、カメラの液晶を覗きながらも感嘆しちゃいました。そこを離れて、Sさんがウミトサカの方で何かしてるなーと思ったら、ちょこっと顔を出しているのはクダゴンベ! うっわ〜いつぶりだろう。しかも小さい! カワイイ! これも何とか写真に収めようとしましたが、皆に取り囲まれて嫌がって奥に入ってしまいました。

角度も悪かったクダゴンベを諦めて、他に何かいないかな〜とウミトサカを探っていると、おっ! スケロクウミタケハゼ(そのときは名前分からなかったけど)! こいつもひゅっと逃げてしまったのですが、1枚だけ撮った写真に何とか写っていてくれました。次は……あ、ニシキウミウシ(←テンション低い)。回り込むと…お、こいつも久しぶり! オルトマンワラエビではないですか〜。うーんでも場所が悪いな、うまく写真が撮れん…。

と、ウミトサカにかぶりついていると、Tさんに頭を叩かれました。ありゃ、気づくともう皆帰る態勢に入っているではないですか。Uが後で「深場で長居してるから怖かった」と言っていましたが、私はこのとき深さをすっかり忘れていました。DECOに神経質な私がダイコンを見もしなかったというのは初めてかもしれません。危険なコトですが―――それだけ、魅力的な被写体が揃っていたのですよ〜。夢中にならずにはいられません。

浅瀬を辿って帰る途中、エキジットポイントまではまだ間があるという辺りで、Yがふ〜っと浮いて行ってしまいました。が、ブリーフィングでTさんに「浮いても私が放っておく場合は大丈夫なので、水面を泳いできてください」と言われていたので、私もYを放っておきます。つか、助けられません。だいたいYはTさんに「こないだっからウエイト増やしてくださいって言ってるのに、増やさないんですもん。もう知りません!」と匙を投げられてしまっているのです。

Yが水面を、私らが水中を泳いでエキジットポイントで陸にあがります。自分が落ち着いて、ふう、と振り返るとナゼか疲れきった顔のUがいました。浅瀬で揺さぶられて、また酔ってしまったようです。酔いやすい体質ってのは大変です。ドライは体、特に首が締め付けられるような気がして、ウエットのときよりツライのですよねー。そゆときはさっさとドライを脱ぐに限ります。

脱いで楽になったところで昼食休憩。そうそう、この日はさすがの休日で、温泉丸は混み混みでした。

今回のログはコチラ(194本目)。写真ももちろん!

≪つづく≫

2006.11.20(Mon)

年内に何とかアドヴァンスド講習を終えた〜いっ、とゆうコトで17日の金曜日から伊豆へ行ってきました。金曜日の同行者はU。天気は薄曇。ショップに着くと、この日のゲストは私ら2人とSUMAさんご夫妻の4人と判明しました。SUMAさんたちとは何度か会ったコトはありますが、別のグループで潜るコトが多く、あんまりお話ししたコトはありません。最近ドライを購入したのでドライ講習を受けるのだそうです。

ちょっと北東の風が吹いていましたが、東での潜水は可能だそうで、ポイントは富戸と決まりました。1本目は私はTさんに連れられて水中ナビゲーション講習、残り3人はSさんに連れられてドライ講習です。おっと忘れてた。このところの急激な冷え込みに「11月中はウェットで頑張る!」の宣言をあっさり撤回し、私はこの日からドライにチェンジしていました。今シーズン初めてのドライでしかも講習。ちょっと緊張してしまいます。

Tさんと2人で海に入ると、透明度は10m前後ってトコロでしょうか。良くもありませんが、明るく青く、悪くもありません。潜降ポイントにはマイワシも群れています。平日なので人も少なく、講習にはいい条件が揃っていたんじゃないでしょうか。まず最初にしたのは30mを何キックで泳げるかのチェック。自分が1キックで進む距離を把握するためのもので、少なければいいというワケではないんですが、往復の平均が25.5とかなり効率よく泳げているようです。やっぱりフィンを変えたのが効いたかな〜。

次はコンパスを使っての往復ナビゲーション。Tさんがスレートに「60度方向で25キック」と書いてくるので、まずは60度方向にコンパスを合わせて25キック。そこから今度は60+180の240度にコンパスを合わせて25キック。出発地点に浮かべた小さなオレンジのポリタンクの、半径1m以内に帰ってこられれば合格です。結果はタンクから50cmくらいズレたかなー。その次は、もう少し開けた砂地に移動しての、スクエアパターンのナビゲーション。今度は四角を描くのです。「30度から始めて25キック」の右回りから。

30度で25キック、120度で25キック、210度で25キック、300度で25キック。平坦な場所で四角を描けばいいのだと思っていたのに、途中で傾斜を登る場所があって、中性浮力にも気を遣わなくてはいけませんでした。が、300度で方向を変え、何回かキックしたとき、進行方向のど真ん中にタンクが! 方向修正する必要なし、どんぴしゃでスタート地点に戻ってこれました。やったー!

