2012.2.29(Wed)

(スクールに行きたいなあ)なんぞと思いついて平日休みの友人に連絡を取ってみたものの、相手の都合がつかず、さすがに1人でスクールに入るのは寂しくて、(まぁ今年は2回行けるだけでも去年よりマシか。念願の野沢も行けるコトだし)と一度は諦めた平日日帰り訓練スキーですが、野沢に負けてしまったのがどうにも悔しくて、思い切って初めてのおひとりさまスキーに挑戦してきました。場所は、ゲレンデの様子を知っていて心丈夫な3度目の舞子です。

当日は「首都圏でも雪が降ります」な天気です。まだ明けやらぬ暗いうちに家を出たときには、雨に雪が混ざっていました。それでも張り切って朝一番の新幹線に乗り、越後湯沢へと向かいます。窓の外の景色はずーっと雪。しかも新潟に近づくにつれ、どんどん激しくなっていくようです。だ、大丈夫かな……。駅から送迎バスで日帰りスキーセンターに移動し、着替えて荷物を預けてスキーセットをレンタルして……。初めての場所じゃないので、勝手がわかっているのはやっぱ楽ですね。

んで用意ができたところで、早速スクールに申込。張り切って午前午後2時間ずつの1日クラスにしちゃいました。ゼッケンを渡されますが、まだ開始まで時間があったので、一度ゴンドラに乗って上を滑っておきましょう。今日は初心者コースから出られないかもしれないからねー。しかし滑ってみると、雪の様子が前回とは全然違います。降っている雪もかなり水分多そうだし、足元も固〜い感じ。状態はあんまり良くないなー。でもスクールだから、ま、いっか。できたら2回滑りたかったんですが、時間がギリギリだったので1回だけで止めて待ち合わせ場所に向かいます。

と、ココからが……なんだかね。口ベタな男の先生と2人きりで、マンツーマンなら私の出来を見てレッスンを進めてくれればいいのに、段取りどおりとりあえず進めますって感じで、わからないっつってんのにどんどん違うコトやらせようとするし、だから途中でもうするコトなくなって「引き出し少なくてスミマセン…」とか謝るし、挙句の果てに「お金は返しますので、午後はキャンセルしてください…もう言うコトないので…」とか言い出すし!

私も口ベタな人を相手に場を盛り上げられるタイプじゃないから、要は相性が悪かったんでしょう。全然実にならなかったとは言わないけど、でもUのほうがずっとコーチに向いてるわ。仕方がないのでお昼を食べ(午後はレッスンがないなら、とビールにも手を出し)、午後は1人で黙々と滑りました。良かったのは最後のほうになって天気が好転し、素晴らしい景色が楽しめたコト。周囲の人たちも歓声をあげて、山々にカメラを向けてました。

セントレジャー舞子

もち豚丼(わさびトッピング)とビールで1,700円也

セントレジャー舞子

セントレジャー舞子

セントレジャー舞子

セントレジャー舞子

15時近くなって、今まで雪が降っていたのが嘘みたいに晴れました。私の気持ちも晴れたぞー!

リフトが止まるぎりぎりまで休憩もせずに滑り、最後にレンタルセットを返そうとスキー靴を脱いで、ビックリ! 足が……足が痛いっ! 気付かないうちに捻挫でもしたのかと思うほどで、まともに歩けません。でも捻った覚えはないしなー。午前中のレッスンで右足のエッジが効いていないのが判明し、そうそう中学のときに捻挫してから右の足首が固いのよねーと、そこを意識して滑っていたコトくらいしか原因は思い当たりません。それだけでこんなに痛くなるの?

……なる、みたいですね。結局東京駅に戻るくらいまでずっとびっこで歩いてました。ん? てコトはそれだけ普段と違う滑りができてたってコトなのかなー? 主観的にはちっとも上手くなった気がしないんだけど。まぁでもスクールはずっと気になっていたので、今回やってみて良かったです。

そして午後、1人で滑って思った。山なら1人で行くのもまた楽しいけど、スキーはやっぱ皆と一緒がいいや。

2012.2.26(Sun)_2

≪つづき≫

藤棚山でアイゼンを片付けていると、若人が「すごく怖かったです……」と言いながら、追い抜いていきました。あははー、無事で良かったね。さて藤棚山の山頂はちょっと暗いから、次のピークの大ヨケノ頭でお昼にするかな〜。藤棚山を過ぎると、雪もぐんと減り、だんだんと落ち葉の道になってゆきます。それほど傾斜のない道を気持ちよく歩いて到着した大ヨケノ頭では、山岳会のご夫婦が昼食休憩中でした。狭いので私は、もうちょっと先まで行くとしましょう。

蕨山蕨山

雪がすっかり無くなったかと思うと→こんな場所も

蕨山

林道が見下ろせるようになりました

蕨山

方角からいくと、棒ノ嶺辺りかな?

大ヨケの頭また少し先で立派な林道が見えるようになりました。登山道は林道と並行してついているようで、この辺りでは柵がついていたり、トラロープが張ってあったりします。……ちょっと目障りです。ずっと適当な休憩場所を探して歩いていたのですが、見つからないので林道と交差する箇所の空きスペースで休憩するコトにしました。ここなら景色も悪くないしね。お昼近くなって少し薄日が差してきたりもしていましたので、アウターをはおるだけで過ごせる陽気でした。

蕨山

林道が近づくにつれ、やけに立派な人工物が目立ち始めます

蕨山

交差地点にも、やたらと立派な階段が

蕨山蕨山

左:今日のお昼は缶詰のパンとパンスープ。パンandパンだけど、両方とも賞味期限切れなので食べなくちゃなのです(缶詰パンは勤め先の備蓄食糧が、賞味期限切れで配布されたものだし〜。味は微妙)/右:再出発して林の中へ

昼食を終えて立ち上がった頃から、風が吹きはじめました。ううう〜風に当たると一気に冷えるぜ。早く体があったまるように、急ぎ足で進みます。中登坂を過ぎ、知らぬ間に小ヨケノ頭を過ぎ。途中に風景がひらけた気持ちいい広場がありました。知ってたらこっちで休憩にしても良かったなあ〜。中登坂から先は名栗湖ネイチャートレイルの一部になっているらしく、「木を観察してみよう!」みたいなパネルがいくつも見られるようになります。

蕨山

針葉樹の林の中に保護材を巻いた小さな木が、ずいぶんたくさん植えられてました。ラベルにはヤマザクラとかモミジとかの名前が。広葉樹エリアを増やそうとしているのかな?

