2006.9.27(Wed)

≪つづき≫

燕山荘に戻って喫茶コーナーで一休み(中生800円)し、夕食まで一眠りします。とりあえず今のところは1人1畳を占領できていますが、混んできたら2人で1畳まで詰めてもらう、とのこと。寝不足と疲れで2時間ほど爆睡してしまいました。17:30から、夕食。人気の高い山小屋というだけあって、この標高でこんなメニューが食べられるなんて!と感激する内容です。しかもこの日は麓のお祭りに合わせての特別メニューで、大根と鶏肉の煮物と、地酒のサービスがありました。ラッキ〜。

食後に喫茶コーナーに移動してコーヒー(500円)を飲んでいたところ、あれ? 下界にキラキラと光るものが……。「ひょっとして夜景が見えてんじゃない?」と外に出ると、食事が終わった時点では小屋までガスっていたのに、かなり晴れてたぶん穂高や松本方向の街の光がハッキリと見えます。街の明かりは遠くから見るに限りますね〜。もう真っ暗になっていましたが、遠くの稜線もうっすら確認でき、見上げると雲の間に星、星、星! この星空が見たかったのですよね〜。うふふ。

小屋のオーナーがいるときには、ここでホルンの生演奏とお喋りがあるそうですが、残念ながらこの日はオーナー不在。ビデオで“オーナーの夕べ”の鑑賞会となりました。お喋りの上手な方で、ビデオで見てもためになる話がいっぱいで、次の機会があったら是非生で聞きたいものです。まだ時間は20:30くらいでしたが、山の空気のせいかすっかり眠くなってしまい、就寝。結局詰めてくれと言われるコトはなく、ちゃんと乾いた布団でゆっくり眠れました。

夜明け前の雲海9月23日の土曜日は05:00起床。山小屋の朝は早く、4時から目覚ましが鳴ってウルサかったそうですが、私は気づかず熟睡してました。朝食が05:30からなので、顔を洗って外へ出ると……うわあ! 昨日は街の明かりの見えた方面は見事な雲海となっています。日が昇りかけていて雲が濃いオレンジに染まっています。そして昨日はガスっていた反対方向、槍ヶ岳に連なる稜線の上の空は晴れ渡り、山がくっきり。うわ〜槍がこんなに大きく見えるなんて! 今回は槍の姿を見るのを諦めていただけに、嬉しさもひとしおです。

槍と山荘雲海が染まる

左:雲海の反対側。山荘の後ろに槍ヶ岳。どれだか分かります?
/右:雲海側。朝日に染まる。

槍ヶ岳朝食

左:ほぼ中央が槍ヶ岳。すーんごく近くに見えるのです。
/右:燕山荘の朝食。他に浅漬けなんかもありました。

ひとしきり歓声を上げたり写真を撮りまくったりして、落ち着いたトコロで朝食。朝食にもデザートまでついていて嬉しかったです。食べている最中に雲の海から太陽が出てきたので、隣の展望喫茶まで写真を撮りにいきました。ご来光これまた諦めていたご来光です。食後は小屋の後ろの方にある展望台に行って景色を堪能し、早めに下山することにしました。もともと標準タイムでは歩けないですし、疲れてますしね。「お世話になりました」と小屋を出たのが06:50。

もいっちょ槍ヶ岳山荘越しに見る燕岳

左:もいっちょ槍ヶ岳。だいぶ明るくなりました。
/右:展望台から山荘越しに見る燕岳。

リンドウ?稜線と紅葉

左:リンドウかな?/右:山の上の方では紅葉が始まっていました。天気さえ良ければホントに景色の素晴らしい山道なのです。

木の葉の合間にまだ見える槍ヶ岳ここから合戦小屋まではわりと順調にくだりました。傾斜もたいしたことないので、景色を楽しむ余裕もあります。ホントに、晴れてさえいれば最高の眺めを楽しみながら歩けるコースなんですね。そして合戦小屋から中房温泉まで……ここはちょっとキツかった。登りのときよりも傾斜を急に感じます。おまけに登ってくる人の多いコト! さすがは週末の人気の山です。登ったのが前日で良かった、としみじみ思わされます。

