2006.3.31(Fri)

今日も行きます、DVD感想4本分。通勤経路の桜並木の木々は幹の途中にも小さなブーケみたいな花をつけていて、春の力ってすげぇ!って感じなのに、私はといえば穴倉生活順調です。

『マイノリティ・リポート』。……つっまらなかった〜! 画面は妙に意味ありげに暗いし(なのにその意味が分からない)、未来世界はマンガチックで笑えるし(しかも失笑ってヤツだ)、長い! 主人公が殺人犯してから何度「まだ続くのか…」と思ったコトか。あと悪玉が使った殺害方法って、被害者の方も協力して同じ服着てくれないと成立しないよねー? あと装置から開放されたからと言って彼らが安らかに暮らせるのか? どっちにしろ未来は見てしまうんだよね? まぁ人間として生きられるってのは大きいけどさあ。あと……止めた。もうイイや。

『アラバマ物語』。……自分の記憶力のなさが情けなくなりました。去年の6月に原作を読んでいるのに、しかもかなり面白かったハズなのに、ロクロク覚えていないなんて〜! グレゴリー・ペックが「信念を持った強いお父さん(でも見かけは穏やか)」を演じているんだけど、メガネをかけてぱっとしない風貌なのに、狂犬を殺すところでメガネを外したときだけ妙〜に色男なトコロがおかしかった。メガネ萌え狙い?(←違うって)。映画も美しく面白かったけど、原作の方が私は好きかな。ロクに覚えてないのに言うのもナンだけど。あ、原作で一番覚えていない兄の ジェムが、映画ではとても魅力的だった。彼はいい男に育ちそう。

『恋愛適齢期』。なぜにエリカはそんなにモテるんだーとか、いくらなんでもジュリアンは若すぎないかーとか、エリカの感情の振れが激しいのは更年期障害のせいなのかーとか、ツッコミどころは多々あれど、でも面白かった。主要人物たちの年齢を除けば、見たかったバカ恋愛映画かもしれん。エリカが大泣きするところで最初はちょっと引いたんだけど、見直してみると一番好きなシーンかもと、感想が一転。大泣きして、本当に悲しいんだけどそれに浸って、そこからパワーを生み出しちゃうあの逞しさは好きだなあ。

ジャック・ニコルソンはやっぱりイイ。あの年齢でモテるってのが嘘っぽくない。目線がセクシーなんだもの。でも『シャイニング』の印象が強すぎるからか、彼が暗がりに立っているとどうしても怖い。DVDの特典に彼と監督のコメンタリーがあるんだけど、お互いに気を遣っていながら相容れない感じがヒシヒシとして、面白かった。あと、年上趣味ならゾーイにすればイイのにジュリアンも、と思ったくらい、エリカの妹のゾーイ(フランシス・マグドーマンド)の顔や表情が好き。彼女の出番がもっと欲しかったなあ。

『恋愛小説家』。『恋愛適齢期』のジャック・ニコルソンが可愛かったので借りたんだけど、うーん、こっちは今イチ。嘘っぽい話でもお気楽すぎても何でもイイんだけど、登場人物が今イチ好きになれないってのはダメだ。まずヒロインのヘレン・ハントの喋り方が気に障る。ジャック・ニコルソンの可愛げはあるんだけど、でも変わり方が急激すぎてホントかよ?と思ってしまう。さっきは「嘘っぽくても構わない」と書いたのにナンだけど、でも嘘を気にさせないくらいの魅力が無くちゃダメなのだ。ゲイの画家の哀れっぽい表情も好きじゃないし…。嬉しかったのは彼のマネージャー(秘書?)が『ダーマ&グレッグ』のマリーンだったコトくらいか。

2006.3.28(Tue)

加納 朋子さんの『ななつのこ』読了。―――最初に言っておく。この本に恨みはない。今までの読書がなかったとしたら、楽しんだかもしれない。かなり好きだったかも、しれない。けれどこの短編集の2つめを読んでる最中に思ってしまったのだ。「ああ、またか」と。以下、私が「またか」と思う条件を挙げておこう。

