2009.3.30(Mon)

『世界フィギュアスケート選手権2009』のエキシビションを見ております。やっぱエキシビションはええのお〜。選手も肩の力を抜いて楽しめるのでしょうが、見ているほうも気が楽です。今回の大会は、平日の放映の時間が早かったり土日は出かけていたりで、エキシビション以外は全部録画しました。―――した、つもりでした。ショック……! 男子のプログラム、全部取り損ねてました! なんだか妙に微妙な時間設定なんだもの。毎日同じ時間に始まってくれよぅ。

ざっと感想を。まず、観客の熱狂ぶり、歓声がスゴかったです。会場がアメリカだからかな? アメリカでのフィギュア人気は凄まじいらしいですね。日本にもファンは多いけど、選手層を見てもやっぱりレベルが違うな、という感じ。そのせいか、シーズナルベスト連発だった気がします。点がちょっと甘かったような……。点数に納得いかないと言えば、カナダのジョアニー・ロシェット。この人の点がどうしてあんなにいいのか、分かりません。スピードが見劣りするし、浅田真央よりよっぽどミスをしていたよね?

結果を先に聞いていたので、真央ちゃんはどんな大きなミスをしたのかと思えば、ジャンプを一つコケただけ。後はけっこう良かったと思うのに、あの点の伸びなさも分からないなあ。あ、でもキム・ヨナや安藤美姫は良かったです。特に安藤美姫が表彰台にあがってくれたのは嬉しかった〜。キム・ヨナは真央ちゃんと同じで表彰台の常連ですが、安藤美姫がダメなときって見ていて本当にツライんだもの。あと、ロシアのアリーナ・レオノワが元気ではじけててすごく良かった。あの笑顔にはつられてしまうわ。

あとあと。やっと日本のアイスダンス選手(日本のって感じはしないですけどね)が出てきたおかげか、ずいぶん久しぶりに競技をまともに見た気がするんですが―――アイスダンスって、こんなに面白いものでしたっけ? あんなに物語性のあるものでしたっけ? 美男美女が多くてホントにホントに見応えあって嬉しいよー。ヴァーチュー/モイア組は年齢からは考えられないくらい長く組んでて息ぴったりだし、演技が大胆で面白い。ベルビン/アゴスト組は何着てもよく似合って雰囲気を醸し出すのが上手。これで決まりでしょ、と思ったら出てきたドムニナ/シャバリン組。あの、彼の足に彼女が片足で乗るリフトにはぞくぞくっとしました。

すごいすごいすごいーー!の連続で、大業がないだけに安心して見ていられて、エキシビションと並んで楽しませていただきました。願わくばリード兄弟には末永くガンバって欲しいです。日本の選手がいないと放映時間をちっとも取ってくれないんだもの。そりゃ日本の選手は応援しますが、他の国のいい選手だけのプログラムだって、ファンは喜んで見ますわよ?(てコトはやっぱりファン層が薄いんだな〜>フィギュア)。

2009.3.29(Sun)

当初は28日の土曜日に予定していたダイビングを、滅多に行かないポイントへ行く企画があると知って急遽変更。日曜日に潜ってきました。土曜日潜らないなら呑めるや〜と、金曜日は会社の送別会に出席。なんと5時間以上の長丁場の飲み会で、千鳥足になりながら帰宅します。なんとか起き出した土曜日は家の用事モロモロを最低限済ませ、夜になってから伊豆入り。いつものショップで先に到着していたYと合流し、翌日のダイビングに備えました。いつもより早く出発するための前泊です。

行く先は、南伊豆の中木です。行ったコトがないので調べてみると、どうやら西風に弱いらしい……。天気を見ると、行く前の週日は連日8mとか9mとかの西風が吹いていました。もちろんダイビングポイントはクローズ続きで、土曜日にはショップから「西風が止まなければツアー中止」とメールが届きました。ボートで荒れてるってのはもちろんイヤだけど、でもせっかく泊まりで行くのだからいつもは行けない遠いポイントに行ってみたいな〜。

そう不安を抱えて伊豆入りした土曜日(←せっかく空けた日曜なので、中木が中止になっても他のポイントに連れていってもらうつもりでした)。開口一番「行けそうですか」と聞いてしまいます。大丈夫そう、との答えをもらい、翌日曜日はいつもより1時間以上早くショップを出て南へ向かいました。それでもまだ、途中でクローズの電話が入らないかびくびくしてしまいます。おっとこの日のゲストは私たちのほかに、無口な男性2人組。一緒に潜るのは3回目くらいかな?

ショップから中木までは2時間くらい、かかります。ずーっと海岸沿いに走っていくので、プチ観光気分でいつもは見ない海岸を楽しめました(途中で居眠りもしましたけど……)。最南端の下田を回ると、いつかは行きたい神子元へのボートが並ぶ河口があり、辺りの風景が変わり、景勝ポイントのあいあい岬。ここでトイレ休憩をして再出発するとすぐに、今日お世話になる中木マリンセンターに到着します。Sさんたちもここに来たのは5年ぶりだそうです。

さて不安だった海はどうだったかというと、この日のマリンセンターの海況速報には「昨日までのウネリが嘘のように消え、最高のダイビング日和となりました♪」 とあります。ベタ凪でした。天気は雲の多い晴れ。気温は上がらなくても、太陽が照っているだけでありがたいです。水温が12度13度という底の数値で、上がってからボートで寒風に吹きさらされてガタガタ震えるようなダイビングを覚悟していましたから……。

センターに着いてからボートの出発までは1時間近くありましたので、ゆっくり準備ができました。ゆっくりし過ぎて他の方がボートに乗り込んでいるのに、まだ私らのグループだけもたもたしていたくらい。ダメじゃん! あ、でも言い訳させていただけるなら、出発予定時間より前にはちゃんと準備を済ませたんですよ! 他の2グループ(どちらも2人組)が常連さんらしく、慣れていてとっても早かったんです!……お待たせして、ゴメンなさい、でした。