ツアーという感じの団体は意外にもいなかったのですが、3〜4人のグループが途切れず来る来る。山では登りが優先なのでいちいち道を譲ったのですが、人の切れ間に次の避けられるポイントまで一気にくだらないと、一生待ち続ける羽目になるって感じでした。この日は山小屋も混んでいたのに違いありません。中房温泉に着いたのは11:10。またもや標準タイムを1時間半ほどオーバーしてしまいました。しかし私らはここがゴールではありません。さらに700m離れた有明荘まで最後のひと踏ん張り。

有明荘で日帰り入浴(600円)をし、2日分の汗を流したときにはホッとしました。季節限定「きのこ定食」それから昼食を取って、穂高駅まで乗り合いバスで移動。穂高駅からは特急で新宿へ。バスでも特急でもほとんどの時間を爆睡して過ごしました。傍から見たら、疲れ果てた哀れな集団になっていたに違いありません。新宿では軽く夕食をとって解散。次の日曜日はものすごい筋肉痛で、階段をまともに下りるコトができませんでした。瑞牆山のときはほとんど筋肉痛なかったのにー。

まぁかなり騙し騙しの登山だったワケですが、とりあえず全員無事に戻ってこられて良かったです。しかし次は当分先になりそうな予感。この苦しさが皆の喉元過ぎないうちは無理だろうなー。私はちょと体力つけたいので、1人で危なくない低めの山を計画してみようかな、なんて無謀なコトを考えています。実現させるかはまだ未定。一緒に行かん?>美濃ちゃん。

2006.9.26(Tue)

21日〜23日はちょっと気分を変えて、山に行ってきました。しかも初の北アルプス! 天候やら連れの体力やら、不安を抱えての出発は21日夜。新宿は都庁の地下から「さわやか信州号」(バス)に乗って22:30発。木曜なので乗客は定員の半分ほどで、1人で2つの座席を占領することができました。おかげで野沢のときよりは多少眠れ、2回のトイレ休憩を挟んで、予定よりちょっぴり早く、翌22日の04:20に穂高着。予約していたタクシーに乗り換えて登山口に向かいます。

周囲はまだ真っ暗。市街地をしばらく走り、いつの間にか車は山道へ。眠気をこらえつつ運転手さんとぽつりぽつり話していたら、車のライトの中を黒い影が過ぎりました。四つ足の、大きな……い、いのしし? それともこの形はまさかまさか……。次の瞬間、車の前方の道路を横切り、脇の山へと走る黒い生物……くっ熊だあああっ! 野生の熊なんて見るのは初めてです。おりしも前日朝、長野県で人が熊に襲われたというニュースを見たばかり。To-ko、一気にビビります。

しかし運転手さんは冷静。「ああ〜この辺よくいるんだよね〜」。よ、よくいる、んですか……。登山道に出てきませんよね? ああ熊除けの鈴を買っておくべきだったんでしょうか。見た熊は1mくらいでそう大きくはありませんでしたけど、でも立ち上がって向かってきたら怖いに決まっています。ドキドキしながら05:00頃、登山道にほど近い有明荘に到着。ここで余分な荷物を預けるつもりなんですが、05:30にならないと受付が開かないため、自販機の明かりのもとで買ってきた朝食を取ります。まだ建物は寝静まっていて、なにか(←熊)が出てきたら……とちょと怖い。

登山口05:30になると辺りもだんだん明るくなってきました。登山口の標高が1,462mなのでさすがにじっとしていると寒いです。受付も開いたようなので、降りてきた後着替える乾いた服やお風呂セットを預け、さて出発。ここから約700m先の中房温泉が登山道の入り口になります。入り口からはいきなり急な上り坂。なんと北アルプス三大急登の一つらしいですが、登りのときははっきり言ってそれほどキツいとは思いませんでした。友人のペースに合わせてゆっくり登ってたからかな?

