2007.4.30(Mon)

先週の日曜の4月22日は、『2007東京アースデイ自転車ライド』ってイベントに参加してきた。年に一度くらいは地球のためになることをしたかった―――なんてワケは全然なくて、単に一度くらいは自転車イベントに参加してみたかっただけである。イベントの性質にもよるだろうけど、集まった人たちも自転車がメインでアースデイは口実って感じだった(マジメに考えてる人がいたらごめんなさい)。

雨が降ったら参加を止めようと思っていたが、天気は曇り。予報でも降りだすのは夜になってから、というコトだったので、受付開始の1時間ほど前にちゃりちゃりと自宅を出発し、のんびり走って神宮外苑へ。出発前にがっつり腹ごしらえ受付は11:30からだが出発は13時なので、まだあまり人は来ていなかった。参加費500円を払い参加証の(?)風船とマップ、ステッカーを受け取って、しばしその場を離れ、腹ごしらえ。

時間が近づいたので外苑へ戻ってみると、いるわいるわ、主催者報告によると352人の参加があったそうである(それでも事前申込みより100人も減ったらしい)。高そうなバイクからママチャリまで揃っていて面白い。この人数で車道を走るのが見たくて来たので、これだけで満足である。イベントの趣旨の一つに“自転車の車道走行を浸透させる”ってのがあって、私はそれに賛同してるのだ。

出発直前myルイガノ

左:出発直前の混雑/右:myルイガノ。ガンバレ〜。

自転車のほうも交通法規を守らねばならないので、この日は追い越し禁止の一列走行。出発時間になってずらずらと列を作って走り出す自転車たち……。うーん、壮観。外苑から出発した自転車は四谷に向かい半蔵門を過ぎ、皇居へ。この日見た景色の中で、皇居のお堀の土手が一番キレイだった。春の柔らかそうな下草がさわさわと揺れていて、白く固まっているのはあれはシロツメクサ? 寝転がったら気持ちいいだろうなー。

休憩1休憩2

パレスサイクリングでの休憩

皇居のパレスサイクリングで小休憩が入る。誘導のスタッフの人数が足りず、前半部分の誘導をしたスタッフが後半コースに移動するための時間だそうだが、正直この休憩はありがたかった。私がなんとかついていけたんだから、ロードバイクとかでがんがん走っている人にとってはとろとろ走行だったんだろうが、上り坂と強風とで私はかなりヤラれていた。やっぱ筋肉が足りないよ〜。

後半コースは皇居から日比谷公園脇を走り、国会議事堂や首相官邸の前を通って、青山通りへ。そろそろバテてきたところへ上り坂、向かい風が重なってへろへろしていると、スタッフの女性が「ペースメーカーしますねー」と追い抜いていった。この彼女を出発時から何回か見かけていて、その力強い走りっぷり(私よりかなり年上そうだったのにー)と後続車への堂に入った合図の出し方に惚れ惚れしていただけあって、「お願いします〜」とすっかり安心してしまったのである。

んでずーっとずーっと彼女の背中を見て走っていると、いきなり車道のタクシーから怒鳴られてしまった。「行き過ぎてるよ!」……え? 「ルート間違ってるよ!」……えええっ? あ、ありがとう運転手さん。なんで分かったんだか知らないけど、親切な人だ〜。スタッフの彼女は途中でマップを飛ばされてしまい、誘導のミスもあって、私たち2人がルートを外れてしまったらしい。

「赤坂地元なのにー」という彼女としばらくぐるぐるしてしまったので、結局青山墓地を通るルートを自主的にカットして(集合場所に行くまでに通ったからイイや)、無事にルートに復活する。その後は表参道の車の渋滞に巻き込まれ、最後に代々木公園サイクリングコースに入って、公園内の広場が終点である。あああああ〜無事完走できた〜。けっこうキツかった〜。解散式では、主催者側の挨拶のほかにゲストの挨拶もあったのだが、自転車ツーキニストの疋田さんがいらっしゃったのが、個人的には嬉しかった。

