2010.6.23(Wed)

青山劇場でKと、マシュー・ボーンの『白鳥の湖』を観てきました。3月に続き今年2度目のバレエ鑑賞ですが、今回は古典ではなく、『白鳥の湖』を新解釈で演出した現代バレエです。かなり話題になった作品ではありますが、ロンドンでの初演は1995年で15年も前だし、来日も2003年・2005年に次いで3回目。前売開始からしばらく経ってからチケットを買ったというのに、前から4列目中央という、かなりいい席を確保できてしまいました。やった!

この公演で私が事前に知っていたのは、「新解釈である」、「演出が面白い」、「王子がマザコン」、「白鳥が男」くらいでした。あ、白鳥が男と言ってもトロカデロ・デ・モンテカルロみたいじゃなく、真面目なものだってコトも。今回の場合は、あまりアンテナ張ってないのが良かったですね〜。冒頭だけちょっと長く感じてしまったのですが、その後は人物関係も呑みこめて面白く、休憩後の後半は怒涛の展開に固唾を飲んで見入ってしまいました。へえ〜!

幕間にKと「なんで?」と言い合ってしまったのは、王子が途中で変わったコト。キャスト表を見て、最初に出てきたのは幼少時の王子なのか!と納得したのですが、見えないよ! だって幼少時の王子(フィル・ジャック・ガードナー)のほうが青年となった王子(ドミニク・ノース)よりも筋肉質なんだもん! 当初予定してたダンサーが怪我のために出られなくなったみたいだから、そのせいなのかしら? あと、ガールフレンド(ケリー・ビギン)が執事から手切れ金をもらっておきながら、何で後半のパーティーに来たのかも、よく分からなかった。

しかし最大の謎といえば、白鳥の群を率いるザ・スワン(リチャード・ウィンザー)はいったい何なのか、です。まぁ普通に考えれば、自由とか力強さとかの象徴であり、王子にとってはなり得ない自分でもあるのでしょう。―――けど、それにしちゃ王子とザ・スワンのパ・ド・ドゥ(同性だけど、これはデュエットではないでしょう)が濃厚すぎます。王子、王子っ、相手は男だ! じゃなくて鳥だ! かまってくれる相手なら誰でもいいのか君は!

……こんな見方をしてしまうのは私の脳が腐っているからかと心配していたら、Kも同じコトを言っていました。後からググったら、マシュー・ボーンのコトを「ゲイテイストにあふれた演出で有名」と書いてるサイトもあったし。ね?(←って何が)

白鳥の群が出てくる公園のシーンまでは、観客を楽しませる要素も盛りだくさんです。バレエ見物時のガールフレンドの行儀の悪さも、劇中劇のバレエも、散歩中の犬も! ガールフレンドはちょっとダンスが苦手みたいでしたね。皆でいっせいに踊ると、足が上がりきっていなかったり微妙に遅れたりするのが目立ちます。女性陣の中では、やはり女王(ニーナ・ゴールドマン)が一番キレイでした。いや〜でも、セクシーな美女がたくさん見られるって意味でも、いい舞台だったなあ。

白鳥の群舞はさすがです。なんせ前から4列目だったので、背中の筋肉の動きも、回転のたびに飛び散る汗もよく見えました。男性の群舞ってのは例がないワケじゃないでしょうけど(『ボレロ』とか)、私は見たの初めてだったんじゃないかなあ〜。迫力でした。Kが後から「『とりぱん』で「白鳥って実は凶暴」ってあったけど、あんな感じだったよねー」と言っていましたが、同感。怖いくらいキレイで、力強い白鳥たちでした。その中心で踊るザ・スワンの存在感は言わずもがなです。ちょっと線の細い印象の王子と並んで踊ると、その強さが際立ちました。

ラストを知らなかったのも、良かったな。最後のシーンを、「そのうち王子が立ち上がって白鳥を守って、新たな自分を手に入れるって話なのかな」と呑気に構えて見ていたら、ええっ王子、最後までヤラれっぱなしなの? うわ、こうゆう話なんだー。このシーンの白鳥は美しさより凶暴さを前面に押し出していて、次々と白鳥が登場するシーンとか、怖かったです。でも、それでもやっぱりキレイなんだよなあ〜。

