2005.8.31

妹にも会社の人にも接骨院の人にも「痛々しい……」と言われました。―――痛々しい、じゃないよ。痛いんだよ!と理不尽にキレたくなるよな荒んだ気持ちの今日この頃です(←まだ3日目だけどな! それに転んだのは自業自得なんだけどな!)。結局左手首捻挫、左足首捻挫未満でした。なるべく動かさないように、と言われましたけど、手や足を使わないなんて不可能。接骨院で手首の状況を見るため手を握られたんですけどね。ちょうど裏側が一番痛い擦り傷部分でもう骨が痛いんだか傷が痛いんだかわかりませんでした。ぎゅーぎゅー握られたのでまた出血しましたよ。ちくしょー。10日後に予定してたダイビング、ムリだろうなあ……。

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さあ気を取り直して元気だった頃の話でもしーようっと。先週土曜日のダイビング話だけどな!(……いかんいかん、まだ荒み節が残ってる)。えーっと、27日の土曜日にまた伊豆に行ってきた。台風11号が通り過ぎたばかりで、ショップからは「濁りがヒドいので日曜日にした方がいいかも」というメールが来たのだが、私がそれを見ないうちに「急速に回復しているので、土曜でも平気かも」というメールが届く。日曜はクロスバイクを受け取りに行く予定もあったので、予定通り土曜日にUとYと一緒に伊豆へと向かった。

天候は問題なし、波も風も問題なし、外から見ただけじゃ分からない海の状態だけが心配である。客は私らの他に女のコ2人で、珍しく男性がいない。ショップの目の前の海でのーんびり潜ろうという話になり、ゆったり準備。ショップの前の海には何度も潜っているんだが、ビーチダイビングは3ヶ月ぶりくらいである。久しぶりだが波はないし小潮だしで難なくエントリー。ここの浜に慣れていないUとYはちょっとドキドキしたそうである。水に入った感想は―――うーん、今イチ。残念ながら期待したほどは濁りが取れていない。もともとこの海は、去年の台風のときに流れ込んだ泥で濁りやすいんじゃないかと思う。

魚はネンブツダイの群とかキタマクラとかホンベラとかお馴染みの面々。ちょっと遠目でハッキリとは姿を捉えられなかったけど、アジ(カスミみたいな形だった)が10匹くらいで泳いでいた。1本目は主に砂地、2本目は砂地に岩が点在する地形。2本目の方が地形的には変化があって楽しかったが、生き物は1本目の方がいたかな? 海底まで24℃あった1本目と違い、2本目は寒くて寒くて生き物がいても観察しに降りていく気にならなかったせいもあるかもだけど。1本目で見つけた体長20cmくらいのネコザメの赤ちゃんは可愛かった〜。手乗りサイズの大きさなのにちゃんとネコザメなの。2本目にはワニゴチって変な顔の魚が面白かった。

今回のログはコチラから(125-126本目)。写真は1本目に1枚だけ。

減圧症恐怖症な私としては、前回のようにSlow表示を出してしまうと、その後2〜3日体に異常がないかどうかピリピリしてしまうので、この日の浮上時にはダイコンと睨めっこ。おかげでSlowは出さなかったが、相当ゆ〜っくりに感じる速度じゃないと出るんだなあ。何かあってパニくったら絶対にキープできない浮上速度だよ。まず、パニくらないようにしなくっちゃ……!

1本目と2本目の間の食事休憩で、この日一緒に潜った2人と話したんだけど、ダイビングを始めて2年であちこちに行っているのにビックリ。沖縄にも何回か行ってて? グレートバリアリーフのダイブクルーズにも行ってて? 今度がバリ? あと他にもいくつか地名をあげていた。イイなあ。ショップオーナーのSさんがGBRのクルーズに去年行っていて、私たちも今年11月に行くのを知ってるので、ガイドのTさんが「いいですよね〜、行ける人は!」と2人に振ったら、「私たちも去年行きましたー」。「じゃあこの中で行ってないの私だけですかーっ?」とふくれるTさんに笑ってしまう。

海は正直今一つだったけど、ゆっくりしてお喋りも楽しめて、いつものように帰路の途中の駅で飲みに行って。ずっと満席で入れなかった店に、たぶん5度目の正直でやっと入れた。限定品の南大東島のラム酒がイソジンの匂いで失敗したけれど、アボガドとトマトのガーリック炒めはとても美味しかった。

2005.8.29

土曜日はダイビングに行ってきました。日曜日は念願のクロスバイクの受け取りに行ってきました。そう、在庫があったのですよ。ルイガノLGS-TR1。ですので今日は土曜日のダイビング話を書き、明日は日曜のTR1初乗り感想を書く予定でした。が、時系列には逆らいますが、ダイブ話を後回しにして自転車日記を先に書きます。TR1の方が衝撃が強かったんですもーん。痛い話が苦手な方はここで読むのを止めた方が吉かと。

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クロスバイクを注文したのは、横浜中華街にほど近いチャリ屋だった。日中走るのは暑いし、でも暗くなる前に家に着きたいしで、28日、日曜日の3時半くらいに店に着いた。店員さんは「ご自宅まで1時間半くらいはかかります」と言っていたが、私は2時間はかかるだろうと思っていたのである。関係ないけど店にアリキリの石井さんが来ていた。前回対応してくれた店員さんが調整済みのぴかぴかのTR1を出してくる。街乗りの基本的な注意事項を聞いて代金を払い、TR1にまたがってみると両足の先がちょっとつくくらいで高く感じた。「初めてですので、低めに調整してあります。慣れてきたらもう少しサドルを高くした方が楽に走れますよ」。……これで、低めなんですか。高いと思ったんだけど。

さすがは入門クラスで、ママチャリしか知らない体にもそう違和感はない。しかし漕ぐのは本当に楽だ。横浜周辺はほとんどアップダウンがないので、快適に走れる。関内駅付近でダイビングショップに寄り道をし、みなとみらい付近で苦もなくママチャリを追い抜き、横浜駅を過ぎ……とてもとても快適だった。スピードは出していなかった。出発点から寄り道を除いて6〜7kmは走っただろうか。駅でいうと新子安を過ぎた辺りである。大き目の交差点を車道を使って渡り、歩道に乗り上げようとしたとき。

危険だとは、思ったのだ。段差に斜めに突っ込むのは。思ったなら止めればいいのに「でっきるかな」のノリで、突っ込んでしまった。そして予想どおりコケた。予想もしなかった激しさで。

計算外だったのはサドルの高さ。ママチャリなら転びかけても足で踏ん張れたかもしれないけど、クロスバイクではムリだった。思いっきり、歩道に倒れこむ私。その瞬間は、痛みは感じなかった。しかし見てみると手のひらが擦り剥け、膝も深めにエグれている。ヤバ。と、とりあえず走らなくては……。ブレーキがちゃんと効くのを確認し、再度TR1にまたがって走り始める。左手の擦り剥けたところがモロにグリップに当たり、だんだん痛くなってくる。しかし左手はブレーキの手……。離すワケにはいかない。

転んだのは国道沿いの人寂しい場所だった。コンビニもない。もちろん薬局もない。左足を伝うモノを感じたのでそっと目をやると、膝からたら〜っと血が流れはじめていた。な、なんとかしなくちゃ! そこに、自動販売機が現れた。とりあえず傷を洗おう! チャリを止め、ミネラルウォーターを購入して左手の傷にぶっかける。………イタ、イタ、イタ、痛いっ!手のひらの傷は500円玉くらいの大きさなのだが、べろーんと皮がなくなっているようだ。一番出血している膝の傷は深いが、手のひらほど痛みはない。

しかしそのとき初めて気付いた。膝の傷の下、向こう脛の辺りが手のひらよりもちょっと大きいくらいの範囲で、ぶわーっと膨れ上がっている。でっかいタンコブのようだ。色もドス黒くなっている。(……ひょっとして、骨、折れてる?)。恐る恐る押してみたが、痛みはない。が、ぶよぶよしていて気持ち悪い。何が溜まってるのこれ? 血? 体液? 歩いても自転車に乗っても痛みがないので多分骨は大丈夫だろうとは思ったが、こうゆうときに限って“骨が折れてるのに全然気付かず動き続けた人の話”ばかりを思い出す。さすがにちょっと弱気になった。でもチャリが……。あと20km弱。乗って帰るしかないのだ。