港を出たボートはハヤマというポイントで別グループの2人を降ろしてから(ダイブマスターコースをやってるっぽかった)、私たち4人を含む6人を塔島というポイントに連れて行ってくれました。常連さんっぽい2人組はさっさと海に入ってしまったので、私たちも遅れないようにガンバります。水の中での行動は別でも、エントリー時間はズレないほうがイイですもんね。しかし久しぶりなので、バックロールで海に倒れ込みかけてから(…あれ? どこ押さえるんだっけ…?)と思う始末でした。

海が静かだったおかげでトラブりもせず、潜降ポイントのブイに全員が集合してから、潜降。事前のポイント情報から透明度2〜3mも覚悟していましたが、思っていたよりずっとイイです。5〜7mってところかな(最悪の想像をしておくと、悪い状況も許容できるものですね!)。がぽこぽことあって、透明度があればさぞかし地形が面白かろう、という雰囲気が伺えます。……あくまで伺えるだけ、なのが悲しいトコロですが。運が良ければ、カメやトビエイも見られるポイントだそうです。

しかしこの日の水温は低かった〜。顔が痛いくらいですし、指先も徐々にかじかんできます。1本目は一緒に潜った無口コンビの1人のが少なくなってしまったので、ちょっと短めのダイビングでしたが、それでちょうどいいくらいでした。あ、見た物? Sさんが教えてくれたのが、コイボウミウシとかクロヘリアメフラシ。クロヘリはその後、別の個体を自力で3体見つけました。コイボも別に1個体。Sさんが教えてくれたもの以外を見つけたいな〜と思ってキョロキョロしてましたけど、残念ながら。あ、Tさんが穴の中で寝ている大きなブダイを教えてくれましたよ。もう、暗いから魚たち、寝の態勢に入っているんだもんなー。

5mくらいの深度で安全停止、と事前のブリーフィングがありました。何もないところでの安全停止はこれまた久しぶりなので、こりゃいい練習になると喜んでいたのですが、Yが中性浮力取るのに失敗してまたTさんともつれ合っています。最初のうちはTさんもYに自力で中性浮力を取らせようとしていたのですが、やがて諦めてYのオクトホースを引っぱっているのが、飼い主のようでおかしかったです(……や、おかしがってちゃいけないんですけどね。バディとしては)。

そうこうしているうち、Sさんが上げていたフロートに、ボートが迎えに来てくれました。えっちらとボートによじ登り、エントリーとは逆の順でグループをピックアップして、港へ戻ります。戻りのボートも、予想してたより全然ツラくなかった!(そこまで悪い想像していながらどうして潜る気になるんでしょうねぇ?) 移動時間も短いし太陽も照っているしウェットではないので風が染みとおることもありません。港に戻って2本目のセッティングまで、限界を訴えるコトなく済ませられてホッとしました。

昼食は2本終わってからのんびり取るコトにしたので、1時間ほどの休憩はお茶を飲みつつまったり。陽は照っているけど気温はそう高くないので、体を冷やさないように気をつけました。そして2本目は、同じポイントへもう1度。どうやらSさんたち、1本目は思ったとおりのルート取りができなかったようなのです。今度は他の2グループとも、同じく塔島のポイントでした。コースが違ったからか、2本目のほうが少しは魚影が濃かったような気がします。

そして自力での生物発見にも成功しました〜。両方ともウミウシですけど、サクラミノウミウシとオトメウミウシ。サクラはこの深度ではけっこうレアだそうです。ログ付けのときにTさんが「To-koさんが見てたのには気付いてたんだけど、ガーベラだと思ってスルーしちゃった」と悔しがっていました。どうせTさん、私がロクな生き物見つけるワケないと思ってたんでしょー。ふっふっふ。でも私も写真撮ってるときは(ガーベラかな?)と思っていたんだけどさ。オトメも(シロとは違う気がする)程度の認識でした。まだまだね。

いくら注意はしてもやっぱり2本目のほうが体が冷えます。今度は根の上で安全停止をしていたのですが、顔を水面のほうに向けると太陽の光が差し込んでいて、暖かい気がします。そして下を向くとぞくぞくっと……。これ、気のせいなんでしょうかね? ボートに上がって港に戻る途中、中木で飼っているというイルカの生簀に寄ってくれました。シュノーケリングでイルカと一緒に泳ぐことができるそうですが、生簀、かなり小さく見えて窮屈そう。イルカとはいつか一緒に泳いでみたいけど、野性のイルカがいいなあ。

さすがにもう空腹も限界だったので、器材を洗った後は皆、無言でお弁当をかっこみました。センターで用意してくれたお弁当だったのですが、あいあい岬の山ももアイスこれが美味しかった〜。外食のお弁当にしては野菜が多くて品数が豊富で、味も空腹のせいばかりではなかったと思います。そして15時ちょっとすぎ、センターを後にしました。またすぐにあいあい岬に寄って、山もものアイスを食べながらさっきまで潜っていたポイントを見下ろします。ここからまた長〜いドライブ(しかも途中渋滞あり)。ゲスト4人は寝たり起きたりでしたけど、Sさん、Tさんはお疲れ様でした!

中木の海

あいあい岬から中木のポイントが見下ろせます。
写真ほぼ中央の三角の岩の辺りが、塔島です。

14時過ぎにお昼ご飯だったというのに、ショップに帰り着いてログ付けを済ませた18時、私のおなかはまたもやぐーぐー言い始めていました。なんだかサンマーメンな気分だったので、一緒に潜った男性2人と駅の近くの中華屋さんに行き、夕食。私とYがばか話をしているのを、彼らは傍でにこにこ(にやにや?)しながら聞いてらっしゃいました。

熱海で東海方面にお住まいのお2人と別れ、私とYはことこと東京方面へ。やっぱ、中木は遠かったなー。滅多に潜れないところに潜れて嬉しかったし、地形が面白そうだったから透明度のいいときにまたリベンジしたい気はいたしますが、でもホントにたま〜にのお祭りで十分です(たぶんSさんもTさんもこれがしょっちゅうだったら体がもつまい)。

2009.3.21(Sat)_3

≪つづき≫

ここから岩茸石山までは、ほとんどずっと楽しい稜線歩きでした。小さなアップダウンはありますが、樹林帯あり雑木林あり、たま〜に岩が道をふさいでる箇所あり視界がいきなり開ける場所ありで、変化があって飽きさせません。奥多摩の山々がばっちり見えているというのに、特徴のある大岳山しかわからなかったな〜。

