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2002.10.30

友達からアリスをコンプったとゆうメールが……! 早すぎるよっ! こゆのは毎日1個ずつ買って一喜一憂するのがイイんじゃん! でもダブったのは欲しいよ!

今日は、今更ながらの映画版『陰陽師』感想。や、もともと岡野玲子さんのマンガ版(原作は夢枕獏さん。未読)は大好きで、公開当初から興味はあったのです。評判も良かったし予告映像も悪くなかったし。(テレビ版のはちらっと見ただけで、お話にならない出来でしたよね?)。長らく見たい見たいとは思いつつも、ずるずると1年くらい経ってしまって…だからもうネタバレも隠さずガンガン書きますので、知りたくない人はココで止めるとよろしいです。

私のイメージは「岡野バージョン」なので、どうしてもそれと比べての感想になりますが、全体的に言うと大変楽しめました。TVで見てあれだけ面白かったんだから、映画館で見ても良かったかもなぁ…と、ちと後悔したくらい。安倍晴明(野村萬斎)は評判どおりステキでした。岡野バージョンよりもニヤけていて人間味があるけど、なかなか良い味出てます。色白でちょっと独特の雰囲気があって「狐の眷属」と噂されるのが納得できる。けど髭の剃り跡が青々としてるのだけは、そこだけ妙に人間くさくて、メイクで何とか誤魔化せなかったのかなぁ…と気になりました。動きは美しくて絵になってましたです。特に指先ねー。指先がキレイなのって色気があるなぁ…うっとり。

ただ博雅(伊藤英明)が死ぬシーンはいけません。野村萬斎のせいじゃなくて脚本が悪いんですけど。映画は2人が知り合うときから始まってるのに、博雅の体をかき抱いて「我らはまだ逢うたばかりではないか。お主だけは失いとうないんじゃ」と泣くのは唐突すぎるでしょう。いつからそんなに大事な人になったんだか分からない上、その直前に巫女(っぽい存在)の青音(小泉今日子)に「都の守人はあなたたち2人。出会ったのは運命です」とか言われているので、なんか「役に立つはずの人が死んじゃって困る」って打算に見えます。それに晴明にそんな分かりやすい感情表現させちゃダメ。視線や沈黙で語らせなくちゃよ?

伊藤英明は芝居が下手でしたね。けどそこが役柄とハマって朴訥な好青年って感じに見えなくもないので、まあ合格ラインかな。下手と言えばダントツは今井絵理子。一番難しい役に演技の全然できない彼女を持ってきたのはナゼかしら。結果、いなくても全然困らないキャラになっちまってます。逆に芝居に感心したのは小泉今日子。私、この映画の彼女の評判って「老けた。昔は可愛かったのに」みたいなのしか聞いたコトなかったのですが、すごいいい演技してるじゃないですか。派手に分かりやすい演技の出来る祐姫(夏川結衣)より難しい役なのに、上手くこなしていたと思います。

あとねー、CGは使いすぎ。安っぽくなりますがな。ワイヤーアクションも、スピード感が足りません。鬼が入った男たちの顔は好みでしたけど、生成りになった祐姫はいかんです。牙が生物学的に見て全然意味がない風に生えているので、すごく間抜けな顔になってます。んで最も文句をつけたいのは、早良親王(萩原聖人)! まず萩原聖人がダメです。姿勢が悪くて、あの映画の中で一番カッコ悪いです。親王らしき気品も凛々しさも気概も何もありません。あの、どんなヒドい目に遭おうとただグズグズ泣くばっかりで復讐するような気力もなさげな男に、めちゃ強力な力があるって言われてもなぁ。

更に早良親王のキャラもキライです。私ゃこうゆう覚悟の決まってない悪役が大っっキライ。人に散々迷惑かけておきながら、惚れた女に諌められただけで「やーめたっ」って、勝手すぎやしませんか。愛だの恋だのに走るくらいなら、最初っから復讐なぞしなけりゃいいんです。…こういうコト言うから恋愛嫌いとか言われるんだよなー。違うんです。愛や恋に走りたいなら素直にそっちに行きましょうってコト。自分にとって何が一番大事なのかを考えた上で行動しろっつってんです。早良親王は最初から大人しく青音と昇天してりゃ良かったんです。簡単に改心できちゃう悪役に何の魅力がありましょうや。

その点、道尊(真田広之)は素晴らしい。最初に悪に走った動機が今イチ分からないって難はありますが、それを無視すりゃ文句なしの悪役っぷりです。役者がすごく楽しそうに演じてて、見てるこっちも楽しくなってくるし、動きもキレがあって見応えアリ。右大臣に晴明が捕えられたシーンで、口の動きだけで「まこと、都とは奇なる場所にございますなぁ」と言うところなんか、嬉しくなってぞくぞく来ちゃいました。いや、これもベタな絵柄なんだけど…好みなんだもーん。呪詛に失敗しようが手駒に死なれようが早良親王に肩透かしくらわされようが決して諦めず、最後まで初志貫徹。そうそう、悪役はそうでなくっちゃぁね!

なんだかんだ言いましたが、最初に書いたように、楽しみました。2もやるんだよねぇ。役者によっては見よっかな。道尊も青音もいなくなってるのが残念だけど、まだ晴明さまはいるからね。

2002.10.29

今日は映画『陰陽師』の感想を書こうと思ってたんですが…昨日の話の続きになります。変なオーダーを受けて、私は悩みました。マズいカレーを作るのは私のプライドが許さないのです。結局、昨日は上司Cをブッチして帰りました。上司Cの話はサッパリわからないので、上司A・B(ともに外出してた)に相談しないと埒が明かないと思ったのです。そして今朝、出社した私を待っていたのは、上司Cと、彼に都合のいい話を吹き込まれた上司Aでございました。上司Cは私に向かって「彼女は趣旨を理解していない」とまで言ったのです!