次の左回りは30度→300度→210度→120度。最後の辺を泳ぎだしてしばらくタンクが見えなかったので(こりゃ失敗しちゃったかな)と思ったけど、15キック目くらいで進行方向から右にちょっとズレたところにオレンジの物体が見えてきました。(う〜ん見えてる方に方向修正したいけど、コンパスに従うと違うんだよな〜)と思いながら、タンクから1mくらいズレた場所に到達。でも合格です。水中でTさんと握手を交わしました。これで講習は終了なので、おまけに浅瀬でちょっと遊んでからエキジット

ほぼ貸切状態の温泉丸で体を温め、の〜んびり昼食を食べての2本目をセッティングしているときでした。Tさんがいきなり「あと5分でエントリーしなくちゃ入れなくなっちゃう!」と慌てだしたのです。そう、この季節、富戸では海老網漁のシーズンのため、最終エキジットが15時、最終エントリーが14時20分の縛りがあるのでした。私らはのんびりしすぎていたのです。エントリー時間を守らなければ、最終エントリーが14時に引き上げられてしまい、ダイバーの皆に迷惑をかけます。漁師さんたちが監視する中、超ダッシュでセッティングをし、慌てて海へと入りました。危ない危ない。

2本目は、Uと一緒にサーチ&リカバリーの講習です。水中に何か落とした場合の捜索方法を学ぶのですね(まぁ現実にはファンダイバーは使わない技術だと思いますけど)。1本目にスクエアパターンを描いた砂地に行き、Tさんが捜索対象物を隠す間、目隠しをして待ちます。ちなみに捜索対象物は見つけにくいように透明のペットボトル。朝「これを探します」と言われたときからUと私は「なんで宝じゃないんですか〜」と不満たらたらでした。せめてペットボトルの中に海洋堂のフィギュアでも入れてくれれば、やる気も出るというものではないですか。

それはさておき。出発地点にはやはりオレンジのポリタンクを浮かべます。Uはナビ役、私はサーチ役になりました。Uはひたすらコンパスを見つめ、0度に5キック、90度に10キック、180度に15キック、270度に20キック……と、5キックずつ辺を伸ばしていき、四角いスパイラルを描きます。私はUの隣を泳いでいたのですが、最初の角で方向転換するときにぶつかってしまったので、ちょっと浮上してUを見下ろす、Uの背後霊のような位置をとり、左右に目をやってペットボトルを探しました。

進行方向にミノカサゴが居座ってしまったりとナビ役も大変ですが、サーチ役も(これで見つからなかったら私のせい!)と楽ではありません。オレンジのタンクからかなり離れてしまって、ひょっとして見逃したのではないかと不安になった頃、ちょっと離れた左手の岩場の陰にペットボトルを発見しました。やった! Uに知らせて回収すると、Tさんから「合格」のサインが送られてきました。

さて次はリカバリー。重たいモノを引き上げるときには、空気の入ったリフトバッグを使って、その物体自体に中性浮力を取らせます。ウエイト6kgが付いたベルトが引き上げ対象物なので、それとリフトバッグを陸で習ったロープワークで結び、バッグにオクトパスで空気を入れていきます。入れすぎると引っ張られてしまうので調整がなかなか難しかったけど、何とかこれも「OK」をもらいました。講習は、これで終了。

最終エキジットの時間が迫っているので、やるべきコトを全てやったところで陸に戻りました。潜水時間21分は今までで最短ダイブかもしれません。SさんとSUMAさん夫妻のチームは時間ギリギリ、15時ちょうどくらいに上がってきました。Sさんは、短い時間で講習をちゃんと終えられたか心配していてくれましたが、おかげさまで一発OK。Tさんは、もし見つからなかったら次の日に持越しをするつもりだったそうです。ほっ…。