棒ノ折山〜岩茸石山

右側は植樹帯、左側は雑木林。
こうゆう平坦な道をたるたる歩いていくの、大好き

棒ノ折山〜岩茸石山棒ノ折山〜岩茸石山

左:背の低い馬酔木?の道は、日当たりもいいです/
右:地図には載ってない「逆川丸 841m」手彫りの標識がカワイイ

棒ノ折山〜岩茸石山

奥多摩の山々

棒ノ折山〜岩茸石山

展望台みたいな場所があり、眼下に人家が見えました

足もとはふわふわの落ち葉で、当たり前ですが岩茸石山がどんどん近く、大きくなっていきます。最後の最後、岩茸石山への登り返しだけはキツかった。ここで身軽な老婦人に軽〜く抜かされたのは、ちょとショックでした。山で出会う年輩の方々は、どうしてああもお元気なのでしょう……。

棒ノ折山〜岩茸石山

木の根もしゃもしゃな道はちょっと苦手。足の置き場に困ります

岩茸石山

岩茸石山山頂上直下の登り返し

山頂に着くとまず、棒ノ折山が見えるように開けてある杭の穴を覗きます。去年も覗きましたけど、そこからずっと歩いてきた今年はやっぱ感慨が違いました。よくぞ歩いた、という達成感。山を歩いているとときどき、人間ってスゴイ、と思っちゃいます。だってあんなに遠くに見えるのに、標準タイムの私でも2時間弱で歩いてこられるんですよ! すごいな〜よく出来ていますよね!(……普通は、自然の雄大さとかその中での人間の小ささ、なんかを感じるものなのかも知れません。)

岩茸石山

岩茸石山(793m)の山頂標識にはこう書いてあるのです

岩茸石山岩茸石山

左:「棒ノ折山 のぞいてみよう!」/右:覗いてみると、こんな

岩茸石山

ここでお八つ休憩。桜饅頭でお疲れ様〜

岩茸石山

展望がいいほうのベンチが空いたので改めて(食いかけ)
見える市街地は飯能の辺りかな?

棒ノ折山と岩茸石山の間は静かにのんびり歩けましたけど、岩茸石山は人でいっぱいです。3〜40人くらいはいたかしら。遅めのお昼休憩をとっている方が多かったですね。どこから歩いてきたのか、ローファーを履いた女のコがいたのにはたまげました。この山頂でも30分くらいまったりして、さあ後は惣岳山を経由して下山です。ここからは一度歩いた道なので、懐かしい〜と思いながら歩きました。惣岳山にも巻き道を使わずちゃんと登り、後は御嶽駅へのコースを辿ります。2度目なので道の様子は割愛。

惣岳山

惣岳山直下。この、意外な岩場が魅力です。

惣岳山

惣岳山山頂にある青渭(あおい)神社。大国主命を祀るお社ですが、フェンスで囲まれているのが残念です。―――でもきっと、囲まないと落書きだらけになっちゃうんだろうなあ……

惣岳山惣岳山

左:ここにも手彫りの標識が。「惣岳山 756m」/右:惣岳山から下ったところに小さな社があり「御神域 井戸窪 青渭神社」と書いてあります。お社に下には水のたまった窪みが……。地図にも「水場」と書いてあり柄杓もあるんですが、飲めるの? ちょっと躊躇しちゃいます

惣岳山

ご神木だったかな? 注連縄が張ってあったような……

下山後は、前回は混んでいて諦めた玉川屋に突入〜。お昼時を過ぎているので今度はあっさり入れ、とりあえずのビールと、とろろ蕎麦で乾杯〜♪(……って2度目の昼ご飯?それとも早めの夕食? どっちにしろ喰いすぎです)。窓際の席に座れないと景観が全然ないのは残念だけど、店の雰囲気も味も気に入りました。

玉川屋

玉川屋。眉毛の立派な達磨さんが、ちょと怖い

とろろ蕎麦蕎麦は小さな笊に入って出てくるので少なく見えましたけど、意外に食べでがありました。濃いつゆをちょっとだけ絡めて食べると美味しい〜。ビールが大瓶しかないのが、ちょっと苦しかったな、1人だと。

気になっていた棒ノ折山と岩茸石山の間を歩いて。最高の景色を満喫して。玉川屋のお蕎麦をいただいて。もう言うことなし!な山行でした。

………いや、いやいや。ちょっと待って? 私、最初、なんで棒ノ折山に行こうと思ったんだっけ? 何か目的がなかったっけ? ハナネコノメに逢いに行ったんじゃなかったっけ?

はい。白谷沢のコースを歩くのが楽しすぎて。棒ノ折では景色が素晴らしすぎて。奥多摩の山々を眺めるのに夢中で。すーーーっかり、忘れておりました。ハナネコノメを探すのを。―――黒山辺りで、気付いてはいたんですけどね……。

■さわらぎの湯(8:13)→白谷沢登山口(8:33)→岩茸石(9:35)→権次入峠(9:58)→棒ノ折山969m(10:09-11:00)→権次入峠(11:07)→黒山(11:24)→逆風の丸(11:45)→岩茸石山(12:50-13:20)→惣岳山(13:50)→玉川屋(14:50)

2009.3.21(Sat)_2

≪つづき≫

楽しいコトの常で、白谷沢コースもえ?もう?ってくらいで終わってしまいます。もっと歩き続けたーい。その上、沢コースの終わりで登山道は林道とぶつかります。ちょっと気分が壊れますよね、こうゆうの。立派な東屋までありました。この先の道は落ち葉で覆われた斜面です。前日雨が降っているのにかさかさに乾いていました。沢コースなのでスパッツをつけていたのですが、沢沿いの道も含め、この日はスパッツ無しで大丈夫でしたね(私は山頂までそのままにしちゃいましたけど)。

棒ノ折山棒ノ折山

左:この階段で沢沿いの道は終了です/右:林道沿いの東屋

林道を横断し、階段もあるちょっと急な斜面を登り、しばらく山肌を巻くように平坦な道を歩くと、岩茸石に到着しました。ダメとは書いてなかったので登ってみましたが、特に景色が開けるワケではなく―――休憩には、岩の下にあるベンチがいいみたいですね。ここからは尾根を歩きます。上がりきったところがゴンジリ(権次入)峠。ここはけっこう景色がいいし、ベンチも置いてあってまったりできそうでした。ただし山頂まではCTであと20分。とっとと登ってしまいましょう。

棒ノ折山

林道を渡ってすぐ。階段のある斜面

棒ノ折山棒ノ折山

左:階段終了。平坦な道になってホッと一息/
右:梢越しにでも、稜線が見えるのは嬉しいもんです

棒ノ折山

岩茸石

棒ノ折山

登ってみました(←何とかと煙)。下のベンチで高度感が分かります?

