2008.6.29(Sun)

3回目のTOEIC試験を受けてきました。結果が出る前からはっきり分かる! 今回が一番できてません。だって初めて、最後の問題まで辿りつかなかったんですもん。なーんか集中できなくてねー。今までで一番、勉強したのになー。でも、どの辺から始めればいいか結局わからなくて、じゃあ最初からだ!と“man”とか“book”とか“school”なーんてトコから始めたのが良くなかったかな(←そりゃそうだろ)。

というワケで、何点になるのかわからないけど、今回の結果をベースにしようと思います。それでまぐれで取った1回目、2回目の点数を追い抜き、やがては目標点数まで……行けるのか? それまでに飽きないのか? みしのたくかにと。

2008.6.28(Sat)_2

≪つづき≫

昼食はゆかりお結びとチーちく。デザートにグレープフルーツの蜂蜜漬け。食べている最中にも、発つ人着く人が入れ代わり立ち代わり。ホント、人気の山なんですねー。しかしこの山頂、ガイドブックには「石尾根や長沢背稜が一望できる」とか書いてあるけど、けっこう木が茂っていて、開けているのはほんの一部って感じでした。ホントにそんなに展望いいのかなー? こりゃぜひ晴れた日にリベンジして確かめなくちゃ。

百尋ノ滝まではほぼCTどおりだったのに、そこから山頂までがワリと近かったので、予定よりも1時間近く早く、山頂を再出発します。まずはさっきの廃屋茶屋まで戻り、そこから「古里駅へ」の案内に従って道をわけます。広くて明るくて平坦で気持ちのいい尾根をしばらく歩きくと、また分岐があります。このまままっすぐ進むと蕎麦粒山らしい。気持ちのよい道だったのでその先も気になりますが、今日は分岐から右へ下ります。ここからが赤杭(あかぐな)尾根になるのかな。

川苔山川苔山

左:「古里駅へ」/右:可愛い道でしょ?

川苔山川苔山

左:「赤杭山・古里駅」。奥は「日向沢の峰・蕎麦粒山」
/右:霧の中から何かが出てきそうな雰囲気

まだ広い道は続きます。ガスがあがってきて、よく言えば幻想的な風景。ファンタジー好きなもので、こうゆう雰囲気にはにまにましちゃいます。ちょっと、別な国に、いるみたいで。この辺りでは登ってくる人ともすれ違ったし、ちょっと先には男性も歩いていたしで良かったのですが、この後がちょっと怖かった。先行の男性は足が早くて、あっという間に見えなくなってしまい、そこから終点手前まで約2時間、誰一人会わなかったのでした……。

川苔山川苔山

左:キレイな輪っかができてました/
右:道の先に、足の速い先行男性

川苔山川苔山

左:この霧の中から出てくるのは妖精か、せめて鹿であって欲しい。ジェイソンや熊はお断り!/右:2つめの分岐を過ぎて針葉樹林帯へ

おっと先走った。“幻想的”な尾根をしばらく歩き、また分岐(ここは左へ)を過ぎてからだったかな? 針葉樹の林の中に突入し、また雰囲気が変わります。私、今まであんまりコケたことはなかったのですが、この日の下りでは3回もコケました。土が赤土で湿っていてずるっと行くわ、道に縦横に張り巡らされた、登山者の靴に磨きぬかれた根がつるつるするわ。平坦になったと思うと道が不安……。迷うようなトコロはなかったのですが、分岐をわけてから標識はもちろん赤テープもないので、なんか安心できません。

川苔山川苔山

左:白い花が群生してる場所も/右:花は貴重な心のササエ

おまけに、人の気配がない! 登山口にあった「熊の生息地域です」の看板を不意に思い出し、熊鈴をわざとちりちり鳴らして歩きました。視界の隅をよぎった木の切り株が熊の頭に見えてぎょっとしたり、自分が踏んで跳ね上げた落ち葉を虫が落ちてきたんだと思って「うひゃあっ」と悲鳴をあげたり、どきどきするのに忙しい。小心モノはたいへんだよ……。

川苔山川苔山

左:落ち葉や雪が積もったら道がわからなくなりそうな
/右:ギンリョウソウ、だよね?

川苔山川苔山

視界が開けただけでホッとする。どよーんとしてるけど、稜線は山頂からよりもキレイに見えました。

川苔山川苔山

左:やっと赤杭山(赤久奈山)到着〜。展望は全然ありません。久々に見た標識にもホッとしました/右:どちらの稜線?

またしばらく下るとズマド山分岐で川井駅へ下る道とわかれます。古里駅方面は右へ。さらに下って下って〜最後の30分くらいでばたばたっと人に会いました。先行していた(けど今まで気配も感じていなかった)女性2人に追いつき、後ろからきた男性2人に抜かれ。下り方の上手い人はぽんぽんぽーんと走るように進んでいきますが、私はおそるおそるなので時間がかかります。

川苔山川苔山

左:こうゆう道が好きなんですが、すぐ終わってしまいました
/右:そろそろ疲れてきたの。慰めてーー

ほぼCTとおりの時間をかけて、人里に到着〜。古里駅まではしっかり案内もあるし、すぐです。このまま電車に乗るのもツマラないなーと国道に出て見回すと、酒まんじゅうの看板が出ていたので1つ購入。でもそんな寄り道をしていたので、タッチの差で電車に乗り遅れました。さっき追い抜いた女性2人はちゃんと乗り込んでいたのに……。

で、次の電車までは25分くらいあります。うーん仕方ない、ビールでも買いに行くか! と一度駅から出て、見えていたコンビニに寄り、ビール購入。田舎な駅の古びたベンチで飲むビールも酒まんじゅうも美味しゅうございました。ちょっとバテそうになったけど、川苔山、気に入りましたよ! また来たい山になりました。