ゴール!アドバイク

左:ゴ〜〜〜ル!/右:ずっと先導してくれていたアドバイク

さて解散後であるが、代々木公園から自宅まではやっぱり1時間くらいかかるのである。私の体力はもう底をついていた。せっかく車道通行に慣れてきたのに山手通り怖くてろくに走れないし! ちょっと上り坂になっただけで押して歩く始末だし! 自宅近くにゆるやかな長〜い坂があるのだけど、ここなどもう地獄だったよ……。

いい体験だったけど、自分の体力の無さを痛感した1日でした。そして次の日は、お尻が筋肉痛になりました。

2007.4.28(Sat)

4月の中旬から、家でちょこちょこやってるコトがあるせいで、最近ずっと寝不足なんである。ので、今週の水曜はノー残業ディをいいコトに、ほぼ定時でとっとと帰宅した。ちょこちょこをさっさと済ませて早めに寝ようと思ったからだ。

―――ふと気付くと、まないたに新聞紙広げて手のひらサイズの小さな鯛の鱗を取り、捌いて、お弁当用の切り身に下味をつけて寝かせ、残った骨と頭を茹でて濾してスープを作り、取り除いた骨と頭についた身をほぐして鍋に戻し、野菜をぶち込んでスープを作る……という手間のかかる作業を、流れるように 憑かれたようにやっておりました。おやー?

そういえばずいぶん前、やっぱり追い詰められて体と頭を壊しそうになってたとき、ふと気付くとホワイトソースを大量に作っていたコトがあったなあ……。食いしん坊ってのはある意味病気だけど、「何があってもたくましく生き残りそう」と友人に評される原因は、この辺にあるのかも知れません。

余談だが、ホントに病気かも知れん。最近おなかが空いた状態で料理をしていると、全身が細かく震えてくるのだ(食べると治まる)。酒が切れると手が震えるならアル中だけどこれは何? 低血糖症ってヤツかしら?

2007.4.24(Tue)

富山県警察山岳警備隊隊員および救助にかかわる人たちの活動記録(……というのかな)『山岳警備隊 出動せよ!』を読了。山に命をかけてる人たちは皆みんなロマンティストだなあ…! あと、会話文の富山弁がとってもいい感じです。

実話にしろフィクションにしろ、多数の人が少数の人を助けるために必死になるシチュエーションに弱い―――という話を以前したら、『アルマゲドン』みたいなの?と返された。や、違うの、あれは多数の人を助けるために少数の人がガンバる話じゃん? 誰かがやらなきゃ皆は助からないけど、やればその“誰か”は犠牲になるって状況で、自分がその“誰か”になると手を上げる行為に対しても心動かされないワケではないけれど、それよりも、やらなくても自分には何も起きないし、やると犠牲になりかねない状況で、損得勘定抜きにやってしまう人たちに、無条件にヤラれてしまうの。映画で言ったら『アポロ13』なの。あれは助けようとする人たちが命まで懸けてはいないけど、アポロ内の人が死のうと助かろうと、自分の生死には関係のない人たちが、必死になって動くのがたまらない。

そんなんだから『海猿』や『トッキュー!』(←これは主人公に言いたいコトはあるのだが)や『岳』なんかには、たとえ話に破綻があろうと変なところでプロボーズを始めちゃおうと設定に無理があろうと、点数が甘くなってしまう。や、『海猿』と『岳』を一緒にしちゃダメかな。ボランティアで山岳救助をやっている三歩を主人公とした『岳』は、地味で盛り上がりはないけれどその分リアリティがある。ノンフィクションの『山岳警備隊〜』を読みながら、(『岳』の世界だ!)と思ってしまったくらいだ。

『山岳警備隊〜』も『岳』も、遭難した人を安易に責めないトコロがいい。いやもちろん山も海も自己責任だと思うよ? 自然を相手にする以上、自分の命をかける以上(←ダイビングも登山も、下手すりゃ死ぬ)、それなりの装備、それなりの実力、それなりの心構えは必要だと思う。私だってミュールはいて富士山に登っている人を見りゃ「山を舐めんな!」と言いたくなるし、海で「タンクが重くて立てない〜」なんてほざいてる人を見りゃ「這ってあがれ!」とケツを蹴飛ばしたくなる。だからもしも、遭難とまではいかずとも、人に助けられなきゃいけないような状況になったら、自分の力不足に情けなくなるだろうし、助けてくれた人に「これくらいはできなきゃダメだ」とか「その装備じゃ無謀だ」とか「ふざけんな」とか怒られたら、すみませんでした、と頭を垂れるしかない。