ショップに戻って講習の復習をし、Uはこれでアドヴァンスド・コース終了です。おめでとー。私はあと1本を12月にできれば……。ショップの自転車を借りて外へ食事をしに行き(寒かった!)、朝食を買い込んで帰って温泉でまったり。SUMAさんたちはお部屋に篭っていましたが、私らはSさんたちと夜遅くまでまたぐだぐだ喋りこんでしまいました。次の日もあるのにすみません。日付が変わって眠りについた頃はかなり冷え込み、今年初めてのストーブを出してもらいました。波の音がけっこう大きく響きます。

今回のログはコチラ(192本目)とコチラ(193本目)。講習のため、写真なし。

≪つづく≫

2006.11.15(Wed)

漫画家とか小説家とか役者とか芸能人とかの話を書くときに、自分の中で「さん付け」にするのが自然な人と呼び捨てにするのが自然な人がいて、統一性がないなーと常々思っていたんですが、芸能人&役者に関する限り自分ルールが分かった気がします。多少の例外はありますが、最初に舞台で覚えた人=さん付け、TVで覚えた人=呼び捨て、だと。おお。んなワケで以下、自分にとって自然な形で書きますが、他意はありませぬのでよろしく〜(←誰に言ってるんだか)。

さて。昨日は新宿、紀伊國屋サザンシアターで劇団東京ヴォードヴィルショーの舞台『エキストラ』を見てきた。東京ヴォードヴィルショーは今まで観たことがなかったが、三谷幸喜作・演出というので食指が動いたんである。仕事をさっくり終えて一路新宿へ。新南口にあるユニクロでダイビングのインナー用にヒートテックの上下を買い込み、クリスマスイルミネーションで飾りつけられたタカシマヤを抜けて紀伊國屋へ。何度来ても分かりづらい。

久々に見る三谷作品の舞台は、とあるTVシリーズの撮影所―――の、エキストラの待機場所。集められたエキストラたちは自分たちの出番がいつ来るのか、そもそも今何を撮っているのかさえもハッキリとは知らない(←これ現実。ずっと前にエキストラのバイトをやってたコト、あります)。ときどきADがやってきて必要な人を連れて行く。そういった状況で、場面転換もなしに繰り広げられる一幕劇……という、三谷さんお得意のものだった。相変わらず話の転がし方が上手いなあと思う。

いつもよりもコメディー色は薄かった。笑って笑って笑って最後にしんみり、という話ではない。どちらかというと、くすくす笑える箇所はありながらも緊張が高まっていって、いつ破綻がくるのかヒヤヒヤする感じ―――なのだけど、でもなあ。三谷さんの舞台に私が期待しちゃう“隙のない”出来栄えは、今回はなかった。仕方ないのだとは思う。同じようなパワーを持つ、バランスのいい役者を集めて話を作ったんじゃなくて、あて書きであるにしろ、もともと存在する劇団のために書かれたものなのだから。

とにかく良かったのは客演の角野卓造さん。この人は本当に味がある。正しいけれど理屈っぽくてちょっとウザい親父を、好きにならずにいられない。同じく客演の伊東四朗もいいんだけど、もうちょい声が出るといいのになー。同じく客演、はしのえみは可愛いくて一生懸命な女の子役。たぶん素からそう遠ざかるコトなく演じられる―――つまりあんまり演技力を必要としない役で、それで良かったと思う。いや悪い意味じゃなく、変に背伸びしてなくて素直に見られるという意味で。感情的になると声が裏返っちゃうのが残念だったけど、でも可愛かった。

残念だったのは、最後の爆発に向けての種をまき続けなきゃいけない女AD。彼女はも〜〜〜っとイヤらしくできたんじゃないのかなあ。して欲しかったなあ。エキストラを苛めるコトに、暗い喜びを抱いているのが分かりたかった。なのに、印象は“ヒステリー女”で、あれじゃ角野さんの「あなたほど寂しい目をした女性に会ったことがない」という台詞が生きない。あとね、これしか舞台見ないで言うのもなんだけど、どうやら私、佐藤B作の芝居が好きじゃないらしい。……何やっても同じ人に見えそうなんだもの。

観劇後は代々木に出て、ちょいと上品な和食の店へ。昼が珍しく奢ってもらったこってり中華だったので、軽く食べるだけのつもりだったのが、けっこう美味しくてつい食べ過ぎてしまった。しかし12日は妹の誕生祝いで外食(博多もつ。ウマかったけど今度は銀座ね>美濃ちゃん)、昨日は観劇、今週末はダイビングで、来週はも一つ観劇、飛び石連休は田舎に帰り、最後の週には久々に会う人との飲み会。出不精なこの私が、師走でないのに走り回ってるのはどうしたコトだ。……て、全部遊びなんだけど。