棒ノ折山棒ノ折山

左整備されたばかりっぽい新しい階段を登ると……/
右:おおっ、だいぶ視界が開けてきましたよー

棒ノ折山棒ノ折山

左:尾根道に出て/右:ゴンジリ峠に到着

棒ノ折山

出発点の名栗湖が見下ろせます

広い気持ちのいい尾根道は短く、その先は山頂まで階段です。土が流出しちゃって障害物と化しているような、例のヤツです。ただしここのはそう荒廃してはいません。階段の脇には道ができていましたが、なるべく登山道以外は歩かないようにしているので、階段を登りました。土留めの木が乾いているので、そこを踏んでいけばいいのです。歩幅的にもそう無理なく登れ、峠から10分弱で山頂に到着しました。うわああああ〜。

棒ノ折山

棒ノ嶺 969m

すっっっご……い、気持ちイイ、山頂です。遠くはちょ〜っと霞んでしまっていますが、でも遠くの雪を被った山並みまで、ちゃんと見える。案内板によると男体山、日光白根山、谷川岳。近くにはこないだ登った伊豆ヶ岳。行けなかった子ノ権現はあそこか〜。けっこうアップダウンがありそうだけど、今度は挑戦したいなあ。いくら眺めてもやっぱり嬉しいこの景色。ちょっと早いけど、予定どおりここでお昼といたしましょう。電車の中でお握りの朝食食べてから4時間以上は経っているんだから、いいよね。

棒ノ折山

う〜ん、雪の山並みは写真ではキツいかな……

棒ノ折山

眼下には、霞んで見える市街地

東屋もテーブルもベンチもある広い山頂には20人ほどの登山者がいましたが、それでもベンチには空きがあったので荷物を広げます。前日たっぷり準備する時間があったワリにはでき合いのお惣菜ばかりで手抜きのお昼をのんびり食べている間に、登山道で抜いたり抜かれたりした人(←この方は先に黒山に寄ってきたので、山頂到着は私より遅くなったそうです)たちともご挨拶できました。風除けの上着も必要ないくらいの、ぽかぽか陽気。気持ちいい〜。

棒ノ折山棒ノ折山

東屋のある、広い山頂

棒ノ折山

食事前に記念の一枚

棒ノ折山

目のご馳走

昼食今日のお昼は軽く炙ったピーナッツクリームサンドと、ポタージュスープ。春キャベツのミモザサラダ。

しかしいつまでも座りこんでいるワケにはいきません。今日はまだまだ先が長いぞ〜。というコトでまずはゴンジリ峠まで戻ります。そして今度は、黒山へと向かうルートに入りました。黒山まではCTで20分。さくさく気持ちよく尾根を歩けます。黒山にもベンチがありました。展望は、葉っぱが落ちきっている今のシーズンなら、梢越しに山並みが透かし見える程度。地図と照らし合わせると「たぶんあれが岩茸石山かな」って頂が、このときはまだ遥か遥か遠くに確認できました。片側が伐採されているので分かりやすいですね。

棒ノ折山〜岩茸石山棒ノ折山〜岩茸石山

尾根道を気持ちよく歩き、黒山(842m)に到着〜

≪つづく≫

2009.3.21(Sat)_1

仕事も暇になり(←年度末に暇だというのはそれはそれでヤバい気が…)余裕ができたおかげか、週末も出歩く気満々。せっかくの三連休だし、今年初めてのテント泊でも行っちゃおうかな〜と楽しみにしていたこの週末ですが、まず妹から風邪をもらってしまいました。熱はないけど喉がいがらっぽくて、ときおり咳が止まらなくなります。おまけに金曜日、雨。土曜日、晴。日曜日、雨と、連日での遊びは控えろとでも言うかのような天気予報。

う〜ん。悪天候でテント泊も気が進まないし、ここは大人しく土曜日の日帰りにしましょう(←行くのかよ!)。そう決まると行き先に迷います。この季節はどこがイイんだろ。たくさんある山ブログを参考に……お、先週、棒ノ折山でハナネコノメを見たという記録があるな。へえ、可愛い花だな〜、見てみたい! 記事には「まだちょっと早かった」とあるから、この連休にはちょうどイイかも、と、行き先は棒ノ折山に決まりました。コースも複数の山ブログを参考にして、起点駅を飯能、終点駅を御嶽と決定。連休2日目なので準備もゆっくりできます。

さて当日。起床は久しぶりにガンバって4:30です。THERMOSに温かい飲み物を入れ、準備したザックを背負ってさあ出発。電車を乗り継ぎ飯能駅には7:01に到着し、予定どおり7:10のバスに乗り込みました。日がだいぶ長くなったとはいえ家を出るときはまださすがに暗かったのですが、車中で夜明けを迎え、真っ白な富士山も車窓から拝むコトができました。山並みも遠くまでキレイに見えていて、テンションもあがろうってモンです。温泉施設「さわらびの湯」でバスを降り、トイレに寄って身支度を整え、さあ出発。

さわらびの湯有間ダム

左:さわらびの湯の広〜い駐車場/
右:「棒ノ嶺4.2km」の案内板に従ってバス道路を離れると……

有間ダム

有間ダムから眺める名栗湖

車道をちょろっと登って行くとすぐ、名栗湖畔の有間ダムに出ます。その上を通って湖沿いの舗装道路を歩き、白谷沢登山口へ。7〜8台停められそうな駐車場はもう一杯でした。人気のコースなのですね。案内板にも「白谷沢は有間ダム周辺では最も美しいと言われている」と書いてあったので期待も膨らみます。沢が湖へ流れ込む場所が登山口なのですが、最初はちょっと沢から離れた樹林帯に道がつけられていました。

有間ダム棒ノ折山

左:湖に沿って歩きます。写真奥の谷間が登山道入口(だったと思う)/右:登山口にあった「有間ダム 白谷の泉」。飲めるのかな?