登山口からほぼ等間隔で休憩ベンチが置かれています。第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチ。そして合戦小屋。合戦小屋までの標準タイムは3時間ですが、私らは4時間くらいかかったかな。合戦小屋ここで早めのお昼――とは言っても、朝も早かったのでおなかはペコペコ。合戦小屋名物のうどんをいただきました。800円。夏はスイカが売りだそうですが、季節がもう終わっていたのでりんごを1個買って、皆で分けます。口がすっきりするのが嬉しい〜。300円也。

この辺りから、だんだんガスってきました。小屋からちょっと登った合戦ノ頭からは天気が良ければ燕山荘が見える筈なのですが、な〜んもなんも。「小屋を過ぎればなだらかになる」という前情報にも“合戦小屋までの急登に比べれば”という文章が抜けていたようで、友人らの口から「全然なだらかじゃないじゃん!」と不平が漏れ出しました。ホントなら北アルプスの稜線も見え始め、景色を楽しめながら登れる筈なんですけどね〜。残念残念。雲の中の燕山荘写真はやっと見えてきた燕山荘。

標準タイムを30分くらいオーバーしてやっと辿り着いた燕山荘は、噂どおりキレイな山小屋でした。ここで宿泊を申し込み(1泊2食で9,000円)、荷物を置いてから燕山頂を目指します。霧はどんどんヒドくなり、な〜んにも見えない状態。沿道の斜面には転々とコマクサが咲いています。……とは言ってももう終わりかけなんですが。写真を撮るためか、登山道を思いっきり逸れた足跡が残っているのには腹が立ちました。霧のなか「山頂はどこよ〜」と言いながら歩いていき、やっと着いた頂上2,763mで記念写真。何にも見えないね、と言って休んでいるうちに、ちょっと雲が切れて稜線の一部が見えました。今回はこれで満足するしかないのかな……。

燕岳山頂、コマクサ、イルカ岩

左から:燕岳登頂証拠写真/終わりかけのコマクサ。もう葉が黄色くなっちゃってます。/イルカの形の岩

やっと見えた稜線反対側はまだ雲の中

左:やっと見えた遠くの稜線/右:反対側は至近距離でもまだ雲の中

燕山荘

燕岳方向から見た燕山荘。絵になる山小屋です。

≪つづく≫

2006.9.21(Thu)

≪つづき≫

なんとかゴロタの浜に這い上って器材をおろしていると、Yが「DECO出しちゃいました〜」と言い出しました。潜水中Sさんに「DECO大丈夫?」と聞かれていたかと思えば、途中からやけに浅めで泳いでいたのはそのせいですか! 「出さないように気をつけてよ〜」とは言ったものの、以前あがってから「このDECOってマーク何?」と言っていたのを思えば、ずいぶん進歩しているかもしれません(←いいのかそれで)。

日差しが心地よい程度でしたので、ウェットを脱いでエントリーポイントを見下ろす堤防に腰掛けてお昼。さっきの波はなんだったの?というくらい、海はまた静かになっています。大きな船でも通ったのかな? 「日焼けしちゃうね〜」とか言いながら、何の対策もせずにのんびりと休憩時間を過ごし、2本目へ。原さんが1本目のハナタツを見逃したと言うので、まずはハナタツを見に行きました。まっすぐケーソンへ向かうと、あれ? さっきのハナタツと色が違う? どうやら2個体いたようです。

同じくらいの深度を保って泳いでいる最中、小さな小さなミツボシクロスズメダイを見つけました。Sさんは先を泳いでいってしまっていたので、後ろの人に教えてあげようと振り返り、すぐ近くにいた人影に合図をしたら―――全然知らない人じゃないですか……。結局そのグループが集まってきてしまったので、私らのチームの人には教えてあげられずじまいでした。そのほかには背びれから尾にかけての黄色のラインがキレイなタカベの群や、久しぶりに見たタイガーカラーのカゴカキダイが印象的でした。

この日探していたナンヨウツバメウオの幼魚は、結局見られませんでした。やたら浅瀬にいるそうで、ちょっとうねりの入っているこの日はキツかったのです。枯葉に擬態しているというのも見つけられなかった原因かも。その代わりに水面付近をオキザヨリがたゆたっていたのに満足して、エキジット。2本目のときはそう大きな波も来ず、平穏でした。Kが「水没した…」と言い出すまでは。どうやら1本目で波にまかれたときに、ぶつけてしまったらしいです。後で確認したら不幸中の幸い、カメラ本体は無事でした。

今回のログはコチラ(183本目)。写真あり……おっと。ガラスハゼを撮ったのは2本目でした。

帰り支度をして、なんとなくまた堤防に集まり波打ち際を見下ろしていると、またかなり大きなうねりがやってきています。……やっぱり台風の影響なのかなあ? その中で何人ものダイバーが波にまかれて転がっていて、自分たちが巻かれているときは必死なのですけど、人のを見てるのは面白いもんですね! 「がんばれ!」「立ち上げれ!」「ああっ次の波が!」「後ろ!」「きゃああああ〜」とつい応援する(?)声も大きくなってしまい、Sさんに「もうちょい声を落としてくれ」と言われてしましました。