ところで終演後の私たちの口にあがったキャラは、執事(スティーヴ・カーカム)でした。「後半も活躍したね〜」「つか、前半とキャラが違くない? セバスチャン踊るんだ!ってビックリした〜」「私も! それに女王がいないと、セバスチャン態度でかいよねー」「足組んで煙草だもんねー」と、実は謎の人だったセバスチャン(←いつの間にかこの名称で話が進んでました)について、嬉々として語ってしまったのでした。

3回目の来日というコトは、オリジナル・キャストに比べると多少質が落ちているのかもしれません。ネットでも「群舞は前回のほうが揃っていた」という感想を目にしました。私も(ここでぴったり揃えばカッコいいのに〜!)って何度か思いました。王子も変更があったみたいだったし。でも、それでも、私には面白かった! 観に行ってよかったです。空席が目立ってましたけど、もったいないよ〜。未見の人は、ぜひぜひ。

2010.6.21(Mon)

ささいなコトに苛立って、相手の状況もわきまえず批判がましくなってしまう自分が嫌で嫌で仕方ない。もっと強くなりたい。強く強く。強くなれれば、きっともう少しは、優しい人間になれる筈。

2010.6.16(Wed)

定時ちょうどに会社を飛び出し、病院にちらっと顔を見せて、行ってきましたpatagoniaのゲートシティ大崎ストア。去年に続き、ホーボーさんのトークイベント『サスライのススメ3』に参加するためです。近ごろちっともサスラっていないけど、だからこそ聞きに行きたくなってしまう。去年と同じく、UとYがつきあってくれました。最初についた私が店内をぷらぷらしていると、Y登場。Uはちょっと遅くなるそうだったので、2人でピザとパスタを食べます。ワインも軽く一杯ずつ。う〜ん、デジャヴ。

食事が終わって店に戻りUとも合流。通常の営業時間外ですが、店内には人が溢れています。後で店の人が、定員80名のところを110人まで増やした、と言っていました。予約が殺到したらしいです。私らもあと1人一緒に来たかったのに、満席で断られてしまったくらいでした(でも結局ドタキャンもあったらしく、数席は空きがありましたけどねー)。

20時半の予定をちょっとオーバーして開始されたイベントは、やはり面白く、惹かれるものでした。ただちょっと残念だったのは、メインの話題が去年と同じ『世界最南端のトレイル』だったコト。何度見てもキレイな写真はキレイなんですけど、ホーボーさんはたくさんの旅をしてらっしゃるんだから、いろんな経験を聞いてみたかった。ちょっと前にブログに書いてらしたカヤックの旅なんかも、すごく面白そうなのに。それからサバニの話とかも。

スライドの後はホーボーさんの道具や装備の話があり、それから質問タイム。複数回来ている人も多かったせいか、去年のイベントよりみんな積極的で楽しかったです。1時間半足らずでイベントは終わり、その後はホーボーさんの新書の即売会&サイン会。道具オタクのUが本を買いましたが、サインはあまりに長い列ができていたので諦めました。相当遅くまでやっていたみたいです。交通事故にあったばかりで痛め止めまで使っているのに、すごいなホーボーさん。(早急な回復をお祈りします)。

店を出たのは22時半。軽くお茶して23時半に解散しました。

2010.6.14(Mon)

仕事はちっとも忙しくないのですが、つかヤバいくらい暇なのですが、会社とは全然関係ない原因で遊びに行きづらい今日この頃。事態がちょっとでも落ち着いている隙を狙わないと、家と会社と病院だけを行き来する日々になってしまいそうです。そんな折、珍しくUからお誘いがありました。その日なら、大丈夫そう! 即行でOKの返事を返し、有給をとって行ってきました伊豆の海。

が……予約を入れた14日は、関東・東海の入梅日だったのです。しかし2週間前に予約を入れているし、せっかく予定を合わせたし、雨くらいじゃキャンセルする気にはなれません。車窓からどしゃ降りの空を恨めしく眺めれば「どうせ梅雨入り遅れてたんだから、あと1日くらい待っててくれてもイイじゃない」とボヤキの一つも出てくるってもんです。平日で通勤客が多かったため、Uと合流できたのはもう熱海に着く頃。ショップ最寄の駅には、Sさんがお迎えに来てくれていました。雨はちょっと弱くなってます。