だけど、だけどね。知らない人に言われたくないのよ! 山や海で怖い思いをしたコトもない人に。それでも行かずにはいられない気持ちがわからない人に。私らは誰に強制されたワケでもなく、好きで危ない遊びをしている。そりゃそうだ。だからって経験もない人に、わかったようなコト言われたくない。ニュースで「認識の甘さが指摘されます」つーコメント聞くたびに、むかっ腹がたつ。ホントに分かって言ってんの? その人にどれだけの経験があって、どのくらいの体力があって、何を持っていて、天候がどうで……というモロモロを、全て考えてコメントしてるとは思えない。だいたい装備と経験がありゃ遭難しないんだとしたら、プロの登山家が大勢山で亡くなっているのはなんででしょうねー、だ。

海の事故も、山の事故も、詳細は知りたいと思う。誰が、どこで、どんな状況で。単独だったのか連れがいたのかガイドがいたのか。それぞれどんな経験があるのか。体力は、天候は、装備は。どうゆう計画がどこで狂ったのか。事故の原因はどこにあったのか。出来る限りの情報を全て集めたうえでの、専門家のちゃんとした意見なら、聞きたい。素人の何の役にもたたない、上から目線のコメントは、いらない。

―――はぁはぁ。プロのお仕事はすごい! ボランティアで救助に協力してくれる人にも頭が下がる!という話をしたかった筈なのに、話がズレていってしまいました。えーっと……『山岳警備隊 出動せよ!』、ちょっと古い本だけど、おすすめです。

2007.4.21(Sat)

前の日記から半月飛ばして4月14日の土曜日は、約1ヶ月ぶりの伊豆へと行ってきた。天気予報が曇&雨なせいか、私がぎりぎりまで誘わないせいか、今回も仲間全員にフラれてしまって、ちょっと寂しい。これで雨なら寂しさ倍増だ……と思っていたら、前夜中、激しい雨と風で目が覚めた。屋根をたたく雨音を聞きながら「夜のうちに止んでくれ〜」と祈り、また眠りにつく。

5時半に起きたときには、空の雲はほとんど吹き飛んでいた。よい天気になりそうで、一気に気分も浮き立つ。最近、予報で悪くても当日晴れるってパターンが多くて、嬉しいなあ。途中の電車の窓から見える海も鏡のように凪いでいて、こりゃいいんじゃない?と期待しながら、馴染みのショップの最寄の駅に降り立った。

ら。おいおいおい。風がびゅーびゅー吹いてるじゃないの! ガイドのTさんに迎えてもらって、初対面の「さ」さんと一緒にショップへ向かう。ショップの前の海は白い波が立っていて、電車から見えた海は幻?と思ってしまうほど。ショップには最近スキルアップに余念のないE川さんがいて、ショップオーナーのSさんから講習を受けていた。この日はナビのスペシャリティコースを受講するらしい。がんばるなあ。

強い風は南西で、東で潜れるけれど、南風に弱いIOPは無理。富戸か川奈かな〜とSさんから状況を聞き、「さ」さんと相談した結果、2人とも行ったことのない川奈へ向かうことになった。途中のコンビニでお昼を買って、走り出したと思ったら、もう川奈到着。うわ、近っ! 日差しはぽっかぽっかだが、やっぱり風が強い。でも湾内の、川奈の海にはそれほど影響がないようで、ホッとした。のんびり潜るのに越したことはないもんね。

さて用意をして入った初川奈の地形は、富戸のヨコバマに似ている感じだった。水温は15度。この日の外気温は24度と高かったけど、海の中はまだまだ寒い。生き物の数も少ない。けど、透明度はこの季節にしては意外と良かった。5mくらいを覚悟してたのに、場所によっては10m以上見えたんじゃないだろうか。日の光が差し込んで明るく、色も緑じゃなく青。気持ちいい。