そんなこんなしているうちに、あら? 雨がぽつぽつ降ってきます。「じゃあ帰ろうか」と車に乗り込み、出発して10分もしないうちに、激しい雨が降ってきました。「いいタイミングだったね〜」。井田は屋根のある休憩設備がないので、雨に降られてしまうとキツいのです。2日続きでさすがに疲れていたのか、帰りの車では全員爆睡。助手席のABさんにも眠られてしまった運転手のSさんは可哀想に、相当ツラそうだったそうです(K観察)。

土砂降りの東伊豆、ショップに戻ってきたのはなんと15時。西に行ったとは思えない時間で、ログ付けもの〜んびりとできました。夕食はショップの隣のインドネシア料理店へ。一度は行こうとずっと言っていたのですが、ナゼか今まで縁がなく(行っても貸切だったりした)やっと入れたお店です。湾を一望する店での夕食は、ダイビング後だというのを忘れるくらい、リゾートチックなものでした。

その日帰るKと駅で別れ、私とYは軽く買い物をして、また宿泊地へ。翌日はのんびり帰るだけなので、飲み直して、軽くバーチャルな旅へと出たりもしました。でも疲れていたのでそう夜更かしもせずにダウン。連休最後の月曜日は降ったり照ったりの不安定な天気で、朝昼兼用の食事のあとは掃除や洗濯だけして、昼過ぎに帰路へ。けっこう寝た筈なのに帰りの電車でも爆睡してしまったのは、やっぱり疲れているんでしょうねー。

……ここから3日だけ会社に行って、そしたら今度は……。連休前から風邪っぽいワタクシ(風邪引きさんと豚しゃぶを突いたのが悪かったか)は、さてもつのでしょうか?

2006.9.20(Wed)

17日、日曜日。予想とも予報とも違って、あらうっすら晴れ間が見えるわ、なお天気。前日買い物が出来なかったため、ばらばらなコンビニ朝食を取って、宿泊地よりショップへ向かいます。この日は前泊組と朝やってくる電車組とに別れ、別々のポイントに行く予定です。最近1日に3本潜ったりEFR(救急法)講習を受けたりレスキューコースを申し込んだり、やる気満々なE川さんも車で来ていましたが、彼は電車組と一緒に安良里へ。

私たち3人とABさん、Mieさん、原さんはSさんと一緒に、やはり西の井田へと向かいます。思ったより海況が良さそうなのでIOPにしようか……いや岬に波が当たっているからやっぱり井田へ……井田に電話してみたら「うねりがかなり入ってエントリーがツラいですよ」と回答されたからやっぱり大瀬?……と散々迷った末の行き先でした。西に向かう途中で、天気はどんどん良くなっていきます。富士山もくっきり見えました。

「西の人は穏やかな海に慣れてるから、行ってみたら静かだったりするし。もしダメでも大瀬に逃げられるし」というSさんの話を聞きながら、やってきた約2年ぶりの井田。前日の安良里からするとだいぶ近い感じがします。いつもより30分以上早く出られたので、井田に着いたときはまだあまり人が来ていませんでした。海は―――全っ然、問題ないじゃーん! 中に入ってみないとうねりは分かりませんが、波はほとんどありません。

準備をしてゴロタの浜を乗り越え、海へ。井田の海は急勾配が特徴です。ぐーっと落ち込んでいるのですね。ブリーフィング時に「30m付近にミジンベニハゼがいるらしいけど、どうする? 昨日見たからいい? それともこっちはこっちで見ておく?」と聞かれ、久々の深度にちょっとビビってしまって、「そんなビックリするような深度じゃないよ」とSさんに笑われてしまいました。いや分かってるんですけど、久しぶりなんだもの〜。

潜ってみると、前日ほどではないにしろ透明度は悪くありません。10〜15mは見えています。深度はあっという間に10m、15m、20m……。こう急激だとひっきりなしに耳抜きをしなくてはならず、BCDへの給気も頻繁にしなくてはならず、忙しくて仕方ありません。ハッと気づくともう30mの深度に達していました。

