2007.11.21(Wed)

生きてます。

このサイトを始めてから初めて2ヶ月も放置してしまいました。やらなきゃいけないコトがあって忙しかったのと、そのせいで体調を崩しかけたり持ち直したりまた崩しかけたり崩しかけたりしてたのと、にも関わらず遊びの手はゆるめなかったのと、更新意欲が無くなるようなコトを言われちゃったのが原因で、要は、心身共に「なんだか……疲れちゃった」な状況だったワケです。

が、やらなきゃいけないコトも一山越え、気力も持ち直してきたのでそろそろ再開しようかなーと思ったのですが、なんと間が悪いのでしょう! 明日っから、1週間ほど旅行に行って参ります。じゃあ今日の日記はなんだったのかというと、ただの生存報告です。戻ってきたら、何事もなかったように日記を再開しようと思います(ただし日付は2ヶ月前から)。

また、よろしくお願いします。

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9月末〜11月末までサイトの更新をサボってました。この間の日記は、後日UPしたものです。

2007.11.20(Tue)

福井晴敏の『終戦のローレライ』を読了。『亡国のイージス』にはかなり引きこまれて夢中になって頁を繰った(読み終えた直後には「世界の一部を世界の全てだと思い込んでしまう悲しさ」みたいなコトを書こうと思ったんだけど、結局書かなかったわ。続けて『女王陛下のユリシーズ号』を読んでしまったからかな?)ので、やっぱり面白いんじゃないかと期待していた『ローレライ』。

―――すごく、つまらなかった。

まず、無駄に長い。これを「重厚な物語を紡げるようになった」と評する人もいるだろうけど、鬱陶しい情報が増えただけだと私は思う。誰かに感情移入しそうになるたびに、ほかの誰かの自己憐憫臭がぷんぷんする悲しい過去語りが始まるのが、ホントにウザい。複数の目線で語られる物語は好きなはずなのに、物語がぶつぶつ切られてる感しかない。どうしても過去を語りたいなら先にまとめて語っておいて、物語が始まってからは一気に絡め合って突き進んで欲しかった。

延々ともったいぶってやっと語られた朝倉くんの野望はあまりにお粗末だし。どんな立派な目的がでてくるのかと思ったら、はあ? 何それ? なんでそれに賛同者が集まるの? 絹見艦長たちったら何説得されそうになっちゃってるの? そんな他力本願なさあー(←アメリカへの他力本願じゃなく、生き残るであろう日本人への他力本願だ)。ラストの唐突な希望だって結局他力本願だしさ。

なんだかねー、男の人の物語ってどうでもイイようなこだわりとか、なんだかよくわかんない信念とかに命懸けてたりして、理解できないながらも「そのばかみたいなところがカッコいいし愛しいぜ」と思わせてくれなきゃダメなのに、この話はどいつもこいつも自分に酔いすぎていて気持ち悪かった。「もらうぞ、先任」辺りで止めときゃよかったのに、なーにが「至誠に悖るなかりしか」だっつーの。鼻で笑っちゃる。

作者が今の世を憂えているのはわかるけど、絶望を押し付けんなと言いたいのはこっちだわ。あとね。極限の飢餓なんて知らない私がなんでそう感じるのかわからないし、知ってる人が読んだらどう思うかなんてわからないけど。現実に飢えて、人間より他に食べるものがなくて喰うか死ぬかという選択を迫られた(そして食べちゃった)人を、すごくバカにしていると思いました。そこに、一番、腹がたった。

2007.11.19(Mon)

自分の体力の乏しさが情けなくなる。前日の18日、日曜日はまた都内某所にて2時間脳を酷使したのだが、このお出かけのために1週間くらい根を詰めていて、睡眠時間がいつもより全っ然少なくて抵抗力が落ちていたのか、はたまた急激な冷え込みに体がついていかなかったのか、どうやら風邪をひいたっぽい。18日に起きたときには喉の痛みと頭痛。熱はないようだけど……。

そんな状態で脳を酷使したのが悪かったのか、こき使われた脳の反抗なのか(←同じコトか)、お出かけから帰ってやんなきゃいけないコトだけをやって寝たっつーのに、翌19日になっても体調が戻らない。つか熱がプラスされてないか……? いつもだったら「仕事も詰まってないし、休んで寝てりゃ治るや」程度の状態なのだが、だがしかし、3日後の22日からはマレーシアへ旅立つコトになっている。さすがにココじゃ休めない。

しかしちょっと情けなくないか>私の体。何にもイベントがないならともかく、出発の3日前だよ? 今まで「今倒れるワケにはいかない(←週末にダイビングの予定があるとか)」ってときには、どんなに忙しくても体調を崩したコトはなかったのに。気力が足らん、気力が。あと3日で完治しないと、いよいよ「ダメ」の烙印押しちゃるぞ。だからガンバレ。

でもなー、こないだっから「ここで休むワケにはいかない」と無理やり回復させてるから、旅行から帰ったら1度ちゃんと寝込んだほうがイイのかもしれん。

2007.11.4(Sun)

ロバート・B.パーカーの『初秋』、読了。シリーズの途中らしいけど、読むのはこれが初めて。―――こうゆう話、価値観の違う大人に出会って今まで閉ざされていた子供の世界がぱあっと開くという話、弱いんだよなあ。ディック・フランシスの『骨折』も、競馬シリーズの中では再読率の高い1冊だ。物語のように上手くはいかなくても、状況は変えられなくても自分の気持ちを変えることで全てが変わる、ってのは確かに、ある。