棒ノ折山

水場の上にカワイらしいお地蔵さまがいました。
無事の山行をお願いしておきます(お約束)

登山口からの道は、緩やかな登りで気持ちよく歩けます。やがて沢の音が大きくなり、道も岩々な感じになってきました。辺りの様子をカメラで撮っていると「この先に写真撮るポイントはいっぱいあるよ〜」と、おじさんが追い抜きざまに教えてくれました。うん、たぶんそうだろうと思ってはいるんですけど……。

棒ノ折山

家族連れの似合う平坦な道が……

棒ノ折山

だんだん山っぽくなってきて……

棒ノ折山

こんなんなっちゃいました〜

そしてそして。沢にぶつかってからは噂どおり、ホントに楽しい道でした〜。水量があるときはまた違う顔がありそうですけど、この日の渡渉は靴の裏が濡れる程度。岩に白い○印が描いてあるので、行き先に迷うコトもありません。小さな滝が連続し、ゴルジュっぽいところあり、鎖あり。頬も自然に緩むってもんです。危険を感じるような場所はありません。鎖のある階段状の岩をよじ登るときは「うわ、今、あたし、キリス・ウンゴルな気分……!」と盛り上がってしまいました。楽しい道だったな〜♪

棒ノ折山

沢に出ました〜♪ まずは「藤懸の滝」

棒ノ折山

木が流されてきてますねー。水量が多いときは危なさそう

棒ノ折山

ゴルジュっぽいところを通り抜けて、振り返る

棒ノ折山

進行方向はこんな感じ。うひゃー、楽しいー♪

棒ノ折山

小さな滝が次から次へ現れます

棒ノ折山

黒い石の感じが、ああ、キリス・ウンゴル……♥

棒ノ折山棒ノ折山

左:踵のはみ出すキリス・ウンゴルの階段/右:これはかなり最初の方(ゴルジュの写真の前)の「天狗の滝」

棒ノ折山

キリス・ウンゴルの後は「白孔雀の滝」

棒ノ折山

なんだかそろそろ終わっちゃいそうな雰囲気……?

≪つづく≫

2009.3.15(Sun)_3

≪つづき≫

石割山平尾山から先は、歩いたことのない道です。木の階段を一気に下って、別荘地脇の階段(←写真)を今度は登ります。うひー、階段はもういいよぅ。登りきったところが大窪山で、ここから大平山まではとても気持ちいい、歩きやすい道でした。視界が開け、富士山を見ながら歩けます。大きな富士が、ますます大きくなっていきます。ああ、なんだか贅沢だ……♪

石割山

こーんな感じ♥ ところで―――真ん中よりちょっと右下に、
オレンジ色の点があるの、わかります? なんでしょう

石割山

近づいてみると、パラグライダーをやっていました。
鞍部が風の通り道になっているんですね

石割山

山中湖に向かって飛び上がる。最高のシチュエーションですね♪
湖の向こうに見えるのは三国山かな? あっちのコースも気になります

鞍部から登り返すと(そこはやっぱり木の階段)、大平山に到着です。この山頂も広く、東屋とベンチがありました。遠くから見えていたのは、アンテナ? ここからももちろん、富士山がキレイに見えます。今日は富士山三昧です。大満足。この先に休憩できるポイントがあるか分からなかったので、ここでコーヒーを作ってお八つ休憩にしました。……お昼から、まだ1時間ちょっとしか経ってないんですけどね。山にいるときくらい、いいとしましょう。

石割山石割山

左:大平山山頂/右:富士山とシュークリーム

石割山

大平山からの富士山。山にとりついた人が
見えないかと思っちゃうくらい、大きい

さてここから。地図では道は1本しかありません。しかし進行方向には微妙に方角の違う道が2本あり、標識によると片方は飯盛山へ、片方は忍野へ続いているらしい……。えっと……どっちだ? 私の持っている地図には「飯盛山」は出てきません。忍野への分岐があるのは、まだまだ先、長池山を過ぎてからの筈。巻き道かなあ? すぐにまた一緒になるかな?と思って、とりあえず飯盛山への道を取りました。が、ちょっと歩いてみると、どうももう1本の道とどんどん離れているような―――。このまま湖畔に下りちゃったらどうしよう? まだもうちょっと、歩いていたいのに……。

正しい道の先に、飯盛山があるかはわかりません。でも忍野があるのは確かです。てコトは、もう1本の道を取るべきだったのかも……。迷い始めるとどんどん不安になってきて、下りてきた道を引き返し、大平山山頂に戻りました。そしてもう1本の道を取ります。こちらの道は日陰のせいか、雪がうっすら残っていました。そして車?の通った跡がありました。この道をずんずん進みます。途中で「やっぱもう片方かなあ」と思いましたが、もう引き返すには進みすぎました。まぁ人里に下りるのは間違いないから。

んでその先。2つの道は合流しましたよ――結局は。登山道はたぶん「飯盛山」の標識が指していたほうですね。で私が歩いたのは、作業道かな。合流した時点で(じゃあ飯盛山は巻いちゃったのかな?)と思いましたが、飯盛山は合流点のまだ先にありました。……あの標識の書き方、間違ってるよ!(家に置いてきたガイドブックには、飯盛山の名前が載っていました。地形図に書き写しておくべきだった……!)