ここにもムレハタタテダイが3〜4匹いたので写真を撮っていると、Sさんが一生懸命違う場所を指しています。何なのよ〜と思ってみれば、そこにいたのはミジンベニハゼ*2! そういえば30m付近にいると言っていましたね、えへえへ。近くにはアオヤガラ(yg)も数匹漂っていました。そこからちょーっとずつ深度を上げてゆきます。ムチカラマツがたくさん生えていたので、どこかに必ずいる筈だ!と探しながら泳いでいたら、やっぱりいましたガラスハゼ。証拠写真もきっちりゲット。

目印のケーソンの近くには、今日もいました真っ赤なハナタツ。ところでさすがに深場のダイビングです。ダイコンを見ると窒素量を示すバーグラフがあっという間に伸びています。無減圧潜水可能時間ももう10分を切っています。私はDECOにはかなり神経質になっているので、なるべくSさんより浅い方にいるように心がけてはいるし、もう浅い方への移動を開始してはいるのですけど、この無減圧潜水可能時間がなかなか伸びません。(え〜っ12mまで上がっても10数分ですか〜っ?)という感じ。

10mを切ってやっと時間を心配しなくて良くなったので、辺りを見回すとここはネンブツダイたちの群がスゴイ! まだちょっと体も小さくて、それが大量にじーっと群れています。そこを横切るのは体形も陣形も美しいスズメダイの群。あご髭の生えたドジョウみたいな魚がいたので(なんだろ? イタチウオの幼魚かな。幼魚だと縞があるのかしら)と見ていたら、それはゴンズイの成魚でした。ゴンズイってあんなに大きくなるんだ! ゴンズイ玉を作っているのは幼魚のうちだけってのも、初めて知りました。

浅瀬を長めに泳いでさてエキジット、と水面に顔を出すと、おや? さっきまで穏やかだった海がえらくうねっています。次から次へ大きめの波が襲ってくるので(うひー、とうとう入ったか台風のうねり! にしても急すぎないかー?)と思いながら、必死に陸にあがりました。私は場所とタイミングが良かったので無事にあがれましたけど、YやKはごろごろ転がっていました。陸からは「今入っちゃダメ、入っちゃダメだよ!」という声まで聞こえてきます。

……くそぅ! 時間切れです。続きは明日。もしくは来週。

今回のログはコチラ(182本目)。写真は2枚だけ。

2006.9.19(Tue)

三連休は例によって例の如く、伊豆へ行ってきました。金曜日の時点の予報では「月曜日に台風13号が関東通過」だったので、(土曜日はともかく日曜日は荒れるだろうなあ、雨とうねりの中でのダイビングか)、と覚悟はしていたんですが、晴れ女Yが一緒だったおかげか、快適な状況の中で潜ることができました。……と、また話が先走った。とりあえず土曜日、いつものように早朝の電車で伊豆へと向かいます。途中でY・U・Kと合流。

ガイドのTさんに迎えられショップへ行くと、私ら以外にもゲストが5人いました(ショップオーナーSさんの奥さん、Mieさんを含めてですが…)。台風接近中なのにさすがは連休です。車2台に分乗して向かったのは西伊豆、安良里は黄金崎。やはりこの時期は東風が吹くコトが多いですね。2時間ほど車に揺られ、着いた安良里はきゅーきゅーに混み合っていました。海はベタ凪で、駐車場から見下ろした透明度も上々のようです。

さくさくと準備をして、さあグループ分け。Sさんがブランクダイバー2人にかかりきりになるので、私たち4人とABさんという男性、Mieさんと原さんは全員Tさんのグループです。全員手のかからないメンバーとはいえ、1人で見るにはちょと多い。Mieさんはガイドではないんですけど、アシスタント役となり一番後ろを固めてくれます。この日の安良里は、夏の最盛期ほどではないにしろとにかく混んでいて、エ ントリー口には長い列が出来ていました。それを我慢して海に入れば……入れば……入っても、やはり、混んでいるのですねー。あはは。

1本目はまずカミソリウオを見に行きます。海草に擬態しているので、とりあえず(これかなー?)と思うものの写真を撮っておきます。それからケーソンに着いているハナタツ……は本格写真派の人たちが群がっていましたので、諦めました。しばらく泳いだ先にはムレハタタテダイ。群がいるよ、とは聞いていたのですが、幼魚の群とは知らなかったので、あまりの可愛さに水中で悲鳴をあげてしまいます。写真を撮りまくりたかったのですけどここで無情の“バッテリー切れ”表示。くっそー。