川苔山川苔山

左:人里に出ました!/右:お疲れさまでした〜

■川乗橋バス停(8:54)→百尋ノ滝(10:12-10:21)→茶屋跡(11:31)→川苔山1,363m(11:39-12:10)→蕎麦粒山との分岐(12:18)→赤久奈山923m(13:31)→ズマド山分岐(14:03)→古里駅(14:42)

2008.6.28(Sat)_1

最初ついていた晴れマークは消えてしまったけど、土曜日1日はなんとか持ちそうなので、1回は諦めてしまった計画を復活させ、奥多摩は川苔山へと行ってきました。山頂からの展望はたぶん望めないだろう、でも滝があるし、沢沿いの道なら曇っていてもきっと楽しい!と期待して……。

手元のガイドブックには「日帰りにしては長丁場なので早朝出発が望ましい」と書いてある川苔山ですが(しかも私はガイドブックに書いてあるコースよりも長い、古里駅へと下るコースを歩く予定)、ウチからだとどうがんばっても8:35に奥多摩駅を出発するバスにしか間に合いません。しかし日は長くなってきているし、CTにお昼休憩30分で考えても16時前には人里に降りてこられる計算。大丈夫だろ、よしGo!

電車を乗り継ぎ乗り継ぎして奥多摩駅に着いたのは8:28。通勤ラッシュ時の都心の駅のように、電車から人が溢れてきます。バスの時間までは7分しかないけどでもコース上にトイレはないようだし、ここで行っておきたい!とまずはトイレに走りましたが、すでに列が出来ていたので諦めました。バス乗場に戻ると川乗橋を経由して東日原へと向かうバスが2台並んでいて、その周りに人人人……乗れるのか!?

私はなんとか2台目のバスに乗り込みましたが、やっぱり全員は詰め込めず、出発前は運転手さんたちが「増発して増発! ○○ちゃんはまだ帰ってないの? 誰のバス出せる?」と殺気立っているし、出発後は団体さんたちが「佐藤さん乗ってる? 鈴木さんは?」「(携帯で)そっちのバスは何人乗ったの? こっちは3人で田中さんは乗り遅れたみたい!」とあたふたしています。うひー大変だ。

バスに乗ったのは山のぼらーだけだったので途中のバス停はノンストップ。最初に停車したのは川乗橋でした。ほとんどの人は東日原まで行って鷹取山かな、と思っていましたが、なんと川乗橋で半分強が降りた気がします。ひゃー、人気の山とは聞いていたけど、これほどとは! バスを降りたところ、登山道への入口はストレッチもできないくらい、ごった返していました。ここまでのバス代\250也。

川苔山川苔山

左:混み混みの登山口/右:しばらくは林道歩き

隙間を見つけて体を伸ばし、荷物をまとめなおしてさあ出発! なんとか団体さんより先に歩き出すコトができました。歩き始めからしばらくは、舗装された林道歩きです。ずっと日陰で渓流に沿っていて、前後に人はいるけれど、出発地点の喧騒が嘘みたいにのーんびり歩けます。桑の実が生っていたので、手を伸ばしてぱくり。次の木でも一つぱくり。懐かしい味だわ〜。キイチゴも探したけど、残念ながら見当たりませんでした。

川苔山川苔山

林道で会った花たち

40分くらい林道を歩き、2つめの橋を渡ったところから本格的な山道に入ります。橋のたもとにはベンチがあって休憩するのに良さそうでしたが、今回はスルー。そしてここからが―――楽しかったなあ♪ ガイドブックには「渓谷美が楽しめる」とありましたが、ここまで私好みだとは思ってなかった。沢に近づいたり離れたり。ずーっと木陰を歩くので、今の季節でも暑くはありません。沢を渡って小さな滝を見てたまには岩を登って。

川苔山川苔山

左:2つめの橋/右:「川苔山4.7km」

川苔山川苔山

左:山道の始めはこんな感じ/右:ちょっと進むとこんな感じ

川苔山

滝その1

川苔山川苔山

左:ヘビイチゴ/右:しっかりした橋ですが、揺れる。ちょっと怖いです。

そして何より、苔、苔、苔。これが本当にキレイ。歩きながら楽しくって楽しくって仕方ありませんでした。天気もこの頃が一番よくて、ときどき木漏れ日がキラキラ水面に反射します。曇でも楽しめる山にここを選んで、大正解。

川苔山

滝その2

川苔山

滝その3

百尋ノ滝そろそろかなーまだかなーと思いはじめた頃、百尋ノ滝分岐につきました。ここからちょっとだけ登山道を離れ、滝を見に参ります。三脚を立てて写真を撮っている方がいたので、滝とカメラの間に入るのは遠慮しましたが、滝つぼのかなり近くまでは寄れそうな感じ。でも多少離れていても細かい飛沫が流れてきて、気持ちよかったです。

さあこれで沢沿いの道は終わりかな、と思いましたが、まだまだ続きます。登って下って川を渡ってまた登って。下ったところ、川のほとりには小さなスペースがあって、ここも休憩には良さそうでした。実際、5人くらいのグループものんびり休んでいましたよ。また登った先の、結局は標高1,200mくらいの地点まで、苔のある風景は楽しめました。

川苔山川苔山

苔、苔、苔!