石割山石割山

左:雪の残る作業道/右:長池山からの富士山

長池山からすぐに、登山道は舗装道路に合流します。そこから別荘地っぽい区画を抜けて道を下っていくと、「大出山入口バス停」で湖畔に出ました。湖に沿ってのんびり歩き、紅富士の湯へと向かいます。帰りのバスは余裕持って予約してあるので、今日はのんびり入れるぞー。10%割引券をプリントアウトしてくるのを忘れちゃったのは失敗でしたが、それでも記憶通り、とてもよい温泉施設でした、紅富士の湯は。特にハーブのミストサウナは肌に染みいるようで、超気持ちよかったです。

石割山石割山

左:えっもう?ってくらい早く舗装道路にぶつかっちゃった
/右:湖畔に着きました

石割山

別荘地の道路で固まっていた猫たち

石割山

湖畔の白鳥と鴨? 部下たちに説教中の上司って感じ

石割山石割山

左:紅富士の湯/右:今日もやっぱり、お疲れさまの乾杯〜

ゆっくりとお風呂を堪能し、お疲れさまの乾杯をして、時間前に「ホテルマウント富士入口」のバス停に戻りました。夕暮れの色合いになっていましたが、建物が邪魔で富士の向こうに沈む夕陽が見られなかったのは、残念。臨時バスの最後の便だったおかげか、空席もあるバスで新宿に向かいます。暗くなるまで、富士が見送ってくれました。途中で渋滞には巻き込まれたけど、でも覚悟していたよりは早く、帰り着けましたよ。朝から夜まで、富士山漬けの1日でした。

石割山

夕暮れどきの湖畔

石割山

バスの窓から 1

石割山

バスの窓から 2。さよならさよなら、また来るよ

■平野バス停(10:16)→鳥居(10:37)→石割神社奥宮(11:13-11:20)→石割山1,413m(11:37-12:26)→平尾山(12:55-13:03)→大平山(13:36-13:59)→大平山再出発(14:07)→飯盛山(14:25)→長池山(14:30)→大出山入口バス停(14:58)→ホテルマウント富士入口バス停(15:14)→紅富士の湯(15:27)

2009.3.15(Sun)_2

≪つづき≫

神社の先、道は急に細くなります。神社までは参道ってことで整備されているのかな? そして急になります。木の根がごつごつしていて、土はどろっどろ。展望もなくなります。そこをぐっと我慢の子で登りきると視界が開け、石割山山頂に到着です。展望は言うまでもありません。富士山が迫力ものの大きさで目の前に聳え、その下には山中湖。後ろの白い峰々は南アルプスでしょうか。山頂をうろつき回り写真を撮りまくり景色を眺め―――やっと満足してから、お昼のために座る場所を探し始めました。

石割山

神社までの道とは大違いの急坂。しかもドロドロ(ToT)

石割山石割山

左:これは神社を過ぎてすぐ。急に道が狭くなりました
/右:山梨百名山な石割山山頂

石割山

富士山が裾野までキレ〜イに見えました

石割山

ん? 富士山の後ろに白く見えるのは……?

石割山

きゃー、南アルプスだーっ

が、これが難しい。赤土むき出しの丸い山頂はどこもぬかるんでいて、シートを敷いても座る気にはなれません。ベンチの類もなし。二十曲峠のほうへ少し下りた鉄塔の下の、平らな場所を選んでいるグループもいましたが、あっちまで行ってしまうと富士山が見えなくなっちゃいそうだなあ。しばらく山頂をうろついて結局、先客の皆さんを見習い、むき出しの土をぐるっと取り囲んでいる草地に腰を据えました。ここなら泥は付かなさそう。ただし傾斜があるんで、足でぐっと踏ん張ってないとずるずる滑ります。

石割山何とかガスの置き場を見つけて、作ったお昼はラーメン。予備食として持ち歩いていたインスタント、気がつくと賞味期限が切れてましたので……。えへへ。私が山頂に着いたときも(人気の山だなあ)と思ったのですが、人はそれからどんどん増え、ただでさえ少ない休憩スペースが混んできました。気付くと誰もいなかった私の前後左右にも人が! しかも後ろと左は同じグループらしい……。頭上で会話が飛び交うのはさすがに落ち着かなかったので、食べ終えたら早々に退散です。

石割山

最後に、山中湖と富士をバックに写真を撮ってもらいました。
またまた嬉しそうな顔をしているなあ……

この先は滑りやすい道が続いていたのを覚えています。大丈夫かなあ?とは思いましたが、とりあえずザックにつけたストックはそのままで歩き出してしまいました。平尾山に向かう道に入って10歩もしないうちに、その判断は間違いだったと思い知りました。私、ストックを使わなかったら絶対に転ぶ……! 頂上でお尻を泥だらけにした男性を見ていましたし、替えのパンツも持ってきていなかったしで、そんな中途半端な位置でザックを下ろしてストックを取り出し、それに頼ってよたよたと危険地帯を通り抜けました。

石割山石割山

危険地帯を通り抜けてからの、平尾山へと向かう道

道が平坦になってからは転ぶ危険は感じなくなりましたが、でも道はぐっちょぐちょです。スパッツ必須です。平尾山から戻ってきた女性(さっき、石割山で見かけてた人)が、すれ違いざまに「それ、正解」と私のスパッツを指して言ってきたくらいです。彼女の裾は泥はねだらけでした。ですよね〜。そうして着いた平尾山は―――しまった、こっちでお昼にすれば良かった! 広い山頂はぬかるんでないし、展望は石割山に負けていないし、ベンチはあるし、そして極めつけ、人がいない!

石割山

平尾山山頂から。富士山と、これから歩いていく稜線

石割山

別荘地に向かって一気に下りていきます

≪つづく≫

2009.3.15(Sun)_1

雪の季節にぜひ行きたかった石割山。1〜2月はなんだかモロモロで忙しく、しかも暖冬で雪が期待できなさそうで、こりゃもう来年かなーと半分諦めかけておりましたが、絶景くんで見る富士山の姿が本当に美しくて美しくて、完璧には忘れられないでおりました。そしたら冬のぶり返しで3月頭のまとまった降雪! 15日の日曜日の全国的な晴天予報! 雪はもう、残っていたらラッキーくらいに思おう。富士山さえキレイに見えればいい。

しかし一抹の不安は残ります。天気予報を、信用してイイの? 念のためギリギリまで高速バスの予約はせず、前日14日の土曜日の絶景くんで決めるコトにしました。土曜の予報は雨→晴なのに、東京は夕方になってもどんよりしたまんまです。これはまた外したか? あまり期待せずに絶景くんをチェックしてみると、富士山がクリアに見えていて、その山の向こうに沈みゆく夕陽が―――。ああっ見たいっ、この富士山が見たいっ! すぐに高速バスを押さえます。富士山に対する情熱が燃え上がった人が多かったのか、帰りのバスは臨時の4号車でした。