なんとか1枚だけ撮って後はぼーっと見ていたんですけど、その後近づいてきて格好の隊列を作ってくれて、撮れないのが痛恨のエラー!でした。海も青くて伊豆じゃないみたいで素敵だったのにー。後は途中でアミメハギやヤセアマダイを横目に見ながら、ミジンベニハゼやベニイザリウオを回ります。ミジンベニハゼはぜひ撮っておきたい被写体なので、ONとOFFとを繰り返してカメラを騙しながら、なんとか証拠写真をゲットしました。

ところでこうゆう時に、周囲に気を配れるかどうかがハッキリしますね。混んでいて目玉の生物にはだいたい先客がいたのですけど、ハダカハオコゼのところにいる人たちは礼儀正しくて、後ろで待っている私たちに(もうちょっとだけいいですか?)とか(終わったのでどうぞ〜)とかちゃんと合図をしてくれたのに、ミジンベニハゼに夢中になっていた人たちは後ろで何人待とうがお構いなし。被写体に張り付きまくったうえ、去り際には砂を思いっきり巻き上げてくれました。まあ一緒に潜ってる同じグループの人にさえ気を遣えない人はいるんですけどねー。頭にくるものです。

浅めゆったりダイブを終えて昼食休憩を挟み、さあ2本目……と思ったらここでトラブル発生。なんとタンクが無くなってしまっ たのです。以前IOPでタンク待ちをしたコトがありますが、黄金崎では初めて。予想が甘かったんだか何なんだか知りませんが、新しいタンクがやってくるまでかなり待たされてしまいました。

気を取り直して海に入ると、うーん、ちょっと透明度が落ちてしまったかな? それでもいいトコロでは15mあるので文句はありません。休憩中に電池を入れ替えたので節約の心配もなく、2本目はカメラを楽しめました。ひらひらと落ち着かないハダカハオコゼ、ころんと転がっていたウラシマガイ。白くてキレイなシロハナガサウミウシ。ハナタツに最近多く見かけるというミヤコウミウシ。ミツボシクロスズメダイはちょっと大きくなった気がします。イソギンチャクには小さなクマノミ。Tさんに寄ってきたのはイシダイ(yg)。ネンブツダイ(yg)の群も見事でした。

今回のログはコチラ(180本目)とコチラ(181本目)。写真あります。

西伊豆まで遠征するとやはり時間はかかります。この日はショップに戻ったのが18時。日が短くなって、この時間では薄暗くなりかけています。それからログ付けをして、ABさんがこの日撮ったビデオを見せてもらって(←すごくキレイだった!)、Mieさん・原さんと一緒に夕食を食べに行き、店を出たのが21時。Mieさんたちはショップ泊、日帰りダイブのUとは駅で別れ、私とY・Kは久しぶりに某宿泊地へと向かいました。

順番で温泉に入って、ちょっとだけお酒を飲み、「やっぱり冷えるね〜」と言いながら就寝。秋の虫がうるさいくらいです。次の日のダイブはどうなるのでしょうか――? 久々の、嵐のダイブ?

2006.9.14(Thu)

ここ数ヶ月なんだか目に違和感があって、気のせいと言えば言えるような微妙な違和感なだけに放っておいたんだけど、あまりにも長いからさすがに心配になって、先週の土曜日は眼科に行ってきた。年に1度の健康診断は視力を調べるだけだし、仕事でパソコン睨みつけてるコトが多いし、仕事でそんなコトをしてる人には緑内障が多いとか言うし、まぁ緑内障じゃなくてもドライアイとかもあるし、一度調べてもらうべぇと思ったのだ。結果、異状はありませんでした。「両目とも視力はたいへんいいです。強いて言うなら左目に微妙〜に乱視が入っていて、違和感はそのせいだと思うけど、今は眼鏡をかけなきゃいけないとかそんなレベルじゃないので、気にしなくて平気」だそうで。良かった〜。今まで良すぎただけに、ちょっと悪くなっただけで気になったのかな。