私は特別プライドが高いワケじゃじゃなく、怒られてすぐに反発するタイプでもありません。好きな人や尊敬できる人に怒られるなら…そうでなくても、筋の通ったコトで怒られるなら文句はないんです。でも、自分がばかだと思っている人間に「理解力が足りない」と言われて黙ってはいられません。-20度くらいの声を使っての険悪なやり取りの末、私はまた上司Cを見限って、上司A・Bだけを相手に現状を説明しました。その結果、上司A・Bと私の間では最初の話し合いの時点から誤解はなかったと判明(昨日、複雑怪奇な手順でスパイスを入れろと命令をしたのも上司Cだった)、どう考えても上司Cの言い分がおかしいって話になりました。

私と上司Bの声援を受けて上司Aが上司Cの机に向かいます。が、上司Cは頑固でした。「例え野菜がマズかろうと、これを使ってもらわなきゃ困るんだ! じゃなきゃ俺が八百屋に買い物に行かなきゃいけないだろ? そんな暇はないんだって!」って激昂した声が聞こえてきます。とうとう上司Aは押し切られ、私はマズいカレーを作る羽目になりました。「ノらないぜちくしょう」と思いつつ、ぼちぼち作業を始めた私の耳に、上司Cが上司Dに「俺の特製野菜が使えないって言うんですよ」と言いつけているのが聞こえました。

10分後、上司Cが上司Aの机にやってきました。そして2人でぼそぼそ喋っています。「今回はそちらの言い分が正しかったってコトで…」とか聞こえてきます。おやー? 上司Cが去ると、上司Aは私の席にやってきました。「聞こえた? 結局昨日作ってもらったカレーで問題ないって。ゴメンね、手数かけさせちゃって」だそうです。ほーらほら、私が正しかったじゃなーい。理解力が足りないのはどっちだっつーのよ、ほっほっほ。(しかし謝るにしても私のトコロじゃなくて上司Aの元へ行くのね彼は。余りに情けなくて笑うぜ。)

余談だけど。やり合ってる途中で上司Cが表を持ってきて「この数値を出すのが大変なんだよ!」と喚き始めたんだけど、それがどう見ても単純な表なの。で、基礎数値を出すのはこっちなんだから「え? 基礎数値入れれば自動計算で出てくるようにできないの?」って聞いたら、「何言ってるんだ、全部手入力だよ。裏ですごい複雑な計算してるんだよ、こんな式なんか作れないよ」と言うんだよね。…どんな複雑な計算か知らないけど、電卓使ってやる計算の計算式作れないなんて、ある? 一発で出なくても、段階踏めば書けるでしょ。そんな感覚的な仕事じゃないんだからさあ。彼が自分で仕事を大変にしてる方に100カノッサ。

というワケで今日も精神的に疲れたのですけど…でも今日は大丈夫。だって。

アリスのフィギュア

アリスがついているんだもーん。5個買ってダブりなし。左から「白の王の使者」「ライオン」「消えゆくチェシャ猫(シークレット)」「三月ウサギとヤマネ」「トゥイードルダムとトゥイードルディー」。え? フィギュアゲットの実況中継がやりたくてデジカメ買ったって? やだなー、そんなコトあるワケないじゃないですか、はっはっは。

2002.10.28

予告もなくいきなりサボってしまって、マメに来ていただいた方々には申し訳ないです。ゴメンなさい。やらねばならないコトにギリギリになるまで取り掛からないってゆう、悪癖のツケを必死で払ってました。必死の割には成果が上がらず、意気も上がらず…。ちょと情けない気分に浸ってますが、自分で自分の首を締めておいて「苦しい〜っ」って何言ってるんだか私は。マゾっ気を出すのもいい加減にせねばねぇ。あとしばらく首がきゅーっとなっているので、更新はサボりがちになるかもです。でもこういうコト書くと途端に書きたいことが溢れてくるんだよなー。どうなるかは私にも分かりません。とりあえず明日は更新するつもりです。以上、生存&現状報告でした。

さて、以下は愚痴です。愚痴らしてください。今の職場の命令系統の非能率ぶりには、ときどきキレそうになります。いつもはけっこう暇で「いつクビを切られても仕方ないなぁ」と思っているくらいなので、頼まれた仕事は喜んでやってあげたいのですが、その仕事がことごとく歪んだ伝言ゲームみたいな形でやってくるとあっては…。事務仕事なんですが、カレーの作り方に例えて愚痴りましょう。前にもやった気がするけど、分かりやすいので。(←そおうかぁあ?)

金曜日、そろそろ定時という頃、上司Aからカレーの注文が来ました。「たしかTo-koさんちの冷凍庫にカレーが作りおきしてあったよね? あれに上司Bの特製スパイスを入れてカレーを作ってくれないかなぁ」と。すごく簡単な仕事です。締め切りは月曜昼だというので、用事のあった私は定時で帰りました。特製スパイスもその場になかったし、混ぜるだけなら余裕だと思ったのです。月曜日朝、ちゃんとスパイスが届けられていましたので、私は作り置きカレーを解凍し始めました。しかしスパイスの入れ方を確認しようとしたところで、問題発覚。そのスパイスを混ぜるには複雑怪奇な儀式が必要だと言うのです。それなら出来合いカレーは使えません。

私は慌てました。が、なら意地でも間に合わせてやる!と働きました。いつもの2倍のスピードで働きました。お昼休みも返上しました。そして締め切りにちょっとだけ遅れて、美味しいカレーを完成させました。味見したけどバッチリです。私は達成感に包まれて、2時間遅れのお弁当を食べました。そしてカッキリ30分後席に戻り、更にカッキリ30秒後、上司Cに呼ばれました。「To-koさんさぁ、せっかくカレー作ってもらったんだけど、Aさんから聞いてない? 裏山の隠し畑の特製野菜を使って欲しかったんだけど」。

………聞いてないっつーの。裏山に畑があるのも知らないっつーの。しかも上司Cが持ってきた特製野菜が見るからにマズそうだっつーの。そんな野菜使ったら絶対ハラ壊すっつーのっ!!! しかし恐ろしいのは、上司Cの上に更に上司Dがいて「僕が欲しかったのはカレーじゃなくてシチューだったんだよなー」とか平気で言い出すところです。だったら最初っから上司Dが仕事持ってこいってんだよなあ。こちとらこうゆう時間の無駄が一番キライ。キライだあっ!