いやいやそこからは怖かった。コケる前もそうスピードは出していなかったが、コケてからは更に慎重になる。途中のコンビニで絆創膏を買い、応急手当をし(ここで左肘にも軽めの擦り傷ができているのを発見)、歩道橋を自転車を担ぎ上げて渡る。もう、車道は怖くて走れなかった。予想時間をはるかに越え、3時間ほどかかって自宅に到着。珍しく家にいた妹に手当てをしてもらったが、やはり手のひらの傷が一番痛い。心配していた向こう脛のタンコブは色も膨れ方も最初よりだいぶマシになっていた。しかしいったい何が溜まっていたんだろう……。

痛い目にあったり寂しかったりするときは、誰かに話を聞いてもらいたいのが人の常。ついでに気をつけなきゃいけないコトも教えてもらおうと、鍼灸師の友人に電話をかけた。「手の骨なんか簡単にぽっきりいくからね。レントゲン撮った方がいいよ」などと脅されたせいばかりでもないんだけど、接骨院には行ってこようと思う。傷以外痛みはないって言ったけど、やっぱ左手痛いや>YOちゃん。おまけに顔(右の頬骨辺り)も痛いんだけど、何でだと思う? 頭は打ってないのにー。

車道をばりばり走るようになったらヘルメットも買わなきゃかな、とは思っていたんだけど、とりあえずグローブを買おうと思います。歩道を走ってたってコケるときはコケる。のね。

2005.8.26

最近は毎日ほとんど定時に帰れる。家の近くにレンタルビデオ屋がある。頻繁に割引サービスをしている。の3つの理由でここんとこ毎週1、2本はビデオ(or DVD)を借りている。自然、日記にも感想文が増えるのだけど、微妙に古いのばかりで話題遅れの感がありあり―――まぁイイか。今更だ。とりあえずちょこちょことでも感想を残しておこう。

■『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』。エンジェルズのコスプレとダンスとはしゃぎっぷりをあまり考えずに楽しんだんだけど……彼女らって1作目からあんなに人間離れして強かったっけ? あとヤセ男って誰だっけ? 1作目に出てきたのかしら。全然覚えていない。友人は「私にとってのエンジェルはTVシリーズなので、新しいのはイマイチ」と言っていたけど、私はどっちも好き。別モン。でも懐かしのケリーが出てきたのは嬉しかったな。

■『シュレック』。思ってたほど毒がなかった……って何を期待してんだか。ま、やっぱりおとぎ話はおとぎ話って感じなのかな。怪物ミーツプリンセス。でもフィオナ姫はあのラストで満足なんかい? 美しいままでもよかったのに。表情の作り方とかはさすがに見事ねー。ドンキーがひっくり返って寝ているときの、足先の脱力っぷりがカワイイ。吹替版の評判がよかったようなかすかな記憶があったのでちょっと見てみたけど、私はダメだなあ。あまりにも濱田雅功なんだもの。これは2も見る予定。

■『28日後...』。顔に似合わず怖がりなのでドキドキしながら借りたが、思ったより怖くはなかった。凶暴になるウィルスが爆発的に広まって、感染者の中で非感染者が生き延びようとガンバる話。……感染者がどうして襲ってくるのか、なんて聞いたらいけないのかな。とっても一生懸命襲ってくるんだけど、すごく感染力が強くて押し倒したらもう仲間って感じなので、食べるためというのはムリがありそう。ただ単に凶暴になって血に飢えてるだけなのかとも思ったけど、感染者同士では襲いあってる風でもないし?

スーパーでの買い物シーンとかピクニックシーンとかは妙にのどか。でもその後の軍人たちとの殺し合いが……。結局一番怖いのは人間って話かと思ったよ。「女は未来」と言っておきながらその扱いかよ!とか。セックスしか考えてない軍人たちもたいがいバカだけど、女たちを軍人たちから救おうとする主人公の壊れっぷりも怖い。最後のメッセージが「HELP」じゃなくて「HELLO」なのは、ちょっと笑った。好き。もう1つのエンディングはよくないよ……。感染してからの発症があんなに短時間なら、島国を封じ込めるのは比較的容易な気がするもの。他の世界は救われてなくちゃ。

■あ、あとドラマ。珍しく『海猿』を欠かさず見てる。飲みに誘われても「今日は『海猿』だからダメ!」と断るくらいに。「ビデオ撮れよ!」と言われながらも。ただし視点は歪んでいる。不審船も恋愛の行方もどうでもいいのー!(池澤が撃たれた顛末はあまりにお粗末。射程距離内にいる敵から目を離すなよー)。 ただひたすら潜って! 死体捜索のためでもイイから! 最近ちっとも潜ってくれなくてツマラない。潜水士なのにー。

2005.8.25

ぷりっぷりの秋刀魚が店頭に並んでいたので、初秋刀魚。出始めなのに安いと思ったら、今年は豊漁らしいですね。とりあえず1匹を刺身にしておつまみに、残りを塩焼きにした。ダイビングやってると陸と海の季節がズレるから夏の終わりがわからなくなるんだけど、秋刀魚ってコトは秋ですなー。

さて先週末のDVD鑑賞は『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』。ぐわーっという盛り上がりはないけれど、これもほんのり好きだなあ。特典映像のメイキングとか裏話とか見る限り、原作はもっと大人しい話のようだけど、そっちも読んでみたくなりました。でも映画がツマラないとか映画だけじゃ分からないとか、そんなコトはなくて映画は映画でステキです。キャストが豪華だしねー。大筋としては母と娘の和解(とそれを企む母の仲間、ヤァヤァ・シスターズ)の物語で、母・ヴィヴィの子供時代〜娘時代〜現代のキャスティングが絶妙で移り変わりがとても自然です。

まず冒頭の、子供時代のヴィヴィと3人の仲間たちがヤァヤァ・シスターズを結成する儀式で、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『わたしが幽霊だった時』の情景が思い浮かび、ちょと嬉しくなりました。そこから一気に時代がとび、飛んだ先(サンドラ・ブロックの演じるヴィヴィの娘・シッダがすっかり育って30くらい?)を現在として、カットバックで過去を振りかえるような感じになるんだけど、このヴィヴィの子供時代をもっとやって欲しかった! 子役のヴィヴィがとてもいいのです。あれだけじゃもったいないよー。

そして若かりしヴィヴィを演じているアシュレイ・ジャッドがこれまた印象的。エネルギーに満ち溢れているだけに、それを上手く発散する場を作れなくて壊れていく様子が、胸に詰まる。ここは娘との断絶の原因になった時代なだけに、かなり丁寧に作ってくれてます。シッドの子役もいいしね。海水浴のシーンや、娘と踊るシーンはとても魅力的で、こうゆう記憶を持っているシッドがどうしてヴィヴィと断絶しちゃうのかと思わされます。や、辛い記憶も持っているんだけどさ。

さてあとは、ヤァヤァズ。事前にキャスティングを知らなかったので、まず大好きなマギー・スミス(キャロ役)が出てるのが嬉しかったんですが、この映画ではそれよりもティーンシー役のフィオヌーラ・フラナガンがカッコよくて毒舌ぶりに痺れました。ヴィヴィはヤァヤァズの中でも女王なんだけど、でもだからってボスではないのね。ヴィヴィとティーンシーが車で競争して言い争うシーンは大好きです。でもティーンシー! 逆走! 逆走してるから! そこに4人の中では一番気弱そうなニーシー(シャーリー・ナイト)が加わっての、ヤァヤァズ。

いいねぇ。何年友情続いてるんだろ。50年くらい? 周りは退くかもしれないけれど、ヤァヤァ!って言ってりゃ本人たちは楽しいのよねー。楽しいのが信条さ。ヤァヤァ!