ホッとした勢いでそのまま横浜へ。馴染みの山の店が店舗を移転してリニューアルオープンしていたのだ。近くのダイビング器材量販店で消耗品を買いたかったので、山の店は覗くだけの―――いや、それは嘘だな。実は目当てがあると言えば、あった。私はずーっと前から薄手のダウンジャケットが欲しかったのだ。火をつけたのは山の店の店員、山Sさんである。おお、1年前からの欲望ではないか。というワケで今回は断じて衝動買いではないんである。しばらく前からダウンの購入費用を取り分けておいたし、いい出物があればいつでも買う気だったのだ。

新しくなった山の店は広〜くなって、そしてちょっとツマラなく、なっていた。ゴメンなさい、狭い店にゴチャゴチャ物が置いてあるのが好きだったの……。商品もちゃんとメーカー別に分けられていて、実物が見られたらいいな〜と思っていた、たった数日前にメーカーのサイトで見つけたばかりの、秋冬物で出たばかりの、それも、あった。mont-bellの、ライトアルパインダウンジャケット…。ああこれさえあれば2週間後に迫った燕も怖くない。しかし店には私が狙っていたシルバーがなかった。あるのは黒と紺だけ。

しかも他の商品はオープンセール価格で10%OFFの値がついているのに、mont-bellの商品は全部定価のままだ。(うーむ、セール対象外なんだろうか……それならサイズだけ確かめて直営店にシルバーを見に行こうかな)と思いつつ黒を試着していると、山Sさんとは別のやっぱり馴染みの店員さんがそっと寄ってきて、囁いた。「大きな声じゃ言えないんだけど…mont-bellも、安く、なるよ」。そっそうなんですか? それなら……。MとLと黒と紺をとっかえひっかえ試着して、紺のLを買いました。うふふふふ。

会員特典のトートバッグと、レシートと引き換えにひいた籤で当てた尾瀬ソバ(箱)、ついでに買った小物たちを抱えて、ほくほくと帰宅。早くお山に行きたいな〜。

2006.9.12(Tue)

賞味期限を数日過ぎた牛乳。数日ならまあ平気だろうけど(←賞味期限をあまり気にしないタイプ)まあ火を通した方がいいだろうな〜と思い、ホワイトソースを作ろうとした。が、あれ? 何だかすっぱいニオイがする……? 牛乳を小皿に注ぎ、ニオイをかいでみる。変じゃない。飲んでみる。…変? もう少し飲んでみる。…変、か? もう少し飲んでみる。……変だ! 飲んだのは少量だけど、これはおなかをくだすかも。どうしようどうしよう。ウチには胃腸薬なんてものは置いてない。―――そこで、少しでも消毒になれば、と焼酎を生で一気のみする私はいかがなものかと思われます。ちなみに、おなかは無事でした。……効いた?

2006.9.9(Sat)

9月1日の金曜日は母と伊豆に行ってきました(←わかっています。何も言わないでください……)。母にとってはほぼ1年ぶりのダイビングなので、天気が大丈夫そうなのを慎重に確認したうえ日程を決定したのですが、悲しいかな母は田舎暮らし。「天気大丈夫そうだから明日行こうぜ」ってワケにはいかないのです。母が東京に向かって出発したその日、前日まで晴れの予報だった金曜日の天気が、曇り一時雨の予報に変わりました。次の日には雨一時曇りへ。しかも金曜日だけ!の悪天候です。ありゃりゃ。

母は木曜の夜から泊まりに来ました。妹も珍しく早く帰ってきたので、近所の飲み屋へ食事へ行ったのですけど、月のキレイな夜でした。こりゃあの予報は外れたか?と期待したのに、残念ながら次の日は朝から雨でした。まぁ海に入ってしまえば関係ないや、それにパラパラ雨みたいだし……と自分を慰めましたが、伊豆についた頃から雨足は強まります。うわー久しぶりだなあ、こんな本格的な雨の中でのダイビングは! この日の客は私と母の2人だけ。そのせいかガイドのTさんはお休みで、ショップオーナーのSさんと3人で、西伊豆は黄金崎へと出かけました。