疲れた私を癒してくれるのはアリスのフィギュアだけだよ今日が発売日で良かったよ会社の近くにはフルタのしか置いてなかったけどウチの最寄りコンビニに入るのは確認済みさ思い切ってたくさん買っちゃおうかなぁ…と立ち寄ったコンビニの棚は、その部分だけすこんと抜けていました。………ちくしょー誰だよ箱買いしやがったヤツはっ! 大人買いしてもいいのは疲れた私だけだばかっ!

2002.10.21

久々にマンガ話など。最近めっきり自力での新規開拓をしなくなっているのだが、怠け者の私にも有り難い友達がいるもので、彼女の貸してくれるマンガがことごとくツボ。おかげで充実したマンガライフを堪能している(…ホントは堪能してる場合じゃないんだけど)。そのうち3点の感想をば。

1.『トルコで私も考えた』 1〜3(3巻は未読)、高橋由佳利

トルコに旅行してトルコにハマリ、更にトルコの男性と結婚した高橋さん描くマンガエッセイ。結婚後しばらくはトルコに住んでいたが、今は神戸在住だそうだ。10年前、私もイスタンブールに1週間ほど滞在したコトがある。高橋さんが住んでいたのもイスタンブールなので、香料のマーケットの話など懐かしくなってしまう。私が買いそびれたトルコのお守りの話や、驚かされた習慣の話などなど、これを読んで「ああアレはそういうモノだったのかー」と納得するコトしばし。もともとトルコはもう一度訪れてみたい国だったのだけど、これを読んで、飛んでいきたくなってしまった。あの甘〜いお菓子とか…ああああ懐かしい〜っ!

2.『ヨコハマ買い出し紀行』 1〜9、芦奈野ひとし

相当人気のあるマンガだそうで…。でも私は初読。友人(貸してくれたのとは別の)のツボにはド真ん中だったらしいけど、私のツボからはちょっとズレる。でも面白くないワケじゃない。微妙にツボをくすぐっていくので、何となく気になって、も一度読みたくなる。…って、なんだ、結局好きなんじゃん。寝る前とかに少〜しずつ、静かな気持ちで読み進めたい作品。

このマンガ、世界が面白い。ハッキリ説明されていないのだけど、多分近未来で、富士山は噴火してて、大地震後で、海面は年々上昇してて、人口が激減してて…。というと“力が正義のバイオレンスでサバイバルな世界”になりそうだが、このマンガの世界は実に静かで優しい。主人公もロボットなのだけど、実にロボットらしからぬロボット。ただやはり“歳を取らない”感覚は、寂しくて切ない。「時代の黄昏がこんなにゆったりのんびりと来るものだったなんて」 と1巻にあったとおり、穏やかで平和で、どこか不思議に懐かしい世界を展開させている。ナイやアヤセのエピソードがもっと読みたいなー。にいがたとぐんまの国の間の大トンネルの話、好き。

3.『きりきり亭のぶら雲先生』 1〜6(6巻は未読)、きくち正太

全国レベルの大喰らいで大酒呑みで、国際レベルのプロポーション、超美人、下ネタ作家のぶら雲先生の日常マンガ。コメディ。最初の何話かのぶら雲先生は、町での人気も普通でなく、本人も普通でなく、何か変な力を持ってて、魔女のようなんだけど、回を重ねるごとにどんどん“只の美人”になってゆく。最初の設定はどこに行ったんだ〜っ!

でも私は、その“普通の”先生のエピソードが好きだわ。相変わらず人気はあるんだけど、商店街のオヤジたちからツケを払わないと責められたり、頻繁に出入りしている女子高校生にからかわれたりするぶら雲先生は、粋で威勢がよくってカッコよくて可愛い。脇役も良くて、先生んちでこき使われているろりももちゃんや、骨董屋の幽庵くんが私のお気に入りだ。あと大喰らいだけあって、食べ物が美味しそうなのもポイント高し。「To-koさんは……こんなの、どうかなぁ」と恐る恐る差し出された割にツボにハマリ、早速自分用のも購入してしましました。てへ。

2002.10.19

今日、精神科の先生の自伝を読み終わった。専門の話はさっぱりながらも著者の語り口に味があって、何気に楽しめた。例えばDSM(アメリカ精神医学学会の「精神障害の診断と統計マニュアル」だそうです)については、こんな感じ。

「私など頭の古いせいもあろうか、DSMなど見ていてもややこしくて、作った人は頭が分裂しているのではないかと思ってしまうのであるが、年をとると自分の理解能力が減ったのを自分のせいにせず、外のものがだめなのだとする傾向が強くなり、一種の痴呆状態となるので、本当はDSMがよいのかもしれない。」

−西丸四方『彷徨記』より−

うーん、いい味出してるなぁ。全編これこんな感じなので、専門用語は読み飛ばしても、充分読むところが残っている。同業者に対しても厳しいし、何かかなり危ない話も出てきて、そんなコトまで書いちゃっていいの?って思うけど、戦争前後の話なんかもう時効なんでしょうかねぇ…。すごく適当に力を抜いて生きてる印象を受けるけど、でもたまに軽〜く触れられるスケジュールはかなりハードなような…。それなのに、こうゆう文章が書けるってスゴイわ。あと以前読んだ『治療文化論』に出てきた、“分裂病の金魚”の話をしてた人が、この本の著者の西丸先生でした。分裂病の金魚…。どんなんなんだろ。