蕨山蕨山

中登坂で名栗湖ネイチャートレイルに入ります

蕨山

木々の向こうに名栗湖が見えてきました

蕨山

休憩適地

蕨山蕨山

左:また針葉樹の林に戻ります/右:秋葉大権現

金毘羅神社跡には小さな祠があり、金毘羅神社奥之院と石に刻まれています。朽ちかけた木の鳥居をくぐり、もう少し先で石の鳥居をくぐって、登山道は続きます。地図には書いてない「見晴らし」という場所があったのですが、見晴らしはありません。よく見ると少し下った場所にドアがあり、「ハイキングコース・見晴台があります」と書いてあったので、その先を覗いてみました。どうやら地図にある登山道とは離れ、このまま名栗湖に下りていく道っぽい。見晴台が気になるので、そのまま進むことにします。

蕨山

金毘羅神社跡

蕨山蕨山

鳥居を二つ、くぐります

蕨山

くぐった先の道はこんな感じ

蕨山蕨山

展望なんかないじゃん、と思って見回すと、あの鹿除けの柵についた扉の先に進めるようです

蕨山

ここから名栗湖を目指して下りる下りる。ずっと林の中を歩いていたのでひらけた道が気持ちいいです。見晴台は、こりゃ山道歩いている人がちょっと立ち寄るためにあるのではなく、下の舗装道路からちょろっと登って景色を楽しみたい人のためにあるのですね。かなり下のほうにあるから、さすがにここから登りかえす気にはなれず、そのまま下ってしまいます。地図の登山道だとさわらびの湯のまん前に出られるようですが、こっちを下ると最後に10分弱、舗装道路を歩かなくちゃならなくなりますね。

蕨山

だいぶ下ってやっと見晴台らしきものが見えてきました

蕨山

見晴台からの景色は、こんな

蕨山蕨山

初めて入る「さわらびの湯」

さわらびの湯で汗を流したあとは、温泉施設に隣接してる食事処「ゆきやなぎ」に入ります。だって、さわらびの湯の自販機ではドライしか買えないんですもの……。んでついでに(?)、食事もしちゃいました。やっぱパンは腹持ちが悪くてダメですねー。知らなかったんで蕎麦を食べましたが、ここ、うどんが美味しいらしい。更にお休処「やませみ」で名栗まんじゅう(105円)を買います。帰ってから食べたけど、これ、美味しい! もっと買えば良かった。うどんとまんじゅうのために、今度また来なくっちゃ。

蕨山

きのこ3種盛り(エリンギ・シメジ・椎茸)の天ぷら(480円)、もり蕎麦730円、生ビール580円。昼食はもう食べたというのに、ちょっと食べすぎじゃないですか>To-koさん。ちなみに時間は14:30です

15:16のバスに乗って飯能駅に着くと、5分後に特急ちちぶがあったので、自分にプチ贅沢を許し、ゆったり座席に座って池袋へ。今日も風が冷たかったし、冬山歩きに多少の防風性があるパンツが欲しかったので、好日山荘の池袋店に寄ってみました。移転してから初めて行きましたが、アウトレットもあるんですねー。今度ゆっくり行きたいです。んでお目当ての、ネットで評判の良かったいいストームゴージュアルパインパンツはサイズが合わずにダメ。それにシルエットがキレイじゃない……。

もともと試着だけのつもりだったのに、冬物セール中でいつもなら財布を出すのに躊躇しちゃう値段のパンツが、4千円引きになっているじゃないですか。んで試しに履いてみると、長さもばっちり、シルエットもキレイ。防水ではないけれど、防風性はありそう。……さんざ迷った末、購入しちゃいました。MAMMUTのAllyPants。これはこれでちょっと難点もあったんですけど、なんせ足がキレイに見えるんで負けちゃいました、物欲に。

気になっていた蕨山とさわらびの湯を楽しめたし、満足の一日でした。低山のワリに歩きごたえあるし、適当に緊張できる岩場もあるし、ちょっと針葉樹の林が多いけど静かな森も楽しめるし、いい感じ。が、ちょっと残念だったのは、登山道にゴミが多かったコト。それだけ人気の山で、人がたくさん入るのでしょう。飴の包み紙とかは拾い拾い歩きましたが、さすがにストックは持ってこられませんでした(←壊れていたのでワザと捨てたっぽい)。行きやすい身近な山なだけに、それさえなければな〜って感じでした。

帰りにいろいろ寄り道をしたのに、18時半には家に帰りつけました。この時間だと、その日のうちに使った道具を片付けたり、洗濯をしたりできてイイですね。

■名郷バス停(8:16)→最高点への分岐(10:01)→蕨山展望台1,033m(10:06-10:24)→藤棚山920m(10:57-11:03)→大ヨケノ頭771m(11:29)→昼食休憩(11:38-12:05)→中登坂705m(12:19)→金毘羅神社跡585m(12:40)→見晴らし(12:56)→さわらびの湯(13:16)

上:ジオラインL.W.+MUSSHU山シャツ(厚手)、アルパインサーマシェルジャケット(移動時と歩き始め)。下: Phenix裏地つき。他:SEILEN防水手袋、帽子(クリマプラス)。携行のみ:タホジャケット、patagoniaレインパンツ

2012.2.26(Sun)_1

これまたほぼ1年ぶりに、秩父のお山に出かけてきました。最後に冷えた体を温められるお風呂があるのを条件に選んだお山は、前から気になっていた蕨山。CTは5時間10分とそう長くはありませんが、日曜だしできたら帰りに買い物したいし、早めに出て早めに帰ってくるコトにいたしましょう。暗いうちに起きだして始発電車に乗り、6:55に飯能駅着。今日の日中はキレイに晴れる予報だったのに、分厚い雲が空を覆っているのが気になります。バス停には私を含めて7人が並びましたが、見事に私以外全員が単独の男性でした。

最近行った山は、電車の中には山歩きの格好をした人が大勢、バス停にはザック担いだ人が長蛇の列、という風景が当たり前だったので、今日のこの静けさが気になります。ももももしかして、予報が変わったの? 前日夜遅くにチェックしたのに? 今日、大荒れとか? ちょっぴり不安になりながら7:10のバスに乗り込み、1時間弱で名郷バス停に到着です(バス料金790円也)。さわらびの湯で男性1人が降り、途中でご夫婦1組が乗ってきて、ここ名郷でもマイカーのご夫婦が1組準備中。静かだなあ。

蕨山蕨山

左:今日の出発点、名郷バス停/右:バス停近くのトイレ(紙あり、水洗)。男女別にはなっていません

蕨山蕨山

左:登山者が自由に使えるなぐり杖。「名栗杖」なんでしょうけど「殴り杖」としか読めません/右:山登りのマナー。「物を投げない」のイラストに悪意がありすぎ…(^^;