黄金崎は休憩所に屋根があります。だから休憩中はいいとしても、屋外で器材のセッティングをするのはイヤだなあ……と思っていたら、天気のせいか平日にしても黄金崎はガラ空きで、器材も屋根のあるところに入れされてくれたのでした。ラッキー。さっそく着替えて、ギックリ腰の持病のある母に手を貸しながら器材を背負い、海へ。天気は悪いですが海は静かです。ブランクダイバーの母はやっぱり危なっかしく、最初は耳抜きも上手くいかないようでしたが、一度潜ってからは何とか落ち着いてくれました。

あんまり余裕がないくせに魚だけはちゃんと見るところも相変わらずで、とりあえず私もガイドよろしく魚を指さして教えてあげたりします。最初に深場に降りようとしたら冷たい潮が入っていて(Sさんによるとなんと19度! 最近20度切ることはなかったのに〜)、あっさり引き返して浅場だけで遊びました。いつもは目的地へ行くための通過点となってしまう浅場ですけど、実は一番魚が豊富だったりするんですよね〜。

Sさんが水中スレートを忘れてしまって、水中で魚の名前を教えてもらうコトができなかったため、母に魚を教えるための証拠写真として普段はカメラを向けないようなよくいる魚ばかりを撮りました。クロホシイシモチにイソカサゴ、ソラスズメダイ、スズメダイ。イサキの幼魚の群は今日も元気でした。途中でウツボ2匹が組んずほぐれつの大げんかをしていて、その周りでチョウチョウウオたちが野次馬してました。ナゼ? ナゼといえば、途中でカメラにバッテリー切れの表示がまたもや! えーっ当初の電池の保ちはどうしてしまったのよう。噂のメモリー効果ってヤツでしょうか。上がり際にホシギンポがカワイかったのに、撮れなくて残念でした。

昼食を挟んでの2本目も、やっぱり浅瀬の岩場を行ったり来たり。休憩中にカワハギの幼魚とアオサハギとアミメハギの見分け方がわからない、という話をしていたら、何とそれが全部揃って出てきてくれました。形が好きなので嬉しい〜。普段は行かない浅瀬の砂地にも行ったのですけど、そこではボラがたくさん餌を探して砂を突いていました。大きなコロダイも出てきたし、1本目に続き2本目もトビエイが出てきたし、かなり賑やかでした。母はエイを見たのが初めてだったそうで、「一度見てみたかった!」と大喜びしていました。良かったね。

のんびりと1時間以上(! 初心者と一緒にしては上出来!)も潜って、上がる頃にやっと薄日が差してきました。遅いよ! 2人だけと身軽なので着替えをしたらさっさと撤収です。東伊豆のショップに戻る頃には、また雨が強くなっていました。結局この日は最後まで降っていたなあ。ログ付けをして帰路につき、途中で夕食を一緒にして、祖母の家に泊まりに行く母と別れました。年に2度は潜るコトを目標にしているそうなので、次は10月に来るそうです。がんばれ〜。そしてできればもうちょい上手くなってくれ〜。

今回のログはコチラ(178本目)とコチラ(179本目)。またもやバッテリー切れのため、写真は1本目だけ。今回は伊豆の代表的な魚ばかり撮ってます。

2006.9.5(Tue)

友達と電話をしていて、切った後、えらい脱力感を覚える。

数年前、ある人と向かい合わせで座っていた。話していた時間は短かったけど、この話が終わったら少なくとも数年、下手すれば一生もう逢えないと分かっていた。逢えなくなるコトそのものよりも、逢えなくなる状況を作ってしまったのが悲しくて、彼が店を出て行った後、悔し涙がこぼれた。

これは最近、友達に「To-koの醒めた愛情が心地いい」と言われた。話の流れからして悪気がないのも、彼女が褒めているつもりなのも分かったので笑って流したけれど、頭のどこか裏の方で(醒めてないんだけどな。つか、暑苦しいくらいなんだけど)と浮かんで、ほんのり寂しい気持ちになった。

私は人見知りはするし好きでない人にはかなり冷たい人間なのだけれど、好きな人に対してはあけっぴろげというか一途――というのはキレイに言いすぎか――、煮るなり焼くなり好きにしてくれ〜という状態――というのもちょっと違うか――、手に手をとって桃源郷へレッツゴーみたいな状態(どんなんだ)になってしまうので、相手の壁というかガードというか、あなたが来れるのはここまでよ、という線引きを感じてしまうと、どうしようもなく寂しく悲しくなってしまう。どうしようもないんだけれど、どうしようもなく、どうしようもない。

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