2012.7.29(Sun)

この週末は田舎帰り。いつものように祖母宅に泊まって、土曜の早朝に出発。交通量は多いながらも詰まるコトはなく、途中で朝食をとってスーパーの開く時間に麓の街に到着。買い物を済ませて山道をうねうね上っていくと、チーの車とすれ違います。土曜から沖縄に旅行だと聞いていたので今回は会えないかと思っていたけど、顔を見られて良かった! 家に着くと、ちょうど村の住民が郵便物を持ってきてくれたところでした。もう田畑はできないからと、土地改良事業からの脱退のコトなどを話します。

敷地内を見て回ったり布団を干したり家を軽く掃除したりしてから早めの昼食をとり、蚊帳をひっぱりだして昼寝に入ります。最近寝不足続きだったし、今日も早起きだったからいいよね、アラームかけないで……と目をつぶり、次に目を開けたら16時近くになっていました。ぎゃっ! ヤバいヤバい、今日はたまたま同じ週末に家の様子を見に来ているT秋ちゃんに会いに行くつもりだったのに。と慌てて車に乗ってT秋ちゃんの家に向かいます。途中の道は荒れていて、悲しくなる。あんなにお客さんの多いT秋ちゃんちだったのに。

しかしT秋ちゃんちはガランとしていて、無人。あれ? まだ着いてない? 仕方なく引き返すと、区長さんとばったり。秋から始まる村の除染とか、ウチの水の検査についてとか、区長さんの田んぼに育っている稲について、話します。どうもなー、うちの市は後手後手に回ってるよなー。除染についても中途半端で、全く期待できません。ウチに帰ってしばらくすると、どどーんっと腹に響く雷の音とともに、叩きつけるような雨が降ってきました。ああ、山の夏だなあ。

今回はチーたちだけじゃなくボーも留守なので、山の中で1人で寂しいかと思っていたけど、田舎の家はやっぱり落ち着きます。外から聞こえてくる虫の鳴声を聞きつつ、夜中の地震にもめげず、夕方まで寝ていたにもかかわらず、夜はぐっすり。翌日曜は明け方まで雨が残っていましたが、起きだす頃には青空が見え始めました。また布団を干して、朝食後、再度T秋ちゃんちへ。メールのやり取りはしていたものの、実際に逢うのは久しぶり(1年ぶりか!)だったので、ずいぶん長居しちゃいました。

T秋ちゃんちは家でやっていた商売のため、1千万近くをかけた自宅の改修と合宿所の建築を、2010年の夏に終えたばかり。それを翌春の震災で(つか原発の影響で)捨てざるを得ない羽目になり、まだしばらくは流浪の生活を続けつつ、次の居住地を探すそうです。「この家も少しずつ片づけなきゃ……」とため息をついていました。田舎の家の周囲では、父母が仲良くつきあっていた人たちが徐々に移住計画を進めていて(すでに実行した人も多い)、寂しい限りです。でも、止めるワケにはいかないもんね……。

帰ってからは、雑草が茂り放題だった母の畑を、草刈り鎌片手にざっくざっくと切り開いていきます。5月に蒔いたコスモスは1/3くらいが生き残っていて、花を咲かせ始めていました。妹の蒔いた松葉牡丹は全滅かも。こないだは雨降りで、コスモスの辺りしか草むしりできなかったからなあ〜。やっぱ園芸種は野生の勢いにはかないません。来年は、もともとは雑草のハーブでも植えてみようかしら。14時過ぎに外仕事を終え、片づけをして家を出たのは15時半くらい。

田舎の畑

え〜……一応……草刈り後です。秋桜、わかります?

田舎の花田舎の花

左:ちゃんと咲いてるんですよ/右:これは何? 蜘蛛がくっついてます

現在麓の町に避難中で、週末ときどき通ってくるY子おばの家を通りかかると、畑にY子おばの姿があったので、ここでもちょっと立ち話。夏で山の上のほうが涼しいからか、畑の仕事があるからか、今回は村の人とよく会うなあ(比較的)。青々とした稲の匂いは大好きだけど、区長さんの言うとおり、基準値を超えないか心配です。畑のは売り物じゃないけど、ものによって基準値内だったり超えたりしてるみたい。「野菜持って帰って―――もらうワケにはいかないなあ」と、Y子おばが寂しそうに呟いた。

帰り道も渋滞はなくすこぶる順調。途中で夕食をとり、20時過ぎに祖母宅に着きます。ボーとチーがいなければ、私も田舎の家を維持するのは難しいだろうなあ、とつくづく思う。でもできる限りは、ガンバるつもり。

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