そうそう、年をとるといえば。「んで、そのおじさんがさー…」「おじさんって何歳くらい?」「え? んー、老けてみえたけど35くらいかなぁ」「…To-ko? 自分の歳は?」「……あっ…!」…みたいな会話はもう止めなきゃなーと思いました。何度もやってて、懲りずにまたやっちゃった。三十路に突入してから、もう1年以上経ってるのに、いったいいくつのつもりでいるんだよ>私!(←と書いてもやっぱりピンと来ないなぁ…。)

2002.10.17

夕食は手抜きして(←また)お刺身にしよう、と思ってたのに、食べたい魚とお財布事情が折り合わず、198円の小鯵一山を買って帰る。ぜいごだけ取って軽く塩をふり、粉をまぶして、低温の油でじっくり揚げる。レモン…は買い忘れたので、たっぷりの大根おろしをかけて、頭から骨ごと内臓ごとばりばり食す。美味い。大根おろしで正解。あとはシジミの味噌汁とツルムラサキの生姜あえ、シシタケご飯。ちょいと品数は少ないが、そこはかとなく健康チックで自己満足に浸る。

ときどきレンタルして見進めている『フレンズ』に、久々にヤられた。6thのラストを飾るプロポーズシーンにボロ泣き。笑わせておいて、でも要所は押さえるってのが私の大好きなパターンで、それにぴたりとハマるからこのシリーズは止められない。製作陣の思惑通り動かされてると思うけど、気持ちよーくノせられてるからイイのだ。しかし恋愛モノって今イチのめり込めないヤツが多くって、ときどき私は恋愛モノがダメなんじゃないかしら…とまで疑うのだけど、こうやってハマると決してそんなコトはないのだよなぁ。てか、むしろ積極的にかーなり好きなんじゃないかしら。

それにしてもリチャードはいい男だ。「君はいいヤツだな」と言われた彼が、「そうなんだ。……そこがイヤなんだよ!」と返すシーンが好き好き。可愛いすぎ〜っ(←ヤられたので脳がちょっと腐ってるかも)。あとジョーイが珍しく美味しいポジションを取ってたのが嬉しかった。最近、海外ドラマに入っている観客の声にすっかり慣れちゃって、余計な笑い声は無視できるし、ときどきは観客と心が一つ、みたいな感じにさえなる。芝居見に行って、自然に拍手がわきあがるときと同じような感覚。ジョーイが2人を残してドアから出てくシーンを見たときの気持ちは、声を入れてる観客たちと一緒でした。見てない人には意味不明でスイマセン。

夜中は見損ねてしまった『プロジェクトX』の再放送。たまたま見た予告で、面白そうだと思った『運命のゴビ砂漠〜人生を変えた300万本のポプラ〜』。いつものプロジェクトXなのだけど(番組そのものもけっこう好きだけど)、砂漠が緑に変わる映像は迫力モノで、これまたじーんときてしまった。プロジェクトの中心の遠山正瑛さんがまたカッコ良くて! めちゃくちゃステキな笑い方するんで、思わずときめいてしまいました。95歳のおジジさまに。目がすごくキレイで、こりゃ若い頃はさぞかし…と思ったけど、若い頃の写真より今の方が断然魅力的。すげーな。

2002.10.16

そ言えば、逗子で一つ、微妙にヤな気分になった。プールサイドのイベントで、一箇所に子供たちが群れていたので覗いてみると、子供用のビニールプールにヒトデやらサザエやらカニやらエビやらが入っている。よく水族館である「触れる体験コーナー」みたいなのをやっていたのだ。そのビニールプールの一つにサメが入っていた。形から言って多分ネコザメの一種だと思う。色は黒だったけど。それが3匹ほど泳いで…いや、泳ごうとしていて、その体に子供たちの手が無遠慮に絡みついている。逃げようとしても尾をしっかりと握られているので、無駄に暴れることしかできない。うー、あんな扱いさせてたら死んじゃうよお。しかし係員は黙って見ているだけ。ナゼ? 体験コーナーだから?

子供は無遠慮なトコがある。動物の扱いを知らないから無茶をするし、可愛がっているつもりで弱らせたり殺してしまったりもする。何も教えられなければ、ああいう行動を取るとは思う。だから「触れる体験コーナー」を作るんなら、“どうやって触ればいいか”までちゃんと教えた方がイイんじゃないのかなぁ。まぁネコザメと上手につきあえるのか、なんて私も知りませぬが…。でも例えばペットとして身近な犬にしても、苦手な人ってのは扱いも下手なんだよね。触り方がおっかなびっくりで腰が引けてて、犬もびくびくしちゃう。犬が苦手=犬嫌いとは限らないので、あれはもったいないと思う。

以前、そうゆう話を母親としてたときにフト思い出して「そいえば私はよく犬嫌いにならなかったよね」と言ってみた。四半世紀経った今でも傷がうーっすら残っているくらいに、かなりひどく噛まれた経験があるのに。血が手の甲から肘までだらだら流れてすごくびっくりして、4〜5歳のときの事件なのにちゃんと覚えている。「そりゃ親の対応が良かったからね」が母の答え。「犬嫌いにさせちゃいけないと思ってさ。悪いのは犬じゃなくて、あんただって叩き込んだもんね。いきなり尻尾掴んだらびっくりするの当たり前だって」。

良かったのは親の対応じゃなくて私の性根だ、と抗弁はしておいたものの、そう、確かに犬の尻尾をいきなり掴んじゃいけないってのはしっかり叩き込まれたのだった。普通に人とつき合える犬なら、最初に鼻の前に手を出して匂いを嗅がせてあげてから、ゆっくり頭を撫でて、徐々に体を撫でて…と慣らしてやれば、まず怒らない。それをいきなり背中や尻を撫でるから(多分噛まれるのが怖いんだろうけど)、犬もびっくりして反応してしまうのだ(←更にその反応に人間もびっくりして余計に犬が苦手になるという悪循環)。