名郷から他の山に向かう方もいらっしゃるようで、更に人数がバラけます。蕨山に向かうには駐車場沿いの小道を少し戻る形で歩き、道標に従って蕨入橋を渡って、林道に入ります。最初のうちは舗装、そのうち砂利道になる林道は沢に沿っているので、夏は気持ちいいかも。林道の終点、堰堤の手前で沢を渡り、ここからが本格的な山道でした。針葉樹の林の中、山の斜面をじくざぐじぐざく……と登っていきます。いい感じに苔むした大岩があったり、小さな流れを2回ほど渡ったり。

蕨山蕨山

左:トイレの奥の駐車場/右:この道標で右へ。蕨山まで4.5km

蕨山蕨山

橋を渡って林道へ

蕨山

山肌から滲みだした水が凍っています

蕨山蕨山

左:やっぱ沢沿いの道は楽しい♪/右:本格的な山道に入るのは…

蕨山

堰堤の前のこの道標から。蕨山まであと2.6km

蕨山

存在感のある岩ですなー

蕨山

じぐざくがっつり登りましょう

金曜日にちょっと寒さが緩んで勘違いしたせいか、この日の私は(なに考えてこんな薄着にしたんだっけ…)って服装でした。朝の電車やバスの中でも寒さを感じていたくらい。期待していたお陽さまが姿を見せなかったせいもあります。だけど急な坂を登っていると徐々に暑くなるんですねー。アウターを脱ぎ、帽子を取り、手袋を外し、ふぅふぅと息を切らしながら、尾根上に飛び出します。尾根に上がっても風がほとんどなかったのは、嬉しい誤算でした。晴れ、北風強めの予報だったのに。

蕨山

針葉樹の林ですけど、そんなに暗くはありません

蕨山蕨山

左:尾根に出ましたー。蕨山まであと1.7km(しかしこのルートの道標の距離表示、実感と全然違う〜)/右:尾根は平坦そうでホッとするも…

平らな尾根はほんの少しで終わり、急な坂を登るとまた平坦な尾根が現れて……という繰り返しが、蕨山山頂まで続きます。800mを越える辺りから道一面が雪で覆われる風景になり、急な箇所では足の置き場に注意しないと滑ってしまう。岩場も多く、両手を使って足場を考えながら登ってゆくのが、緊張するけど楽しい〜。しっかりした登山靴を履いていない若人も1人いたのですが、彼はさすがに苦労しているようで、途中まではほぼ一緒のペースで歩いてたのに、雪の岩場にさしかかってからだいぶ距離が開きました。

蕨山

カメラを出すのは決まって平坦な場所なんです(^^;

蕨山蕨山

左:雪の上の貴重な彩り。何かの実がはじけたあとかな?/右:切り株のベンチが並んでて、一休みしたくなりますね

蕨山

おっと、岩がちな道になってきました!

蕨山

木々の間から見下ろせるのは、通ってきたバス道路?

蕨山

展望ポイントの岩場から。目立つピークは伊豆ヶ岳

蕨山蕨山

左:ミニミニ雪庇(笑)/右:けっこう足が沈みます

んで、地図を見ているようで見ていないワタクシ、また失敗です。蕨山の最高地点がコース上にあるものと勘違いしていたのですが、実際は分岐から有間山方面にちょろっと入らなくてはいけなかったのですね。というワケで蕨山に登りながら、1,044mの最高地点には到達せず……。ま、そのうち有間山にも行くでしょうから、そのときでイイか。最高地点を逃したコトにも気付かず斜面をがしがし登り、1,033mの蕨山展望台に到着です。

蕨山

最高点との分岐(もっと新しい道標もあります)

蕨山

山頂標識はあるけど、展望台〜

空は相変わらずどんよりで青空の欠片も見えませんが、意外に景色はよく見えます。山頂に設置してある説明パネルによると、遠くに見えているのは浅間山や日光連山だそう。近くにはもちろん、伊豆ヶ岳や大持山。まだ昼食には早いので、先述の若人や、秩父に詳しそうなご夫婦(なんとか山岳会、とネームの入ったウェアを着てらっしゃいました)とお話しをしながら、お八つを食べる間だけ休憩したのですけど、その間にも雲がわいて近くの山も見えなくなったり、また遠くの山が姿を現したりと、景色はころころ変わりました。

蕨山

おお〜、意外に遠くがよく見えますぞ!

蕨山

ぐるっとな

蕨山蕨山

左:山頂はこんな感じ/右:お八つに桜饅頭♪

蕨山

一度は真っ白になった景色がまた見えてきたので、嬉しくなってもう1枚

ご夫婦が出発したのをキッカケに私も再出発いたします。すぐ後ろに若人が続きました。と、前を歩いていたご夫婦がいきなり立ち止まり、くるっと振り向いて戻ってくるのが見えました。な、なにごと? 熊でもいたのか、はたまた道でも間違えたのか……と思っている間に追いつくと、彼らはザックを開けてなにやら取り出しているトコロでした。あ、アイゼンか! 「無いと無理そうですか?」と聞きながら坂道に足を踏み出してみましたが、数歩行って無理だと判断します。無理っつか、したほうがイイ。

「持っているなら少しの距離でもつけたほうがいいよ」とのアドバイスに遅まきながら従って、久しぶりのアイゼン装着〜。件の若人は「アイゼン持ってないんですよ……」と呟きながら、そろそろと苦労して足を運んでいます。その脇を「がんばって!」と声をかけつつ追い越し(←ヤなヤツ〜)、ザックザクと歩いていきます。アイゼンが無いと怖いな、と思ったのはこの山頂すぐの急斜面だけで、すぐに外しても良かったくらいでしたが、私は藤棚山までつけて歩きました。途中は、凍ってて滑りそうな箇所と全然必要ない箇所が半々くらい。

蕨山

急坂を下りた後はこんな感じ

蕨山

これも何だろ? 形がカワイイです♥

蕨山

林の中の山頂です

≪つづく≫

2012.2.19(Sun)

≪つづき≫

ぐっすり眠って目覚めると、空がうす桃色に染まっていました。昨日は全然見えなかった山々の姿も確認できます。おお、いい天気だ〜! まずは朝風呂に入ろうと、昨日は入れなかった真湯に行ってみました。「朝は熱いから気をつけて」とおかみさんに注意されてたんですが、もう地元の方が来られていて、ちゃんと入れる温度にしてくださっていました(それでも熱いんですけどね)。建物が新しくて他のところほど風情はなかったんですが、お湯はしっかり温泉でした。気持ちよかった〜。