2006.11.11(Sat)

雨の休日らしく、買い込んできた紅玉で焼き林檎なぞ作ってみる。あいにくシナモンを切らしていたものの、いつ漬け込んだかも覚えていないラム漬けのレーズンはある辺り、酒飲みの面目躍如と言ったトコロか。

そう言えばおべんと日記を見ているリアル知り合いに、「マメだよね〜」とたまに言われる。実は、私もときどき勘違いして自画自賛しそうになる。出汁をとった後の鰹節や昆布を使って自家製ふりかけをじんわり炒っていたり、甘くないさつま芋とそろそろ使わなきゃの牛乳にバターや砂糖を加えて、なんちゃってスイートポテトを作っていたりするときに。が、片手のグラスを見てたいていはハッと我に返る。焼酎やワインをかっくらいながら料理してて、マメも何もあったもんじゃないつの。

*****

さて、こないだ友達と話しているときに「いかに私がくっだらないコトが好きか、愛にあふれたキャラクター弄りを愛しているか」を熱く語ってしまったのだけど、たとえ99%が寒くても残り1%がツボにはまるが故におやじギャグにも好意的だという、笑いに貪欲なあなた。その上“怪人二十面相”とか“少年探偵団”とかいう単語を聞くだけで、洞窟! お握り! と、未だに体のどこかからワクワクがぬっふ〜んと湧いてくるというあなた。に、北村想さんの『怪人二十面相・伝』をオススメする。

も〜う第二章が最高。怪人二十面相が「どうやったら人に注目してもらえるか」とか「キャラクター・ネームを何にするか」とか悩んでいるところでは、頬が緩みっぱなしになってしまった。たとえこの先がツマラない展開になったとしても、この第二章だけでこの本は読む値打ちがあると思ったね。んで実際この第二章が白眉だったのだけど、でも他の章も楽しかった。ラストは切なかった。二十面相といえばもちろんライバルの明智探偵も出てくるのだけど、も〜うこの明智がヤなヤツで!

こうゆう性格って何て言うんだっけ? 冷笑的? シニカル? ニヒリスト? 虚無的? ボヘミアン?……は違うか。なんかこうゆうのにピッタリな言葉があった筈なんだけど。でも、彼はまだいい。自信たっぷりなワリに実はそれほど二十面相を上回ってはいない辺り、可愛げがある。もっと嫌なヤツは小林少年ね。たぶん彼は明智と違って「自分が正義の側にある」コトを純粋に信じている。おまけに自分が何も成し遂げていないくせに、ライバルの弟子を見下している。頑張れ平吉、こんなヤツに負けるな!

いや〜これは続編も読まねばなりますまい、と早速予約しました。弟子たちがどちらも師の天才性を持ち合わせてはいないようで、そこら辺が心配なのだけど、そこをどう料理してくれるのか、かえって楽しみなような気もしている。

2006.11.9(Thu)

≪つづき≫

IOP

昼休みに撮ったIOPのエントリー口。
ダイバーの背丈と波の高さ、分かります?

お昼を食べての2本目のブリーフィングで、TさんがUとYに「私が残圧を聞いてOKサインを出したらホントにOKなんだから信用して落ち着いてください!」と言っていたのが何だか妙〜にツボで、笑いそうになってしまいました。だって注意というより“魂の叫び”って感じだったんですもん。1本目のUとYの心境は、たぶんこのときの私と同じだったと思うんですが、ホント、一度焦ってしまうと浅瀬でもビックリするくらい空気を消費しちゃうんですよねー。

今度はYが「疲れないコース!」を強く主張したため、2本目はまず送り出しの入江へ。この浅い入江は最後の安全停止がてら寄るコトの多いエリアなんですが、そこに先に行ったのは最初のうちならタンクが重く体が安定しているからです。この日みたいな海況で最後に浅瀬でのんびり揺られていると、酔ってしまうんですよね。海に入るとがーん!とショックを受けるくらい、いきなり透明度が落ちてしまっていました。5〜7くらいでしょうか。