2005.8.24

20日土曜日。前日の伊豆は日差しはとても強かったけれど湿気がなくて風が気持ちよかったのに比べ、この日の横浜は溶けてしまいそうな陽気である。14時にU・Yと待ち合わせ、まずはチャリ屋へ。とりあえず説明を聞くだけのつもりだったのだけれど、2006年モデルがそろそろ出る頃で在庫が1台しかないと言うので、見積もりを作ってもらい、在庫の確認が取れたら予約というコトに―――というか、ホントはもう心を決めていたのだけれど。2006年モデルになっても大きなスペックの変更はないと言うし。

「今までママチャリしか乗ったコトないんですけど、大丈夫でしょうか?」っておバカな質問をはじめ、いろいろと教えてもらったんだけど、対応してくれた店員さんが感じよくて(顔もよくて)、カギもライトも薦められたものを素直に申し込むわたくし。まるでホストに貢ぐ女のよう―――違うか。金を出すのは自分のためだ。おまけに割引もしてもらったし。とりあえず最低限のものだけをつけて、他のパーツは乗ってみて欲しくなったらというコトにした。「在庫があった場合、引渡しはどうしましょう?」「乗って帰ります!」。初乗りがいきなり数10kmの走行。無茶は承知である。

在庫の確認は月曜日になるとのコトだが、とりあえず心は決まって一区切りついたので、心も軽くチャイナ・テーマパークの「横浜大世界」へと向かう。ショー好きのYが一度行ってみたかったそうであるが……うーん、一度でイイや。この時点での私らの興味は食に向かっていたので、フードコートみたいなシステムでいろんな店の料理が食べられるのは楽しかった。ここのお土産コーナーで試飲させてもらった台湾茶の新茶がめちゃ美味しく、「変な苦味がなくて甘い!」とにわかグルメになって買ってみる。家でも同じように美味しく出せるかな。

この後、横浜ワールドポーターズのアウトドアショップに行って、横浜のダイビング器材量販店へと流れる予定だったのだけど、時間を考えてワールドポーターズは諦め、山の店も横浜で行くコトにした。アウトドアショップへ行って30分やそこらで買い物が終わるとは思えなかったのだ。この決定は大正解で、結局私らは山の店の閉店の20時近くまで山の店に、器材量販店の閉店の21時過ぎまで量販店に、居続けたのであった。ウィンドショッピングが苦手、長時間の買い物なんてできなーい、とか言いながらも、興味ある品物を扱う店でなら乙女な私たちである。

ザックではカリマー(karrimor)のが一番良かった。イギリスの老舗ブランドだそうだが、私らは誰一人名前を知らなかったので、忘れないように書いておこう。使い勝手が良さそうで体にフィットする。軽い。私のはずいぶん古いので、壊れてはいないけれども買いかえたくなってしまった。他にもゴアテックスの上下とかダウンジャケットとかフリースとか登山用のパンツとか、軽くて性能のいいのが次々と出てくるので、舞い上がってしまってもう大変。ここでは何一つ買う予定はなかったのに、UVカット素材の長袖シャツと薄手のフリースを買いこんでしまった。11,800円の思わぬ出費。

ところで私は熱く語られるのに弱い。熱く語られると欲しくなる。この日もレジで店員のおじさんが、Uの「あのダウンジャケットどうですか?」の問いに、「いいよー! あれは必需品。冬のインナーとしてだけじゃなくて夏もいるんだよ。山小屋に行くじゃん? 夕日が沈むのを見ながら、山小屋の外でビール飲みたいじゃない。2000m超えたところじゃ、夏でもフリースとゴアテックスだけじゃ寒いのよ。そうゆうときにあのダウンがあればビールが旨いのよ! 丸めるとこんなに小さくなるし、絶対持っていくね」と熱く答えるのを聞いているだけで、欲しくなってしまいましたダウンジャケット。そのうち買ってしまいそうな予感。てかあと30分あの店にいたら買ってた。

ダイビング器材量販店の方は、比較的頻繁に通っているコトもあって、目的の水中ライトを買うだけであっさり済ませた。Uの言じゃないが、最近のこの店はツマラないのだ。頼りにしていた店員のMさんが辞めてしまったし、展示されている品物の種類が少なくなった。「うわ、こんなのあるんだ」「見てあれが新しくなってる!」と見て楽しんで買うんじゃなくて、ある程度欲しいものが決まっていて相談して取り寄せてもらって買う感じ。違うのよー、私ら、何が欲しいか分かってないのよー。まぁ安いし、もう1人気軽に相談できる店員さんがいるし、まだ当てにはしてるけど。

店を出た後は飲み屋に行って、また閉店まで食べて飲んで喋って。店を出た後も駅で喋って喋って、ぎりぎり終電で家に帰る。ああ散財は楽しいなあ!(←ヤケ)

2005.8.23

先週の金曜日は社員のほとんどが盆休みで仕事がなくて暇だったので、休みをとって海へ行ってきた。最近のダイビングは天気にも海況にも恵まれているけれど、いつも以上に空は高く海は碧く雲は白く、いかにも夏ーな好天気。入道雲ももっくもくだ。途中でU・Kと合流して伊豆へ。お盆休みも終わりかけなせいか、私らのほかの客は泊りがけで潜りに来ている男女2人組だけである。「今日も店の前の海でいい?」と聞かれたが、そろそろ別の場所に潜りたいと注文をつけ、行き先をIOPに変更してもらった。

IOP(伊豆海洋公園)は、波が高くなるとすぐにクローズになってしまうポイントだが、この日は本当に静かだった。ただ大潮の引潮だったので、特に1本目はエントリースロープの先の先まで潮が引いている。盆休みとはいえ平日なのでIOPにしてはかなり空いてはいたのだが、ダイビングのタイムスケジュールなんて似たり寄ったりで、セッティングを済ませてスロープに向かったときには、エントリーロープの前には長い列が出来ていた。ショップオーナーのSさんは混雑がキライ。「皆、水中でフィンつけられるね?」と、ロープの脇の空きスペースからざぶざぶ海へと入っていく。

ロープの辺りは人が常に行き来しているせいか、コケもそう生えていない。が、あまり人が歩かないスロープにはコケだか海藻だかが一面びっしりでぬるぬるで、ひどく滑る。転ばないように気をつけてエントリーしたが、海に入ってさえしまえばこっちのもの。波はないし明るいし水は温かいし、恐れるものは何もない。「1本目が一番混むから、人の少ない2の根に向かおう。潮の流れとか残圧によっては途中で引き返すかもしれないけど、とりあえず“2の根方面”に向かうってコトで」と、SさんとガイドのTさんに客の5人が挟まれるいつもの形で泳ぎ始める。

潜降した浅瀬に数種の小魚が群れていて、ついそのまま長居しちゃいそうになったくらい、魚は豊富である。恋の季節はまだまだ続いているようで、雄は縄張り争いをしている。イワシはぷりぷりと美味しそうなサイズに育ってきて、それが群で行ったり来たり。表層はまだちょっと濁っていて7〜8mの透明度だったから写真に収めるのは無理だったが、この日のイワシの群は本当に見応えあった。2の根に行くのが初めてな人もいたからゆーっくりと中層を泳いでいったが、流れもなく水も温かくてリラックスできたので、特に問題もなく2の根到着。

2の根付近にはいつもいるキンギョハナダイやスジハナダイ、珍しく浅い方までやってきていたレンテンヤッコ、ルリハタやウメイロなどを眺めながら2の根の壁を回り込むように帰路につく。ところで私の最近の目標は「Slow表示を出さない」である。ボートダイビングのときは注意しているのだけど、ビーチのときは油断しているせいか、最近ちょくちょくSlow表示を出してしまうのだ。私はちょっと耳が悪くて警告音に気付かないから始末が悪い。使っているダイコンはちょっと厳しいらしいし、Sさんも「早すぎる浮上をしてるようには見えない」とは言ってくれているんだけど、安全に潜るに越したことはないもんね。(が、この日も1本目のログにSlow表示を残してしまった……。反省。)

まだまだ自力のナビゲーションは無理な私だが、IOPで1の根付近のクマノミ城をやっと覚えたおかげで、そこまえ来ると「ああ帰ってきたんだ」と分かるようには、なった。これも嬉しい。エントリー口近くの浅瀬でたっぷり遊んで、エキジット。ここでわたくし、大失敗しました。エキジット時にも、私たちはロープを使わず、つるつる滑るスロープを何の支えもなく歩いたんだけど、あと一歩で乾いた地面に足がつくという瞬間。気が緩んだんだろうか。ああ滑るなー、気をつけないと、と思った次の瞬間。