今日のゲストは私ら2人だけ。ガイドのTさんもお休みです。さ〜てどこに行こうかと相談するも、風が入って変に渦巻いているショップ前の海を見て、東側はあっさり諦めて西に行くコトにします。「山を越えたら晴れてたりしないかな〜」と願ってみますが、そう上手くはいかないでしょうね。全国的な入梅日だし。今日は井田でいつも利用しているサービスがお休みだそうなので、タンクは木瓜で借りる手配を、Sさんがつけてくれました。

井田までは1時間半くらいかかるのですが、お喋りに夢中になっている間に、気がつけば雨が上がっていました。見えてきた海もベタ凪。「やった〜、西に来た甲斐があったね!」。木瓜(何とか荘、と名前が変わっていました。最近は食堂だけでなくサービスも始めたそうだから、そのせい?)の空きスペースに車を入れ、オーナーさんにご挨拶をすると「今日の海はいいよ〜、青い」と、こちらまで嬉しくなる笑顔で教えてくれました。「その代わり水温が下がっちゃったけど、ドライなら問題なし!」だそうです。

オーナーさん(仮に木瓜さんとしましょう)は今日はO.W.の講習が入っているそうで、ドライを着ていました。「上がったらすぐ作っておくから」と言われ、先にお昼の注文をしておきます。―――て、講習の合間に料理をしてくれるってコト? うひゃあ、大変だなあ(←と言いつつ美味しいお昼はしっかり期待しております)。私らはのんびりとセッティングを済ませ、海に入りました。うわあ、曇りだというのに海が青いっ。水もかなり温かく感じます。

ふとUを見ると、ドライの給気ホースがぶらぶらとしていました。ありゃ。Sさんんに「ホースが外れてる」と知らせ、私はUの足元にいたヒラメを観察。だって手伝えるコト、無いんだもーん。ホースの付け忘れはよくある失敗で、私も前に2回くらいやらかしてます。その失敗談を聞いていたおかげで、Uは「水中でも付けられる」と落ち着いていられたそうな。失敗した甲斐があるってモンです。さて事態が収まったトコロで、斜めに落ち込んでいく海底に向けて、ゆっくり深度を下げていきます。

深場に行くに従って、透明度はぐんぐんよくなっていきました。うわ〜、晴れてたらコレ、30mくらい見えるんじゃない? 今日の天気でも20m以上はあります。前回も春にしては破格の好条件だったのに、それ以上です。クロホシイシモチの群までキラキラして見えました。ソラスズメダイもキレイ! アオやシロやサラサなど珍しくはありませんが、ウミウシもやたら目につきます。

なんとなく秋の海みたいだなあ〜と思っていると、なんと久しぶりのガラスハゼまで現れました。い、異常気象?(ダイバーにとってはありがたいですが……)。あ、でも別にガラスハゼは秋の魚ってワケじゃないですよね。秋に見かけるコトが多いような気がするだけで。だいたい今日の目玉のミジンベニハゼも、私にとっては秋のイメージです。これはただ単に、最初に見たのが秋だったから、でしょう。深場に沈んだコンクリートの四角い塊(通称:トウフ)の近くに、ミジンベニハゼの住み家の空き缶がありました。

が、しかし。このミジンちゃんはかなり恥ずかしがりやです。一度引っ込めてしまったので、再度出てくるまでに待たされました。深場なので長居もできず、ちょっと遠めから証拠写真を撮ったくらいで引き上げです。しかしこれだけ水がいいと、水中で浮いているだけでも十分楽しい。キンギョハナダイの色もより鮮やかに見えます。新デジカメに慣れようと、クツワハゼやソラスズメダイ相手に練習をさせてもらいました。上がり際には、クロブチニザとニセカンランハギの幼魚が戯れています。これもまた秋っぽい♪

「すっごいキレイだったね!」と興奮してサービスに引き上げると、木瓜さんが「ゴメンね、透明度落ちちゃってたね」と両手を合わせてきます。へ? キレイでしたよ十分、と返すと、「いや朝はもっとキレイだったんだよ、海に入って、しまった嘘言っちゃったなあ〜と思ってたんだ」と言うではありませんか。なんて贅沢な。朝の東伊豆を見せてあげたいです。それからしたら、全然オッケー。問題なし。