さて15日。朝一番のバスを予約しましたが、それでも新宿発は7:40です。いつもの山に比べれば、出発がかなりゆっくりでした。前の日に用意した荷物を担ぎ、新宿へ。バスに乗り込んだのは半分が富士急ハイランド目当ての若者、半分が登山目的の中高年(←私もここに入るのが悲しいところだ……)って感じでしょうか。富士山目指してひた走るバスで「富士山だ富士山だ」と騒ぎ携帯やらカメラやらで富士を取ろうとする若者たちに、「富士急ハイランドからキレイに見えるよ…」とツッコみたいおばちゃんなのでした。

バスはほぼ定刻通りに、終点の平野に到着しました。ここで降りたのは全員が石割山狙いでしょうね。広いバス停の奥には観光案内所があり、きれいな水洗トイレもあります。身支度を整え軽いストレッチをしているうちに、いつのように1人取り残されておりました。前日、山中湖村のピンポイント天気予報をチェックしたときには、9時の時点で気温が0℃、最高でも7℃とさすがにかなり寒そうで、気合いを入れて防寒着を用意してきたのですが、拍子抜けするくらいぽかぽかでした。

石割山石割山

左:バス停奥の観光案内所/右:平野の広〜いバス停

石割山は1度登ったコトがあります。が、平野から道を歩きだしても赤い鳥居の分岐を左に入ってもしばらく舗装道を歩いても、ちっとも見覚えのある場所がでてきません。道、これで合っているよねえ…? 不安になったころ、長〜い石段の下の駐車場につきました。あっここは知ってる。あそこの東屋で、下山後コーヒー沸かして飲んだっけ。記憶がないないと思っていたら、そういえば前回はこの駐車場まで車で来ていたんでした。

石割山石割山

曲がり角の目印、赤い鳥居とその先の舗装道。
それにしてもいい天気だー

石割山石割山

左:駐車場の向こう、ダムの手前に懐かしの東屋があるのです
/右:石割山へは橋を渡り、鳥居をくぐって向かいます

石割山

おっしゃー行くでー

石割山

おうっ!

忘れられない石段を見上げると、かなりうんざりしている風の登山者の群が見えます。うんうん、キツいよね。私も覚悟を決めて、息を切らさないようにゆっくりゆっくり登り始めました。それにしても“覚悟”ってのは大事です。最初に視界に入る長い階段を上りきってもまだ続きがあるって知っているだけで、がっくりしないで済むからか、ずいぶん楽な気がします。途中で休み休み、疲れきらないで階段上の東屋(案内板には避難小屋とありましたけど)まで到着しました。

石割山石割山

左:うひゃひゃ〜これこれ、こんな感じの石段だった!
/右:皆さん無言で肩を落とし、一段一段登ってゆかれます

石割山石割山

左:階段を登り切ったところにある広場。背景には富士の裾野。左にちらっと写っているのが東屋。……こうゆうの、避難小屋とは言わないよねえ?/右:この先はいきなり、広く平坦な道に

その先は、歩きやすい幅の広い尾根道が続きます。ときおり木々の間から富士山が大きく見えたりもします。階段上の東屋では人がたくさん居て休みそびれたので、しばらく行った先のベンチで休憩を取りました。ここも富士山と山中湖が見えるポイントでした。が、ベンチから5分も行くと石割神社に到着です。神社で休憩を取ろうと思っているなら、ベンチに惑わされないほうがイイかも。私? 前回1回しかやらなかった天の岩戸巡りを今回はちゃんと3回したかったので、もちろん休憩しましたとも。

石割山

横を向くと、裸の木々の隙間からこんなに大きく富士が見えます

石割山

気持ちいい尾根道。道端の石に、注連縄が張ってありました

石割山石割山

左:富士と山中湖の見える休憩ポイント/右:桂のご神木…かな?

石割山石割山

左:石割山八合目の石割神社。ご神体の大岩とお社
/右:お社の前には鉄の下駄が。天狗さま用?

石割山

ご神体。「石」の字に割れているってのはよく分からないんだけど

石割山

この隙間を時計回りに3度回ると運が開けるそうです。
けっこう狭いよ〜

石割山石割山

おや、こちらの狛犬さんたちは子連れなんですね?

石割山石割山

お子さんたちを、ちょとアップで。……カワイイじゃん

≪つづく≫

2009.3.8(Sun)

清水義範『大人のための文章教室』読了。文章が上手に書けるようになりたかったから読んだ―――ワケではさらさらなく、いつものように書評に惹かれたから手に取ったんだけど、中身もなかなか面白かった。だいたい清水義範はけっこう好きな作家なのだ。昔のパロディ物なんか、ときどき無性に読みたくなる。

でも、この本を読んで私の文章が変わることはないと思う。私はPCを使って文章を書いてはいるけど、漢字や平仮名、カタカナの使い分け、句読点の使い方は今でもかなり意識的にやっているから。それに私の書いているのは誰かに何かの情報を伝えようとする紀行文や随筆ではなく、日記だからね。

PCで書く文章と手書きで書く文章には、確かに、大きな違いがある。ちょっと前、お悔やみの手紙を書くとき、何をどう書いたらいいのかわからなくて、まずPCで文章を書いた。それを何度も何度も推敲して、これでいい、と思ってから手書きで書き写そうとしたんだけど―――。モニタではいいと思った文章が、手書きではイヤに冷たく感じて、結局心の赴くままに、ほとんど全部書き直した。手書きの文章では、嘘をついたりカッコつけたりできない気がする。私はね。

私の書いている文章を読んで、何かしらを感じてくれる人がいればいいとはずっと思っている(できればポジティブな方向で)。そうでなければサイトを持っている意味がない。でも、私が書いているのはまず第一に、自分のためだ。だから人にわかりやすいようにではなく、自分にとって心地いいテンポで、文章を書く。ときおり句点の入らない長い文章があるけど、意識的にやっている。一気に畳みかけるように、語りたいところだから。そう、私の文章は多分に会話的なのだ。

自分の文章で「あんまり良くないなー」と思っている点も、もちろんある。「○○ですけど××で」、「○○ですが××」と繋がる文章がやけに多いところ。これは自覚していて直したいと思っているのだけど(←ほら出てきた)、上手く減らせない。一説によると「けど」や「が」を多用する人は性格がひねくれている人が多いそうだから、性格から直さないとムリなのかもしれん。

「自分が利口に見えるかどうか」を第一義に置いて文章を書く人には、ぜひこの本を読んで欲しいと思う。―――たぶん通じないだろうけど。

2009.3.7(Sat)

やっと、やっとのこと、今年初めての海へと行ってきました。最初、土曜日には雨の予報が出ていましたが(ここで止めたらまた面倒になって潜らない期間がずるずる延びてしまう…。雨でも気温は高いようだし、Goだ!)の判断の元、ショップに予約の電話を入れます。そしたら木曜の夜だか金曜だかになって予報が晴れに変わりました。やた! 日頃の行いがモノを言った!