左足に体重をかけた瞬間、その左足がつるっと滑り、右の脇腹を下にして地面に激突しました。もうほとんど水から出ていたんで、衝撃を受け止めてくれる水はない。背中には約10kgの鉄タンク。手をつく余裕などありゃしない。おまけにコンクリの地面に激突した右脇腹のポケットには1kgの鉄の塊(=ウエイト)。このウエイトが最悪だった。脇腹をあばらの上からぐっと押しこまれた感じ。「大丈夫っ?」と先行していたKが慌てて戻ってくる。「………っ………けほっ……こほっ……」。大丈夫、と言いたいのだが、本当に声が出なかった。

フィンを受け取ってもらい、立ち上がってしばらく。遅れていた他の人があがってくる頃、やっと声が出るようになった。「そこ、本っ当に滑るから気をつけて……」。最後にあがってきたSさんが心配げな顔で尋ねてくる。「大丈夫? 肋骨折れてない?」。本人も痛かったが、傍目からもすごい転びっぷりだったようである。その頃になるとだいぶ立ち直ってきていたので「押しても痛くないし息もできるし」とアピールしたが、熱をもって腫れてきたら病院に行く、と約束させられた(休憩中にはウエイトの当たった場所が肋骨の形に赤くなっていたが、帰るころにはそれも消えたよ)。

食事休憩後の2本目は1の根付近へ。深度を下げていくと10数mの辺りからぐわーっと冷たい層に入って「嘘、冷たいよ、行くの? 行くの?」と思ったが、表面との水温の差が大きかっただけで、冷たい方の水も19℃はあった。最初は耐えられないくらい冷たいと感じた水も、しばらくいると慣れてくる。おまけに透明度がめちゃ良かった。20数mはあっただろうか。魚の種類は温かい層に比べて少なかったけれど、この抜け方は気持ちよかった。適当に遊んで50分弱。今度はロープを使って無事にエキジットする。

ショップに戻った時点でUがレギュをIOPに忘れたのに気付き、Tさんに取りに行ってもらうというハプニングがあったものの、全体に早めに終わったので関東付近まで戻ってから夕食。「明日チャリ屋に行きたいんだけど、付き合ってくれない?」とU・Kを誘い(Kにはフラれ)、今日は不参加だったYも確保し、「また明日」。

今回のログはコチラから(123-124本目)。写真ありマス。

2005.8.22

ジョン・グリシャム『陪審評決』読了。いやーツマラなかった! 最初っから最後まで、どっこにも興味を持てなかった。……や、正確に言うと3/4くらいのところでちょっと期待したんだが、不発に終わったと。ジョン・グリシャムってこんなにツマラなかったっけ? 夢中にはさせてくれないけど、そこそこドキドキさせてくれてハズレのない、読みたい本を特定できないときに安心して手が出せるブランドネームだと思っていたんだけど……。

と、ここまで書いたトコロで、でもそういえばこないだ読んだのもハズレだったなぁと検索かけてみたら、前のときも書いてるよ! 「ジョン・グリシャムってこんなにツマラなかったっけ?」って! 一言一句同じじゃん。あたし何か騙されてる? つか勘違いしてる? 作品がばんばん映画化されてるから面白いに違いないと思っていただけかしら? マイケル・クライトンとごっちゃにしちゃってたのかしら? 気遣いする気にもなれないので、ネタバレ部分も隠さず書きます。読みたくない方はこの先読まないでね。

話はですね。「数十年タバコを吸い続けた末、肺癌で死んだ男の未亡人がタバコ会社を相手取って訴訟を起こした。全米が注目する裁判で何が起きたのか、陪審員はどちらに転ぶのか、陪審員を操ろうとする謎の男女の目的とは……」という感じなんですけどね。まず肺癌で死んだ男と妻の話はほとんど出てこない。話の中心は陪審員と彼らに圧力をかけようとするタバコ会社の工作員と謎の男女なんだから、まぁそれはイイとして、じゃあ誰に感情移入すればイイのかというと、これがだーれにも肩入れできない。

タバコ業界や嫌煙団体(?)を応援すればいいのかというと、これまた評決がどっちに出ようが関心を持てない。どっちの陣営の誰が何を思おうが何をしようが何に困ろうがどうでもイイ。心配したりハラハラしたりドキドキしたりできない。謎の男女の目的も頭っからモロバレ。モロバレだと思わせておいて最後にどんでん返しか……という期待さえ裏切られ、思ったとおり、ああやっぱりね、で物語が終わってしまう。だいたいさー、海千山千のフィッチがなぜマーリーを簡単に信じちゃうかね? 裏切った場合の保険くらい一発かけておくべきでしょ。

たとえばとてもとても魅力的な主人公が危機に陥っていて、そこに都合よく救援の手が! なーんて話なら私は全然オッケーなの。「あぁもうどんなにご都合主義だろうが話の流れを無視してようが構わないから、助けに来て来て! あっこんなトコロから助けが! そりゃちょっと甘すぎるしよく考えると矛盾してるけど……でも全っ然オッケー! 私好みのご都合主義〜!」と受け入れられるの。(ex.アン・マキャフリーの『旅立つ船』)。でもこっちをちっとも熱くさせてくれないくせに、ご都合主義なストーリーを展開されちゃあ、白けるえだけだっつーの。ねえ?

作者がこの人数の登場人物を扱いきれなかったせいか知らんが、とにかくどの人も作者が予定したとおり淡々と物語の筋に沿って行動してるだけ。読んでる方にも登場人物が生きてないのは丸わかりで、だからツマラない。行動には納得できなかったし共感もできなかったけど、『評決のとき』のがまだ良かったよ。所詮作者とは興味の方向性がまるで違うのかもしれん。ジョン・グリシャムは、もう当分いいや。

2005.8.18

ある程度の期間、私の日記を読んでくださっている数少ない皆様は、この日の日記で先の展開がもうおわかりでしょう。あの日あの頃、私は自分でも“ヤバいな”と思っていました。勤務地変更の話がとりあえず先延ばしになっても、自転車関係のページをググる手を止められず、「だっていつ勤務地変わるかわからないしー。そのときになって慌てたくないもん」と言い訳をしてる自分に気付いたとき、“ああもうダメだ”と思いました。そう、いつしか問題は「買うか買わないか」ではなく、「どれを買うか」になっていたのです……(だから何か調べたらダメだっていうんだよ私は!)。

でもねー、知ってます? 私は今までママチャリ以外乗ったコトがなくて、全然知りませんでしたよ。以前愛読させていただいていたGさん(お元気ですか?)の日記の自転車の話題を楽しみながらも、別世界のよく分からないコトだとしてスルーしてましたよ。自転車の世界って、奥が深いのね! 値段が10万超えるのなんて当たり前なんですよ! デフォルトではライトもかごもリアキャリアも泥除けもついていないんですよ! どころか専門店の「商品一覧」をクリックすると、フレームだけが出てくるんですよ! これを私にどうしろっつーの?と言いたくなりますよ!

使用目的が街乗りと休日の遊びで、将来的には自転車通勤もするかも?ってトコロなので、クロスバイクを買うってのは早々に決まりました。MTBとロードバイクの中間の、いいトコ取りの(あるいは中途半端な)自転車らしいです。で、最初に目をつけたのはルイガノ(LOUIS GARNEAU)のLGS-TR2でした。予算はちょっとオーバーだけど、泥除けとスタンド、それにフロントキャリアがついてる。いーんじゃない? カワイイんじゃない?

ところがLGS-TR2について調べているうちに(だから調べちゃダメだって……)、今度はLGS-TR1が気になりはじめました。これも入門クラスだそうですが、ママチャリの呪縛から抜け出してみるとTR2よりすっきりしてて、ちょっと本格的っぽいです。これに泥除けつけてー、リアキャリアつけてー。………待て。ちょっと待てTo-ko。落ち着け。元々の予算は3万円だったハズだ。TR2なら「予算オーバー」で済むけど、TR1に備品つけたら予算の倍額よ? じゃ、じゃあとりあえず通勤には使わないんだし、雨の日に走るコトは考えないで、泥除けやめて……?