1本目は陸地沿いに、砂地とガレ場の境目くらいをずっと泳ぐ。コース取りを選べない地形だし、強風を避けてか川奈に詰めかけたダイバーも多かったので、水中も混みあっていた。Tさんが一生懸命他のグループとズラそうとはしてくれたんだけど、無理だねこりゃ。派手な生き物も何もいなかったが、静かな水中で浮かんでいるだけで、私は十分楽しかった。イワシの群もキレイだったし。途中でガイドをしているE川さんに追い抜かれる。がんばれ〜。

お昼を食べての2本目は、砂地へダンゴウオを探しに。こっちは空いている。ダンゴ探しはTさんに任せ、私はサビハゼの正面顔をアップで撮ろうとしたりして遊ぶ。この日が新デジカメの進水式だった「さ」さんも、大きなストロボをつけたカメラ片手に奮闘している。ふと海面を見上げると、ちょっと遠くで大きなアオリイカたちがひらひらしてる。不意にアジの群もやってくる。エラの辺りに黒丸のある、大きなアジ。ちょっと迫力だ。

そんなこんなしてるうちに、Tさんがダンゴを発見してくれた。頭に天使の輪のある、小さな小さな緑のダンゴだ。―――が、見た瞬間写真を撮るのは諦めてしまった。だってマッチ棒の頭よりも小さいんだよ? 無理無理無理! そこで次にTさんが見つけてくれたのは、小指の先くらいの緑ダンゴ。こっちは頑張ったが、ちょいボケてしまった。極小ダンゴを更にもう1匹見つけるTさんの、ガイド魂には頭が下がる〜。

Tさんは「あまりたいしたものを見せてあげられなかった……」という感じだったが、私はがっつり満足していた。だって明るいし。青いし。静かだし。水面はきらきらしてるし。体が冷え切った状態で上がってきた後の陸上が寒くないし。これで文句を言ったらバチがあたる。生き物がいないったって、レアものじゃないのは、たくさんいたじゃないのー。

器材を洗ってショップに引き上げて、ログ付け。1本目に自力で見つけたウミウシが「ちょっとレア」だったらしく、嬉しい。Tさんには「教えてくださいよ〜」と文句を言われたが、でもだって、何がレアなのか分からないんだものー。撮ったのだって、ガーベラかと思ったのよぅ。私の好きなのはありふれたアオウミウシだしさ(キレイだよね?)。

今回のログはコチラ(209本目)とコチラ(210本目)。写真たっぷり。

ところでこの日は、心配な話を聞いた。この日記にもたびたび登場するTaji嬢が、しばらくは潜れなくなってしまったようなのだ。私以上の窒素中毒者で「1ヶ月潜れないと苦しくなる」と言っていたのに、GWの海外ダイブを楽しみにしていたのに……。私も、寂しい。約束して落ち合っていたワケではないけど、お互いよく行くので、頻繁に顔を合わせていたのだから。彼女と潜るのは楽しかったのだから。無事に早めに復帰してくれるコトを、願うばかり。

「こんな時間にお別れするのは寂しいですね〜」というTさんに駅まで送ってもらったのは、なんと17時前! いや〜いいな〜近いってのは。まだまだ明るい。これなら横浜で買い物できるかな〜、と、友達とメールのやり取りをしていたら、友人夫妻たちがたまたま横浜にいるそうで、夕食に誘ってもらった。グルメなダンナさんのお奨めで、土佐料理をがっつり食べて、帰宅。

予想と違って、全然寂しくない1日でした。

2007.4.17(Tue)

≪つづき≫

ダイバーになって、水族館を10倍は楽しめるようになったと思う。前も好きは好きではあったんだけど、個々の魚に対する思い入れはなくて、水槽の前で「わあ〜」「きれい〜」「デカい〜」と眺めていただけ。それはそれで楽しかったが、今はもうすっかりオタッキーだ。説明パネルにいる魚を全部探さないと気がすまないし、パネルを見るより先に魚の名前を叫んでしまう。

「あっアオリイカ!」「ここで産卵するのかなー。そろそろしそうな大きさだよね」「うひーカクレクマノミが隠れてないよー」「この水槽にフリソデエビがいるって! どこ?」「隠れてるんじゃないー? 見えないよ」「…ひょっとしてこのコ? 形はぜんぜん違うけど模様が似てる! 子供なんじゃん?」「私の好きなソメワケヤッコと麿(シテンヤッコ)はどこーっ!」「ナポ(レオンフィッシュ)だー。ケアンズで見たほうが大きかったねー」とうるさいうるさい。