とうとう沢から離れた辺りだったかな? どちらを選んでも川苔山に到達する分岐点があり、私は地図のモデルルートのとおり左へ。いやーしかし侮れません川苔山。1,363mの標高差ながら、歩き始めの川乗橋が400mちょっとだったから、山頂までの標高差は900m以上。登りになると途端に息のあがる私は分岐からふうふういって登りました。まだかなーまだかなーとは思っても、もうダメだと思う前に、崩れかけた茶屋が見えます。うん、キツすぎず軽すぎず、今の私には適度な負荷かもしれない。

川苔山川苔山

左:朽ちかけた茶屋/右:茶屋の先の尾根道

茶屋から山頂までは広い尾根を歩いて10分。両側の展望は山頂に着くまでありません―――つかこの日は、山頂に着いてもありません。私も含めて着く人着く人、まず景色を見て「今日はダメだな〜」と口を揃えてました。ま、展望がないのは、今日は覚悟してきたから。ベンチも手ごろな石も先客で占められてましたが、座れない場所がないほど混んでいるワケでもなかったので、地べたに座布団を広げ、ここで昼食休憩とします。

川苔山川苔山

左:広〜い山頂/右:ご覧のとおり、ガスガス

川苔山川苔山

登山道で会った花たち。花弁がカワイイ。

≪つづく≫

2008.6.21(Sat)

U、Yと一緒に伊豆で潜ってきました。前回潜ったときに予約を入れたので、当日の天気がどうあれ潜る気まんまんでした。んでこのところこんな記述ばかりなのですが、梅雨の中休みは前日までで終わり、土曜日は“しっかり雨”の予報どおり。ただ、温度も湿度も高いのが前回とは違います。

ショップ最寄駅でガイドのTさんに拾ってもらったのは、私たち3人のほかにウェットの季節しか潜らないJ原さん(彼とは以前会ったコトあり)と初対面の男性2人組。計6人のゲスト数に夏の訪れを感じます。ショップ前の海はベタ凪で、こりゃ久しぶりに東伊豆で潜れるかなーと期待が膨らみます。つか、この日、伊豆急が大雨の影響で伊豆高原駅止まりになっていたから帰りの電車も心配で、早く終われる東で潜りたかったのです。

が、「どこに行こうか?」の相談は紛糾しました。男性2人組の希望は安良里です。J原さんもそちらに惹かれているらしい。一度は西組と東組に別れるという話が纏まりかけたのですが、じゃあ東のどこで潜るかというとSさんもTさんも「そこは……」と止めにかかるのです。どうやら透明度ががっくり落ちているらしい。じゃあ西はいいのか、というと、多少マシだけれど安良里を楽しむ透明度じゃない、と言います。

どうせダメならもう近場でイイよ〜と私たちは投げにかかったのですが、Sさんたちは「少しでもいいところで潜らせてあげたい」という人ですので、インターネットで各ポイントのサービスの海況速報を調べてくれます。そして結果、いつもの井田がいい、というコトになりました。話半分で聞いても10mの透明度があるそうです。……ホントか? 私たちも安良里よりは近いし、雨も小止みになってきたし、まぁイイかと井田行きに手をあげました。

結局は全員が井田に行くコトになり、車へ乗り込んで西へ。今年に入って井田通いが続いています。別に飽きてはないんですが、他のポイントも潜れる状況になってくれると嬉しいなあ。井田に着いたときには雨は上がってくれました。西の海もベッタベタです。湿度がむんむんしていてツラいので、先に器材をセッティングしてからドライに着替えました。暑さに弱いUは「ウェットにすればよかった…」という顔をしています。

が、海に入ればこっち(ドライ組)のものです。潜降した辺りは5mくらいの透明度でしたが、深度を下げるに従って遠くまで見えるようになり、そして水は冷たくなりました。ゲストの男性陣は皆ウェットだったから、ツラかったんじゃあないかしら。井田のアオリイカシーズンはもう終わってしまったようですが、一応産卵床をチェックしに行きます。が、産卵床の上を他のダイバーが飛び回っていて―――これじゃもしいたとしても近寄ってこないよ!

砂地には小さな黒いイザリウオがいました。砂地の上の生き物ってピント合わせるの難しいのよね〜。それから深場を移動して、見つかったのはキイロキヌハダウミウシ。これは前回もいましたねー。浅場に戻るとネンブツダイ、スズメダイの群の中にちらほらキンギョハナダイが混じっていました。ネンブツダイはもう卵を抱えているのかな? 顎が膨らんだ個体が目立ちました。

しかし1本目は他のダイバーとかち合うシーンが多かった! 潜降時もエキジット時も、迷子にならないように気を遣いました。水面に顔を出してからも、他のダイバーにぶつからないように気をつけなきゃなりません。ベタ凪で良かった……! お昼は、私たち3人だけが『木瓜』に行きました。この日のスペシャルは高級イカのアオリイカ丼! ラスト3つを私たち3人でいただきました。オーナーさんが釣ってきたそうで、一緒に取ってきたという海草の味噌汁つき。ウマ〜。

休憩後の2本目は浅場を移動し、“豆腐”(コンクリの四角い塊)を目指して深場に移動―――のハズだったのだが、豆腐に辿りつく前にSさんがアマミスズメダイを見つけてしまいました。じゃなくて、くれました。私は前に見たコトもあるし、他の人がゆっくり撮れるようにそれほど粘らず、2枚だけ撮って場所を譲ったのだけど、Sさんは皆にアマミスズメダイをベストショットで撮って欲しかったらしく、1人ずつ、こっちから撮れ!と指示を出しまくり。

なんだか待っても待っても終わらないので、近くで岩の間をライトで照らして一人遊びしてました。見つけたのはショウジンガニ(?)、チュウコシオリエビ、トラウツボ。ハゼ類にカサゴ類も。しかしこの辺、寒いっ。海水面近くの温かい水から冷たい水の層に入り、さらにもっと冷たい水が流れ込んでいる気がします。あまり動いていないので次第につらくなってきた頃、誰かの残圧が70になってくれて、やっと「引き返すよー」の合図が出ました。

浅瀬に戻ってエキジットポイントに移動中、初めて自力でアライソコケギンポを見つけました。やった! コケギンポ系って教えてもらってもカメラ覗いた途端にどこに行ったかわからなくなっちゃうのに、この子は背景と色が違うからか見つけやすく、またカメラを近づけても逃げない出来たコで―――なのにボケた写真しか撮れなかったよくっすん。せっかくポーズつけてくれたのにゴメン>ギンポちゃん。