野沢スキー野沢スキー

左:宿の窓から、朝の風景/右:宿も雪に埋まっています

野沢スキー

真湯。外湯が朝早くから開いているのがありがたいです

野沢スキー

極めてオーソドックスな「朝ご飯」。美味しくいただきました

食事が済んだら荷物をまとめて預けて、さあゲレンデへ! 帰りの16:45のバスに乗るのに、レンタル返してお風呂に入ってを考えると14:30頃には真湯リフトに乗っていたい。ですので今日はさっさと山頂を目指します。そしてスカイラインコースを満喫して、上で適当に遊んで、チャレンジコースで帰ってくるのだ! ―――と意気込んでいたのですけれど、最初のゴンドラで大行列です。誰もが同じように、まず山頂を目指しているんですね……。山頂に行くにはリフトを乗り継がなくてはいけないのですが、ほとんどのリフトでかなり待ちます。仕方ないけど、もったいなーいっ。

野沢スキー

霧氷の木々に青い空。最高♡

野沢スキー

野沢スキー

野沢スキー

やっと辿りついた山頂。遠かったけど来た甲斐ありました

野沢スキー

反対側にもこんな風景が広がってて、見惚れてしまいます

ですので、スカイラインコースは諦めました。これで下まで行ってしまうと、また上に戻ってくるまでどれだけ時間がかかるか分かりません。野沢温泉お昼は辛味噌ラーメンスキー場を隈なく満喫したかったけど、スカイラインは次回の楽しみに取っておきましょう。ここで早めの昼食休憩を挟みます。あ〜ん、まだロクに滑っていないのに〜。お・ま・け・に! 入った食堂にビールが置いてない! いや置いているんだけど、Kと私が唯一飲みたくない銘柄しか置いてない! 人気があるのは知ってるけど、せめて他の種類も置いてくれ〜。

食事を終えて外に出る準備をしていると、「スキー場をもっと良くするため、アンケートにご協力を」と女のコがやってきました。さっさと外に行きたかったし、もうほとんど準備ができていたんで断ってしまったんだけど、Uが「コース外の滑走をもっと取り締まって欲しい!」と呟きます。今回の野沢はホントに雪質がよくて、どこも降ったばかりのふわっふわのパウダースノー。雪煙をあげてコース外を滑るボーダーやスキーヤーがたっくさん、いました(ときどき、腰まで埋まって難儀している人も)。

新雪を楽しみたい気持ちはわかるし、それを許されてるエリアならいいんですけど、「禁止」とはっきり書いてあるエリアでコース外に出るのはどうかと思います。だって怖いんですもん。昨日林間コースを滑っているときも、道の上の斜面から落ちてくるボーダーがいて、ヒヤヒヤしました。人に迷惑がかかる場所では止めて欲しいです……と、私も憤ってはいたんですけどね。スキー場への要望でまず頭に浮かんだのは、「他の銘柄のビールを置いて欲しい」でした。……すみません。

午後は上ノ平ゲレンデやパラダイスゲレンデを何回か楽しみます。中級コースもいけるけど、私はやっぱり初級者。このくらいのゲレンデのほうが心が和みます。特にパラダイスゲレンデは今の私のレベルにぴったりで、気持ちよ〜く滑れました。んで14時を過ぎた辺りで下山にかかります。時間が余ったら日影で滑ればいいしね。林間コースだと平坦な箇所が多くて疲れる、とUが言うので、今日は中級のチャレンジコースで下りてみます。

野沢スキー

野沢スキー

広くて平坦なゲレンデでのんびり滑るのが一番好き(^^

―――これが、私にはチャレンジすぎました。「ここ、中級? ねえホントに中級?」と泣きが入ります。菅平や上越国際や舞子では中級でも大丈夫だったのに! 野沢でだって、やまびこゲレンデでは大丈夫だったのに! 自力で止まれる気がしない、ターンで下を向くのが怖い、いつまで経っても着ける気がしないで、気持ちはもうすっかり「初めてのスキー」に逆戻り。

何度か転びながらようよう下りてきて、振りかえってビックリです。ここ、朝に「あそこは上級だよねー、行きたくないなー」と指差してた場所じゃないですか! このレベルで腰がひけるのは私だけなんですけど、何度も書いたように他の3人はもたもた下りる私に付き添ってくれるので、このときの私らは上手い人から見ると相当邪魔だったと思います。ゴメンなさいゴメンなさい身の程知らずでゴメンなさい。

真湯リフトの乗り場に辿りついたのは14:30。最後のチャレンジで疲れきってしまったので、ちょっと早いけどここで切り上げるコトにしました。レンタルを返しに行って、そのついでに昨日気になっていたあれこれを買ったり食べたりして、最後に宿のお風呂に入らせてもらって、バスに乗ります。駅までの1時間は皆、疲れきって爆睡でした。そして駅弁とビールを楽しみつつ、東京へ。午前中はどうなるかと思ったけど、終わってみれば充実した1日でした。

駅弁

晩ご飯。地ビールも美味しかった〜♪

さて今回の結果。目標の「脱!日陰の女」は達成できましたが、野沢からまた新たな宿題を出された気がします。でも―――今度の宿題を達成できるのは、いったい何時になるんだろう……(つか、達成できるのか?)。

2012.2.18(Sat)

友人に強引に誘われてスキーを始めてからそろそろ10年になろうという今最近、私にはゼヒとも行きたいスキー場がありました。それはスキーの訓練を受けた野沢! あのときは、ゲレンデのほとんどを知らないままに、帰ってきてしまいました。なんせ日影ゲレンデの下のほうを、リフトも使わず登ったり下りたり(つか転げ落ちたり)して滞在時間のほとんどを過ごし、あとは林間コースを2回、上ノ平ゲレンデを1回滑っただけなのです。上達した今、もう一度野沢に行きたい。そして他のゲレンデを味わいたい。

……でも、でもですね。上達したとは言っても、まだまだヘッポコなんですよ。子供の頃からやってる友人らにはとてもとても敵わないし、始めたのが遅いから上達も遅いし、だいたい年に1度か2度しか行かないんじゃ翌年にはもう忘れてるし。それでも最近、初心者コースなら風を感じるスピードを出せるようになりました。斜度がちょっとつくと全部ハの字ののろのろ運転になってしまうけど、それでも「中級コース行こうよ」と言われるたびにビビらないくらいには、なっていました。目標は「脱!日陰の女!」です。……あ、日影、か。

忙しい友人らとも運良く日程を合わせるコトができ、いつものU・Y・Kと野沢温泉リベンジツアーに出発です。でも前回のバスツアーには懲りたので、今回は新幹線プラン。お弁当食べ食べ長野駅に到着し、9:10のバスに乗ろうと思ったら、バス停には長蛇の列です。そりゃベストシーズンだもんなあ。定時のバスには列の半分くらいしか乗れず、私らはすぐに出るという臨時バスを待ちました。……すぐって何時よ。志賀や斑尾に向かうバスを見送り、野沢温泉行きのバスが来たのはたっぷり20分は待ってから。