入江でも全然体が安定しません。それなのに水面近くにナンヨウツバメウオの幼魚が……。私は富戸で群を見ているので、近づいたり写真を撮ったりするのは最初っから諦めました。どうせ1匹しかいなかったしねぇ〜ほっほっほ(←こうゆう態度だから性格悪いと言われるのよSさんにまで)。その後、壁伝いに1の方向へ移動。Kが教えてくれたノコギリヨウジや、Tさんが見つけてくれたベニイザリウオなんかがいました。

それからトウシマコケギンポ。前日「ミチヨよりトウシマが良かった…」と文句たらたらしていたのを覚えていてくれたんでしょうか。けど相変わらず見つけにくい可愛いヤツです。ちょっと目を離すとすぐに見失ってしまう。ディスプレイ見てもわからないので、居そうな場所を狙ってシャッターを切りました(一応映ってました)。1の根からは転石砂地の方を回ったのかな? 1本目はそうでもなかったのに、2本目は寒さが身にしみました。最後の辺りで取ったカザリイソギンチャクエビにピントが合ったのは嬉しかったなー。あとオニハタタテダイの幼魚も可愛かったです。

今回のログはコチラ(191本目)。写真ありあり。

寒い寒いとボヤきながら器材を洗い、着替えて撤収。ショップでゆっくりログ付けをしているうちに忘年会の話になりました。最初は「会社とかの忘年会シーズンの前に早めに」とかいう話だったので12月初〜中旬かな〜と思っていたら、ナゼか2週間後の11月18日に―――あの〜それは“忘年会”っていうんでしょうか。ただの“鍋パーティー”でわ?(まあ何でもイイんですけど)。とゆうワケでさっそく次回の予約もしてしまいました。11月なのに夏のようなペースで潜ってます。

帰りを急ぐHIRO嬢とKを電車に乗せ、私らはTaji嬢・shiba氏・KO氏・KN氏と食事に行きました。店まで送ってもらう車の中で、KO氏の巻き込まれた某事件の話がやっとでてきました。ああ朝から聞きたかったけどキッカケがなかったんだよね〜と興味津々していたら、Tさんに「その話は……」と窘められました。が、その場にいた全員が「え〜っ聞きたい〜」って感じだったので、KO氏本人に「聞かれるのイヤですか?」と直球で聞いてしまいます。別にいいよ〜と答えていただいたので、その後はしばらくその話。

季節のカキフライ定食(すごいボリューム!)を食べながらもお喋りは止まず。私ら昨日からどれだけ喋っているんでしょう……。連休はまだ後1日ありますので、shiba氏・KO氏・KN氏はまたショップへと戻って行きました。Taji嬢と私らは残念ながら帰宅。帰りの電車でも、また2時間喋りっぱなしでした。共通の話題はダイビングだけなのに、よくこんなに喋れますなあ。予定していたコトは何一つできなかったんですが、でも久しぶりにIOPに行けたし、お馴染みさんと楽しく潜れたし、充実した2日間でした。

ただ、後日ショップのログで、連休最後の日に雲見へ行った、透明度も良かったらしいと知ったのが………くうぅっ〜悔しいい〜。

2006.11.8(Wed)

≪つづき≫

11月4日、土曜日。前夜の月はキレイだったのに、起きると空は薄い雲に覆われていました。かなり肌寒い朝です。「変わりやすい天気」という予報を聞いて、いい方に変わってくれ〜と祈りました。ログ付けルームで朝食を食べゆっくり支度をし、「そろそろ行きますよ〜」のTさんの声に受付のある部屋に行くと、ビックリ! 6月に会ったKO氏がいました。この日から来るお客が1人いると聞いていたのに何でビックリしたかと言うと、前日の飲み会で話題になってた人だからです。まさに“噂をすれば影”。

2日続けてやってきたIOPはさらに混んでいました。三連休の中日ですもんねー。いつもの休憩スペースには空きがなく、行ったコトがない奥〜のほうの休憩スペースに場所をとりました。でも、エントリー口から遠いけれども、眺めはいつもよりもイイです。チーム分けは前日とほぼ同じで、私ら4人とshiba氏がTさんに連れられて潜ります。ところでこのshiba氏は経験本数が16本のくせにやけに上手く、私らの方が足を引っ張るくらいだったのを、ここに告白しておきましょう。最初からできる人っているんですねぇ。

