このところの山行はすっきり晴れたコトがなく(というか雨具大活躍!)、次回こそは青い空と稜線!と意気込んでいたのですけど、どうも週末が晴れません。やーっと天気予報が「晴れときどき曇り」になったのが、今日。でも遠出すると帰省ラッシュにどうしたってぶつかるよなー、というコトで、高い山は諦めて、行ってきました高尾山。暑い時間帯に登る気にはなれなかったので、同行の妹との待ち合わせは16時です。ビールと食料を保冷剤と一緒にザックに詰め込んで、家を出ます。
集合場所の高尾山口駅に着くと、なにやら賑やかなお囃子が聞こえてきました。どうやら氷川神社の例大祭とぶつかったようです。妹のザックにビールを移し、さあ出発! すぐ前を、がっつり山装備のカップルが歩いています。おお、あなた方もナイトハイクですか。どこまで行くのかな〜。私らは軽く山頂までなので、靴はスニーカーの軽装備です。清滝駅前広場まで行くと、お神輿がいました。お店を一軒一軒回って威勢良く掛け声を上げています。
お店を回るお神輿を横目にケーブルカー駅の前で写真を撮っていたら→えっこっちへ向かってきたよ?
慌てて道を空けました。ぶつかるぶつかる、下げて下げて!
さて今日は、陽射しを避けて6号路を登るコトにします。沢沿いは爽やかというより「湿度高〜い」って感じでしたが、やはり森の中は街中とは比べ物になりません。この時間から登る人はほとんどおらず、がんがん人が下山してきます。夏でもやっぱ、人は多いんですねえ。それにやっぱり、軽装の人がほとんどです。「気軽に登れる都内の裏山」はいいんだけど、でもサンダルやヒールはやめたほうがイイと思う……。晴れの今日でも岩は濡れているし、琵琶滝を過ぎればしっかり山道です。
お地蔵さまたちに見送られて、行ってきま〜す
16時を過ぎてる感じが全然しません
歩き始めは遊歩道みたいな道なんですけどね
琵琶滝から上の6号路を歩くのは初めてですが、道は変化があって面白い。頻繁に現れる自然観察の案内板がいい目安になりました。今の季節、花の姿が少ないのは寂しいですが、鳥は賑やかに鳴き交わしています。稲荷山コースへの分岐点を過ぎると道は小さな沢を歩く感じになり、それが終わると今度は階段が連続します。それまでお散歩気分で歩いてきたのに、階段で一気にぜいぜいはぁはぁ。やっぱ私、心肺機能が弱い気がする……。
左:ボケボケだけど、藪茗荷(ヤブミョウガ)でしょうか/右:一番咲いてた玉紫陽花(タマアジサイ)
沢沿いらしく、湿った道。雰囲気いいです
春に来たときは建設中だったトイレが見えれば、山頂まではすぐ。夕暮れの気配のする山頂にはまだ何組もの登山者がいましたが、週末昼間の賑わいと比べれば静かなものです。展望台からは丹沢と、うっすら富士山が見えていました。ビジターセンター脇のトイレに寄ってから、も少し先、もみじ台まで足を延ばしましょう。山頂から10分ほどで着くもみじ台は人気もなく、一軒だけあるお茶屋さんももう店じまいをしていて、ひっそりとしていました。
山頂からの景色。八王子市街かな?
丹沢の高い山には雲がかかっているようです
うっすら富士山
左:これもボケちゃった、屁糞蔓(ヘクソカズラ)。……もうちょいなんか、いい名前なかったのか/右:いつもは賑やかなお茶屋さん。丹沢を望めるベンチを借りて、宴の準備に入ります
しばらく前に買ったフライパン、やっとデビューです。野菜たっぷり(キャベツ、しし唐、エリンギ、ピーマン、オクラ、アスパラ)と和牛ミニステーキ、車海老を次々焼いて、それにもちろん、冷え冷えビール!
ゆっくり夕焼け色に染まっていく丹沢の山々を眺めながらBBQもどきの山メシを楽しみ、〆に焼きソバまで作って平らげました。うー食べ過ぎたー。でも下山も歩くので大丈夫。山頂まで戻ると、下界から花火や太鼓の音が聞こえていました。さっき見たお祭りかな? ここでもしばらく丹沢の景色を眺めていると、ぽつぽつと人がやってきます。6号路で会った登山者より更に軽装が多いのは気のせいか? ちゃんとライト持ってるよねー?