どうだろうか? これらの条件で、思い浮かぶシリーズはないだろうか? 私はこれらの条件を満たしたとき、思ってしまうのだ。「またか。また、円紫師匠か」と。

北村薫さんの『円紫師匠シリーズ』が元祖なのかは、知らない。私が最初に読んだのが、このシリーズだってだけである。おまけに高校生の頃に初めて読んでハマって、20代前半に再読して以来読んでいないので、今読み直したらどう感じるかは分からない。しかしあの時、初めて『円紫師匠シリーズ』を読んだとき、その世界は新鮮なものだった。好きだなーと思った。だからここに挙げた条件のどれも、悪いワケじゃないのだ。登場人物が現実的である必要は、必ずしもないと思う。問題は「またか」と思っちゃうコト、ただそれだけなんである。それだけ。でも、大きい。

『ななつのこ』についても一言言っておこう。(ネタバレ→)綾乃さんの正体は、その人が物語内に出てきたときにすぐにわかる。実際の彼の描写には問題ないが、私ゃあねぇ、男の趣味はうるさくないつもりだが、ああいう手紙を書く男の人ってのはダメだぞー。

2006.3.27(Mon)

自宅の階段を下りてる途中、すっ転んだ。全身が一瞬キレイに宙に浮き、腰から落下。階段の角にウェスト強打。痛ぇ。普通に歩いているので、骨に異常はないと思うが、会社で1日座っているとツラい。今年は厄年かも知れん。腰の、厄年。

2006.3.26(Sun)

先週末から1日空け、気持ちよ〜く晴れた春分の日の21日火曜日、いつもの伊豆へ行ってきた。一緒に行ったのはこれまたいつものK。寒い時期は2人の旅が多くなるのはちょと寂しいが、一緒に行ってくれる人がいるだけでもありがたいよなあ。風はこないだとは逆の西風。東伊豆で潜るのにいい風で、電車の窓から見る海も凪いで誘ってくる。ショップに着くと、見かけはほっそりたおやかなのに、月曜日の会社を休んで金曜から4日居続け、というツワモノのTaji嬢(初対面)が待っていた。

私ら2人とTaji嬢、SさんTさんの5人で向かうのはIOPである。半年以上行っていなかったポイントなので、休憩テーブルにアクセスしやすくなっていたり、風呂ができていたりって変化があった。冬場の風呂は嬉しいが、夏は混んで大変だろうなぁ。菜の花の盛りで、沿道の黄色がキレイ。

菜の花菜の花part2

マニュアルでも明るさの調節が何となーくは分かってきました―――陸上で、落ち着いて考えるなら、ね。

Taji嬢もかなり潜っている人なので、さくさくとセッティングを済ませエントリーする。顔を水につけてみると、多少の浮遊物はあるもののまだ水は青い。今年の春濁りは本当に遅いなあ! 1本目は1のの周辺を回る。婚姻色のヘビギンポのペア、イロイザリウオ(最初見つけた小さなヤツは、まだ皆が見ていないうちに私がカメラを近づけすぎて逃がしてしまったので、最後の方でもう1匹見つかったときはホッとした)、穴の中には大きなクエ、ウミウシ数種類に、冬を越した大きなクマノミ、壁で舞っているキンギョハナダイ。いつもの馴染みのタカノハダイ、ミギマキ、シラコダイ。貝やウミウシの卵も産みつけられている。ああ春。

小さな生物なんかは、目の早いSさんやTさんがやはり最初に発見するコトが多いんだけど、たまに自分で見つけるとそれが珍しい魚じゃなくても嬉しくなる。この日は小さなアオウミウシと、黄色いカニを見つけた。2cm弱のカニは本当にカニなのかもハッキリしなくて(うーん、これはカニかなあ。それともカニみたいな形をした海綿なのかなあ)とか思いながら一応写真を撮ったのだけど、後から聞いたらIOPではちょっと珍しいカニだったみたいだ。そうと分かっていたらもっと真剣に撮ったのにー! 1枚しか撮らなかった写真はちょいボケなのにー!