もう頭はぐるんぐるんです。TR1の定価は45,000円です。自転車界でいえばお手軽価格らしいんですが、でも私にとっては5万の自転車〜?やめてよねーはっはっはって感じです。おっとネットで買うならもうちょい安くなりそうです。でも初めて買うスポーツ自転車なのだから実際に見てから買いたい。となると1割引くらいが限度かしら……? GIANTってメーカーのはもうちょっと安くて性能もいいらしいけど……。この辺になると町を歩いていても目に入ってくるのは自転車ばかり。おおルイガノ! あっあの人はGIANTだ。おっこれはプジョー、あっちにはシボレー、そしてビアンキ! いつの間に皆、こんな高い自転車乗るようになったのー?

頭の中で「あんたホントに自転車に5万も出すの? ママチャリなら1万円でお釣りがくるんじゃないの? 本気?」という声と、「でも後悔するよりはいいかも……」という声が拮抗して収拾がつかなくなり、私はまず最初にすべきだったトコロに戻りました。近所の自転車屋に行ったのです。手前にはずらーっとママチャリが並び、中央にはMTBルック車が並び、そして奥にはTR1の実物が、ありました。おおこれが。思ったよりゴツく見えます。そして数台おいたところにGIANTのCROSS2500がありました。泥除け・リアキャリアがついていて定価33,000の1割引、29,700円で売っています。

……これで、十分なんじゃないの?と、心の中の声が言いました。考えれば考えるほど十分な気がします。しかし、私にはまだ迷いがありました。そこで今度はCROSS2500の評判を調べはじめました(だから……!)。はい、もうお分かりですね。今度はCROSS2500よりももう1ランク上のCROSS3200がいいような気がしてきてしまったのです……。一度はCROSS2500に心が決まりかけて、もう1度ダメ押しで自転車屋に行ったら、やっぱTR1のがカッコよく見えてしまったんですもん(ホントはSPECIALIZEDのSIRRUS A1がカッコよく見えたんだけど、さすがに定価68,000円まで財布の紐を緩める気にはならなかった)。

んで結局TR1とCROSS3200が残ったワケです。CROSS3200の方が定価で5千円安く、しかも泥除けが標準装備。でも、そもそも何でこんなにTR1にこだわっているかというと、実は「買うならここで買いたい」と思ってる自転車屋があって、そこではルイガノしか扱っていないんです。ああどっちにするべきか。つか買わないって選択肢はいったいいつどこへ行ってしまったのか。明日はどっちか。

――――――頭がぶすぶす煙ってきたので、とりあえず週末また自転車屋へ行ってきます……。

2005.8.17

先週借りたDVDの感想2つ。

まず、『ビッグ・フィッシュ』。あぁ、お伽話だなあ。優しくて美しいお伽話で、好きです。“長い尾ひれ”の部分の映像は魅力的で、特に嵐から車ごと水中に沈むシーンが……って、これはまたダイバー心理ですかね? 「一緒に泳がないのー?」と思っちゃった。ほら吹き男爵な父親も、彼を受け入れられない息子もいい感じで、ラストでとうとう彼自身が物語を語り始めるところはぐっときました。あと、お母さん役のジェシカ・ラングが美しい。「今に至るまでずっと運命の人」ってのに説得力がありました。

つぎは『めぐりあう時間たち』。冒頭からずーっと破滅の予感に満ち満ちた息詰まる映画。しんどい話だったけれど、私はこれも好きです。生きた時代も場所も違う3人の女性の話で、3人がともに自殺衝動を抱えている。3人が……ってのは、違うか。メリル・ストリープが演じる現代のクラリッサは、死のうとは思っていないもの。ただ、他の2人(ニコール・キッドマン演じる1941年のヴァージニア・ウルフ、ジュリアン・ムーア演じる1951年のローラ)が今にも死にそうなもんだから、普段死を考えていない彼女こそが何かの拍子にふっと死んじゃいそうで、怖かった。

なかでもローラの息詰まる感がしんどくてしんどくて。リチャードって小さな男の子がいるんだけど、その子が何が起こっているのか分からないながらも、子供の敏感さで何か不吉な予感に怯えているのにシンクロしてしまった。だから彼が母親に「愛している」と言われて微笑む様が本当に本当に切ないのだけれど、その直後に彼の未来が彼だとわかって(鈍感なコトに全然結びつけていなかった……)胸が締めつけられる。「あんなに美しい朝が……」と言うシーンでは、先に何が起きるかはもう分かっているんだけど、でも初めて彼の心情が伝わってきて、これまた苦しい。

クラリッサは女の恋人と暮らしているはっきりきっぱりレズビアンなんだけど、その前の時代を生きた2人にも女性にキスをするシーンがあって、それが2人とも押さえていたものが思わず溢れてしまったような感じで、そゆとこにも息苦しさの原因があるのかも。でも、映画はヴァージニアの入水自殺のシーンから始まるんだけど、なんだか一番死んでしまいそうなのはクラリッサな気がして仕方なかった。傍目には原因が分からなくても。なんつか、あの彼女が突然コントロールを失うところが、とてもリアルで。一つ一つはたいしたコトないのに、いつもは平気なのに、不意にそれが塊になってのしかかって堪らなくなる、そんな感じ。

美しいお伽話と、しんどい映画と。両方とも好き。

2005.8.15

雷はキライじゃないし、安全なトコロから見る分にはキレイだとさえ思うけど、さっきまで外で鳴ってたのは怖かった〜。バリバリバリっと腹に響くわ家は揺れる(ような気がする)わ。いったいどこに落ちてんの〜っと聞きたくなりました。隣?

さて、勤務地移転の話が先に延び(1〜2ヶ月先に移転の可能性はまだ残っているものの)、とりあえず一安心したところでまた伊豆に行ってきた。8月6日の土曜日のコトである。途中駅でY・U・Kの3人と落ち合い、4人揃って馴染みのショップへ。空は快晴海はベタ凪ぎのグッドコンディションだ。一緒に潜るのは以前一緒になったコトもあるSTさんと、彼が連れてきたコミさんの2人だけだが、先に潜る予定の別グループ3人娘組がいるらしい。

この日もショップの目の前の海でのボートダイビングだ。先発組とオーナーのSさんはもう港に行っていて、ショップにはSさんの奥さんしかいなかった。「このまま戻ってこなかったら10時半出発の船になると思ってくださいっ!」と言い置いて、駅からショップまで私たちを運んだガイドのTさんも港にすっ飛んでいく。……SさんとTさんは、ひょっとして今日、4本潜るの? 毎度思うがガイドって体力勝負だよなあ。とてもできない。

器材のセッティングは港でするので、店では水着に着替えるくらいしかするコトがなく、庭のデッキチェアに座って海を眺めながらだらだらまったりのーんびり。10時半にだいぶ近づいた頃、どっどっどっどと音を立てて店の前の海を漁船が通過していく。船の上から手を振る数人の人影―――第一陣のご帰還である。彼らの姿を確認してからウェットスーツに足を突っ込む。この季節、熱中症になりかねないので、上半身まで全部着るのは港に行ってからにするのがベターなのだ。

さて次は私らの番。港まで行って用意をし、漁船に乗り込んで1本目のイサキ根へ。「今日は悪くないけど寒いよ〜」と言われたとおりで、海に飛び込んで水深を下げるに従ってどんどん水がひんやりしてくる。水温18度ってのは前回とそう変わらないハズなのだが、ムリなくガマンできた前回と違って今回は「ささささ寒い〜」って感じ。何が違うんだろう。おっと、この日はウエイト2kgでのフリー潜降も成功。落ち着けばできるのだな。

寒いは寒いが、透明度は悪くない。水中にはふわふわ浮遊物(舞い上がったドロ?のような)が漂っていて、そのせいかちょっと暗くて思ったよりも青くはないのだけれど、15m近く先までよく見える。特に縦がよく見えて17〜18mくらいの深さから空を見上げると気持ちいい。調子に乗って上を向いて泳いでいて、ふと横を見たらUが「前! 前!」と言っていて、何かと思ったらコミさんに頭から突っ込んでしまった。失礼〜。

「寒いから最近魚は少ないんだよー」とSさんが言っていたが、寒いのは黒潮が大蛇行しているからだ。カモン黒潮! しかし群が山ほどいる夏の海とは違うけれど、それなりに魚はいた。イラにホシササノハベラ、ヒラタエイ、アンカーロープのすぐ下にいたイシダイの赤ちゃん。昼食休憩を挟んでの2本目、トコ根では南洋系のコクテンカタギ、ムスメウシノシタ、大きなキンチャクダイ。2本目の、水温が20度くらいある暖かい浅瀬では、ネンブツダイ・ホンベラ・スズメダイが入り乱れての群もいて、かなり賑やかだった。