朝は雨で寒いくらいだったのに、いつしか気温も高くなっていました。お昼ができるまでの間、外のベンチでお喋りしていましたけど、風もあるのにちっとも寒くない。陽射しまであって、必要ないと思っていた日焼け止めを塗りました。やっぱ伊豆は、来てみなくちゃわからないなあ。しばらくすると食堂から「お昼できたよ〜」の声がかかり、室内に移動します。外だと食事に砂が入っちゃいそうな風でしたからね。私とSさんは茄子カレー、Uはラーメン。カレーはボリュームたっぷりで、2本目が苦しいほどでした。

2本目はトウフの先まで行くコトにします。潜降して今度は岸沿いに浅瀬を行き、トウフも近くなった辺りで徐々に深度を下げて、ミジンちゃんに再挑戦です。水に入ったときは「あれ? ちょっと濁っちゃったかな?」って感じでしたが、深場に行くと1本目以上によく見えました。ただし、水温の差も1本目以上にくっきりです。途中でサーモクラインをはっきりと感じました。下が16度、上が18度くらいだったかな? あら意外に冷たい。

が、2本目も証拠写真止まりでした。恥ずかしがりやさんに寄るのは難しいなあ〜。その後、もうちょっと先まで深場を偵察して、また浅瀬を戻ります。そんなに珍しい魚はいなかったけれど、いつもの伊豆の魚だってけっこうキレイなんですよねえ。透明度さえ良ければ。先週潜りに来たゲストが「サイパンよりいい」と言っていたらしいです(彼らの行ったときのサイパン、今イチだったんでしょうけど)。うん、私も最初の伊豆が最高だったから、その後どんな海を見ても続けて来られたんだと思う。

2本目の最後には、石の間で目をきょろっとさせたムスメウシノシタを自力発見しました。砂地と同化していて、目が動かなかったら分からなかったぞ。最後の最後まで浅瀬を満喫して、水が腰くらいの深さになったトコロで立ち上がります。ところでこの日、井田は超引き潮でした。岩がゴロゴロする浜を、いつもの倍は歩かなくちゃいけない感じで、しかもいつもは海に隠れている岩は苔だらけでよく滑り、Uも私もけっこう苦労しました。ヨロヨロと海に入り、よれよれで出てくる。途中は無重力なのにねえ〜。

器材を洗い、着替えを済ませ、木瓜さんに挨拶をして東のショップに戻ります。途中の峠は雨でしたが、東もどうやら夕方になって雨が上がったようでした。ふふふ。西に行ってきたので、何となく優越感です。風は治まったものの、まだうねりの残る海を眺めつつログ付けをし、そのまま帰路につきました。途中で案の定おなかが空いてしまったけど、あんまり遅くなりたくなかったからね。これからも隙を見て遊ぶぞー!と決意させてくれる1日でした。

……いや、隙を狙わなくて済むような日々が早く訪れては欲しいんですけどね。

2010.6.13(Sun)

久しぶりに家に帰ってきた母とまったり過ごした日曜日。午後には祖母がやってきたので、バトンタッチして私は病院に。それから、たま〜の贅沢のエステに行ってきました。この凝り固まった体を解きほぐしてプリーズ!(贅沢というより駆け込み寺?)

ばりっばりに、凝ってました。肩こりは私の慢性病のようなもので覚悟もしていたのですが、それより膝下と肘先の末端部分がヤバい! リンパの流れが滞っているってコトでしょうか。痛いけど、すんごく気持ちが良かったです。施術の最中は眠りに落ちそうなのを必死でガマンしていたのですが(もったいないから)、1時間揉んでもらって着替えていると、あれ? なんだか頭がすっきりしている。顔だって心なしか、目がぱっちり開いているような気がします。うわ〜、ビックリだ。

6月は誕生月なので、馴染みのエステティシャンさんは花束まで用意していてくれました。うわ、これにもビックリ! 嬉しくて、気持ちも体も軽くなって、ほくほくと家に帰りました。贅沢だけど、ときどきはこんな時間があってもイイですよね?

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