ここから更に1時間強のバス旅です。遠いな〜。長野駅近辺にはあまり雪がなく、青空も見えていましたけど、次第に空が曇り、雪がチラつき、吹雪き、視界が真っ白になってきました。道路脇に積み重なる雪もすんごい量です。スタッドレスでも、自分の運転でここに来たくはないな……。ホテルで威勢のいいおかみさんに迎えられ、荷物を預けてレンタルスキーを借りに行きます。ゲレンデ内か、せめてホテルで借りられたら楽なんだけどなー。

んで貸してもらったのも、ストレートスキー(でイイのかな)です。最近は当たり前のようにカービングを貸してもらえるトコばかりだったので、ちょっとビックリでした。おまけにブーツも古い。新しいブーツを履きたいなら追加料金、と言われ、事前には任意といわれていた保険に強制的に入らされ、ちょっとムカッときてしまいました。が、せっかく来たのに怒ってばかりでもツマラない。ホテルに靴を置きに行き、真湯ペアリフトでゲレンデに向かいます。

で、着いたらすぐ食堂へ。食事をしてリフトに乗ったときにはもう13時を過ぎてました。JRプランだと半日も滑れませんねえ〜。まぁ雪も降っているし、明日は晴れる予報だし、今日は足慣らしだ。私が特訓を受けた辺りはリフトもないのでわざわざ歩いて登って行く気にはなれません。代わりに日影ゲレンデを1回だけ滑って、後はゴンドラとリフトでとにかく上を目指します。上ノ平ゲレンデ、やまびこゲレンデ、パラダイスゲレンデ、ブナ林コースをちょっとずつ滑っていたら、あっという間にもう16時過ぎ。真湯ペアが17時で停まってしまうため、下山にかからねばなりません。

野沢スキー野沢スキー

左:まずは昼食。ご自由にどうぞ、と林檎が積んであり、ありがたくいただきました/右:真っ白。今日のゲレンデの写真はこれ1枚

さて初めてのときは1時間半かかった林間コース、どのくらい縮められるでしょうか……と滑ってビックリ。途中一部に近道のコースを使ったものの、なんと15分で下りてこられました。泣きながら下りた最後の急斜面も、あれ?もう着いちゃったの? って感じ。―――どうやったら1時間半もかけられたんだろう……。そして改めて、あのときの皆のつきあいの良さに呆れます、じゃない、感謝感謝です。自分は15分で下りられるところを、1時間半もつきあってくれる?普通?(まぁYは最後の最後で私を見捨てたんですけどね)。

宿に戻ってお風呂に入ったら、もう夕食の時間です。ところで今回、宿には全く期待していませんでした。前回が前回だし、他の宿がもう満員御礼なのに空いていた宿だし、それなのに安いし。……期待値が低かったせいばかりではないと思うんですが、今回の宿は○でした。お風呂はそう大きくないけど気持ちいい。布団を敷くサービスやアメニティは無いけど、おかみさんが元気よく声をかけてくれて楽しい。食事は地のものがでるステキな食卓ではなかったけれど、普通に美味しかったです。ちょっとボリュームありすぎたくらい。

野沢スキー

食後は外湯巡りをしながら街をぷらつきました。野沢はどこでも歩いていけるのがイイですねー。まずは前回混んでて入れなかった大湯に入り、次に十王堂の湯へ寄るも混んでたので諦めて、河原湯へ。合間に覗いたお店では美味しそうなものが並んでますけど、夕食でおなかいっぱいなので入りません。真湯で最後にしようか〜と行ってみたら、ここも混み混み。おかみさんが「一番いい」と言ってたお風呂なのに、残念です。代わりに地元の方に薦められて、熊の手洗湯まで行きました。いや〜、どこも熱い。でもちょっとずつ雰囲気もお湯も違って楽しいです。いいな〜、野沢。

野沢スキー

外湯巡り1軒目。まずは大湯

野沢スキー

2軒目、河原湯。雪が止みました

野沢スキー

最後に熊の手洗湯

帰ってからは途中で買い込んだ日本酒とビールとワインでプチ宴会をし、日付の変わった頃に眠りにつきました。明日は予報どおり晴れますように……。

野沢スキー

地酒に地ワイン。どれも美味しかったです

≪つづく≫

2012.2.12(Sun)

この寒いのに我ながら物好きな…とは思いますが、Yと伊豆に行ってきました。昨日は思ったより雲が多く、外でじっとしているのが寒いほどの気温でしたが、今日は伊豆に到着する時間になっても空には雲一つ見えません。ただ電車の中で足元が冷えたのか、おなかが激しくピーしてしまって、私は最寄駅に着くなりトイレに直行。こんなんで海に入って大丈夫かしら……。ちょっと不安になりながらも、お迎えのTさんに連れられてショップに向かいます。今日は私ら以外に客はいないそうで、だったら体調悪くて中断しちゃっても、あまり迷惑はかけないで済むかなあ……。

とりあえず、おなか以外は元気なので準備を進めます。ベタ凪だというので、ポイントはI.O.P.にしてもらいました。気温は8度ですが、風がないと陽射しを暖かく感じます。このまま穏やかな一日になってくれるとイイなあ〜。ショップオーナーのSさんは「そのうち絶対風が吹くよ」と悲観的ですけど、私は期待していいような気がしてるんですよね。だって最近私、当たってるんですもん。途中でお昼を買い込み、海に着く頃にはもう朝の不調は忘れてしまっていましたし。

さて前回潜ったときの水温は17度。今日は13〜14度と一気に下がっています。う〜ん、前に14度くらいで潜ったときはインナーに何を着ていたっけなあ。今の組み合わせはしばらく変わっていないから、たぶん同じ筈なんだけど。ちょっと記憶が怪しいですが、インナーはそのままに、カイロを一つおなかに貼りました。念のための余分の1枚も持ってきていますので、30〜40分くらいのダイブならたぶん何とかなるでしょう。

Yが器材のセッティングに手間取っていると、Sさんが教官モードに入ってしまいました。「他にお客さんがいるとできないからね」と言って教えてくれる器材の扱い方を、私も一緒に聞いておきます。それが終わると、いよいよ海です。水に入ると、ぎゃーっ冷たいっ。でも冷たいと思ったのは最初だけで、しばらくすると慣れる……? 透明度も20mはありそうです。私らが「長いのはいや〜」と主張したので、今日はあまり遠くには行きません。1本目は砂地に下りて、それから1ののこっち側で遊びます。