エキジット間際には、メイチダイの幼魚。あれ? メイチダイ?と思ってしまいかけていたカメラを引っ張り出して慌てて撮ったので、これも証拠写真のレベルです(言い訳です)。写真を撮ってふと顔をあげると、先に進んでいたUがフィンを脱ごうと悪戦苦闘している様子が目に飛び込んできて、水中で吹き出しそうになりました。もー危ないから笑わせないでよー。

すっかり静かになった浜にあがって器材を片付け、着替えて、東へ帰る車の中では爆睡。ショップでログ付けをし、駅の近くで夕食を食べて、途中熱海で降りて夏の予定を組み、家に帰りました。電車が動いていて良かった。鼻先に人参がないと走れないので、遊ぶ予定が決まってホッとしました。

2008.6.18(Wed)

本人もネタばらされを気にしないし、こっちが「見るつもりないから話していいよ」と言おうものなら物語の筋を詳細に語ってくれる友人が、「面白かったんだけど、これは何も知らずに見たほうがイイから見るまで話さない」と言ったっきりぱたりと口を閉ざしてしまったのが印象的で、見るつもりもなかった『アフタースクール』を見てきました。邦画を映画館で見るのはずいぶん久しぶり。

んで結果は、すっごく面白かったです。何も言わないの、正解。言わないでくれてありがとう! 役者くらいしか前知識のない状態で見たので、どんな話なんだかさっぱり分からないまま連れまわされ、え?どゆこと?誰が何をどうしようとしてるの?と思っているうちに、ぱたぱたぱたーと種明かし。なんだかちょっぴり舞台の匂いもするようで、こうゆうの、好きだー。

大泉洋、堺雅人、佐々木蔵之介の中心3人もそれぞれ良かったです。佐々木さんは今でも見るとどうも複雑な気持ちになるんだけど、でも映画やTVでも舞台とは違ったいい味出してるからなあ。仕方ないなあ。

2008.6.15(Sun)

この日は我が家の年中行事の梅もぎ。祖母宅から車で青梅方面へと向かいます。「運転してみる?」と父が言うので私がハンドルを握ったのですが、東京での運転は数年ぶり! まだ朝早くて交通量が少ないのが助かりました。途中から中央道に入って八王子ICでNおじとA兄に合流。先導するなんて芸当はできないので、ここからは父に運転を代わってもらい、毎年梅をいただいている某お寺へと移動します。

今年の梅の生りは上出来! 粒揃いだし数も多いです。生りが悪いときは1本の木からあまり採れないので、境内にある全ての木を巡ってやっと必要量を集めるのですが、今年は1本の木から離れられないくらい。脚立に登ってもいで、そのうち木に登ってもいで。梅は小枝が入り組んでいるので引っかき傷だらけになります。でも収穫ってのはやっぱり楽しいもんですわ〜。天気もいいし、梅もぎ日和。

4人いて、しかも豊作なので集まりが早く、お昼前には紙の米袋(30kg?)6つがいっぱいになり、さらに手持ちのビニール袋等も膨らみました。最低4袋が目標だったので、大満足♪ お寺でお昼をいただき、しばらくお話をしてから帰路につきました。帰りはすんごく眠くて、行きの運転担当でよかった〜と思ってましたよ。これで運転したら絶対事故るわ。自分の取り分5kgくらいをもらい、帰宅。夜はまた父と逢い、焼き肉でお疲れ様乾杯をしました。

梅酒2008今年の作品。まずはお約束の梅酒。最近ホワイトラムやらウォッカやらで作っていて、以前使った果実酒用の酒が残りっぱなしになっていたので、今年はこだわらず残りもんのホワイトリカーとブランデーと両方ぶちこみました。―――大丈夫、だよね?

後は蜂蜜漬け。漬けてから数日でだいぶエキスが出てきました。それから今年初めて作ったのは、醤油漬け。昆布や鰹節も一緒に漬けるので、いつも作っている出汁醤油の梅風味版って感じになるのかな? 残りはいつもならジャムにするところですが、天神を取り出すのが面倒だったので今年は丸ごと砂糖煮。ヨーグルトと一緒に食べようか、と思って。でも作ってみたら砂糖煮のほうがよっぽど手間暇かかるものでした。

毎年の、楽しみです。

2008.6.14(Sat)

この週末は父と過ごす週末。金曜日に祖母宅に泊まりに行き、土曜日は山梨県の扇山を登りに行きました。祖母宅から起点駅の中央線鳥沢までは、電車を乗り継いで乗り継ぎで行きます。時間的には2時間弱なのですけど、普段あまり電車に乗らない父は何回もある乗り換えで疲れてしまったよう。「山に登るのはいいけど登山口に着くまでが長すぎる」とぶつぶつ言っています。……って言われてもなあ。都内からは丹沢にしろ高尾にしろ、ある程度はかかってしまうからなあ。

鳥沢駅には8:48着。鳥沢駅から梨ノ木平や山谷まで歩く方も多いみたいですが、私らは車道歩きはなるべく少なくしたい派。ここから土日祝にしか走っていない、9時ちょうどのハイキングバスに乗って登山口に向かいます。富士急山梨バスのHPによると、バスは「鳥沢駅前〜山谷〜扇山梨ノ木平」と走るので、私たちは山谷で降りるつもりだったのですが、鳥沢駅から梨ノ木平まではノンストップでした。山谷で降りたいときは言わなくちゃいけなかったのかなあ? 運賃290円。