ペンギンや北極熊は海では出会えないので(いや行くところに行けば会えるんだろうけど)、彼らの動きを見ているのは楽しかった。水中をぴゅんぴゅん飛んでいるペンギン。狭いプールで飽きずに延々と泳ぎ続ける北極熊。熊の泳ぎ方は不器用そうに見えるけど、これで長い距離を泳げるってんだからビックリだ。水に長めの毛足がすーっと流れているのもキレイだった。あとラッコやセイウチなんかの海獣エリアもまた嬉しい。

ペンギン北極熊

左:ペンギンの造形って素晴らしいよね…!/右:お休み熊。この脇の水槽でひたすら泳いでいた方を撮りたかったんだけど、フラッシュを使えない館内では無理でした。

嬉しいといえば、たまたま大水槽が餌やりの時間で、これを見られたのが嬉しかった。水槽にダイバーが入って手から餌をやるんだけど、うわ、一度やってみたいような怖いような。エイが食事をするのを見たのは初めてだが、食べにくそうだなー。何を考えてあんなところに口があるんだろう。つか自然界ではどうゆう状況で食事をするんだろ?

大水槽の餌やり風景大水槽の餌やり風景

大水槽の餌やり風景

怖い? いやいややっぱ、羨ましい!

変な顔〜

どうしても笑顔に見えるのです。

17時になったところで“海の動物たちのショー”を見に移動する。30分くらいのこのショーも楽しかった。シロイルカの癒しのショーより、イルカがばんばん跳ねてくれる方が、迫力があって私は好き。楽しかったのだがしかし……なんというか、ほのぼの路線だったなぁ。イルカがバーを飛ぶのに2度失敗して、演出かと思ったら本当に調子が悪かったらしく、3度目はバーの高さが一気に下がってしまったり。イルカの1頭が新人トレーナーの言うことを全然聞かなくなってしまったり。困り果てた新人くんがベテランさんにこっそりヘルプを求めたり。

海の動物ショー海の動物ショー

ショーの写真はたくさん撮ったけど、ほとんどがピンぼけ…。
左:これまた羨ましい。/右:シロイルカたちのご挨拶。

ショーの後は水族館の続きをぐるっと回る。―――いったいここに何時間いたんだろ。見終わったときにはもう外はすっかり暗くなっていた。最後に別館の“ドルフィンファンタジー”に入ったら、これが良かった! スペースそのものは小さくてたいしたものじゃないんだけど、入ってすぐのチューブ型の水槽が、どうゆう錯覚を利用しているんだか、ホントにイルカが宙を飛んでいるようで、ずーっと見ていても飽きない。突き当たりのシロイルカはそろそろおねむなのか、うとうと居眠りしていて、たまにハッと起きたりしてたのが、えらく可愛かった。

ダンゴの仲間シロイルカ

左:これもすごく好み。ダンゴウオの仲間。/
右:居眠り中なんだけど、この写真じゃよく分からんね。

がっつり満足したところで、次に満足させるべきは腹である。最初に向かったのは湘南の海岸沿いにあるカレー屋。ナゼかこの日はカレーの話題が多くて(横浜のカレーミュージアムの閉館日だったからだっけ?)すっかりカレーな気分になっていたのだ。が、この店、混んでいる。前に行ったとのはGWだったと思うが、まるでディズニーランドの人気アトラクション前みたいな行列ができていて諦めざるをえなかった。この日は―――やっぱり混んでいて駐車場の案内のおじちゃんが入ろうとする車に×印を出している。

ので、この日もカレーは諦め、途中で見かけたこれまた美味しいという話の焼肉屋へ入った。「肉はあんまり食べられないの」と常々言っている私であるが、この日は絶好調だったのか、それとも肉の質が良かったからか(柔らかくてめちゃ旨かった)、食べる食べる。肉星人のKやYをしのぐくらい食べてしまった。これでビールがエビスだったらな〜。

終電30分前には駅に送り届けてもらい、この日の花見は終了。帰るころには桜のことなどすっかり忘れてた気がするが……ま、楽しかったから、いいや。

2007.4.15(Sun)