もみじ台から。いい色になってきましたが、なかなか暗くならないなー
これは山頂から。富士山がくっきり見えてきました
日没の時間は過ぎましたが、なかなか暗くならないのでとっとと下山するコトにします。帰りはほとんど舗装の1号路。薬王院の迂回路だけが心配でしたが、山道はほんのちょっとだけで、すぐに灯りのともる本堂に出ます。本堂からケーブルカー駅までは照明があるので、駅から薬王院までだったらぎりぎり、ライト無しでも歩けるかも。何やら前方が賑やかな……と思えば、それはもちろんビアマウント。1回くらいは行ってみたいですねー。
左:烏天狗さまもいい味だしてます/右:山頂駅からの圏央道
ケーブルカー山頂駅の近くから、見事な夜景が楽しめました。スカイツリーや東京タワーも小さく確認できたので、さあ下ろうかと下山路を見ると、道の先は暗く暗く……。そっか照明はケーブルカー駅までか。ライトを点けて進もうとすると、いきなり傍らから低い男性の声が響きました。ぎゃーっ! ……ええ「この先は照明がないから装備のない人は足を踏み入れるな」って案内が流れただけなんですけどね。怖いっちゅーの。ビアマウント周辺の賑やかさから、いきなり静かな暗闇の世界になりました。これは1人で歩くのは、ちょっと怖いかも。
それでも暗い中下山する人はいるようで、道では全然行き会わずとも、金剛台展望台には数人の先客がいました。ここでもしばらく夜景を楽しんで、後は黙々と下ります。途中、正体不明の小動物が道を横切ったのに悲鳴を上げた以外は、静かな夜の山でした。ちょっと期待していたムササビには、残念ながら会えず。下りるに従って気温も湿度も上がっていくのは、やはり高尾も山なんだなあ〜という感じ。最後にぽんと、明るい清滝駅前広場に飛び出しました。
広場から高尾山口駅までの道には「夜間。お静かに」の看板を持った人が点々と立っています。あ〜ビアマウントで飲んだノリで住宅街を歩いちゃう人がいるんだろうなあ〜。駅に着いたのは20時ちょい過ぎ。たった4時間でのんびり楽しめちゃうんだから、ほんとイイ山だよなあ。もうちょっとウチから近ければ最高なんだけど(←贅沢)。来年こそは、桜の時期の夕暮れ登山を実現させたいと思います。
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■清滝駅前広場(15:56)→高尾山599m(17:08)→もみじ台で宴会→高尾山(18:35)→滝駅前広場(19:57)
上:mizuno速乾長T+MILLET半袖シャツ。下:M.E.夏パンツ(膝上切り離し)。携行のみ:ピークシェルジャケット、M.E.夏パンツ切り離し部分、綿手袋、夏帽子。カメラ:Powershot S100
中田誠さんの『最新版 忘れてはいけない ダイビングセーフティブック』を読了。まぁ最新版っていっても、2008年に出た本です。この本は主にダイビング業界のダークサイドを書いた本なのですが、ちょっと物足りなかったなあ。例えば高額な器材の販売を書くなら、どのぐらいの額までは許容範囲なのかを明記して欲しい。量販店を使うかどうかは個人の判断だけど、せめて正規の値段でもこのぐらいで揃えられますってのは書いてもイイんじゃないかしら。何百万の器材ってのは、明らかにボッタクリなのだもの。
いい加減な講習とか、危ないガイドについてもです。理想的な講習についての章がありますけど、どうも具体的でない。「危険性についてしっかりと教わりました」じゃ、自分の受けた講習がそれと比べてどうだったのかって聞かれてもわかりません。もっと実際の事故事例をひいて、それを分析する形で問題点を挙げて欲しかった。事故事例というならば、冒頭に挙げられている事例も情報が足りなさすぎです。
木村さんの例では、当日の体調はどうだったのか。睡眠は足りていたのか。水分は取っていたのか。何本目の何分目で、何mで発症したのか。水温は低かったのか。海況はどうだったのか。波は、風は、流れは、うねりは? ストレスを感じるダイビングだったのか? 全て絶好調だったのに年齢と深度のせいだけで発症したのか。それとも色んな原因が積み重なっての結果なのか? 中田さん本人の事例でも、沈船にアンカーロープがかかっていたのにナゼ1人で浮上しなかったのかを、まず知りたい。
私も「危なかったな〜」の経験をいくつかしているけれども、弱小ショップにお世話になっている身としては、法律とかであまり規制をかけすぎるのもどうかと思う。ボッタクリの器材販売やいい加減な講習はもちろん無くさなくてはならないけれど、ゲストの実力や海況やガイドの力量によって、ガイドの内容や適当なゲストの人数って変わると思うし、あまりに安全サイドで規制を作ってしまっては、やってけなくなるショップ(誠実なのに)も少なくないんじゃないかしら。自然を相手にする以上、避けようのない事故もあると思うしね。
あと、批判や賞賛を書くのに「〜だそうです」「〜のようです」「〜と言われています」を連発するのは気になりました。自戒のためにもこの手の本はときどき読みたくなるので、改善希望です。
今日は曇り。朝風呂に入ってから部屋でご飯を食べているうちに、今日のお客さんがやってきました。新顔の男性2人組が、2組。shinoさんは潜らずに帰ってしまうので、今日のゲストは私ら含めて6人です。新しいお客さんが来るってだけで、ああ夏だなあ〜と実感しますね。しかも今日のお客さんは若い! このショップのゲストは、私を含めおじさんおばさん率が高いので新鮮です。1組なんかバリでCカード取ったばかりで、日本で潜るのは初めてですってよ奥さん!