扇山扇山

梨ノ木平の登山口。屋根のある休憩スペースも。

扇山扇山

左:神さま仏さまには必ず手を合わせます。「無事に登って、下りてこられますように」/右:こっからスタート

梨ノ木平でバスを降りたのは15人くらいだったかな? 登山口にはトイレ有。さっさと歩き始める人、輪になってストレッチをするグループ……。私たちは靴紐を結びなおしたり軽くストレッチをしたりして、真ん中くらいに出発しました。ここから稜線に出るまでのCT1時間20分、道は緩やかな登りがだ〜らだらと続きます。こうゆうの、けっこう好き。息が切れるコトがないので、父と花やら植生やらの話をしつつ、まったり登れました。父いわく「年寄り向きの山だな」。

扇山扇山

左:歩き始めののんびり道/右:水場の水も豊富

扇山下のほうはほとんど杉林です。あんまり花も咲いていなくて、ちょっと寂しいかな?と思ったんですが、中間から潅木が増えてきました。名前はわからないけれど、白い花が目に付きます。最初は他の登山者たちと前後して歩いていたのですが、次第に間隔が開き、静かな山登りを楽しめました。後ろに人がぴったりくっついていると、花を撮るために立ち止まるのも遠慮しちゃったりしますからねー。

扇山扇山

左:「お、ヒトリシズカ。いやフタリシズカだ」「どう違うの?」「1本ならヒトリシズカ、2本ならフタリシズカだ」「じゃあこれみたく5本だったら?」「ゴニンシズカ」「5人もいたら静かじゃないじゃん!」。後で調べたら嘘八百。ヒトリシズカってもっとびらびらした花じゃん!/右:わあ木イチゴだ美味しそう〜〜〜ぱくっ。

扇山扇山

気持ちのイイ道が続きます。

水場を通り過ぎ(この付近の道は川のようでした)、しばらく登ったところにベンチがありました。展望が楽しめるベンチだったので、ここで小休止。嬉しいことに富士が見えます。この季節だから見えたらラッキーだと思ってた。「ツツジ群生地まで10分」の標識もありました。ちょっと季節を外してしまいましたね。残念。でも最後の(?)ツツジが登山道沿いにもちらほら残っていました。思っていたより暑くなくて、ときおり吹く風が気持ちイイ〜。

扇山

昔の銭湯に描かれてそうな富士山

扇山扇山

ツツジも緑も、嬉しくなる

大久保のコルで稜線に出て右に折れ、扇山山頂を目指します。ベンチから上は雑木の森になっていました。木々の隙間からちらほら遠くの山の稜線が見えますが、なかなか展望は開けません。10分ほど歩いて、1,138mの扇山山頂に到着〜。富士山方面はちょろっと伐採してあるのでしょうか? ぽっかり展望が開けています。最初そっちが見えなかったので首を伸ばしていると、先に到着していた登山者の方が「ちゃんと見えるよ〜」と教えてくれました。

扇山扇山

左:稜線の道/右:富士山に向かって乾杯〜

ちょっとお昼には早めでしたが、やっぱり展望のよいトコロで食べたい! 富士山を正面に望む場所に腰をおろし、富士山に乾杯〜(←父との山歩きのときのお約束です)。おなかもかなり空いていたらしく、握ってきた鮭お握り2個をぺろりでした。この展望で人気の山なのかな? 周囲から「何度も登っている」とか「先週も登った」とかいう話が漏れ聞こえてきます。先週は富士は見えなかったそうで、父と顔を見合わせてニヤリ。父との山歩きのときは、富士山との遭遇率が高い気がします。

扇山

さすがは大月市・秀麗富嶽十二景

北には奥多摩の山々、南西の富士山方向には御正体山とか石割山かな? も少し南は西丹沢の山々になるのかな。地図を広げながら検討をつけて楽しんだりして、の〜んびり休んで山頂を後にしました。先ほど登ってきた稜線を下り、大久保のコルを過ぎて百蔵山方面へ向かいます―――が、百蔵山には登りません。父が歩きたがったら繋げて歩こうと思ったのですが、ビールを飲んでるうちに満足してしまったみたいなので、稜線を歩いて途中の宮谷分岐から下るコトにしました。

扇山

富士の反対側は奥多摩の山々?

扇山扇山

左:大久保山/右:貴重な“気持ちのいい稜線歩き”

宮谷分岐までは穏やかな稜線歩きができるのかな〜と期待していたら、とんでもない!(←地図見ろよ)。下る下るひたすら下ります。途中に大久保山がありました。1,109m。展望は全然ありません。「山の定義って何? でこぼこの頭が全部山頂じゃないよね〜?」。カンバノ頭を知らぬ間に通り過ぎ、宮谷分岐までは順調に着きましたが、この後が長かった〜。山道を少し下って沢を渡ると、林道らしき広い道に出ます。更に歩くと道は舗装道になります。

扇山扇山

左:沢を渡って/右:林道へ

扇山扇山

左:お花、見納め/右:「ここまで無事に下ろしてくださってありがとうございます。あともう少し、よろしく」

だらだら登りはちっとも飽きなかった(むしろ歓迎)の私たちでしたが、下りの林道ははっきり言って飽きました。人家が見えるまでが長く、人家が見えてから猿橋までもまた長い! が「ついでに日本三奇橋の猿橋が見たい」と言ったのは私なので文句も言えません。つか、父、ゴメン。や〜っと辿りついた猿橋を堪能し、さあ後もう30分の車道歩き(!)で猿橋駅へ。

猿橋猿橋

左:猿橋/右:うきゃー、けっこう高い!