やっと3月の日記が終わる…(ってもう4月も中旬だよおい!)。4月に入ってからは仕事仕事で休日はだらだらしっぱなしだったので、一気に日記が追いつく予定。

*****

3月最後の土曜日、31日は久々に友達に車を出してもらって、逗子鎌倉へ花見&ドライブに出かけてきた。あいにく予報は雨だったが、それでも大丈夫なプランを組んでもらい、まずは運転手のUの家に集合。4人が揃うのは1ヶ月ぶりなのでしばしだらだらと喋ってから、地元民UとKの案内で花を見に出発する。

桜並木の名所をぐるっと周り、ビューポイントで車を降りてちょこっと歩き、お昼は小坪のイタリアン。前からちょっと気になっていた店なんだけど、予約をしていないと大変冷たくあしらわれる店だそうなので、この日はきちんと席を取ってもらっておいた。食べたのは前菜・パスタ・デザート・コーヒーのコース。シラスと大葉のパスタが絶品なんだそうだが、残念ながらこの日はメニューに載っていなかったので、アサリの塩味パスタをいただく。コースの他に甘海老のフリット(イメージとは違ったが美味しかった)と薄くてぱりぱりのピザも頼み、皆でシェアして平らげる。午前中ろくに動いてもいないのに、よく喰ったよ、私(たち)。

店を出て、隣の、やはり有名な魚屋を覗く。家に帰るのは遅くなる予定だったから、私は何も買うつもりはなかったのだけれども、とっても旨そうなアラがた〜っぷり1山200円で売られていたので、ついついついつい、つい買ってしまった。買ってからこの店ではビニール袋をくれないコトを初めて知って(それも有名なのかもしれないけど、初めてだったんんだものー。「ウチでは袋は持ってきてもらってるんですが?」って店員の口調にちょっとムカつく)、どうしようかと困ったが、Uの車に本人もあるのを忘れていたという組立式クーラーボックスを発見して事なきをえた。「なんでー。都合が良すぎるー」と笑う。

小坪を離れ、まずはすぐ近くの披露山公園へ。前回は桜にはちょい早かったが、この日は八分咲きくらいだろうか。ケージに入った鳥もウサギも、猿山の猿たちも元気だ。母猿にしがみついている子猿がとても可愛くて見入ってしまった。曇り空で遠くが望めなかったのは残念だったけど、海を見下ろす高台は気持ちがよい。お弁当を広げている人たちもたくさんいて、今度はピクニックランチもいいね〜なぞと話していたのだが、女性の悲鳴に振りかえると、トンビが彼女お弁当のフライをかっさらったところだった。1羽が成功したからか、すぐに頭上に何羽ものトンビが輪を描いて集まってくる。……こ、こわっ! 七味唐辛子の持参は必須だわ!

お目当ての桜猿ダンゴ

左:お目当ての桜。曇天が残念でした。/
右:ダンゴになった猿の親子。小猿がちょー可愛くて。

花盛り1花盛り2花盛り2

披露山の花盛り

しばらく景色を堪能して、次の目的地、八景島シーパラへと向かう。前にシーパラに行ったのは何時だっただろうか……。できてすぐくらいだった気がするから、とにかく相当昔だ。食事も遅かったので着いたのは15時を回っていた。今にも振りだしそうな空模様に、ぞろぞろと帰ってゆく家族連れとすれ違う。「1つだけ乗り物乗ろうよ」と言っていたUが「あれがいい」と指差したのは、107mの高さから落下する“ブルーフォール”。ま、マジ? 待ち行列もなかったので、考える暇もなくシートに固定され、一気に107mへ。ぎゃー、こうゆうの久しぶりでビビるんですけどーってゆうか遊園地が久しぶりなんだけどーっ!