上記のネコザメのプールを見て、やっぱり「何だかなー」って顔をしている友人と「ネコザメじゃなくて噛むサメでも入れときゃイイよね。自然界の生き物に不用意に触ると怪我するぜって体験コーナー」「ピラニアとか」「そうそう、そこまで危険じゃなくても、しつこくすると反撃する生き物がいいよね」「そうだ、ネコザメ、怒れ! 気概を見せろ!」と、ぶつぶつクダを巻いてしまいましたよ。親は遠巻きにしてたけど、彼らも係員に任せてないで教えてあげればいいのになぁ。

2002.10.15

日曜日に葉山ダイビングの予約を入れていたので、土曜から葉山近くに住む友人宅に遊びに行く。が、ショップから「もしかすると台風の影響が出ちゃうかも…。もし葉山ダメなら逗子になります」と連絡が入る。逗子…逗子…逗子もいいんだけど…逗子はボートダイビングになるので、余分のお金がぱぱぱぱーっと飛んでしまう。うーん。しかし他の趣味との兼ね合いで、多分今年はもう潜れない。そして何より、重たいダイビング器材を担いできたのに、何もしないで帰るのはイヤだ。「今日は葉山も潜れたし視界も10mくらいはありました。多分明日も大丈夫だと思います」って言葉に望みをかけ、しかしダメなら逗子に行くコトに決定。

日曜。朝の7時半頃に電話が入る。「やっぱ葉山、うねりが入っちゃっいましたー。逗子になりまーす」とのコト。くすん。初めての葉山に未練はあったものの、気持ちを切り替えて逗子へ。空は秋晴れで風も弱く、台風もそんなに近くを通っていないのにー、などとボヤいていたのだが、実際海に行ってみると白波がたってサーファー大喜びのシチュエーション。ごごーんごごーん、と海鳴りもスゴイ。うひゃあ。大丈夫かしら。「海況もどんどん悪くなってるから、船がいつ止まるか分からない」などと言われ、ちょっとビビりつつもセッティングを始める。

葉山チームのほとんどが逗子に流れたので、今回は11人(+ガイド2人)の大所帯だ。しかし初心者が多いらしく、ムリなく潜れそう。いかだにエンジンのついたようなボートで沖に向かう。沖でも波は高いので、波の山に登って谷に落ちて…「遊園地みたーい」とはしゃぐ私たち(半分から元気)。が、前回の逗子ダイブに比べると、意外にも今日の方が海面は穏やか。ガイドによると、前回は風のせいの波で今回はうねり。海中では今回の方がキツいけど、水面はかえって揺れない、とのコト。前回は水面でヤられそうになったのだけど、今回は海中かぁ…海でゲロるときってどうするんだっけ…と、考えながらエントリー。

しかし潜ってみると、ゲロる暇などないくらいうねっている。11人が波に翻弄され、一斉に流されるのが面白いっちゃあ面白い。一応魚も各種いるのだけど少なめだし、濁っているので今イチ色が沈んでいる。それでもそんなに慌てないで、工夫して楽な方法を見つけようと色々試してみられるようになった辺り、我ながら成長したなぁと思う。途中足が持ち上がって逆立ちしちゃったけど「あーあ、私逆さになってるよ」と思っただけで、パニックの兆しもなかったもんね。それでも経験差は出るもんで、100本近く潜っている人は水中での体の使い方が上手く、強烈なうねりの中でぴたっと停止してる姿はえらくカッコ良かった。陸上では人の良さそうなおじさんなのに。

んで、今回の感想は「わははー、すごかったーっ」。まあ、それなりに面白かったです。経験の一つとしては良かった。でも続けて2回したい経験ではないので、予定していた2本目はキャンセル。元気な人(約半数)だけが果敢に出かけてゆく。その間私たちはプールサイドでやっているイベントを冷やかしたり、昼寝をしたりして待つ。サーファーは刻々増えている。まるで蟻のように群れてるぜ。かなり上手な人もいるので、見ていて面白い。2本目から戻ってきた人たちとログ付けをして、ご縁があったらどこかでまた潜りましょう、と言いつつ解散。今回もお客に感じのいい人が多くて、楽しく潜れた。こゆとき不機嫌になる人がいたら最悪だもの。皆「わははーすごかったー」と笑える人ばっかで良かった。初心者が多かったんで、お互いガンガンぶつかったけど。

解散はちょうど日の入りの時刻で、江ノ島の後ろに富士山のシルエットが浮かび上がり、その左手、伊豆の山々に日が落ちてゆく。めちゃキレイ。ああ陸上はこんなに穏やかなのに…。どうも今年は台風に邪魔されるコトが多いなぁ。ガイドさんもしきりに「海の状況が悪くてスイマセン」と謝ってくれたが、いや、こればっかりはどうしようもないし、間違ってもあなたのせいじゃないし、1度や2度の外れでダイビング嫌いになったりしませんがな。ただ今年の最後がコレってのが、ちと残念なのだけど…(←シーズン的にはまだウェットで潜れるけど、時間が取れない。くすん)。

追加。夜、台風で荒れた海での海難事故が相次いだってニュースを聞く。やってるときはそう危ないとは思わなかったんだけど…、でももし事故ったら「ばかだなー」って言われちゃうようなコトはやってたんだよなぁ。「止める決断」も、ちゃんと下せるようにならねば、とちょっと反省。いやでも今回はそこまで危険は感じなかったんだけど、さ。(←事故に遭う人は皆そうであろう。)