さてこの日の1本目は、前日に行けなかった2の。ちょっと遠いのでUとYは「行けるかな〜」と心配そうでしたけど、久々にドロップオフが見たかった私の猛プッシュで「とりあえず2の根方向に向かう」コトに決まりました。ダメそうだったら途中で引き返そう、と。前日よりもさらにちゃぽちゃぽしている海に突撃すると、透明度は前日2本目と同じ10〜15ってところでしょうか。浅瀬にオヤビッチャの子供が群れています。

2の根までは中層を泳いでいきます。透明度のいいときの中層泳ぎは大好き。自分の10mとか下に地面があるので、本当に飛んでるような気分になれるのです。前日遊んだ1の根を眼下に見つつ砂地の上を進み(とても大きなアオブダイがいました)1.5番を過ぎ、やってきました2の根。辿り着けるか心配していたUに「ここ、2の根」と教えてあげたのですが、どうも通じてない様子。後で聞いたら案の定「なんでVサイン出してるのかと思った〜」だそうです。水の中でのコミュニケーションは難しい…(ビックリするくらい通じるコトもあるんですけどね)。

2の根の面白いトコロは地形です。ミツボシクロスズメダイが群れ遊ぶ根を超えると、きっぱりとしたドロップオフが待っています。切り立った壁にキンギョハナダイが群れ、レンテンヤッコが遊んでいるのです。他にもウミウシを数種見つつ、根を回ってそろそろと帰路につきましたが―――うひー、向かい潮じゃないですか。こりゃ前の柔らかいフィンだとキツかったかも。やわフィンを使っているYやUはやっぱり進まず焦っていたんだそうです。

1の根辺りまで戻ってきたところで、Yがふ〜っと浮き上がっていってしまいました。おまけに何の拍子にか片方のフィンが外れてしまったではありませんか。自力で捕まえたフィンを抱えて哀しげに遠ざかってゆくY……。きゃー! Tさん助けて〜! こんな浅瀬で掴る物もなくっちゃ、私には助けられません(ガイドさんは技術ももちろんだけど、こうゆう場合のために重めにウエイトをつけているんですねー)。Tさんが手の届くところまでYを引っ張りおろした途端に四方から手が伸びてきたのには、ちょと笑いました。

浅場で長居をすると酔いやすい面子がいるので、さっくりエキジット。途中からUとYがやたらTさんに残圧を自己申請しているなーと思っていたら、なんとあがったときには2人とも残圧0!でした。たしかに私の方がエアが残るコトは多いのですが、いつもならその差は30。多くて40。このとき私はまだ70残っていて、いくら何でも差が開きすぎです。向かい潮によっぽど焦ったんだろうなぁ。平常心じゃなくなると、ホントあっという間に空気がなくなるのですよね。あとエキジット口までの距離が分からないときも。

―――ご、ごめん…。あんなに帰りが大変だとは思わなくて……もにょもにょ。

≪まだつづく≫

今回のログはコチラ(190本目)。写真ちょっぴり。

2006.11.7(Tue)

≪つづき≫

お昼を食べて、さて2本目をどこにするかの決定は揉めました。E川さんはお目当てのフリソデエビの写真が満足できる出来ではなかったようで、もう一度フリソデエビを主張します。「なら私もフリソデエビ行きま〜す」と言った私は、「じゃあフリソデチームと2のチームに分かれるか」というSさんの台詞に、「えっ2の根も行きたい!」と我儘っぷりを発揮。なかなか意見がまとまらないので、「あの〜そろそろ着替えに行きたいんですけど」とお伺いをたてると、Tさんに「ああTo-koさんの希望はだいたい分かったから行っていいですよー。何でもイイんですよね?」と言われちゃいました。……はい、その通りでございます。

戻ってみると結局チーム分けは1本目と同じで、1の根のではなく1.5番のフリソデエビ(ペア)を見に行くことになっていました。海に入るとあ〜ら残念。透明度はちょっぴり落ちてしまっています。まずは1の根を乗り越えて1.5番へ。またもや順番待ちをしてからエビ撮影会となりました。完璧ではないにしろ、さっきよりはピントの合った写真が撮れ、我儘言った甲斐もあるってもんです。ただせっかくのペアなのに、離れてしまっていたのは残念。

そこからの移動中にフォトジェニックなウミトサカを見ていると――あっ! ウミトサカによく似合うアオサハギがいるじゃありませんか! 淡〜い色合いの組み合わせが乙女ゴコロをくすぐります。それからヒメギンポやヤマドリや…。さすがに2本目は体が冷えました。海から上がってウェットを脱ぐと震えがきます。大急ぎで着替えて撤収! ショップまでは30分ほどですが、うとうと眠ってしまいました。ログをゆっくり付けても時間はまだ17時半。やっぱり東は移動距離が少なくて楽だ〜。