後書きによると、この作品はシリーズの中では異色らしいけど、主人公のスペンサーが気に入ったので他のも読んでみよう……という決意(?)はさておいて、これとか、ディック・フランシスの一部とか、ローレンス・ブロックのマット・スカダーとか読むと、実は私はマッチョな男が大変好きなんじゃないかという疑いが、むくむくと湧きあがってくる。

私がキライなのは、何かをごまかすために虚勢を張って強く見せかけようとしている、周囲に向き合っていないくせに上手くできない苛々を苦悩だと勘違いしている、似非マッチョなんじゃないのかなー。そしてナゼか、こうゆうタイプの男がヒーローとして描かれている作品も、多いんだよねえ。その方が人間くさい、とでも思っているのかしら? まさか本気でカッコいいと思ってるワケじゃないよねえ?(←希望的、いや、願望的観測。)

ハードボイルドはそこに暴力が乗っかってきて、その暴力が“正義”になっちゃったりするから性質が悪い、と思います。

2007.11.3(Sat)

久しぶりに葉山へ潜りに行ってきた。月の後半に海外旅行があるので、伊豆のショップからダイビング器材を引き上げてきた、そのついでである。も少し三浦でも潜りたいんだけど、ショップに器材を置いてもらう楽さを覚えて毎回持ち帰るのが無理な軟弱者になってしまったので……。

当初はU、Yと3人で行く予定だったが、当日の朝になって自宅がショップに一番近いKも参加を表明。私らが駅から車でクラブハウスに移動している最中、原チャで追い抜いていった。

この日は城ヶ島でショップのイベントダイブがあるので、ショップオーナーのKM谷さんはそっちへ行ってしまっていたが、嬉しいことに馴染みのO澤さんが私ら4人の担当となってくれた。気心が知れているし、“姉御”と呼びたくなる雰囲気の彼女と一緒だと安心なのだ。午前中は雲の多い天気だったが午後から好転するらしく、風なし波なしのほぼベタ凪で、この日は葉山日和。ただしちょっと気温は低い。

そろそろウェットも最後だね、と言いながら用意を済ませ、また車に乗り込んで葉山の海岸を目指す。ここにはダイビング施設なんてものはない。道端で器材をセッティングし、通行人(←あまり通らないのが救い)の奇異の視線を浴びながら重い荷物を背負って海に入るのだ。うーん、この雰囲気、久しぶり。かなりの距離を、膝ぐらいまで水に浸かって歩く苦行も久しぶりだ。

1本目は、権太郎岩方面のコース。海に入るなりカジメの森に「ああ葉山だ」と実感する。春ほど生い茂ってはいないけど、やっぱり森だ。透明度は5〜8mってトコだろうか。秋なのでもうちょっと見えてくれると嬉しいのだけど、ただ、水は青い。権太郎岩コースは地形が面白いから、抜けて見えるとかなり見応えがあると思うんだがなあ。見下ろすと、相変わらずのムカデミノウミウシ天国だ。海草かと思うくらいあっちの岩にもこっちの岩にもくっついている。

そのほかにもサキシマミノウミウシやヒロウミウシ。頭上をアオリイカが渡っていく。キヌバリ2匹が大喧嘩しているのを見物したりも。最後は腹をこすりそうなくらいの水深まで戻り、なるべく岸の近くで水からあがる。ダイビング後は疲れているので、入るときよりも踏ん張りがきかず、転ばないようにするのが大変だった。

寒いので休憩はクラブハウスまで戻ってとる。お弁当を食べ、この翌日が妹の誕生日だったので、プレゼントにウミウシストラップを購入。いろんな種類があるのでかなり迷えて楽しかった。ちなみに妹に渡したところ、「私はカワイイと思うけど、ダイバーじゃない人には地球外生命体だよね……」と宣っていた。そう、踏み絵だよこれは。これで仲間を見分けるのだ!

ゆっくり休んでの2本目は170度の方面へ。この頃になると雲がきれて青空が広がっていたので、海の中にも光が差し込んでカーテンを作っている。水面移動中にはキビナゴがきらきら光りながら横切っていった。若いチャガラの群に見とれながら砂地のほうに移動し、久しぶりにハナアナゴと会う。それからハナタツ。タツ系って恥ずかしがりやでカメラを向けると目を背けてしまう個体が多いんだけど、この個体は「撮って撮って」というぐらい、いいポジションでじーっとしてくれていた。

葉山のダイブはとにかく長い。水が冷たくなりだした今でも、2本とも1時間を越えるダイビングとなった。2本目は1本目ほど深くに行かなかったせいか、日差しが出てきたおかげか、限界に近かった1本目ほど辛くないのが嬉しい。水から上がった後も2本目の方が断然楽だった。太陽ってありがたいね! クラブハウスに戻って器材を洗い、シャワーを浴びて着替えて、ログ付け。新しいデジカメデビューだったY(←私が強力にプッシュして買わせた機種)は、今までのより格段にいい写真を撮っていた。やっぱ道具って大事だー。

のーんびりログ付けをして久しぶりのO澤さんんとのお喋りも楽しんで、Kとはここでさよなら。私たちはO澤さんオススメのお店で夕食を食べてから帰る。お刺身が超美味しく雰囲気もいい感じだったので、また行きたいなー。別れ際に「じゃあ次は成田ね」と言い交わす。ああもう出発まで1ヶ月切ったんだなー。早くに予約をしたせいか、ちっとも実感が湧かないや。

今回のログはコチラ(235本目)とコチラ(236本目)。写真あり。

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