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2002.10.12

あまり詳しくは書けない大変退屈な時間を過ごしてきたのだが、その後友人と「どこがどうダメなのか」を事細かに分析したので、それほど鬱積はしていない。そういう話ができる友人はツクヅク貴重だと思う。同じ趣味じゃないと私が引っかかるトコロもスルーされてしまって、話が展開しないから。…てか相手は私に“引っかかりドコロ”を仕込んでくれた人なので、向こうの方がよっぽど鋭いのだけど。まだまだ奥は深いやね。

まぁとにかく語り合ったおかげで鬱憤は“それほど”残っていないが、それでも残っている文句が「最近の男の子は体が貧弱! 胸をはだけられても嬉しくも何ともないんだよ。むしろ気持ち悪い」と「女の子は所作が美しくないよ。お辞儀くらい綺麗にしろ。あと歩き方」の二点だという辺り、ちょっとババくさいでしょうか。でもやっぱり気になるんだよぅ。特に女の子なんか骨格は悪くないのに、猫背でひょこひょこ歩いて、もったいない! 男は…一朝一夕でどうなるもんでもないだろうけど、見せるならそれなりの体になって欲しいよ、私ゃ(←もちろん自分の体は棚上げ)。

ところで最近、立花隆ゼミ編の『二十歳のころ』って本を読んでいる。学生が表題のテーマでいろんな人にインタビューをして、それを本に纏めたもの。ぶ厚い文庫上下巻でやっと上巻を読み終わった。なかなか面白い。文章力にも構成力にも差があって出来不出来はあるものの、読み応えがあるのも少なくない。まあ、インタビューを受ける人の話の内容のせいもあるかもだけど。話が支離滅裂で、何言いたいんだかさっぱりわからないのもあった。あれを書いた学生はわかってたのだろうか。戦争体験に触れた人も多く(何しろそれが“二十歳のころ”なので)、特に長崎の被爆者の方々の話は苦しくなるくらい力強い。残る。

が、一番ひっかかったのは、詩人の茨木のり子さんの。とても70歳とは思えない(インタビュー当時)、柔らかい印象を受ける。優しい、という意味の柔らかさじゃなくて、柔軟な感じ。読んでいるうちにナゼだか胸がつまって何度も泣きそうになった。頑固で一本筋の通った意固地なオババも素敵だけど、私は柔らかでいたい。開かれていたい。軽やかでありたい。そういう願望を、めちゃくちゃ刺激されて涙腺が緩む。きっと私の個人的な思い入れ方だけど、ああでも読んでよかった。加藤恭子さんの話も面白かった。下巻にもいい出会いがあると良いなぁ。

さて、三連休。今年最後のダイビングに行ってくる。連日「この秋最高の冷え込み」が伝えられる今日この頃、寒さが心配だ。海の中はまだ温かいと聞くものの、けっこう冷えやすいから。……はっ! それは脂肪が多いせい!?

2002.10.10

冷蔵庫に棲む物の怪2可愛いと言っていただいた(1名様に)ので調子にのって妖怪“水張り”第二弾。て理由は嘘で、昨日のは妖怪っちゅうより丁稚みたいだなーっと自分で思っていたので、頭部をすげ替えてみた。今度は割とイメージ通りなのに、がっくりくるコトに色つけに失敗。でも直すのは面倒なので「どうせ色彩センスないんだもーん」と開き直ってそのままUPします。………お気付きかも知れませんが、ちょっと現実逃避モード突入中。

2002.10.9

しばらく前から、冷蔵庫の調子がおかしかった。ウチの冷蔵庫は2ドアで、上が冷凍庫の昔ながらのタイプ。2人暮らしなので、そう大きくもない。下の冷蔵庫の一番下はプラスチックの引出しで、そこが野菜入れになっている。で、しばらく前からその下に水が溜まるようになったのだ。野菜入れの中ではなく、引出しの下、冷蔵庫の底に水が溜まる。外までは流れ出さないが、2日ほど忘れていると雑巾がぐっしょりになるくらい溜まる。困った。

が、それ以外に問題はなく、毎日拭き取っていれば過ごせるので買いかえを考えるほどでもない。まあ面倒なのは面倒なので直せるなら直したい、と思って調べても原因は分からなかった。まずは妥当なトコロで、どこかから水が流れてくるのだろうと思った。でも周囲の壁を触ってみても、どこも濡れていない。何かが流れたような様子はない。何の容器もひっくり返っていない。では下から湧いてくるのか?と考えたが、底には傷も穴もない。………?

仕方なく毎日冷蔵庫を拭く日々を送っているうち、妙なコトに気付いた。夜の間に水は溜まらないのである。夜拭くと朝は乾いている。そして会社から帰って見ると水が溜まっている。必ずである。…てコトは…水はどこかから少しずつ漏れ出しているんじゃなくて、決まった時間に一気に湧くではないか? 私はそう疑った。冷蔵庫の仕組みなんか知らないので、理屈は全然通っていないのだが。とにかく、私は水が湧く、あるいは流れてくる現場を押さえようと決意した。

しかし最近の週末は出かけるコトが多く、なかなか冷蔵庫を見張る機会は巡ってこなかった。水は溜まりつづけていた。1ヶ月近く経ってやっと、先週末の日曜に、1日中家にいられる日がやってきた。私はひっきりなしに冷蔵庫を覗いてチェックした。朝。もちろん乾いている。10時…まだ乾いている。昼…まだ乾いている。2時…まだ乾いている。だんだん待ちきれなくなってきた。午後7時くらいにはもう水が溜まるのだ。3時…まだ乾いている…。4時……5時……6時………あれ?