残念ながら大物はいなかった。第一陣の3人娘は1本目ではドチザメ、2本目では大きなネコザメを見たらしいのに。「Tさんが逃がしちゃってるんじゃないですかー?」「大丈夫ですよ! ちゃんと『次のグループが来るまでここにいてね』ってお願いして来ましたから!」とゆう会話を休憩時間にしていたのに、でもやっぱり私らの2本目にネコザメはいなかった。「ネコザメ、全然Tさんの言うコト聞いてくれないじゃないですか」「To-koさんの顔見て逃げちゃったんですよ!」。にこにこ笑いながら何げに失礼なTさんがとても好きだ(私も失礼ですね。こう書いてみると)。

今回のログはコチラから(121-122本目)。写真もちょっと。

2本を潜ってログ付けをしていると、泊まって翌日潜るお客さんがぞくぞく到着。おお、繁盛してるじゃないですか。雰囲気が慌しく……というか、ショップの人口密度が高くなりすぎてきたので、店を辞して夕食へ。Tさんがお土産に阿嘉島から送ってきたというもずくを山ほど持たせてくれた。いつもの定食屋での夕食(魚フライ美味しゅうございました)の後、Kは自宅へ、U・Y・私は食料を買い込んでから宿泊所へ。とてもとても眠く、宿泊所につくなり一休みせずにはいられなかった。

一休みして復活したところで……ってもう0時なんだけど……世界陸上を見ながらお喋り。ナゼかこの日は政治談議に花が咲き、2時半くらいまでエキサイトしてしまった。一休みで復活した気力体力も底をつき、ぱったり倒れこんだ寝床で爆睡。寝苦しい東京とは大違いな涼しい風が入ってきて、こんなに気持ちよく眠れたのは久しぶりだった。次の日はただただのーんびり過ごす。Tさんの持たせてくれた山のようなモズクを3人で片付けるのは、ちと大変だった。美味しかったんだけど……。

何となくつけていたTVには、人の体の内側が見えるとかいうロシアの少女が出ていて、それがホントだか検証するみたいな番組をやっていた。前夜……つか、早朝のエキサイトがまだ残っていたのか、ここでもまたエキサイトしてしまう。トリックがあるのかも、というトコロでは「いいじゃん、中身が見えたって」「つか、トリックだってイイじゃんねー。体の悪いところが分かるなら」「これで大金巻き上げてるとか幸福の壷売りつけてるとかなら問題あるだろうけどさー」。脳波を検証、というトコロでは「もう放っておいてあげなよー」「いいじゃん、そうゆう人がいたってさー」「脳波検証して他の人が真似できるワケじゃないんでしょー」と、全然関係ないっつーのに、こちらの方がかまびすしい。

東京に戻ったのは夕方頃。帰ってから洗濯もできて、無駄なく過ごせた気のした週末でした。

2005.8.9

≪何とゆうことはない週末の、つづき≫

「夜は長い」と書いたものの、予想以上に長い夜になりました。花火大会の後、Kの家に転がり込んだU、Y、私。Yと私はお泊りですが、Uは「皆が寝る頃に帰るよー」と、立ち寄っただけだったのです。そのときは「皆が寝る頃って朝の4時くらいなんじゃないのー?」と冗談で笑っていたのですが、蓋を開けてみると4時どころではなく翌朝6時まで、夜が続いたのでした。何をそんなに盛り上がっていたんだか。そろそろ年を考えろよと言いたくなります。

「ねぇ外もう明るい……」となってから、やっとUが帰宅。すぐさま布団に飛び込んだ私たちでしたが、起きたのは10時でした。4時間も寝ていないんですけど。でも寝なおすにはあまりに外は明るく気温は高く、しばらくたるたると過ごしてから、美味しい天丼を食わせてくれるという店に向かって出発しました。店までは車で小一時間かかるのでドライブがてらです。運転はもちろんダンナさん(Kの家の車は大きすぎてとても運転できません)。出発前にダンナさんは、以前立ち寄ったその店の天丼がいかに美味しそうだったか、自分1人でその美味しい天丼を注文したKがいかにヒドい妻かを熱く熱く語っていました。食道楽の人間の食べ物の恨みは恐ろしいのです。

途中の道路脇の露天売り場で三浦スイカを買い込んだりもしつつ、某漁港の際に立つ店についた時には、ほとんど14時になろうとしていました。起きたときは「天丼〜? んなもたれるモノ喰えないよー」って感じでしたが、いい感じに空腹感が増してきています。天丼♪天丼♪とウキウキしながら店に入り、注文カウンターの前で「天丼4つ!」と勢いよく声をかけるダンナさんに答えたのは、「すみません〜。天丼今日は終わっちゃったんです〜」という情け容赦のない台詞でした。その瞬間の、崩れ落ちるダンナさんの様子と、嬉しげなKの笑みは忘れられません。悪魔め。(←私の友達、こんな人ばっか。)

しょげかえるダンナさんを元気付けようとするも効果なし。刺身の定食も十分美味しかったんですけどねぇ。知っている人しかこないような店でしたが、海を眺められるロケーションはなかなかヨロシ。そしてグルメなダンナさんが連れてきてくれただけあって、味はかなりイイです。満腹になって帰る途中に、バッティングセンターにちょっと寄り道もしました。「一度行ってみたい」と私がせがんだからです。ヤワなサンダルを履いていたので、とりあえず雰囲気だけと1人1ゲーム(21球)しかしませんでしたが、翌週は筋肉痛で大変でした。でもちゃんと当たるようになったら気持ちよさそう〜。あれはまたやりたいな。

帰宅後(Kの家に)、体力の尽きた私とYは昼寝。人の家でやりたい放題です。夜は温泉に入りに行ったり、久しぶりにゲームをしたり。次の日曜日も『キャンディ・キャンディ』全巻一気読みまでさせてもらい、昼頃やっと家に戻りました。風の動かない東京の家は、三浦帰りには特に堪え、老後は絶対風のとおる田舎に住むぞー!と決意を新たにさせるのでした。

2005.8.8

7月29日の金曜日は、三浦半島は逗子の花火大会に行ってきました。数年前の明石の事故以来、どこの花火大会もほとんど平日に行われるようになったそうで、私は今まで行けたコトがなかったのですが、金曜日なら……と仕事帰りにはるばる逗子へ。開始時間20時の30分ほど前に、やっぱり仕事帰りのYと新逗子駅で落ち合い、先に行って場所を取ってくれているUとKに連絡しました。「飲み物も食べ物も買ってあるからそのままおいでー」との言葉に従い、駅から海へと歩き始めます。海に近づくにしたがって、だんだんと道が混みあってきました。

海岸縁には道路が走っていて、海に出るにはその下を潜るトンネルに入らねばなりません。が、その前に警備員が立っていて「この先は大っ変混雑していて、入ったら身動きが取れなくなりますー! 迂回して他のトンネルを使ってくださーいっ!」と拡声器で訴えているではありませんか。しかしUとKに会うためにはここを潜らねば……。申し訳ないけど警備員の指示を無視しトンネルを抜けると、そこはすぐに砂浜と海と人の海。砂浜にぎ〜っしりと人が座っているのです。へー、こうなってるんだ!