さて今日のポイントは富戸。ちょっと前にガイドのTさんがクマノミの卵を撮っているのですが、それがもうハッチアウト寸前の卵なのです! 写真を見て「私も見たい〜」と騒いだ私のリクエストで、卵のある富戸に行くコトに決まりました。車に器材と人間を詰め込んで富戸に行くと、最近見たコトがないほどの混雑っぷり。そう言えば世間では、今週末からお盆休みに入る人も多いんだろうなあ。ダイバーだけでなく、海水浴客の姿も見えます。着替えているうちにぽつぽつ雨が降ってきましたが、今から海に入るんだから大丈夫。
Cカードを取ったばかりの2人はSさんに連れられて潜るので、残り4人はTさんにガイドしてもらいます。海に入ってみると―――あら?あらあら?けっこうイイではないですか。澄んでいる、とは言えませんが10mくらいは見えていそうです。潜降に手間取る人もいましたが、潜ってしまえばあとはもう慣れたもの。まずは砂地へ下りてカミソリウオを教えてもらいます。う〜む、海面は凪いでいたけど中はうねりがあって、撮りづらいなあ。
その後、砂地をながします。やっぱ砂地は地味だなあ〜と思いながら、それでもお馴染みの顔のハゼとか観察するのは楽しい。水深を下げるとひんやりした水の層に入ります。それなのに透明度は浅いほうより悪い……。こりゃダメだ、というワケでもないでしょうが、早々に浅瀬に戻ります。ソラスズメダイやミツボシクロスズメダイが乱舞する、ソフトコーラルの原を横切り、Tさんがクマノミのカップルの前で、岩を指差してくれます。……あっ卵!?(←自分でリクエストしておきながら)。
近づいてよくよく見てみると、卵です! 卵の中には目がはっきりと見えていました。けどTさんが数日前に撮った写真では、岩に隙間無く卵が産みつけられている感じだったのに、今は卵の数がだいぶ少なくなってしまっているような…? もうハッチアウトしてしまったのでしょうか。とにかく写真だ!とカメラを近づけると、卵を守りたい親たちがアタックしてきます。偉いなあ〜と思いつつ、ごめん食べないからちょっとだけ撮らせて!とカメラを割り込ませ、数枚の写真を撮りました。でもウネリのせいで落ち着かず、ちょっとピンボケ……orz。
2本目のセッティングを済ませてから、お昼休憩に入ります。お昼を食べているときは雨が上がっていたのに、「温泉丸」に入った途端にざーっと強い雨が降り始めました。タイミングいいなあ。温泉入っているから寒くないし、雨も気にならない。水着専用のほうに入ったので、こんなに混んでいる富戸でもしばらく貸切を楽しめました。体がしっかり温まったところで(もともとそんなに冷えてはなかったけど)ウェットを着込み、さあ2本目へ。
2本目はアオリイカの産卵を見にでかけます。産卵もそろそろ終わりだろうなって季節だし、これだけ混んでいると出てこないかもな〜と覚悟はしていましたが、案の定です。産卵床まで連れて行ってもらいましたが、しばらく待ってもアオリイカが現れる様子はありません。その代わり現れたのが、ムレハタタテダイ。よく見かけるよりも一回り小さいサイズで可愛い〜。そこから離れてちょっとすると、今度は超ミニサイズのアオサハギを自力発見します。たぶん、5mmもないサイズ。うひょーと喜んでカメラを向けましたが、これもピントは合わせられませんでした……orz。
「水深7〜8mのところにウミテングがいるけど、小さいので見つけられるか分からない」と聞いていたので、そのくらいの深さでTさんがきょろきょろし始めたときにはすぐピンときました。よし、私が先に見つけちゃる〜と意気込んで探し始めたものの、さすがはプロ。ほどなくTさんが手招きをして、ウミテングを教えてくれます。おおっ、これまた小さい! Uと2人で興奮しちゃって、写真を撮りまくってしまいました。カメラをもたないお2人には申し訳なかったけど、でもこれも安全停止になるかなあ?