IOP

岩場から砂地に下りていきます。う〜ん、青い♪

IOP

波が作った砂紋を楽しむのも、透明度がいいときならでは

ちょろっと砂地に下りたのは、そこにベニケロがいると聞いたから。このベニケロの位置が微妙で、Sさんは岩から身を乗り出すようにして頭を下に向けて撮れ、といいます。まずYが撮って、それから私が撮―――ろうとしたら、ドライ内の空気が一気に足先に集まって、吹き上がりそうになってしまいました。Yを待っている間、暇だったので中性浮力の練習をしようと、空気を入れたり出したりして遊んでいたのが裏目に出たようです。

ぎゃーっと焦ったので、1枚撮っただけで体勢を立て直すために岩から離脱しちゃいました。いいんだ、キレイな色のケロじゃなかったんだもん……。そこからバレンタイン用の飾りつけがしてある水中ポストを経由して、1の根の先端に向かいます。何かいないかな〜と探しながらゆくと、おっ、青い小さなウミウシが見えました。アオウミウシ?と一瞬思いましたけど、よく見ると形も模様も違います。なんだろう? 珍しいかもしれない……。後で名前を聞けるように色んな方向から写真を撮ってみます。

IOP

水中ポストにハートの飾り♥

IOP

ふと見上げると、他のダイバーグループが頭上に。『海猿』の救援シーンみたいだなー(←すみません、分かる人だけ分かってください)

「おお〜!」って声に振り向くと、Tさんが拍手をしていました。おっ、てコトはよくいるウミウシではないのかも。先行していたSさんとYも戻ってきます。Tさんが「To-koさんが見つけた!」とSさんに報告しているのが聞えました。えへへ。Yも写真を撮って、あとは先端で別のベニケロの個体やイガグリウミウシを教えてもらいます。帰り道ではニシキウミウシ。冬の海ですねえ。キタマクラも岩やソフトコーラルに掴まってじっとしている個体が多いです。

上がってすぐにさっきのウミウシの名前を聞くと「ミアミラウミウシ」とだそう。一度見たコトがあるけど、前に見たのはびろんと大きかった。今日のサイズのは初めてです。ウミウシはほとんどのがそうですが、これも小さいほうが可愛いですね〜。ただ、後で確認してみると、ピントがびしっと合った写真が1枚も無かったのは残念でした。やっぱもう少しいいカメラ、買えば良かった……。

ときどき風は吹くものの、手袋ナシでいられる陽気で昼食休憩を済ませ、2本目は1の根を越えてもうちょい先の1.5番辺りまで連れていってもらいました。大きなアオブダイや、ホンソメワケベラにクリーニングしてもらっているコブダイ、ちょっと珍しいのはたぶんアオチビキ。キレイと言えなくもないパイナップルウミウシや、ガラス細工みたいなハナミドリガイ、何度見ても可愛いアオサハギの幼魚。イソギンチャクの中にはチビクマノミ。寒い中ガンバってるなあ〜!

IOP

水が青いと「いつもの伊豆の面子」も鮮やかに見えますね

砂地に目をやれば砂紋が美しく、水面もゆったりしていて気持ちがいいのですが、さすがに2本目。30分を過ぎる頃から寒くなってきました。だけど1本目で「それほど寒くなかった」などと言ってしまったため、サービス精神溢れるSさんたちは少し潜水時間を長くしてくれた様子で、2本目は結局45分のダイビングになりました。水から上がると、他の3人はジャグジーで身体を温めてましたけど、私にはそんな余裕はない。「さ、さ、寒い〜」と震えつつ器材を洗い、シャワーを浴びてドライを脱いでトイレに駆け込みます。トイレが近いのって、損だ!

IOP

河津桜より早く咲く種類の桜も、まだやっと開き始めたばかり

IOP

穏やかだったI.O.P. 遠くに伊豆大島が見えています

ショップに戻ってからは、のんびりログ付けをして、駅近くで夕食を食べてから帰路につきました。帰りの電車ではYも私も爆睡。春濁りが来る前に、もう1回か2回、潜れるといいなあ〜。

2012.2.11(Sat)

久しぶりに脱原発の集会に行ってきました。代々木公園で開催された「さようなら原発1000万人アクション」。さようなら原発1000万人アクション……原発事故以来ずっと、「被害を受けていない地に住む人たちが、寄付やボランティア以外でできるのは、普段どおりの生活をして経済活動を支えるコト」って主張に肯きつつもどこか違和感を感じていたんだけど、今回の集会の開会式で皆の話を聞いているうちに、その違和感の正体がわかった気がした。震災に関してだけだったら、私もこんな違和感は感じなかったかもしれない。だけど原発事故に対しては違う。私が望んでいるのは「以前と同じ日常を取り戻すこと」ではなく、「また同じ事故が起きる心配をしなくていい日常を得ること」なのだ。それであるなら、何かを変えなくちゃいけない。デモやら署名やらで反対の意思表示をする段階はもう終わったような世の中の雰囲気になっているけど、原発廃止の方向性がまだはっきりと定まってはいない、何も変わっていない今の状態ではまだ、反対の声をあげるのは止めちゃいけないなあと思う。

2012.2.4(Sat)_2

≪つづき≫

登山道に入ってすぐ、十数人の年配グループとすれ違いました。ほとんどの人がしっかりアイゼンを付けています。今までのコースはずっと林の中だったけど、鉄砲木ノ頭はススキの山で、日当たりがいいからか雪も溶けてまた凍ったような箇所がありました。これは下りだったらアイゼンあった方がイイかもね。今までが平坦だったので、息を切らし切らし登っていきます。20分ちょいで着いた山頂は広々としていて、中心に山中諏訪神社奥宮がありました。もちろん目の前にはばーんと富士山!

鉄砲木ノ頭

ススキと雪道の組み合わせが、なんだか不思議

鉄砲木ノ頭

登ってる途中から富士山の姿が楽しめます

鉄砲木ノ頭

山頂〜♪

わーいわーいと歓声をあげて景色を堪能しましたが、ひらけているというコトは風も通る! 寒いのであまり長居はできません。Yがこの日のためにせっかく買ったアイゼンを使いたい、というので装着していたら、さっき私らの写真を撮ってくれた単独男性が「アイゼンしたほうがいいですかね〜?」と話しかけてきました。う〜ん、微妙ですよね。した方が滑らないだろうけど、転んでも危なくなさそうな道だし、ダブルストックお持ちなんだから、つけなくてもいけるんじゃないですか?、とお返事。

鉄砲木ノ頭

南アルプス、白峰三山もくっきりはっきり(肉眼では)

鉄砲木ノ頭

山頂からの富士山と山中湖

私もあとちょっとのためにアイゼンを出すのは面倒だったので「アイゼン無しで歩く練習〜」とか言い訳して、そのまま下山にかかります。うん、ちょっと滑るけど大丈夫! 富士山を正面に、眼下の山中湖が徐々に大きくなっていく、パノラマ台に向かうこの下山路、なかなか気持ちいいものでした。車も入れるパノラマ台では、大きなカメラを構えた人たちがたむろしています。ダイヤモンド富士狙いなのかな? Yもここでアイゼンを外し、ちょっとだけ舗装道路を歩いてまた細い林の中の道へ。人家は近い筈ですが、三国山のコースとあまり雰囲気が変わりません。