―――とぎゃあぎゃあ騒いでいるうちに、あっという間に終わってしまった。これで1,000円は高い気がするなあ(←終わった途端に態度がでかい)。シーパラで遊ぶつもりなら、乗り放題使う気で来たほうがいいのかも。しかし私たちの目的はこっちではない。アクアミュージアムなんである。というワケで、絶叫してすっきりした私たちは、いそいそと水族館へと移動した。

≪つづく≫

2007.4.11(Wed)

なんだろうなんだろう心がすさんでいるんだろうか。やわらかい心を無くしてしまったんだろうか。つか最初からなかったのかもそんなもの。加納朋子の『いちばん初めにあった海』を読んだんだけど、読んでる最中から(苦笑)としか呼べないような唇のヒクつきが。むずむずが。だってだってあまりに“キレイ”なんだものー。おばちゃんついていけないよ。

2007.4.9(Mon)

今さらな話題だけど、もう記憶もふやふやだけど、書いておきたい。3月20日から25日は珍しくTVに貼りついて、世界フィギュアを見ていました。見よう!と思っていたのに当日はすっかり忘れていて、たまたまチャンネルが合っていたのでTVをつけた瞬間に思い出したという、この体たらく。自分が信用できなくて、2日目からはビデオ録画にも頼りました。

TVをつけたときに映っていたのは中国のペアの演技で、「あれ〜? 中国のペアってこんなに細かったけ?」と思ってしまったんだけど、私の好きなペアはその後に出てきて、ちゃんと金メダルを獲得してくれた。最初に見た、結局銀メダルだったペアは男女ともに細すぎて、針金が愛を語っているのを見ているような気分になるので、あんま好きじゃないのだ。その点金メダルのペアは体形といい体格差といい実にいいバランスで、醸しだす雰囲気もよく、同じアジア人がここまでやってくれているんだから、日本人ペアも出てきてくれ〜と毎回思う(が、アイスダンスで唯一がんばってくれていた木戸ペアは、申し訳ないけどあまり好みじゃないのだよね……)。

男子シングルはと言うと、高橋大輔にまず謝らねばなりますまい。全日本のときから見直してはいたんだけど、今回は本当に安定してた。ホスト顔のナルシーなんて言って(……なかったっけ? 思ってただけ?)悪かったと反省しております。振付はやっぱりナルシーだと感じずにはいられないけど、でも『オペラ座の怪人』じゃ仕方ないよな。もうちょっと違った雰囲気の(例えば底抜けに明るいのとか)も見てみたいと思う。そうゆうのも滑れるなら、ファンになっちゃうかもしれない。

今回の大会を見てて、一番好きだったのはステファン・ランビール。ストレートラインステップのときの振りが細かすぎて、ただ手を振り回しているだけに見える選手が多い中、彼のはちゃんと振付になっている。金メダルのブライアン・ジュベールよりも、私は雰囲気作りの上手い彼の方が好きだ。SPの結果が残念だった織田信成のフリーも良かった。あの新しいプログラムは彼に合ってるし、演技もランビールに通じる丁寧さがある……気が、するんだよなあ。贔屓目かしら。

安藤美姫を応援するのははっきり贔屓目……というか判官贔屓な気持ちがあるせいだと、思う。とっても失礼な話だけど。いや彼女は好きなの。好きなのよ? でもたった3つ4つ下にキム・ヨナや浅田真央がいるのは、なんだかとっても不利なような気が、してしまうのよね〜。その応援している彼女が、今回は“女王”という嬉しい結果。特にショートのときの演技が素晴らしく表情豊かで、こんなに楽しそうに滑れる人なんだ〜と改めて好きになりました。

浅田真央は表現力の点でどんどん伸びてくれてて、嬉しい。彼女はちょっとした動きに品があると思う。すらりとした手足といい卵形の顔といい、伸びやかで見ていて楽しい。ショートで大きく出遅れたのにフリーできっちり結果を出せる勝負強さといい、これからますます“見せて”くれるんだろうなあ。

しかし表現力といえば、やっぱキム・ヨナでしょう。16歳であの演技力! ショートのスパイラルのときの目つきにはぞくぞくしました。フリーの『あげひばり』も悪くないんだけど、ショートのプログラムは本当に完成度が高く“見せる”演技になっていて、これは誰も敵わないんじゃないかと思った。フリーで2回も転倒してしまって銅だったのが本当に残念。初出場でいきなり優勝して欲しかったなあ。ま、彼女も若いし次回に期待か。

それからさぁ。中野友加里はもうちょっと点数伸びてもいいんでない?と毎回思う。5位って結果は立派なんだろうけど、特にショートの出来はもっと良かったんじゃない? ショートが終わって点数出たときはブーイングしたくなったくらいだ。素人目には分からないスケート技術が足りないんだろうか。私には足りないのは国際的な知名度だとしか、思えないのだけど。