猿橋

は〜なるほどね〜。よくこんなの作ったなあ

駅からコンビニへビールを買いに走り、ベンチでお疲れさま乾杯。後ろのベンチのグループも同じコトをやっていました。山を歩くと誰でも飲みたくなるのか? 電車で見かけた単独登山者はさらにスゴく、まずビールのロング缶を飲み、チューハイを飲み、スキットルに入れた何かを飲んでましたよ! 用意がいいなあ。帰りも電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、16時半頃には祖母宅に帰着。なかなかお手頃な山でした。猿橋はもう見たので、次は百蔵山をつなげて歩きたいなあ。

猿橋猿橋

左:猿橋から。橋ってどうしてこう絵になるのだろう/
右:下界から見上げた扇山。キレイな形の山ですね

■梨の木平(9:23)→山の神(9:51)→ベンチ(10:09-10:15)→大久保のコル→扇山(10:38-11:25)→宮谷分岐(12:21)→猿橋(13:38-13:45)→猿橋駅(14:05)

2008.6.11(Wed)

さすがに1ヶ月もお寂し山に登っていると飽きてくるので徐々に下山を始めていたところ、誕生日に数人からお祝いメールが届いて、誕生日とは関係ない葉書も届いて、一気に下山の足が早まる。こうゆう精神状態のときにかけられる言葉ってのは、何気ないものであれ、とても嬉しい。

再検査、精密検査の連続も今日でひと段落。問題はないとのコトで、ホッと一安心する。だってもしかするともしかするかもって話だったんだもの。で、問題ないのはイイんだけど、だったら怖ろしげな病名並べて再検査を促すのは止めて欲しいなあ。そんなんだから私の病院嫌いが加速するのよ。

2008.6.8(Sun)

≪つづき≫

次に目を開けたときは2:30になっていました。隣のテントで物音がします。どうやら彼が外に出た音で目が覚めたみたいです。私もトイレ行っておこうかなー。少し迷いましたが(だって丑三つ時だし!)、上着を羽織って外にでました。外気温はわかりませんが、霧が流れてきて冷え込んだ夕方よりも暖かい気がします。曇り空に木々の梢が黒いシルエットを見せていました。……なんでこんなときに山の怪談なんか思い出すんだ私ってば……。(あ、福ちゃん荘のトイレは汲みとり式。紙はありませんでしたが、キレイでした。雨水を貯めたタンクがあって手も洗えるのが嬉しい。)

この先はとろとろとしかしなかった気がします。私がテントに戻ってしばらくすると他のテントの人がトイレに行き……昨夜一番賑やかだったテント(3人組?)は朝早くからやっぱり賑やかで、3時半くらいにはしっかり行動を始めていました。私はあんまり早く起きても仕方ないと思っていたのですが、人だけじゃなくて鳥も賑やかだったので、4時半には諦めて起床。

朝食朝食はお茶漬け(こってりしすぎで今イチ)。これまた家で作ってきた塩もみ大根&人参と、ミニトマト。残りご飯はお握りにしました。

サブザック荷物をざっとまとめて、予定より1時間以上早く福ちゃん荘出発。私が出るときにはもうテントが3張り、無くなっていました。皆さん行動が早いなあ。おっと大菩薩嶺まではサブザックを使います。小さいですが地図、雨具上下、傘、ガス&コンロ、シェラカップ、おやつ、水、エマージェンシーグッズは入りました。カメラとスポーツドリンクは別ポーチ。

大菩薩嶺大菩薩嶺

富士見荘のポーチ。晴れていればここから富士が見えるのでしょう。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:富士見荘裏の登山道入口/右:ツツジもこの辺りではまだ元気♪

福ちゃん荘までは自動車で入れてしまうので、この先しか歩かない人も多いのか、福ちゃん荘から大菩薩峠までの道は上日川峠までの道よりもよく整備されていました。そのおかげか、それともテントの重荷から開放されたからか、快調に足が進み「えっもう?」と思うくらいの時間で大菩薩峠の介山荘到着。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:大菩薩峠。ここに泊まっていた人も多そうでした/右:この先歩いていく道が見えます。こうゆうの、好き。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:雲があって遠望はききませんが、上日川ダムとその向こうの山並みくらいは見えます。それだけでも、けっこう気持ちイイ。稜線の反対側(奥秩父?)はさっぱり見えませんでした/右:介山荘がもうあんなに下に。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:岩ゴロを登ったところが親不知ノ頭。名前の由来が気になります。ケルンが積んでありました/右:ここからの展望が一番気持ち良かった。大菩薩嶺に向かう道も丸見えです。

大菩薩嶺ちょっと下ったところが賽の河原です。避難小屋?がありましたが戸口に「さいの河原」とプレートが……。この名前の小屋に泊まるのって、どうよ?(まぁ緊急時にはそんなコト言ってる場合じゃないでしょうが)。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:いやぁ〜気持ちイイなあ〜。これで遠望がきいていたらどんなにか/右:標高2000m地点の神戸岩から

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:唐松尾根との分岐の雷岩を通り過ぎて樹林帯に突入/右:大菩薩嶺2,057mに到着。展望がないので早々に退散。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:雷岩まで戻ってから一休み/右:上日川ダムを眺めつつ、コーヒーとお八つ(せっかく持ってきたので)。

大菩薩嶺

展望に別れを告げて、唐松尾根へ

唐松尾根の上部は、私の苦手な岩ゴロ道です。大きな段差を乗り越えなきゃいけないのもキツいけど、小さな石がゴロゴロしていて足元が安定しないのもちょっと苦手。大菩薩嶺CW-X持ってくれば良かった〜と後悔しつつ下ります。写真はもっと下って、道が平坦になってから。

福ちゃん山荘に戻り、テント場にぽつんと残ったmyテントを回収します(あしたのために−その1−:テントを潰すときは中の荷物を出してからにしましょう)。「雨の中での撤収ってどうやるんだろう……」と思いながら、荷物を散乱させ、やたらと時間のかかった荷物の詰め込みを終え、また重たい荷物を背中に戻して、下山を始めました。