水深5mのところで今度はホントの安全停止をします。じっとしてると暇なので付近をウロついてみるも、何も見つけられず……。でもすぐ近くのエキジットロープを目がけて、続々とダイバーがやってくるのは見えました。ホント、こんな混んだ海は久しぶりだわ。切れ間を見つけてTさんが「浮上」の合図を出してきます。合点。でもSlow表示を出さないようにゆっくり移動していたら、先頭のTさんたちの間に割り込まれてしまいました。おいおいマナー違反だよ、と思ったけど、焦らせられるよりはマシかな。
片づけをしてショップに戻り、ログ付けをします。私らは時間をかけてゆっくりログを付けたいのですが、他の人たちはそうでもなさそうだったので、今日はさくっと。久しぶりに違うショップに行こうかと思っているので、器材はUの車に積み込んで持って帰ります。帰り、熱海に着くはるか前から渋滞をしていたのでビビりましたが、熱海直前で渋滞解消。その後も順調に流れました。あれ、何だったのー? 最後はUんちの最寄駅にYを呼び出し、飲んで帰りました(もちろん車を置いてから)。
新顔の中から、数人でも常連さんになってくれるとイイな。
いろいろあって、最近ちっとも仕事に意欲がわきません。ですので仕事を1時間早退し(おい!)、家に帰って着替えてすぐに飛び出し、行ってきましたいつもの伊豆へ。そう、今日は按針祭の花火があるのです。1時間早退でも開始ぎりぎりの到着になってしまう予定でしたけど、着替えを急ぎ駅まで走った甲斐あって、開始30分前には最寄駅に到着するコトができました。花火大会で混むので送迎できない、とのコトで、ショップまでは歩きます。途中のコンビニで夜ご飯と朝ご飯を買って、そうそうビールも忘れずに。
ショップに着くと、Uと、顔見知りのshinoさんがいました。Uは自由業で、shinoさんは夏休み中なのかな? さすがに花火大会のために仕事を早退する人は少ないようです。ちょっとすると、対岸から花火が上がり始めました。ビールと晩ご飯を持って外に出、用意してくれていたデッキチェアに落ち着きます。対岸だから真下で見るのと比べると迫力には欠けるけど、人ごみにもまれずのんびり寛げるこの贅沢さよ! 浜の端から端まで使って打ち上げられる花火の全体がわかるし、湾の水面に映る花火もまたいいものです。
打ち上げ場所の近くには、クルーズ船も泊まっていました。1時間たっぷり花火を楽しんで、最後の最後に特大の花火が打ち上げられます。クルーズ船の上に光の筋を残しつつ、打ち上げられる花火……。「『タイタニック』で救援信号打ち上げるシーンにそっくり!」。後で調べてみると、横浜から出港して花火を見学し、徳島(阿波おどり)→釜山とクルーズを楽しんで横浜に戻ってくる、『飛鳥II』という船でした。出発すぐなのに縁起でもないコト呟いてすみません。
左:クルーズ船/右:賑やかに始まりました
途中からクルーズ船も灯りを落としました
た〜まや〜
花火のあともしばらく、ログ付けルームでだらだらお喋り。その日潜っていたshinoさんによると透明度は最悪で、ちょっと離れるとガイドも見えなくなるとか。明日は天気も雨予報だしなあ……ま、マクロの世界を楽しむしかないわね。23時になったところで明日もあるからとお開きにし、温泉に入ってから部屋でまたお喋り。伊豆に着いたときは大きかった波音が、少しずつ静かになってきている気がします。01時頃に、お休みなさ〜い。