とまれ、5日間楽しませてくれた選手たちには感謝でした。

2007.4.5(Thu)

先日、TVをつけたら植木等の追悼番組をやっていた。『日本一のホラ吹き男』。見るつもりもなかったのに、ナゼか(って面白かったからなんだけが)最後まで見てしまった。友達も同じ行動をしてたらしく「つい見ちゃったよ〜」と言っていたのが、ちょっと嬉しい。あの(時代の?)脳天気さが好きだなあ〜。

さて以下を書いたのはいつだったか……。本の読了が22日だから、その翌日くらいかしら。

*****

金井美恵子『目白雑録(ひびのあれこれ)』を読みつつぼんやり思う。私は記憶力がないのか頭の切り替えが下手なのか、こうゆう句点がなかなかでてこない文章を読んでいると、途中でワケがわからなくなってしまって脳みそが彷徨いだしてしまうのだ。文の終わりのころには文の頭を覚えていなくて、結局何を言われたんだか理解できなかったりする。

それでさっぱり分からなくて「つまらなかった」にしかならない文章と、「分かんなかったけど何だか面白かった」になる文章があるのが不思議なんだけど、金井さんのは後者だった。菅野彰さんのエッセイと同じように、話題が話題を呼びどんどん話がズレていくタイプの、でもお喋り上手な女のコの匂いがするからかもしれない。

(でもやっぱ分かりづらいのは分かりづらいよな)と思った次の瞬間はっと気付くと、自分の文章だって句点が少なくてだらだらと続き、しかも途中にカッコ書きが何度も入ったりするので、書いてる途中に何度か読み直さないと何を話していたんだか書いた本人も見失ってしまう悪文なのだった。ありゃ。

気付いても今さら直しようがないのだけど。つか、短い文に区切ってしまうと別モンになってしまうので直す気はないのだ困ったコトに。もっと困ったコトには私はお喋り上手でもないのだった。……くっそー。なんか、悔しいぞ。

2007.4.2(Mon)

……また、嘘をつきそびれてしまった……。

↓↓↓前月21日の日記↓↓↓

長い長い沈黙を破ってのいきなりの連絡に浮き立って、春分の日、21日の夜に、懐かしい顔ぶれに会いに出かけた。彼女たちとは15年以上前の一時期を一緒に過ごし、数年前に1度集まり……さてあれは何年前だったかと思い出すと、その集まりのコトをこの日記で書いた覚えがあり、「たしか5年くらい前」と話して帰ってきたのだが、日記を発掘してみると6年前で、なんかやけに気負った日記に恥ずかしくなってしまって。

……えーっと何の話だったっけ(と、読み返す)。そうそう、懐かしい顔ぶれと飲んできたって話だった。今回声がかかった理由は「○○が山から下りてきてるから」だったんだけど、そもそも彼女が山に入っているのも、なんで下りてきてるのかも知らない私は「山ってどの? なんで?」から話を始めなきゃいけないくらいで、それは集まったほかの面子についても同じで、もっぱら話は「今どうしてるの?」に終始したんだけど。

びっくりしたのは、集まった8人の職業の多様性だ。料理人がいて、主婦がいて、女優兼写真家がいて、スタントやってるコがいて、鍼灸師がいて、ピラティスのトレーナーがいて、舞踊家がいて。会社で事務職やってまーす、なんてのは私だけで、なんだか嬉しくなってしまう。それだけあっちこっちに枝分かれして歩いてる面子と、「あのときは楽しかった」と盛り上がれるのは、やっぱりいい時間を過ごしてきたなーと。

客観的には15年を超える年月が流れてはいるんだけど、主観的には「みんな変わらないね〜!」だ。あの頃とは確かに違うのに、あの頃と同じだと感じるのが、不思議で嬉しい。なんでだか新宿の駅で別れるときには「がんばろうね! 私もがんばる!」と言い合う酔っ払い集団状態になってしまったのも、たぶんあの時間を共有していたから。さあ次はいつ会えるかな〜。

また数年後に、なるんだろうか。

なってもきっと平気だね。

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