今回のログはコチラ(189本目)。写真あります。

人数が多いので夕食はあちこちの店に分かれます。私ら4人は地魚の回転寿司へ。見た魚がメニューにあると食べたくなるもので、この日はブダイを注文してみました。……うーん? 淡泊っつーか、よく分からない味。脂がキツいのかなー? 旬の秋刀魚はめちゃ美味かったです。秋ですなあ……って、11月はもう冬の始まりでしょうか。どうも今年は寒くなるのが遅い気がする。海もしばらく濁っていたせいか、どうも秋が終わった気がしません。翌日の朝食を買ってショップへ戻ります。

この日はお泊りなので、ログ付けルームに集まって喋っていると、Taji嬢・Hiro嬢・shiba氏・KN氏・E川氏も集まって、Sさんが久米仙の小瓶なんかを持ってきてくれ、いつしか酒盛りに……。ダイビング前夜の禁酒を未だに律儀に守っているYも「泡盛なら残らないか〜」とか言いながら、かぱかぱコップを空けていきます(←おい!)。小瓶だから皆で分けたら少しずつだよね、と私も思っていたんですが、1瓶空けたら次が、2瓶空けたらまた次が……で、結局3本目まで行っちゃいました。飲んでたのは5人なのに。

途中で日帰りのE川氏が「明日が雲見じゃなかったら残るのになあ」とか言いながら退場。どうやら雲見とは相性が悪いらしいのです。その後Sさんから「どうも雲見の透明度が悪いらしい。今日は8mだったって」という情報が入り、次の日はまたIOPに行くコトになったのですが、決まった途端に「E川氏呼び戻せ!」とか酔っ払いたちが騒いでいました。……私も言ったかも。

U野氏は奥さんやお友達と別の部屋で酒盛りをしていたので、SさんやTさんは2つの部屋を行ったり来たり。Tさんが次の日「行くたびに違う話してゲラゲラ笑ってるだもん〜」と言ってましたが、話題はほぼU、Y、K、私の4人の暴露話でした。一緒の旅行、一緒のダイビング、一緒の……がいろいろあり、毎回何かしらの事件が起きるので、話題には事欠かないのです。後はその場にいた全員共通の、ダイビング話ですかねー。

おっと書き忘れてた。この日何人かに「写真見たよ〜、いいの撮ったじゃん」と言ってもらいました。何のコトかと思ったら、ショップのサイトの“今月の魚”コーナーに、私の撮った写真が使われていたのでした。ログに使ってもらったコトは何度もあるけど、今月の魚に選ばれたのは初めてで嬉しかったです。ログはけっこうマメにチェックしてるんだけど、そっちは最近見てなかったんで、全然気がついていませんでした。

次の日もあるので23時くらいにはお開きとなり、お風呂に入って就寝。Uがマッサージをしてくれて超気持ちよかったんですが、あまりにべろべろでお返しをする間もなく眠ってしまいました。Yだけは部屋に戻っても1人酒盛り。……禁酒は、どうしたんでしょうねえ? 波の音がざざーっざざーっと規則正しく聞こえます。月は十三夜。かなり明るい夜でした。

≪2日目へつづく≫

2006.11.6(Mon)

三連休の前2日は伊豆へ行ってきました。「金曜日はできたらアドヴァンスド講習、土曜日は雲見」とリクエストを入れていたんですが、行ってみたら店は混み混みで2週間前と同じほぼ満員状態。連休とはいえ11月なのにー。でもSさん、ショップオーナーが「おかしいなあ、こんなハズじゃなかったんだけど」と言うのはどうかと思います。ガイドのTさんと2人でこの人数を捌くのは手一杯で、残念ながら私らの講習は延期になりました。

この日の面子は―――あれ? Taji嬢にHiro嬢にshiba氏にKN氏に私たち4人は、2週間前と同じ顔ぶれでは? 他にもE川氏とかU野氏とか、見知った顔ばかりです。和気あいあい。皆で向かったのはほぼ半年ぶりのIOPでした。最近のIOPのログは、伊豆では珍しいフリソデエビの話題でもちきりだったのを知っていたので、「見たい見たい」とリクエストします。E川氏はこのエビのためにわざわざ来たようなコトを言っていました。