ところで私の最初の予定は、7時福ちゃん荘出発→大菩薩嶺を回って10時福ちゃん荘に戻る→10時半、再出発→12時半登山口に戻る→13時頃?大菩薩の湯に到着→風呂と昼食で2時間休憩→14:52のバスに乗る、でした。なのに下山を始めたのが8:45と、予定をかなり、2時間近くも上回っています。

これだと11時くらいに登山口に着くかなあ。そしたら1本前の、登山口を11:57のバスに乗れちゃうなあ。でもお風呂も入りたい。登山口から大菩薩の湯まで歩いてどのくらいかかるだろう。11時に登山口でお風呂入って11:57のバスってのはいくら何でもムチャだなあ。でも3時間も休憩するのも時間を持て余しそうだし……。

大菩薩嶺

福ちゃん荘〜大菩薩嶺で出会った花たち

んなコトをぐるぐる考えながら歩いていたせいでしょうか。自然に足が速くなっていたようです。1度通った道なので写真は途中1枚も撮りませんでしたけど、それなりに景色を楽しみながらは歩いたのに、ポイントポイントで時間を確認するたびCTを上回っていて、千石茶屋に辿りついたときには「お風呂だけなら大丈夫かも。ビールは塩山駅に戻ってから飲もう」と思えるくらいの時間になっていました。

が、昨日あれほどバテたとは思えないくらい、その後も足は好調で(そりゃ下りですからね)、ゲート、登山口を通り過ぎ、大菩薩の湯に到着したのは10:09でした(登山口から湯までが思ってたより近かったせいもあり)。やっほー、これでお風呂もビールもいけるぞー。

大菩薩の湯大菩薩の湯:立ち寄り湯は3時間まで600円。休憩所は持ち込みOKみたいだったので、残りご飯で作ったお握りをパクつきました。

大菩薩の湯甲斐ビール570円。売店のおばさまがスモークチーズをおまけにつけてくれました。こうゆうの、嬉しいね。

お湯にゆ〜っくり浸かり、ビールを飲んで休憩し、12時ちょうどのバスで塩山駅に戻ります。そこから電車を乗り継いで15時半くらいに自宅着。余裕を持ち過ぎるくらい持たせた計画だったけど、初めてだったのでこれくらいでちょうど良かったと思います。南アルプスと富士の展望は見損ねたので、またリベンジに行かなくちゃ!

重たい荷物のせいか、帰り道に飛ばしたせいか、筋肉痛はバリバリに出ました。

■福ちゃん荘(5:43)→富士見山荘(5:47)→介山荘(6:18)→大菩薩峠避難小屋(6:35)→雷岩(6:57)→大菩薩嶺(7:06)→雷岩(7:13-7:30)→福ちゃん荘(8:07-8:44)→ロッヂ長兵衛(8:55)→千石茶屋(9:42)→ゲート(9:50)→大菩薩登山口(10:02)→大菩薩の湯(10:09)

2008.6.7(Sat)_2

梅雨に突入する前は週末に天気が崩れるパターンが続いていましたが、梅雨に入って最初の週末は天気が良さそうだったので、初めてのテント泊を敢行するコトといたしました。行く場所はもう決まっています。大菩薩嶺です。テント装備を担いでどれだけ歩けるかわからないので、日帰りでも行ける山を、敢えて1泊。

木曜日に天気予報をチェックした段階では、土日は共に曇ときどき晴れの予報でした。すっかりその気になって荷物を広げ、テント装備には容量の足りないザックに無理やり詰め込みます。入りきらない分は外に括りつけます。準備万端整えて前日の金曜日夜に再度天気予報をチェックすると、日曜日の予報が曇のち雨に変わっていました。えーっ。

お山の準備ザック

左:「これ……全部持ってくの?」/
右:入りきりませんでしたー。この写真はGWのときので、大菩薩のときはテント本体も外に括りつけて行きました。

でももうすっかりその気になってしまっているのです。土曜日の天気は大丈夫みたいだし、歩くメインは日曜日とはいえ、昼過ぎくらいには人里に戻る予定だし……“のち”っていったい何時のことよー。昼まではもつの? 午前中に変わってしまうの? ちょっと不安はありましたが、もう降ったら降ったときのことだ仕方ない、と腹をくくって出発することにしました。

とは言ってものんびり行程です。早起きもせずに自宅を出発し、電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、塩山駅に着いたのは10:58でした。駅前はさくらんぼ狩りツアーの団体客で混みあっています。大菩薩峠登山口までのバスは11:25なので、駅前でお握り(2個で240円)を買ってバス停で食べました。ホントはパンが食べたくてお昼を持ってこなかったのですけど、駅前にパン屋があるとは限らないのね……。ほうとうと馬刺の店ばかりでした。

大菩薩嶺出発点(トイレ)定刻より5分遅れたバスに乗ったのは、私ともう一人、軽装の若い男性登山者を除いては地元の方ばかり。駅から30分弱で終点の登山口に到着です。これで運賃100円は本当にありがたい! 登山口のバス停には食堂も、キレイそうなトイレもありました。さあ、重い荷物を背負って出発だ。

雲峰寺へと続く石段しばらくは車道歩きです。歩き始めてすぐ左手に、雲峰寺というお寺があります。杉の木と苔むした石段といういい雰囲気でした。

冬季は閉鎖されるというゲートの少し先から、山道に入ります。が、ちょっと歩いただけで道はまた車道に合流し、千石茶屋に着きます。この小屋はもう営業していないのかな? この先も舗装道が続き、やーっと山道らしい山道に入ります。喜んだのも束の間、この辺りから私は急にバテてしまいました。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:お山の上は雲の中/右:ゲートの先もしばらくは舗装道

大菩薩嶺大菩薩嶺

わ〜い山道だ〜、と思ってもまた舗装道路へ

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:千石茶屋(跡?)/右:小屋の裏手からいよいよホントの山道へ