身動きがとれないと言っても、そこは逗子。隅田川とは規模が違います。通路を通り、シートを敷いて座り込む人々の間をすり抜け、なんとかUとKと合流するのに成功しました。2人は最前列……つまり海に一番近い場所に陣取っていました。かなりギリギリまで波が打ち寄せてきています。ちょっと心配になって「これから満潮じゃないよね?」と確認すると、2人は胸をはって「大丈夫! 砦つくってあるから!」と言うではありませんか。見るとシートと海の間には砂で堤防が作られていました。しかも二段構えで。ステキ〜。

とは言っても波の力に砂が敵わないのは4人とも知っています(一応大人ですから)。ので、花火途中での撤収もありうると考え、花火の始まるまでの15分で買ってきてもらった食糧を片付けるコトにしました。出てくる出てくる寿司焼き鳥焼きソバビールにチューハイ。地元民ならではで、わざわざ美味しい店で買ってきてくれています。手元の灯りはUが持ってきたダイビング用のライト。用意がいいなあと感心していたら、後ろの人から「ちょっとまぶしい」と言われてしまいました。確かにちょっと煩わしかったかも。

謝って後ろの人の邪魔にならないようにライトの位置を調節しようとしましたが、どうもうまい確度が見つかりません。そのとき思い出しました。「ミニライト持ってる!」。私のポーチには山小屋で使うような小さなライトが入っているのです。点けてみるとまぶしくもなく手元は照らせ、ちょうどイイ。「4人だと何でも出てくるねー」。落ち着いたところで乾杯して腹を満たし、満足満足。空腹だったのであっという間になくなりました。

食べ物の最後の欠片がなくなった頃に、タイミングよくカウントダウン開始。ゼロ〜!と叫んだ次の瞬間、沖合で花火が打ち上げられました。うわあ! ハッキリ言って、打ち上げの発数もゴージャスさも隅田川の比ではありません。でもこのロケーション! 隅田川でもコネでかなりいい場所をゲットできるのですが、目の前に海と花火しかないこの豪華さには敵わないします。後ろには山ほど人がいるんですが、感覚としては海も花火も独り占め。花火が打ちあがるたびに、沖合いから私の目の前にぱーっと光の道が伸びます。うわはははー。隅田川じゃないので(?)「玉屋〜鍵屋〜」の声はありませんでした。

逗子花火逗子花火

逗子花火

逗子花火逗子花火

こんなステキなシチュエーションで、1時間たっぷりと花火を満喫。海側に座っているUとKは波と闘いながらでしたけど。途中で第一の砦は崩れ去り、第二の砦を足で一生懸命補強しながら、膝まで水に濡らしての花火大会。でもおかげでシートは水をかぶらずに済みました。最後の最後の打ち納めっとばかりにパパパパパーンと連続で花火があがり、それに目を奪われてうわあああっと歓声をあげたのに誘われたかのように、今までで一番大きな波が来襲したのは笑うしかありません。隣は悲鳴をあげて飛びのいていました。その瞬間、「砦を作らないからだよ」という、Uの黒い呟きが……。

時間がバラけてた開始前と違って花火大会終了後はいっせいに皆が駅に向かうので、行きとは比較にならないほど道が混みましたが、のんびりと道路脇の家を冷やかしつつ、駅へ。逗子も洒落た家がたくさんあって見応えあります。週末を一緒に過ごすため、そのままKの家に転がり込みました。夜はまだまだ長いです。

≪つづく≫

2005.8.5

レンタルDVDでマイケル・ムーア監督の『ボウリング・フォー・コロンバイン』を見た。逆の評価をよく耳にするが、私は『華氏911』よりもこっちの方が断然、面白かった。期待度の違いはあるかもしれない。でも『華氏911』は、見て良かったとは確かに思ったんだけど、その一方で実は少しガッカリもしたのだ。

感想に書いたように、私にとって興味深かったのはアメリカ人を撮った映像だった。ブッシュが何をしたか(そして何をしなかったか)を撮った部分ではない。私は特に世界情勢に詳しいワケではなく―――というか正直疎い方で、ただ9.11の後に何冊かの本を読んだだけなんだけど、そんな人間でもブッシュの行動は既知のものだった。あれを見て「ええっそうだったの!?」と思えるのは、限られたニュースしか見ないタイプのアメリカ人くらいじゃないんだろうか。

もちろん、あの映画はそれでいいのだろう。そうゆうタイプのアメリカ人がターゲットだったんだから。ブッシュ再選を阻止するためのものだったんだから。でもある程度の情報を得られる日本人にとっては、あれだけでは物足りなかったと思う。だがしかし『ボウリング〜』については、知らないコトが山ほどあった。銃社会アメリカについての情報は、ほとんどが映画や小説から仕入れたものだ。どんなアメリカ人がどうやって銃を手に入れどう保管してどう使っているのか、私はほとんど知らなかった。だから、面白かった。

面白かったけど、怖い話だ。冒頭も冒頭で、私は「こんな恐怖を感じて生活しなきゃいけないのはヤだなー」と思った。どこかの町の市民軍(自警団みたいなもの?)のメンバーへのインタビューの辺りで、である。そしたらその後、映画は正にその“恐怖の文化”について展開していくではないか。つまりこれは、「ナゼ私たちアメリカ人はこれほど恐怖を抱くのか? 抱かなくてはならないのか?」と問いかける映画なのである。アニメで出てくるアメリカの歴史は納得できちゃうんだけど、あれが答えなのかしら?

ところで負けず劣らず危機感を煽りたてられていると思う日本ってどうなんだろうね? 銃による殺人は今のところ少ないけれど、銃が簡単に買える状況でもそのままでいられるだろうか? 今よりは増えても、フランスやイギリスと同じくらいで済むんだろうか? 突然だが私は今、小さいけれども一軒家を借りている。借りるときは「うわあ」と思った。嬉しかったのだ。しかしその話を女友達にすると、まず返ってくる反応が「よかったね!」じゃなくて「え? 大丈夫なの?」だったのである。……私の警戒心が薄いのか? それとも皆の警戒心が強すぎるのか?

えーっと他には……静かに語るマリリン・マンソン(←よく知らない)より、彼のライブを阻止しようと「Without a fight, you can't」と主張するよき市民よき父親って感じの男性の方が、怖く見える(たぶん監督の狙いどおり)とか。マット・ストーンの「学校を出れば自由になれる」に激しく同意とか。私の場合学校を出ればというより、年をとるに従って、が実感だけど。『サウスパーク』見てみたい〜とか。あ、『チーム・アメリカ』も。そして何より、簡単に人を殺すことのできるあらゆる物を、私は断然、断固、許容しない。

2005.8.4

なんだか微妙に忙しく(←ってこの台詞も飽きたなあ)、日記を書く時間もなかなか取れない。それでも楽しかったコトくらいは記録しておきたいと思っていると、ダイビング話ばかりを書いてるのに気付く。うーむ。他にもいろいろあるんだけどなぁ。ま、後になって読み返せば「この頃はダイビングが生活の中心だったのねー」と分かるからイイかしら(←さて“この頃”っていつまで続く?)。

仕事の方では、勤務地が変更になるならないで揉めております。勤務地変更の話は去年くらいからずるずるあって、それがどんどん真剣な話になってきているみたい。私としては2月の引越しで今現在の事務所に家が近くなり、徒歩で通えるようになったばかりという事情もあって、なるべく長く今の事務所に留まっていて欲しいと切望していました。だって東京で徒歩で通えるって、すんごく贅沢じゃないですか? また電車通勤なんてしたくないし、勤務地が変更になったら交通費の出ない派遣の懐は打撃を受けますし。定期代で毎月1万以上消えるとなると「その金でダイビングが1回できる」と思ってしまうじゃないですか。

まぁ他にも話の進め方とかにいろいろ気に喰わない点が多々あって、私はこの移転話に腹を立ててたんです。移転なら今度こそ仕事を辞めようかとも、考えました。11月のビッグ旅行までは時給のいい今の職場に留まりたいと思いつつ。だがしかし、仕事を変えたとしてもその職場が移転先の職場よりも遠かったら? その可能性は高いです。そこでふと、思い出したコトがありました。どこかのサイトで読んだ自転車通勤の話です。確かあのサイトでは10kmくらいの距離を自転車で通っていたんじゃなかったか…? それに、すごく快適だと読んだ気も、する。さっそく検索検索で探してみると、自転車通勤に関するサイトのなんと多いコト。うわあ。

それらのサイトで例外なく書かれているコト。それは「自転車通勤は素晴らしい!」。そして「15kmくらいまでなら楽勝!」。さっそく自宅から新しい勤務地(場所はもう決まっている)までの距離を測って見ると、8km弱でした。……いけるんじゃ、ない? 私の見たサイトの管理者はことごとく男性でしたが、私だって同年代の女性のうちでは体力のある方だと、何の根拠もなく自負しております。普通の男が15kmを楽勝で走れるなら、私だって8kmを通えるハズ。