さて2台の車でやってきたIOPも混み混みでした。連休とエビと好天気の相乗効果でしょうか。休憩スペースの端っこに何とか場所を確保して、さっさか用意を始めます。そろそろドライが幅を利かせてきましたが、私はまだウェットでがんばりますよー! この日はぽかぽか暖かく、結果から言っちゃうとウェットで全然平気でした。風は……東寄り、なのかな。ちょっと波がちゃぽちゃぽしてます。でもダイバーがころころ転がるほどではありません。

私ら4人とshiba氏はTさんに率いられて潜りました。SさんやTさんがエントリー口の脇に立って、波を見ながら「はい行って!」「次の波来たら行って!」とタイミングを計ってくれます。波が砕ける辺りにぐずぐずしていると危ないので、とりあえず潜降ポイントのブイのところまで振り向きもせずに直行したのですが、後からTさんに「皆、弾丸みたいにぴゅーって行っちゃうんですもん〜。ちょっと待って〜!って感じでしたよー」と文句を言われました。えへへ。

水面移動のときから、水の青さにはヤッホー!です。ここ何回か「秋にしてはちょっと……」な透明度だっただけに、秋らしい海が嬉しい。潜降してまずは1のへ移動。岩の壁を見上げると、砕ける波の白さと群れるソラスズメダイの青さのコントラストがキレイでした。あ、水面のイワシの群もキラキラ光ってキレイだったなー。まあ透明度がいいとどこを見てもキレイなんですけど。

1の根を回り込んだところに、お目当てのフリソデエビがいます。私らが行くと先行のSさんチームがエビを取り囲んでいました。人気のエビなので横入りをされないよう、私らもそのまた周りを囲んで順番待ち。待っている最中にE川氏が自分の撮った画像を見せてくれました。よし私も頑張るぞー。事前ブリーフィングで「まずカメラ持ってない人が見てから」と決めていたので、私らの番ではまずshiba氏が前に進み―――ましたが、どうやらどれがエビだか全然分からないようです。Tさんが一生懸命「これ!」と指してましたけど、分かった様子がありません。

しかしそれもムリはない。事前にフリソデエビがどんなものだか知っていれば見た瞬間に分かりますけど、このエビ、“エビ”と聞いて想像するモノと色も形もかけ離れているんですもん。ぱっと見、“白いもしゃもしゃ”としか思えません。事前情報のあった私は個体を認識し、何とか写真を撮るコトができました。次の順番を待ってるグループがいたので、数枚撮ったところで輪を離れます。ここで、液晶を確認してブレてたら再チャレンジするくらいの図太さが欲しい……ような、それは単なるはた迷惑なような……。

エビの後に見たのはオオモンイザリウオ。イザリウオ系は動かないので、いつもいい被写体になってくれます。この日はやけにブダイがたくさんいました。頑丈そうな歯が迫力です。それから浅場に戻って何かいないか探します。Tさんが「トウシマコケギンポ」と書いていたので、やっほーコケギンポ久しぶりだーと見に行ったのですが、どこだか分かりません。壁に貼りついて探していたらTさんに肩を叩かれます。(そっちか)と思って振り向くと、Tさんの指差した先には小さなミチヨミノウミウシが。Tさんっ! 私はミチヨよりトウシマが見たかったよ(Tさんは極小ウミウシ好き)。

その後、ハナタツを教えてもらいます。ハナタツはたいてい何かに尾を絡ませてじーっとしているのですが、この日は水の流れに乗ってちっとも落ち着きません。何とか写真を撮ろうとしばらく見ていましたが、この日はこのハナタツの旅立ちの日らしく、やがて追いかけられないくらいの浅場まで昇って行ってしまいました……。諦めて振り返ると、あれ? 他の面子がいません。一緒にハナタツを見ていたKが上を指すので見上げると、浮いてしまったUとYをTさんが一生懸命引き降ろそうとしていました。

ちょっと上下に揺さぶられるので浅場の散策はその辺りで切り上げ、陸にあがります。波の様子を睨みつつタイミングを合わせて陸に上がるのですが、しばらく来ない間にIOPにはエキジット専用ロープが張られていて、ずいぶんと楽になりました。Uは浅場の揺れに、久しぶりに酔ってしまったみたいです。今シーズン初めてのドライを着たYもぐったり。他の面子は元気いっぱいでお昼休憩に入りました。

今回のログはコチラ(188本目)。写真あります。

≪つづく≫

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