最初のうちだけ木の根が張って歩きづらくはありましたが、そう急な斜面というワケではありません。荷物です。荷物が重いせいです。家で量った重量は15kgで、テント泊にしてはそう重くはありません(よね?)。ネットで読んだ山行記録では20数kgを担いで歩く女性もいらっしゃった。なのに、それより10kg近くも軽くて道は急じゃなくて歩く距離も短いのに―――ヘバりそうです。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:木の根の張っている辺り/右:第1展望台から

1歩進んでは立ち止まり、2歩進んではため息をつき―――。顔はのぼせて真っ赤になっているし、息はぜぇぜぇ心臓はばっくばく。上日川峠までの間に第1、第2展望台とプレートのついた場所があるのですが、遠くが曇っていて全然見えないので、それで気を紛らわせるコトもできません。ときどき現れるツツジが慰めでした。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:慰めのツツジ/右:緑も

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:大菩薩のブナ林は山梨の森林100選らしいです/
右:こんなになだらかな道なのに…つ、つらい…

「ロッヂまであと3分」の看板は本当に嬉しかった〜。バテている私には「ロッヂが“見える”まであと3分」でしたけど。へろんへろんになって、でもその割にはCTどおりに、ロッヂ長兵衛到着。予定ではここから25分先の福ちゃん荘まで行ってテント泊だったけど……もうココで泊まってしまおうか、明日歩く距離がちょっと長くなるけど、でも空身で歩く距離が長くなるんだし―――なーんて弱気も頭をよぎります。

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:「あったか〜いきのこ汁まであと3分」/右:ロッヂ長兵衛

でも、座って一息入れてる間に「もう少しなら歩けそう」な気がしてきたので、予定どおりに先に進むことにしました。ほとんど車道と平行して通っている山道を歩き、福ちゃん荘へ。テント場利用の申込み(1人300円)をしてテントを張ります。後から来た人も含め、この日は5張りのテントが張られました。

大菩薩嶺大菩薩嶺

福ちゃん荘。炉端を借りてバーベキューもできるみたいです。(有料)

大菩薩嶺大菩薩嶺

左:福ちゃん荘。売店も充実してます。/右:トイレはちょっと離れたところに。着いたときには木々の向こうに稜線が見えていました。

どうゆう場所がいいのか見当がつきません。とりあえず平らな場所を選びましたが、張り終わってから「木の下って避けたほうがイイのかな……」と不安になりました。が、メンドくさいのでそのまま(←おい)。どうなんでしょうね? 福ちゃん荘に到着したときは、翌朝歩く稜線が見えていましたが、次第に雲に覆われてしましました。お米を水に浸している間に、まずはお疲れ様の1人乾杯。

テント設営乾杯

夕方になるとだいぶ冷え込んで、外でまったりできるような感じではなかったのですが、料理は外でしました。座布団に座ってガスで米を炊きつつ文庫本をめくり、見上げると木々の葉が……というのはなかなか気持ちのいいシチュエーションですね。テント泊にハマる人の気持ちがわかるような気がします。

お約束の夕食キャンプの夕食と言えばお約束のカレーかな、と。カレーはレトルトですがご飯はガンバって炊いてみました。芯も焦げもなくちゃんと食べられるご飯ができましたが―――炊きすぎ! 1人で1.5合(2食分ですよ)ってのは多かったようです。付け合せはミニトマトと家で作ってきたキュウリの梅肉和え。

食後のコーヒー地獄のように黒いコーヒー作成中。シェラカップって縁は熱くなるよね?と舐めてみて舌先を火傷しました。(←ばか。)

ハッと気付くとあれ? 夕食も食べてしまったのにまだ17時前よ? コーヒーを飲んでまったりするにも限度が……この先何をしてりゃイイのさ? 寒いので半身をシェラフに突っ込んで本を読んでいるうちに、眠くなってきてしまいました。待って私。明日は5時起きの予定―――いくら何でも11時間も寝ないでしょ……もう少し……と18時半までは覚えているのですが、その後すぐに寝ついてしまったようです。

大菩薩嶺やっぱり眠りは浅いのか、途中何度か目が覚め、ああけっこう寝たんじゃない?という感覚で時計に目をやると、まだ23時半……日付変わってないじゃんよ……。

■大菩薩登山口(12:03)→ゲート(12:25)→千石茶屋(12:38)→ロッヂ長兵衛(13:52-14:00)→福ちゃん荘(14:25)

≪つづく≫

2008.6.7(Sat)_1

氷室冴子さんが亡くなったというニュースに、息が詰まりそうになりました。51歳……若すぎます。

私は本当に氷室さんが好きで好きで、高校生の頃から彼女の書く少女小説が大好きでしたし、もう少し年をくってからは彼女のエッセイに夢中になりました。『冴子の母娘草』には大笑いしつつ肯いたし、『ホンの幸せ』の愛情溢れる書評を羨みつつ愛し、『いっぱしの女』は座右の書と言ってもいいくらい何度も読み返しました。

彼女が作品を発表しなくなってから(『銀の海 金の大地』で何かあったらしいという噂は聞いていたのですが、これは完結してから読もうと思って手をつけていなかった……)も、この人はいつかきっとまた戻ってきてくれる。書く人だから、とずーっと待っていたのです。何をしているんだろう、彼女の“夢の家”を作ることができたんだろうか、と『いっぱしの女』を読み返すたびに考えていました。

直接の交流なぞもちろん無いのですが(私が一度ファンレターを書いたことがあるだけです)、こうゆう考え方をする人が同じ地球で生きていると思うだけで、なんかちょっと救われた気になるような―――私にとって、そんな特別な存在でした。30代の彼女の書いた文章に激しく共感した私は、40代の、50代の、60代の、70代の彼女の書くものを読んでみたかった。

もう彼女の新しい文章を読むことはないのだと思うと、強い喪失感に襲われます。本当に、残念で、悲しい。

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