この日はAUTO以外のモードに挑戦していたんだけど、1本目の半分くらいで諦めた。水中で「えーっとF値が大きくなると……えーっと明るくするにはシャッター速度を…なんてやってられるかちゃぶ台ひっくり返してやるー!」となるのに、水中にはちゃぶ台がないんだもの。―――いや努力は続けるけどさ。最後に浅瀬で遊んでいるときに、ひょっとするとチビハナダイを見たかもしれない。写真を撮る前に逃げられてしまったんだが、特徴からSさんが推測してくれた。「チビハナダイだとしたら、いいもの見たねー」だそうだ。よし、見たコトにしておこう!

サンドイッチと黄金柑1本目を終えて昼食。珍しくTさんがサンドイッチを作って来てくれていて、木のテーブルにハンカチ広げての昼食は、まるでピクニックみたいで楽しかった。写真には写っていないけど、ぼた餅も買ってもらっちゃったり。食べて飲んで、のーんびり休んでから、さあ2本目。

2本目はダンゴウオを探しに砂地に。潜降したときは浮遊物が増えて透明度が落ちたかなーと思ったが、ちょっと深場に行くとまだまだよく見える。ホント、この季節にしてはいいコンディションだ。ダンゴウオはまだ赤ちゃんですんご〜く小さくて、肉眼じゃ全然分からないくらい。拡大鏡を借りてやっと顔が見えたんだけど、でも初めての遭遇なので嬉しかった。いつか親ダンゴの正面顔の写真を撮りたいなあ。あと出合ったのは砂地のお約束のホシノハゼ、胸ビレのキレイなホウボウ、岩場に戻ってコブダイ。ニザダイの群やイシダイ(yg)の群、砂地にぽっこり突き出した岩にはネンブツダイの幼魚が群れていた。

また最後に浅場で遊び、エグジット。ゆっくり休憩をしたせいか、早めに入ったワリに、2本目から上がると頃にはセッティング場所はがら〜んとしていた。いきなり風が強くなって空も曇ってと、天気もコロっと変わっている。晴れてる内に潜れて良かった〜。浅場はほんの少し揺れていたけどね。器材を洗ってショップに戻り、SさんTさんとのーんびりお喋りをしながらログを付ける。

そこでまたマスククリアの重要性を諄々と説かれてしまい、「じゃあ今年の目標はマスク脱着にします…」と言ったら、Tさんに「遅いよ! もう150本潜っているのに!」と怒られてしまった。えーん、だって苦手なんだものー。おっとそうそう、この日の2本目は私の150本目。ログを書くまで忘れていたので申告も何もしなかったのだが、ログのサインにTさんがお祝いメッセージを書いてくれた。お礼を言ったら、「じゃあ俺も書く」とSさんも祝福メッセージを書き加えてくれたのが、なんだかちょっと嬉しかった。

最後にTaji嬢も一緒に夕食に出かけ、電車に乗り込む。帰りの電車ではたいてい爆睡してしまうもので、この日もそのつもりだったのだが、私らと同様中毒者ののTaji嬢と喋っているうちに降りる駅まで来てしまった。彼女とはまたそのうち会いそうだ。ショップが気に入っているようだし、「濁っていても寒くてもとりあえず潜ってるだけで楽しい。珍しい魚がいなくてもいい。何ヶ月も潜らないなんて考えられない」という窒素中毒だもの。

彼女がよく一緒に遊ぶ人は完璧リゾートダイバーだそうで、「次はいつ?と言ったら数ヶ月先の旅行の話になって、えっじゃあそれまで潜らないのーっ?って気が遠くなった」という台詞には、思いっきりうんうんと頷いてしまった。ダイビングには本当にハマっていて、1週間潜らないと海に行きたくなるし、次の予定が3週間先とかになると長すぎると思えてしまう。

ああもう―――困ったもんだなあ……!