鉄砲木ノ頭

だいぶ下りて参りました

鉄砲木ノ頭

ずーっと富士山を見ながら歩けるのはイイですね

鉄砲木ノ頭

道はこんな。上部はもう少し傾斜が急でした

鉄砲木ノ頭鉄砲木ノ頭

舗装道路から、道標に従って林の中の小道へ

「三国山ハイキングコース入口」バス停近くで再び舗装道路に出たあとは、駐車場まで歩いて戻ります。バスがあれば良かったんですが、本数が少なくてタイミングも合いませんでした。この舗装道歩きが長かった〜。ほとんどの部分は歩道も除雪されているので安心なんですけど、凍っていたり水溜りになっていたりでけっこう気を使いました。陽もそろそろ落ちてきて、ちょっと心細い感じがします。旭日丘の交差点まで戻ってきたときにはホントにホッとしました。

山中湖

山中湖

山中湖でも、御神渡りがありそうな

んで予定なら、ここから長浜公園まで移動してダイヤモンド富士を見たかったんですけど、思っていたより時間がかかってしまって、そろそろ陽が沈みそうです。今日はアイスキャンドルのイベントもあるから、駐車場にすんなり停まれるかわからないし……。まぁ湖の反対側でもそんなに変わらないだろう、と富士山の見える近くの場所まで移動して日没を待ちます。……あれ? 太陽が富士の中腹に、沈んでいくよ? ―――ちょっと場所が違うだけで、見られないものなんですね、ダイヤモンド富士。

山中湖山中湖

左:日没を待つ駐車場から、鉄砲木ノ頭が見えました/右:ダイヤモンド富士にはなりそうもないなー

山中湖

残念でしたー、また今度!

太陽が隠れてから長浜公園に行くと、首尾よくダイヤモンド富士を撮ったのか、三脚を持ったおじさまたちがぞろぞろと引き上げて行くところでした。私らは17時半のアイスキャンドル点灯式を待ちます。しかしこれが寒い〜。テントで豚汁(200円也)を販売していたのと、焚き火をしていたのが助かりましたが、17時半を過ぎてもなかなか式が始まらない。点灯式と花火は心残りでしたけど、まぁほとんどのキャンドルに火は入っているし、だいたい雰囲気はわかったのでイイか、と式を諦めて、紅富士の湯へ。

山中湖山中湖

左:湖の対岸にやってきました/右:具だくさんでウマ〜

山中湖山中湖

左:アイスキャンドルに火が灯ります/右:なんだ、こっちからのほうが鉄砲木ノ頭、よく見えるんじゃん

山中湖

山中湖

山中湖

山中湖

山中湖

山中湖

もうちょっと雪があったら良かったかな。でもキレイでした

冷えた体を温めて人心地を取り戻し、やっと帰路につきました。東名には「事故渋滞17km」の案内が出てましたが、足柄SAで注文したのになかなか出てこない料理(←結局そのままキャンセルし、ファーストフードエリアで夕食)を待っているうちに解消されたようで、良かったんだか悪かったんだか……。それでもこの季節に、好天のもと、雪のコースをのんびり歩けたのは嬉しかった。さて今回鉄砲木ノ頭の登ってみると、そこから延びる高指山〜菰釣山のルートも気になって……。

ああもう、歩きたいコースがありすぎです!

■籠坂峠バス停(9:45)→アザミ平(10:34-10:41)→大洞山1,383m(11:26)→ごんぐのベンチ(12:17)→づな峠(12:40)→三国山1,320m(12:54-13:38)→三国峠(13:55)→鉄砲木ノ頭1,291m(14:18-14:36)→パノラマ台(14:56)→三国山ハイキングコース入口バス停(15:23)→旭日丘交差点近く駐車場(16:01)

上:ジオラインEXP.ハイネックシャツ+R2ジャケット、タホジャケット(歩き始めと休憩時のみ)。下: ウールタイツ(薄手)+Phenix裏地つき。他:SEILEN防水手袋、帽子(黒:フリース)、ネックウォーマー。携行のみ:Heritage上下ゴア雨具

2012.2.4(Sat)_1

一週間前に富士五湖周辺で大きめの地震があったのでちょっと心配だったんですが、火山活動とは関係ないという気象庁の発表を信じ、 Yと三国山ハイキングコースを歩いてきました。雪はあるけれどお手軽コースだし、道の凍結箇所が少なくなって欲しいしで、待ち合わせもゆっくりの時間にして、山中湖畔の旭日丘バス停9:33のバスを目指して車を走らせます。途中の渋滞によっては間に合わないかな〜なんて覚悟もしていたのに、往路はすこぶる順調で予定よりかなり早く、9時前に旭日丘近くの無料駐車場に到着できました。ありゃ、逆に時間が余っちゃったよ。

駐車場隣のコンビニで昼食を買って、トイレを借りて、のんびり荷物を整理して、ちょっと早いけどバス停まで行っておこうか?と道に出たら、目の前を御殿場行きのバスが通り過ぎてゆきました。あれ? 御殿場行きって乗るバスじゃなかったっけ? そんなに早く着くとは思ってなかったので33分の前のバスを調べていなかったのですが、実は9時13分のバスがあったのでした。分かっていたら間に合ったのにー。仕方ないのでバス停で20分ほど待ちます。籠坂峠まで歩いても30分くらいなのですが、雪で道幅が狭くなっていて車が通ると怖そうなので止めました。

山中湖旭日丘

左:途中の道路は凍結なしでしたが、駐車場はツルツルです。スタッドレス必須/右:旭日丘バス停

やっと来たバスに乗って籠坂峠へ(バス代180円也)。バスを待っている間にカップルが籠坂峠方面に歩いていったので、「彼らの方が先に着いてるかもねー」と話していたんですが、かろうじて1つ前のバス停で追い抜きました。峠からはバス道路を外れて登っていきます。さっそく道が凍結していて、滑らないように注意が必要でした。登りきったところは霊園になっていて、「三国山ハイキングコース」の道標が雪の中に延びる細いトレースを指し示しています。うふふ、狙ってたとおり雪がたっぷりで嬉しい〜。

籠坂峠籠坂峠

左:籠坂峠バス停/右:左の坂を登っていきます

ここからアザミ平まではCTで50分。「でも雪だから、きっともっとかかるね〜」。トレースはしっかりなんですが、細いので普段と同じようには歩けません。林の中の道は誰の姿もなくしんとしていて、木々の間から降りそそぐ陽は明るくて、とても気持ちがいい。贅沢を言うなら梢に霧氷がくっついてくれていたら最高だったのだけど、さすがに雪が降ってしばらく経っていましたので、そこまでは望めませんでした。さらさらの雪の感触を楽しみながら歩いて、前方が賑やかだな〜と思ったらそこがアザミ平。10人くらいの若人グループが休憩してました。1人だけ年配の人に連れられて歩いているようです。何のお仲間なんだろ?