結局その日、冷蔵庫は乾いたままだった。きーっ憎たらしいーっ、人が見張ってるときに限って真面目に働くなんて!とムクレていたら、それ以来、今日が水曜なのでもう丸4日、湧き水はぴたりと止まってしまった。…いや、元気に動いてくれるのに越したコトはないのだが…あれは一体何だったのだろう。いつか再発するんではないかと、ちょっとドキドキの毎日である。

いや「冷蔵庫が壊れた。よく分からないうちに直った」ってだけの話なんですが…。原因がさっぱり分からない、水の出所が分からない、見張っていると悪さをしない、辺りを考えるとなんか物の怪の仕業みたいで楽しくないですか? “小豆とぎ”や“垢なめ”みたいな、日本の、何がしたいんだかよく分からない物の怪。冷蔵庫見るたび、そこに住んでる妖怪“水張り”とかが思い浮かんで嬉しくなっちゃうんですが…。

妖怪“水張り”→冷蔵庫に棲む物の怪

2002.10.7

土曜日、高校時代の友人の家に遊びに行ってきた。初めて訪れる彼女の家には三歳とほぼ一歳の女の子がいるので、ちょっと緊張しながら。私は子供が苦手なのだ。嫌いじゃなくて、苦手。桑田乃梨子さんのマンガで犬が苦手な女の子がいて「私が犬を嫌うんじゃない、犬が私を嫌うんだ」と言っていたが、あんな感じである。仲良くなりたい気持ちはあるが、どう接していいかわからないのだ。私が触った途端に泣き出されでもしたらツライなぁ…と、すっかり弱気で彼女の家に向かった。

彼女の家は景色がぱーっ見晴らせるステキなところで、子供たちは……な、なんて人懐っこい子たちなんだ。私がおっかなびっくり接しているのに、遠慮なく懐いてくる。そうなると、ちっちゃな柔らか〜い手でしがみつかれるのも、膝に乗ってこられるのも、ただただ可愛いばかり。すっかり蕩かされてしまった。つかまり歩きをしている下の子も、抱くのにジャストサイズでぷにぷにしていて気持ちいいし、上の子はお喋りで面白い。私的にツボだったのは彼女の「わかってるよ(語尾がちょっとあがる)」って台詞。私がいる間に3回くらい口にしてたんだけど、文脈的にすごく変なときに出てきて「わかってないでしょー、ホントは」とツッコミたくなる。最後の方になるとぎゅーっと抱きついてきたりして、ああ可愛いい〜とすっかり骨抜きにされてしまった。また会いたいなぁ…(←態度変わりすぎ)。

さて、その可愛すぎる姉妹の母である私の友人はゲーム好きで、ULTIMA ONLINE(公式ページ)というゲームをもう3年もやっているそうだ。UOには以前から興味を持っていた私に、彼女と彼女のダンナさんは代わる代わるUOの世界を案内してくれる。マンガや日記を読んだことはあっても、実際に動かしているところを見たことはなかったので、もう興味津々。「ここが有名なブリ銀前」とか「この家は内装がすごい」とか「ここに行くと死ぬ」とか「この種族とこの種族は戦争中」とか、あちこちを見せてもらっていると………あーん、やりたくなっちゃうじゃないのよー。絶対ハマるし、そんなゲームにかける時間はないから、老後の楽しみにしようと思っていたのにーっ! 教えてくれた、も一個のも面白そうだし…ああ一日が30時間あれば!

UO世界の観光案内をしてくれているダンナさんを見ながら「To-koさん、やっぱ結婚は趣味が同じ人とした方がいいよぉ」とやけに実感のこもった嬉しそうな声で言われたのが妙に印象に残っている。ああもう、ごちそうさまっ! そうだ、忘れちゃいけない。図々しく食事どきにお邪魔した私に、ダンナさんはわざわざうどんを打ってくれたのだった! 美味しかった〜。が、私はたいへん美味しくいただいたのだが、うどんに関しちゃ一家言ある(らしい)ダンナさんには気に入らない点があったらしく、「次回こそは…」と何度もリベンジを誓っていた。次回、楽しみにしています! また遊びに行くねー。

2002.10.3

鈴木健夫『痴漢犯人生産システム』読了。痴漢をしたとして逮捕され、1年9ヶ月かけて無罪の判決を勝ち取った方の手記。著者はその間に仕事を無くすわ借金を重ねるわ、無罪になっても充分な補償はされないわで、人生めちゃくちゃになってしまったそうな。痴漢として捕まった後、ちゃんとした説明もしてもらえず、自白を強要され、やっていないという主張には耳を傾けてもらえず…とにかく話せばわかってもらえると信じて警察署に行ってはいけない、それは有罪へのベルトコンベアに乗ってしまうようなものだ、という内容なのだけど…うーん、これは「警察ってなんてヒドいの!」とか「なんて怖い話なんだ!」とか思わなくちゃいけないんだろうけど…ずーっと「でもなーでもなー」とモヤモヤしちゃってました。もちろんひどい災難だとは思うし、捜査方法や裁判のやり方もおかしいとは思う。けど「でもなー」なんですよ。んで、なんでこうすっきりしないんだろ、と、いろいろ考えてました。

まず。ホントに痴漢行為があったのか、誰がやったのかって話は本を読んだだけで判断できないし、書いてあるコトを疑う理由も別にないから、以下「被害者の女性は実際に痴漢にあった」「著者は痴漢をしていない。間違えられて捕まっただけ」ってのを素直に受け取って、書きます。さて何がモヤモヤを引き起こすかって、“痴漢を痴漢と言えない心理や状況”を私が知っているトコロだと思うのですよ。女性は「自意識過剰じゃないの〜」なんて言われる心配なしに、痴漢をつき出せるようになった方がいい、と信じているからなのです。