自転車のレベルについては諸説紛々です。3万くらいので十分ってのから、5万じゃロクなのは買えないって意見まで。私の場合、盗難も怖いですし、距離も距離ですし、買うとしたら3万円クラスのがイイです。3ヶ月以上続ければ定期買うより安く済みます。さあルートはどうするのか、職場近くで自転車を停めておける場所はあるのか、やっぱりMTBなのかそれともクロスバイクなのか、服装はどうするのか、荷物はどうするのか……考えているうちに、あれあれあれれ? 楽しみになってきてしまったではないですか。新しい職場に移るコトになっても電車で1本で行けますし、たぶん自転車の方が時間はかかるでしょう。でも、自転車の方が楽しそう……。

とゆうワケで、事務所移転が決まったらまず自転車を買おうと決心してしまいました。今のところ、明日にも移転が10%、1〜2ヶ月先に移転が50%、今年度はこのままが40%くらいの確率でしょうか。どうなるかなぁ……つかルイガノ? GIANT? ……事務所移転がなくても自転車を買ってしまいそうな勢いで怖いです。

2005.8.3

7月18日月曜日(休日)に潜って3日後の21日木曜日、私はまた伊豆にいた。去年11月、沖縄は阿嘉島でCカードを取った母に付き合ってのダイビングをするのである。もともと、私はこんなに続けざまに潜るつもりはなかった。だがしかし「7月の20日以降の平日に、いつもお世話になっているショップに連れていってあげる」と母に約束し、そっちの日程が決まってから遊び仲間との潜る予定が入ってしまったのだからやむを得ない。それでも最初は次の日休める金曜日を考えていたのだ。が、Kが「木曜なら私も行けるかも」と言い出したので、日程は木曜日で本決まりとなった。

しかしKの参加は「かも」だった。前日になっても連絡がないので「やっぱムリ?」とメールしたところ、「むふふー、行くよ!」との返信。……人のコト言えないけど、あんたも好きねぇ……。前日から泊まりにきていた母と、伊豆への道の途中で合流したKと、3人で現地入り。いつものSさんTさんが迎えてくれる。狙いどおり他の客はいなかった。そう、わざわざ平日に潜りに来たのは、他のお客と一緒になるのを避けるためである。他のお客さんがいたら、SさんTさんも初心者の母にばっかりかまけちゃいられないもんね。

初心者向きのポイントとしてSさんが選んでくれたのは、約1年ぶりの富戸である。わーほー、久しぶりだあ! 平日だから温泉丸も空いてるぞー、と母そっちのけで喜ぶ私たち。今日の母の目標は「水中で人のことをちゃんと見る」だそうである。沖縄で一緒に潜ったとき、私らがお互いの行動をよく見ているのに感心したらしいのだ。んー、そんな余裕があるとイイのだが。私としては元気であがってきてくれたら、それだけで合格なんだけど。

ウェットを着て器材のセッティングをして……、とにかく私らだけなので、のーんびり好きなだけ時間をかけられるのが嬉しい。ブリーフィングは母を中心に行われ、私らは最後に「2人は適当についてきて」と言われただけ。わはは。波打ち際でのフィン付けにまず苦労した母は、潜降したらしたで今度は中性浮力が取れなくて大苦戦。余分のウエイトを入れられても、そこらの石を詰め込まれても浮いてしまっている(上がったときにポケットから出てきた石が山になっていて、笑った)。

休憩時間に検証したところ、ただ単にBCDに空気を入れすぎていたのが原因らしい。BCDに空気を入れてから実際に浮き始めるまでには多少のタイムラグがあるのだが、それを待たずに「浮かない、浮かない」と、どんどん空気を入れていたのだ。とにかく一度沈めてもすぐに浮かびだすから、そのたびにSさんとTさんが2人がかりで押さえつけている。最初のうち、私はそれを心配そうに見つめていた。Kが来てくれていなかったら、最後までずっと見ているだけで、私のダイビングは終わってしまっていたかもしれない。

が。Kに申し訳ないなーと思って彼女の方を見ると、Kはちょっと離れた場所でそれこそ「適当に」遊んでいるではないか。バカみたいな話だが、それを見て初めて「あっ別に見てなくてもイイんだ」と気付いた。私が母の浮力をコントロールできるワケじゃなし、心配だけしていてもなんら母の助けにはならないのだ。SさんTさんに任せて下手に手出しをしない方がヨロシイ。そう悟ってからは、私も楽しかった。ほとんど4mくらいの体験ダイビングばりの深さにゆっくりいたので、普段できない魚の観察がじっくりできる。珍しい魚を探してみたり、岩の下のイセエビを見つけて喜んだり……。

温泉丸で体を温めて食事を取ってからの2本目は、さらに母離れが顕著になる。いつもはあまりSさんから離れない私だが、今日はSさんを母に独占させ、後ろでKや、ときにはTさんと遊ぶ。母も2本目はかなり安定しているようだ。「BCDに空気を入れたら少し待つ」を教えてもらったからね。富戸は本当に久しぶりなので、砂地のよくいる生き物と遊ぶのも楽しい。珍しくもない何とかギスを見て「サングラスかけてるみたい〜」と新発見があったり。この日はやけに立派なカワハギも多かった。

今回のログはコチラから(119-120本目)。写真はボケちゃったけど2本目にちょっとだけ。

浅め2本をたっぷり遊んだあとは、ショップに帰ってログ付け。今まで海外と沖縄でしか潜ったコトがないので、伊豆の透明度にビックリしなきゃいいなあと思っていたが、この日は10m以上見えていて、この季節にしては上々。資金・時間ともにあまり余裕のない母だけど、今年あと1回は来たいと興奮していて、連れてきた私もホッとした。でも他のお客さんと潜れるようになるには、まだしばらくかかりそうだなぁ。目標の「他の人をちゃんと見る」は全然できなかったようだし。

時間が早かったので、横浜まで戻ってから夕食。祖母の家に泊まりに行く母と別れる。今度はいつ潜りにいけるかなー。なるべくたくさん、機会を作ってあげたいわ。

2005.8.1

石堂藍『ファンタジー・ブックガイド』読了。ブックガイドが果たして面白いもんかしら、でもまあ見逃しているファンタジーをチェックできればイイか、と思って読んだらなんと。この本そのものが面白いのだ。石堂さんというのは辛口で知られる評論家だそうなんだけど、好き嫌いをきっぱりサッパリ言ってくれるこの方の書き方がまず好きだ。そしてこの人が挙げている本を、ほとんど全部、読みたくなってしまう。あまりにたくさんあって、全部メモするなんてとても不可能なので、このブックガイドは買うしかないなー。

取り上げている「ファンタジー」の範囲がとても広いのも、嬉しくなってしまうではないか。『指輪物語』や『ナルニア物語』、『ハリー・ポッター』はもちろん、アンデルセンや『たつのこたろう』も入っているのだ。SFやホラー寄りのもの(失われた植民地ものでほぼファンタジーの世界、とか、吸血鬼ものとか)は省かれているけれども、それでも子供の頃から今まで愛してきた作品の多くが入っていて、いろいろと思い出してワクワクしてしまった。読んでない作品の多さにもクラクラしつつも。

「似た傾向の本をまとめたので、好きな作品の前後を探せば、好みの作品が見つかるかも」と書いてあるとおり、まとめ方もいい。「このジャンルだったらあれは?」と思うと、たいてい数ページ後には出てくるのだ。ランドオーヴァーも『竜になった青年』も。動物ファンタジーでは『ウォーターシップダウンのうさぎたち』、アーサー王ものでは『アヴァロンの霧』。坂田靖子さんのおかげで今では切り離して考えられない小川未明と濱田廣介が隣のページに収まっているし、そういえば立花えりかも読んだっけ……と思っていたら、その次のページに出てくる。

作品名は挙げられていなくても作家さんが紹介されているものを数えれば、子供時代に読んだファンタジーはほとんど入っているんじゃないだろうか。あまりファンタジーとしては認識していなかった『長靴下のピッピ』、まさか入ってないだろうなと思った『ベロ出しチョンマ』、名前が出てくると期待もしていなかった『長い長いお医者さんの話』! これで『飛ぶ船』と『魔法のプディング』と『魔法のチョーク』があれば、ほぼ完璧だったのにー。いやでもしかし、ファンタジー好きなら買うべし!のブックガイドでした。満足。

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