晴れの予報のワリに当日の朝はどんより曇っていました。家を出るとき、外はもう明るくなりかけ。日が長くなりましたねぇ。花粉症やら仕事やらのせいで仲間に総フラれだったので、今回も1人で伊豆入りすると、駅でabさんに逢いました。確か以前1度か2度、ご一緒したことのある男性です。今日の客は、この2人だけ。

東はちょっと海況が悪い、安良里もあんまり良くない、というので、ほとんどベタ凪という井田を行き先に選びます。この日はSさんはガイドお休みなので、Tさんに連れられて久しぶりの西伊豆へと向かいました。菜の花の咲き乱れる井田は、まだあまり混んではいません。つか、かなり空き空きです。電車の中ではダイバーの姿が増えていたので(春だなあ)と思っていたのに、どうやらまだ活動的になっているダイバーは少ない様子。青空も広がってきて暖かいのに、もったいない話です。

が、まぁ空いているのはありがたい。abさんはそろそろ500本のベテランさんなので、さくさく用意を済ませて海に入りました。ふむ、春濁り、来ているなあ〜。まだ10m以上の透明度はありますが、目の前を白い浮遊物がふわふわしています。久しぶりに入った水は、冷たかった……。そう感じるだけでなく、実際に冷たかったのです。堤防の脇から入って船の残骸のある辺りまでまっすぐに下ります。ウエイトをちょっと重めにしていたのは正解。やっぱり久しぶりで緊張しているみたいだったから、7kgだったら潜れなかったかも。

船の辺りでウミテングとピカチューを捜す予定だったのですが、先客がいらっしゃったのでしばらく待って諦めました。ただし代わりに、トゲカナガシラがキレイに鰭を広げて遊びに来てくれました。そのまま“豆腐”と呼ばれるコンクリートの塊に向かって泳ぎます。ここにはハナタツがいるはずでしたが見つからず、代わりにケラマハナダイや大きなアオリイカが見られました。私は自力でアオウミウシを2個体発見。やっぱり好きだと呼ぶのでしょうか。アオウミウシは自力発見の率が高い気がします。13度という水温なのに珍しく切羽詰らなかった私ですが、耳や指の先が痛いくらい冷たくて、深場で一生懸命生物を探すTさんに「浅瀬行こうよぅ」のオーラを送ります。全然通じなかったみたいなのが悲しい。

ま、でも深場にずっといられるハズもありません。ある程度するとTさんも諦めてくれ、オオモンケロを見てから浅瀬への移動を開始しました。外はすっかり晴れたらしく、浅瀬に戻るに従って水に差し込む光が強くなります。水温はそう変わらないのでしょうが、日に当たっているってだけで暖かくなったような気がするから面白い。スズメダイやキンギョハナダイ、ソラスズメダイの群を眺めつつ、のーんびりエキジットポイントへ戻りました。最後の最後、浅瀬でベニツケギンポを追い掛け回して2人に置いてけぼりにされたのは、Tさんにバレていたかしら?

冷え切った体をお風呂で温め、お昼は井田のお楽しみの“木瓜”へ。「タカベ丼あるよー」の嬉しい台詞も聞けて、懐かしの味を堪能できました。菜の花と小エビのお味噌汁はエビの出汁たっぷりで、すんごく美味しかったです。これで2本目に向かう元気がついたぞーと、再度用意をして、海へ。入った瞬間、濁った帯に遭遇してしまったらしく(ぎゃっ透明度落ちた!)と焦りましたが、堤防から離れるに従ってまた見えるようになってきました。2本目は“豆腐”のハナタツに再チャレンジだそうで、まっすぐそこへ向かいます。

サービスのガイドさんにハナタツの位置を詳しく教えてもらったというTさんはハナタツを執念深く探します。私はその隣でウミウシハンターと化していました。や、ホントは私もハナタツを探していたんですけど、見つからなかったのですよねー。代わりに見つけたのがシロウミウシや、たぶんセスジミノウミウシ。abさんもサガミリュウグウウミウシって派手な(ちょっとグロめの)ウミウシを見つけて教えてくれました。結局ハナタツは見つからず。残念ですが自分でいろいろ見つけられたのが嬉しかったのでヨシとしましょう。

帰りには、遠目だったけどタカベの群も見られました。この冷たい海の中でも幼魚が目につきます。キンチャクダイやタカノハダイ?やハオコゼや……。Tさんは「珍しいのはいなかった〜寂しいなあ」とボヤいていましたけど、私は楽しかったなあ。器材を片付けた後は、春のお約束で井田の菜の花の写真を撮り、ショップに帰ります。Tさんには申し訳ないけれど、帰りの車ではずーっと寝てました。おかげでショップに帰りついたときは元気いっぱい。abさんが撮っていたビデオもログ付けのときに見せてもらいました。写真と違って動きがわかるのも楽しいなあ。

井田の花畑

毎春、お約束の井田の菜の花

井田の花畑井田の花畑

左がハコベ、右がオオイヌノフグリ
(我が家限定の名称は、リゲル)かな。春です♡

井田の花畑

毎春見ても、やっぱり圧巻です

まったり伊豆満喫で泊まって帰るというabさんと別れ、1人、帰りの電車へと乗り込みます。今度はこんなに間を空けないぞーとの決意を胸に。やっぱりダイビングって楽しいんですもん。

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