今回のログはコチラ(149本目)とコチラ(150本目)。写真アリ。

2006.3.24(Fri)

昨日今日はツラかった。もともと抱えてた仕事は通常の量だったのに、飛び込みで次から次へと仕事が入り、もともとの仕事に手を付けられるのは16時過ぎになってから。それほど急ぎじゃない仕事を「明日やろう」と抱えていたら、いつまで経っても終わらないのは目に見えている。仕方なくテンションを上げたが、急がしいときのいつものテンションではまだ足らない。昨日からテンションは鰻登りで今日なんか話しかけてた人が例外なく一瞬ビビるほど。ああ“寄らば切るぞ”モードになってるなーと、電話を取るときは大きく一つ深呼吸。でなくちゃスゴい剣幕で出ちゃうからね。今日の21時頃が最高潮で血管切れるかと思った。人はこうゆう時脳溢血おこすのであろう。次の瞬間、座ってパソコンを睨んでいるのにすーーーーっっと血が下がってきて、座りながらに立ちくらみ。ヤバいヤバいヤバい倒れるかもー。ちくそぉ。いやいっそハデに倒れてやりたいぞ。朝礼でばったり倒れるか弱い乙女に憧れたあの日が蘇る。ああ、決算なんて大キライだー!

2006.3.23(Thu)

金曜深夜にM野の家に転がり込み、18日土曜の昼まで寝こけた私らである。ランチを食べよう〜と外に出かけたが、ランチタイムが終わってる店がほとんど。当然か。前日の中華がまだ腹にもたれていて「あっさりしたものじゃないと入らない」と私がワガママを言ったので、なかなか店が見つからず、フラフラさまよっているうちに店のない住宅街まで行ってしまった。最後の候補の日本蕎麦屋で遅めの昼食をとり、そこから本格的に“散歩”に入る。

私らはけっこう歩く。「2時間コースと4時間コースがあるけど」と言われ、天気も怪しいし時間も遅いので2時間コースを選択し、細い川沿いに歩き始めた。この散歩で、私はデジカメの練習をするつもりだった。実は最近よく覗いているダイビングで撮った水中写真を載せてるブログに感化され、ちょっと工夫した写真を撮りたくなっていたんである。だって被写体はサビハゼとか地味〜なのに、すんごく可愛く撮れてるんだもの! まぁその人はカニのような大きなカメラを水中に持ち込んでいるので、同じようなのはムリだとしても、私のデジカメでももう少しは遊べるハズ。AUTOオンリーからは卒業するんだ!と思い立ってしまっていたのだ。

しかしカメラの用語からまずサッパリわからない。露出補正って何? F値って? 感度と絞りとシャッター速度はどう関係してるの? テレ端って何? の世界なのだ。マニュアルを読んでも、書いてあるのはどうすればシャッター速度を変えられるかで、シャッター速度を変えればどうなるのか、暗い場合はどうすればいいのかは分からない。そんな状況では水中で練習するなんて早すぎる、とりあえずは陸上で訓練だ! と思っていたのである。

木蓮マーガレット?

水仙桜

木蓮、マーガレット(?)、水仙、桜。
この辺はぜーんぶAUTOで撮りました。

一応テーマは「春を探しに」。……ただ単に花の写真が撮りたいだけなんだけど。ただしこの日はとにかく天気が悪かった。いまにも雨が降り出しそうな、どんよ〜りした空。これを書いている今、デジカメの使い方を分かりやすく説明してあるサイトを見つけたおかげで、何とな〜くは用語の意味が分かっているが、この散歩のときはホントにさっぱり分かっていなかった。意味も分からずに設定を弄るものだから、マニュアルで撮った写真はどれも真っ白か真っ黒。しまいにはゲラゲラ笑い出してしまって諦めた。