私が学生の頃は今ほど痴漢は犯罪って認識がなくて(建前はともかくね。どっちかというと「それくらいで騒ぐな」って感じだった)、警察や駅員に言っても何もしてもらえずに泣き寝入りとか、「自意識過剰」と言われたりとかって話はよく聞きました。それに痴漢にあったと言うコトが恥ずかしくて言えないとか。私もそうでした。てか今でもそうです。そんなに気の弱い方じゃないと思うけど、痴漢だけは声をあげられない。逃げるばっかりで、情けなくて泣けてきます。だから、「最近の女は黙ってない」と聞くと「偉い! がんばれ!」とエールを送りたくなるのですよ。

でも、多少世の中の認識が変わっても、相変わらず言えないタイプの人も残っています。体力的にどうしても敵わない相手に対する感覚って、男性がリアルに実感するのは難しいでしょうが、ホントにホントに怖いものです。私のようにゴツくて丈夫なゾウ女でさえそういう感覚を知っているんだぞ。凶器とか薬とか使えばやりようはありますけど、まともにやりあえば、たいていの女はたいていの男に敵わない。男がいかに簡単に女を怯えさせるコトができるかってのを、男の人には分かって欲しいと思うなぁ。って分かってくれるような人は痴漢なんてしないだろうけど。

だから被害者の女性が信用してもらえる、とか、「イヤだ」とちゃんと言える人が増えているってのは、歓迎すべき話だと思うのですよ。たとえ冤罪をなくすためでも、被害者に痴漢行為の立証義務が課せられるだの、無罪判決を受けたら賠償金を支払わなくちゃいけないだのって話は言語道断です。やっと「イヤだ」と言える女性が増えてきたのに、その口を封じて欲しくありません。やったかやらないかの立証が難しい痴漢の場合、冤罪をなくそうと思ったらそっちに話が進みそうじゃないですか。だから「でもなー」と思ってしまったのです。

弁護人は第二部で著者を「とんでもない災難の被害者なのです。彼に対する共感も同情もない対応でした。」と言っていますが、言わせてもらえれば著者にも被害者に対する共感も同情もない。彼にしてみたら、彼に痴漢されたと言っている女性は「たいした根拠もないのに人を痴漢として告発し、人生をめちゃくちゃにしたバカ女」なのですね。その気持ちは想像できます。自分がやってもいない犯罪のために職を失い、信用を失い…とどん底にいるときに、相手の女性を思いやるのは難しいでしょう。その意味、著者はすごく素直に思ったコトを書いていると思います。

けど、素直かもしれないけど、戦術としては失敗です。著者は本のはじめで、「その一方で、この「手記」から、私を「ひどい目」にあわせた連中への意趣返しの念も感じて欲しいというのが本心です。」と書いています。が、その怨念が素直に表れている分だけ、読者の、少なくとも私の共感を得るのには失敗しています。被害者に対する同情は欠片もないし、著者自身、けっこう偏見に満ち満ちた書き方してるし。最後の方で「男にも言いたい事はある。女性はエスカレーターで右側あけないし、トイレが混んでると男性用トイレに入ってくるし、電車の中で化粧はするし、大声で喋るし」とか書いてあるのを見たときは「それと痴漢を一緒にする気か」と呆れました。化粧はともかく、男性だってマナーのなってない人はたくさんいるじゃんよ! てか全然話が違うじゃん!

でも身に覚えのない犯罪をやったと決めつけられたら、これくらい怒って当然なのかもなー、人生めちゃくちゃにされて他の人を思いやれって思いやりがなさすぎるかなー、でも女性に何か(立証の義務とか)要求するのは違うよなー、でもちゃんと自分の権利を知らされないとか嘘をつかれるとか問題は多そうだしなー、ゆすり目的でやられたと言う女もいるそうだしなー、でもそゆ人がいるからって確実じゃないときは言うなってムードになったらヤだよなー、でも………と、ぐるぐるぐるぐる考えていたですよ。結局解決策のない問題なのかなーって。でも、次の瞬間、ふと思ったのです。

てか、この人もっと痴漢に対して怒れ!「おまえ達みたいなバカなことする男がいるから、こっちにまでとばっちりがくるんだ!」と思ってもイイじゃん! 被害者に復讐しようとか考えるくらいなら、痴漢に復讐した方がイイんでない?

すごくすごくすーんごく当たり前の話ですが、痴漢する人がいるからいけないのですよ。痴漢がいるから間違えられる男性も出てくる。めちゃくちゃ当たり前な話なのに、著者が痴漢に対して何も言っていないのが気付いてみれば不思議です。もちろん今のシステムにも問題がたくさんあるでしょう。そっちにも黙ってるコトはない。でも、システムと被害者に対して怒るんじゃなく、システムと痴漢に対して怒る方がイイんじゃないかしらね? その方が女性の共感も呼びやすいと思います。

2002.10.1

るーるーるるーるるるるるーるるー。…お金がないっちゅうのにー。またお金を使っちゃったよ。友人が見せてくれたクリスマスカタログのティン・オーナメントのページから目が離せなくなり、気がついたらホワイト・サンタとキャンドル・スタンドとハンドペイントののオーナメントを注文してたよ。ホワイト・サンタは高さ30cmで3,000円。ああでもとってもキュートだったんだ。しかしどこに飾るんだよ私。

てなワケで昼食代節約のため、ほぼ毎日なんちゃってお弁当を作って会社に通ってます。どのくらいなんちゃってかと言うと、↓このくらい。お弁当を買ったり外食したりしてた時は「野菜が少ない! 味が濃い!」と文句たらたらでした。自分で作るようになったら「野菜さえ入ってりゃ文句ないでしょ」と言わんばかりの大胆な詰め方。しかも冷凍食品使いまくり。昔はも少し見た目も気にして作れたんだけど、もうあの手間はできないわ。

お弁当1  お弁当2

(左)ゴマかけご飯。ミニ春巻き(冷凍)、かぼちゃの煮物、ブロッコリー。(右)炊き込みご飯。ほうれん草のおひたし、白身魚のフライ(冷凍)、ブロッコリー入り炒り卵。

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