三国山ハイキング

こんな風な景色がずーっと続きます

三国山ハイキング

手書きの道標がいい感じ♥

アザミ平はベンチも無く、どっちにしろ混みあっていましたので、私らは服の調整をしただけでお先に……進もうとしてビックリ。アザミ平はひらけていて風が通るからなのか、トレースが埋まってしまっています。誰かが歩いた跡はうっすら残っているし、トレースもぼんやり見えているので道を外す心配はないだろうけど……。固くなった雪の表面に足を乗せてみると、おっ、なんとか沈まない。しかしちょっとでもトレースを外すと、足がずぼっと埋まります。こりゃ楽しい♪

三国山ハイキング

これから歩く大洞山方面が、やっと確認できました

三国山ハイキング

箱根のお山方面

三国山ハイキング

駿河湾方面

今までずーっと林の中だったので、視界が開けたのも嬉しいです。トレースのしっかりした林の中に入ったり、雪の上をそろそろ歩くひらけた場所に出たりを繰り返しながら歩いて、最後に一登りすると本日の最高峰大洞山に到着しました。山頂直前でアザミ平のグループに追い抜かれていたんですが、グループの皆さんはここで昼食休憩らしいので、私らは先に進みました。が、後から考えるとここで急いで出発したせいで、辿るべき踏み跡を間違えてしまったようでした。

三国山ハイキング

しっかり踏まれている箇所はこんなで

三国山ハイキング

トレースが埋まっちゃっている箇所は、こんな

三国山ハイキング

大洞山。手書きの道標は大好きなんですが、だいぶ古いモノのようで、文字が薄れてきちゃっているのが残念です

今までと同じような、外れれば踏みぬくけどしっかりしたトレースに従ってしばらく行くと、踏み跡が2つに分かれています。片方は今日誰かが通った様子ではなかったので、もうちょっと先に進むと、その先でいきなりトレースが消えていました。……え? じゃあもう一つのトレース?と思うも、今日、反対方向から来た2人とすれ違っているのだから、その人たちが通った跡が無いのはおかしい。でも……他にトレースあった? Yに確認しても、気付かなかったという返事です。

コンパスで確認すると、方向としては数日前(?)の踏み跡が正しい方向に伸びています。う〜ん……行ってみるか。違っていたらひき返せばいいのだし。トレースというより「誰かの足跡」に従って、斜面を横切るように下ってみます。足がずぼずぼ嵌る嵌る。これがずっと続くんじゃ堪らんなあ、やっぱ戻ったほうがイイかなあ。そう思ったとき、行く手から誰かの声が聞えました。おっ、やっぱりこの足跡、正しい道に向かってる!

声を聞いてからほんの少しでしっかりしたトレースに飛び出し、やってきた3人組に挨拶をしてすれ違います。正しい道の延びる方向を見ると、どうも大洞山直後に道を外れちゃったみたい。確かにあのときは、周囲をよく見てなかったかも。怪しい道を歩いたのは、長く感じたけどたぶんほんの数10m。天気が良くて戻れなくなる心配はなくっても、それでもちょっぴりドキドキしました。この先が長かった〜。ハイキングコースの案内図には「楢木山」ってピークがあるのですが、そこを気付かずに通り過ぎてしまったせいもあり、今自分がどの辺りにいるのかよくわかりません。

三国山ハイキング

おお、ちゃんとルートに戻れた!と、これを見てホッとしました。「山の上のお花ばたけの 小草らは さ霧に濡れて 傾かむとす 斎藤茂吉」と書いてあります

三国山ハイキング

左のピークが明神ヶ岳、中央右寄りが金時山。右は箱根山?

三国山ハイキング

うわ〜すごいな! サービス精神旺盛な道標(?)

三国山ハイキング

クイズの書いてある板をめくると答えが書いてあったりするんです

三国山ハイキング

ごんぐのベンチの説明板。かなり読みとりづらくなっていますが、「ごんぐ」は仏教用語らしいです。んで「諸々の必要上勝手に名付けました」とありました。この辺りに楢木山のピークがあったのかな?

ずーっと林の中で標高もほぼ同じなんで、地図を見てもさっぱり。平坦な林の中を「こうゆうトコでスノーシューあったら楽しいんだろうねえ」なんて話しながら、私らはずぼずぼと歩いていきます。雪がなければホントに楽に歩けるハイキングコースなんでしょうねえ、ここは。途中でちょっと登る箇所があって、「これを登りきれば三国山?」と思いましたが、違いました。その後もだらだら歩いて、ホントの三国山山頂にはそのままだら〜っと着きます。

三国山ハイキング

ナゼか鍋をかぶった、づな峠の道標。武田信玄が深沢城(御殿場市)攻略に向かうときに通った、とあります

三国山ハイキング

歩いても歩いても同じ景色。……いや気持ちいい林なんですが

三国山山頂にはベンチ―――というか、座れるように板が渡してありましたので、ここで昼食休憩にします。途中で少しお話した(たぶんバスで追い抜いた徒歩の)カップルが少し後でやってきて、彼らもここで休憩でした。歩いている最中は暑いくらいだったのに、さすがに座っていると体が冷えます。でもこの季節にしては快適な天気でした。ときどき吹く風も冷たいけれど、上着1枚はおるだけで大丈夫だったもの。お湯を沸かして、ワンタンスープとお握りで体を温めます。

三国山ハイキング三国山ハイキング

左:「なんと言うか……登りきったぞーっ!って感慨のない山だねえ……」なんて失礼な発言をしながら/右:昼食準備中

三国山ハイキング

三国山からの富士山―――が、木々の向こうに

しばらくすると大洞山から見ていなかったグループもやってきましたが、彼らは写真だけ撮ったらさーっと居なくなりました。どうやらお迎えのバスが来ていて、温泉に行くみたいです。その後は4人だけの静かな山頂に戻りました。カップルとちょっとだけお話をして、さあ私らもそろそろ下りましょうか。三国峠への道も雪たっぷりで、半分滑るようにして、あっけなく到着。舗装道路を渡って、最後のピーク、鉄砲木ノ頭(明神山)に向かいます。

≪つづく≫

Copyright© 2001-2012 To-ko.All Rights Reserved.