梅の仲間?それとも桜の?水仙part2

マニュアルで撮った中で、一応見られるヤツ。
何を狙っているんだか、自分でもよく分かりません。

辛抱強いM野を待たせ、ときおり写真を撮りながらたらたら歩く。結局3時間くらいは歩いたのかな? 最後の最後でかなり激しい雨が降り出してしまったので、100円ショップで傘を買ってもらった(ありがとー!)。M野の家に戻って伯父伯母に歓待され(再びありがとー!)、自宅に帰る。次の日曜の天気は荒れるって予報だったが、土曜の崩れが予定より早かったせいか、起きてみるとかなりいい天気だった。天気が悪かったら電車にするつもりだったんだが、これなら久しぶりに自転車に乗れそうだ。

目指すは自宅から6〜7km離れた、伊豆のSさんのお勧めショップ。そう、とうとうフルオーダーのウェットスーツ注文に向けての第一歩とあって張り切って出かけたが、この日はとにかく風が強かった。ときどき漕いでも進まなかったり、薙ぎ倒されそうになるくらい。行きは地図を見ぃ見ぃ行ったので、この距離に小一時間かかってしまったが、帰りはちょっと風も弱まり30分強で帰れた。久しぶりのチャリ、気持ちいい〜(翌日は尻が痛かったけど)。

おっとそれでウェットはどうだったかというと。説明だけを聞きに行ったのに、「せっかく来たんだからデザイン決めて採寸もしておきましょう」と言われ、私が電話を1本かけて「進めてください」と言うだけでGOになってしまう状態です。うひー。とにかく最初のデザインから決めなきゃいけないので、迷う迷う。今までのお客さんのデータを見せてもらい、「このラインを入れると+5,000円」「膝パッドをつければ+3,000円」と予算と相談しながら選んでいくのだ。

予算と好みの関係でかなりシンプルにしたんだけど、でも既製品の安いの+2万くらい。限られた色彩の中で、ワリと明るい色を選んだ。汚れが目立つだろうし、体が膨張して見えるのが難だが、水中ですぐに見分けてもらえる方がいい。……まだ注文はしていないんだけど、するんだろうな、私……。

2006.3.22(Wed)

さーてさて書くコトがたまっているんだが、順を追って書こう。まずは17日の金曜日。久しぶりの観劇日である。新宿は紀伊國屋ホールへ近藤芳正さんの初主演舞台、『ハゲレット』を観に行ってきた。悩み続けて若ハゲになってしまったハムレット(つか冒頭からハゲていたので、悩みとハゲは関係ないと思うんだけど)というコメディ仕様なので、どこまで原作から離れるのかなーと思っていたんだけど、大まかな流れとしてはワリと忠実にやっていた。

脚色の狙いとしてはどうだったんだろう? 途中までは国王クローディアスは無実で、国王が兄である先王を殺したってのは、思い詰めすぎたハムレットの妄想という方向で持っていくのかと思ったんだが、後半の国王の言動を見てるとどうもそうゆう脚色ではないらしい。うーん、完璧無実の路線で進めればよかったのに。ハムレットが母ガートルードを責め立てる場面なんかとても面白かったから、何もないトコロに青年の妄想で罪を作り出してしまい、それに追い詰められた国王が反撃する……って展開で続けた方がよかったと思う。んでその妄想の引き金になったのがフォーティンブラスの陰謀……ってのはベタすぎるかしら?

母ガートルードはよかったなあ。前半のハムレットの「適当にやろうよー」って態度も良かった。でも登場人物たちの性格を変えて、原作の筋に沿ってやるってのはかなり無理な部分もあった気が。「あの強気なオフィーリアがあんなに簡単に正気を失うかなー」とか思っちゃうんだもの。クローディアスを演じたベンガルは今イチ。表情がハッキリわからない顔な上に、それをカバーするほどの演技力もない。ときおり何となく舞台慣れしてないシーンがあるのも気になった。ローゼンクランツとギルデンスターンとか、どうしてその台詞を横を向いて言うかなあー、みたいな。演出の山田和也さんは舞台の人なのに、ナゼ???

公演後、一緒に観た友人Yと食事。空腹だったので、中華なのについ頼みすぎてしまう。23時過ぎに別れ、従姉妹のM野(M野のMはマゾのM)の家へ。人の家を訪ねる時間じゃないよなーと思いながら到着したのは24時前。そこからビールを呑みつつ03:30頃までだらだら喋る。「朝寝して、起きたら朝昼兼用の食事をしに行って、それから散歩しようねー」とは話していたんだが、寝て起きたら13時でビックリ! うひゃー、よく寝たなあ。

2006.3.20(Mon)

週末は珍しくもけっこう活動的に過ごしたのに、書く時間がなーいっ。てなワケで今日も溜まったDVD感想を3本分コピペ……って、この感想文、いつから必ず書くコトにしたんだっけ?

*****

『OUT』。昔TVドラマでやってたときにも見ていて、「なんでこうドロドロの展開になっちゃうんだかなー。精力的に死体解体業をこなしていく能天気な展開ならイイのに」とか思ってた記憶があるんだけど、なんで借りちゃったんだかね? でもTVよりも全体が短いせいか、ドロドロもそんなに気にならなかった。女性陣のキレ方の面白さに比べて、男性陣のなんと単純なコトよ。佐竹だってただ暴力的なだけだもんなー。倍賞美津子がすごく良かった。

『Mr.インクレディブル』。これも噂に違わず面白かった! ヘレンの現在のお尻がちゃんと「おばさんのお尻」になってるトコロとか、細かい表情とかの、絵がリアルでキレイ。敵役のシンドロームの正体がいいなー。「おお! そう来ましたか!」と思ったよ。一番良かったキャラはヒーローのコスチュームデザイナーのエドナだけどね。ボブやヘレンのことを「ダーリン」と呼ぶのが、いるいる〜って感じだった。音声解説では「エドナは、日本人とドイツ人を合わせたイメージ」とハッキリ言っていたけど、狭量な中間管理職の上司も日本人がモデルだよねえ? どう見ても。彼のシーンを見てる最中は頭の中でイッセー尾形が動いていたわ。

話とは全然関係ないんだけど、ヘレンが船になるところでは『バーバパパ』を、ラストのジャック・ジャックでは『サイボーグ009』を思い浮かべてしまった。いや能力は全然違うんだけども。あと島に家族が乗り込むシーンで海に突き出した岩に何かが群れているシーン、最初は海中だと思って「お! スカシテンジクダイ?」と思ってしまった。……病気ね、私も。

『レインマン』。トム・クルーズが若い〜! って最初の感想がそれってどうなんだって思うけど。ファッションとか女のコの髪型とか、いろんな部分がいかにも古い〜って感じだった。大昔より一昔前の方が時代を感じるよね。自閉症ってのがやっと認知された頃で、田舎の病院だと「自閉症」って言葉さえ通じない(←看護婦(受付?)には)ってのは、ちょっとビックリした。まぁ精神科の、少なくとも病名に関する認知度はここ最近で急激に広まったんだろうなあ。病状に対する理解はともかく。結局最後まで兄をハグできなかったのが、少し切なかった。あとカジノでトランプ覚えるのって、ダメなの? コンピュータとか使ってるんじゃなかったら個人の能力で、勝てないディーラーが悪いんだと思うけどなぁ。

2006.3.16(Thu)

「君の髪が忘れられないから来て欲しい」なぞと言われれば女としては万障繰り合わせて行かねばなりますまい―――というワケで、近いうちに髪を切ってくる。もうちょっと本格的に暖かくなってから切るつもりだったのだが、馴染みの美容師さんが店を辞めてしまうと言うのだもの。上手かったので付いていきたいくらいだが、軽井沢じゃあなあ〜。私の髪はくせがあるので、なかなかキレイにまとめてくれる人っていないのよねぇ。また合う美容師見つけるまでの面倒くささを考えると軽くブルー。

*****

さて書き溜めていたDVD感想3…と思ったけど長いから2本分。まずは『僕の彼女を紹介します』。軽くてバカみたいで女のコがカワイイ、ハッピーな恋愛映画がこないだっから無性〜に見たくって、でも適当なのが見つからなくて、『猟奇的な彼女』のカワイさを思い出して手を出した―――んだけど、んんんん〜微妙〜。“暴力的だけど可愛い彼女”だけで引っ張るのは苦しいんじゃないかと思っちゃったよ。2人が旅に出てからの展開はいきなりで謎だらけで唖然呆然。何がしたかったんだいったい。あとダンス好きの私は『ダーティー・ダンシング』をかなり何度も見てるんで、同じ音楽を使ってるのが激しく違和感だった。

次は『ポセイドン・アドベンチャー』。こうゆうパニック物って、現実には絶対に巻き込まれたくないけどけっこう好きです。『タイタニック』ってこの映画からイメージもらったのかな?ってシーンもあった。豪華客船が津波で転覆。ニューイヤーパーティーで会場にいた人々が生き残る。船が完璧にひっくり返っているので、今や天井となった船底へ向かうべきだと主張するスコット牧師が、その場に残って救助を待つべきだというポーターを振り切り、数人の賛同者を連れて船底の機関室への旅を開始する……。

やー、なんでスコット牧師はこんなに確信があるんだかね? 機関室へ行けば助かると? 動き回ってなきゃ不安なだけなんじゃないのかしらん。別に反対のための反対をしているワケじゃなくて、もっともな疑問を口にするだけで怒鳴りつけられる刑事ロゴがかわいそうだ。結局このグループが生き残ったから彼はヒーローの扱いだけど、もし彼らが死んでたら「船についての知識があるワケじゃないあんな男の口車に乗せられて可哀想に……」と言われるだけだったんじゃないの? 結果オーライっつーか。

フォークシンガーの女のコはなんか妙。最初の転覆で男の相方があっさり死んでしまうんだけど、それが「兄さん」。いや兄妹愛も否定しないが、恋人の方がしっくり来たような気がする……。出会いがないと言ってた独身男とくっつきそうな雰囲気を醸し出すためには、恋人だとダメだったのかしら? でもあの状況でどんなに世話になっても、助かったら「どうもありがとうございました」で済まされてしまいそうな組み合わせだったけどなー。

脱出メンバーの中で好きだったのは、孫に会いに行くために船に乗っていた老夫婦。特に肥満の奥さんの方。若い女の子たちは「長いものは脱げ」とか言われて、全員短パンか下着姿にまでなっているのに、ナゼか彼女だけは脱げと要求されずに、ロングドレス姿で貫く。危機に陥った牧師を助けようと彼女が水に飛び込むシーンでは大笑いした。他の女性陣があまり役に立ってないのに、えらい! だけどまさか次のシーンで……ああああヒドい〜。ここではマジで泣いてしまった。

古い映画だけあって、それにきっといいとこの坊ちゃんって設定だけあって、とても礼儀正しい男の子も気に入りました。あの状態にあって「おばさんとカジキマグロを比べちゃってゴメンなさい……」には笑った。いい子だね!

2006.3.15(Wed)

帰ってきてます。今にもぽんっと音をたてて桜が開きそうな春の週末は、今シーズン最後のスキーに、2月に行ったのと同じ菅平へと行ってきた(日記その1その2)。今回は久しぶり(?)に仲間4人が全員揃っての旅行である。出発した11日の土曜日は快晴!――つか、暑いくらい。新幹線で上田駅に着いたときにはどこにも雪が見えなくて、「……私ら、スキーに来たんだよね?」って感じだったが、バスで小一時間走ると見えてくる雪の世界。

いかにもスキー宿って感じの、名前ばかりのホテルにチェックインして昼を食べて―――ん〜やっぱ雪質は全然違うなあ。気温のせいもあって、シャーベット状で重い重い。春スキーらしからぬ厚着をしていた私らは暑さにヤラれ、始めてから一時間もたたないうちにおちゃけ休憩をしてしまったが、その後はちょっと雲が出てきて温度が下がったので、太郎エリアより標高の高い何とか滑れる状態のダボスエリアまで行って滑る。やっぱり景色は最高だ。リフトから降りるとき、自分でも何がどうなってんだか分からないままに後ろ向きで降りてしまった失敗もあったけど、この日も夕方までけっこうたくさん滑った。

スキーの後は夕食を食べ、お風呂前に酒飲み3人で気になっていた土産物屋に行く。外に「地ワイン、地酒、地ビール」の看板が出ていたのだ。どれも試飲ができたので調子にノッて、Yが白ワインを、私が日本酒を、Kが濁り酒(小)とビールを買い込む。帰って風呂に入ったら、後はツブれるまで呑むだけだ。この日は皆早起きだったので「眠い眠い」と言っていたし、酒が入ったらすぐにツブれるだろう……でもせっかく買ったんだから、ワインは空けて日本酒までは行かなくちゃ、と意識的にペースを速めて呑んでいたら、私がまっさきにツブれてしまった。

酒が入ったとたんに元気になった某がすんごいトークを繰り広げていたり、私を指して「そこで寝てるのは30代なのよーっ」と叫んだりしていたらしいが(さてどうゆう話をしていたのでしょう)、その大盛り上がりにも邪魔されず、爆睡。

日曜日は一転、どんより模様だった。スキーを担いでゲレンデまで行く途中に、ぱらぱらと雨まで降り出す。滑り始めてしばらくしたら雨は雪に変わったけれど、びちょびちょ雪でヒドい状態だ。すっかり冷えきったのでまたすぐにおちゃけ休憩に入ったが、皆「もういいから帰ろう〜」状態。と言っても帰りの新幹線の時間は決まっているし、行くところも大して無いしで、とにかく休憩しつつガンバろうってコトになり、また外に出たらちょうど雲の切れ間だったらしく、雪は止み視界は開け「今だ! 今のうちに滑るんだ!」。

ここでちょっと気合を入れて滑り、遅めの昼食を食べ、宿のある太郎エリアの方に戻って15時頃スキー終了。すっかり気温が下がったらしく、また降りだした雪はさらさらの冷たい雪に変わっていた。これで1日降ったらまた、ゲレンデ状況は好転するんだろうなあ。風呂に入って着替えてまた土産物屋に行って、バスで上田駅まで。コーヒーを飲みつつちょっと長めの時間を潰して、指定の新幹線で東京に戻る。今回はあんまり状況はよくなかったけど、やっぱシーズンに3回くらい(しかも泊りがけで)行けると、たっぷり滑った気になれて満足。さあ、水もぬくもる季節になって、今度はダイビングのシーズンかな〜(←冬の間も毎月潜っていたくせに!)

2006.3.10(Fri)

生きてます。何をしてたかっつーと、上京してきた父と呑みに行って良くないニュースを聞いたり、雛祭ったり、新しいウェットスーツに想いを馳せてぼーっとしてたり(そして「ここまで出すなら、もう5,000円出してグレードアップした方が…」という自分で掘って自分でハマるいつもの罠に落ちかけたり)してた。仕事が忙しいというか何つーかな状態で、忙しいなら忙しい、暇なら暇、とハッキリわかっていれば生活のリズムも掴めるのに、“時間のかかる仕事が確実に来るけど、いつ来るかわからない”状態。だからいつ来てもいいように遅くまで残業→結局次の日は来なくて暇、の繰り返し。これだと暇になるたびに疲れが出ちゃって、家に帰ってもパソコンを立ち上げる気が起きず、かと言って読書にいそしむ気も起きず、スキーのパンフレットを眺めて「次のシーズンはちょっと遠出をしてもイイなあ…」とか夢見てるウチに時間が過ぎる、鼻先の人参が萎びかけているような、あまり良くない状態。

とゆうワケで、明日明後日は今シーズン最後のスキーに行ってきま〜す。ちょいとエネルギーの補充をしてくるよ!

Copyright© 2001-2012 To-ko.All Rights Reserved.