今年もやっぱり日記が日付に追いつきませんでした。1日の出来事を1週間かけて書いてりゃ、当たり前か……。
こんななのに、あと4時間後には田舎に向かって出発せねばなりません。ですので正月中、更新止まります。こんなぐだぐだサイトを訪れてくださる方には、本当に本当にありがとう。皆さまにシアワセな新年が訪れますように(もちろん私にもだ!)。
また来年、お会いしましょう。よいお年を〜。
今年最後の週末は、土日とも某イベントのお手伝いでした。久しぶりの顔に会って、話して、お仕事をして、そして打ち上げ。やっぱり楽しくてテンション上がります。このイベントが無ければ長めのお正月休みを田舎で過ごすコトもできたのだけれども、でも行ってよかった。行けてよかった。機会を作ってくれた方々に感謝の2日間。
全日本フィギュアスケート選手権2009の、男子ショートを観てました。全日本は国際大会にあまり出ない(出ても放映されない)選手を見られるのが楽しみです。
で、感想。無良くん、なかなかイイな〜と思って見ていたけど、高橋大輔が出てきたら、やっぱ見せ方が全っ然違いました。国際大会以上にノってて、審査員に対するアピールがスゴかった。国内大会はこれだから面白いです。久しぶりに見た気がする小塚くんの演技は、ミスがあったけどやっぱ好き。スピードがあってしなやかで。
織田くんのショートは、前からこのプログラムでしたっけ? 見覚えがない気がするのは、男子ショートの放映をカットされた大会にばかり出てたからでしょうか。しかし織田くん、高橋が復調しちゃうと、やはり彼の華に押されてしまうようで気の毒です。織田くんが目の前に来たからって、客席から黄色い悲鳴は上がらないものなあ。
と、結局感想は主要選手のだけのものになるのでした。へへ。土日が忙しいので、続きは撮っておいて後で見るしかなさそうです。早く見たいな〜。……て、クリスマスなのに通常営業すぎ(orz)。
今年最後の山の後は、今年最後の海。いつもの伊豆に行ってきました。「今年はクリスマスできないんだから、せめて!」との誘いに応じてくれたのはYとK。フラれなくて、良かった……。い〜いお天気になりそうな空のもと、途中駅で落ち合って伊豆へと向かいます。駅で迎えてくれたのはガイドのTさん。「今日のゲストは3人だけですよ〜」って、イイのですか。週中とはいえ、休日なのに。東伊豆のコンディションがいい今は逆に西が荒れているそうで、井田のサービスからスタッフが数人遊びに来ては、いました。
ポイントのI.O.P.です。ショップのHPに「透明度がいい!」と書いてあったので期待していたのですが、最新情報を尋ねてみると「それが……」と言葉を濁されてしまいます。どうやらここ2、3日で透明度が落ちてしまったよう。井田の方々も「40mオーバーを期待してきたのに…」とガッカリしていました。けど天気は最高です。風もないぽかぽか陽気。「それにね〜、今日はショップからクリスマスプレゼントがあります!」とTさん。なんとI.O.P.のお弁当を奢ってくれるそうです。
わ〜い、と私らが喜んでいたら、ショップオーナーのSさんが「そんな大喜びしてもらうほどのモノじゃないんだけど……」と口を挟んできました。すかさずTさんが「何言ってるんですか! こうゆうのはノリですよ! 私らが、大したことないモノだとか言ったら、お客さんも大したモノじゃないのか〜と思っちゃうじゃないですか! すんごいプレゼントです!と言ってたらお客さんのテンションも上がるんですよ!」。その通りです。Tさんのこうゆうトコ、大好き。
I.O.P.に着き、テーブルを2つ確保して用意に入ります。井田のサービスの皆さんは勝手に潜るそうですので、海に一緒に入るのは結局いつものメンバーでした。気兼ねなく、のんびりできてイイですね。海中のクリスマスツリーも行ってみたいのですが、1本目は混むだろうというコトで、まずは2の根に向かうコトにしました。前回はせっかく2の根まで行ったのに、ドロップオフが楽しめなかったので、今回はドロップオフを回るコースをリクエストします。さあ、どんなかな〜。
……聞いておいてよかった。海は、とくにエントリーポイント近くの透明度は10m無いなって感じで、この季節にしてはかなり悪いです。ですので2の根への遠征も、今イチ楽しみきるコトができません。それでも海面を見上げれば日の光が降りそそぎ、それなりの気持ちよさはありました。2の根でサクラダイを見、レンテンヤッコを追いかけてドロップオフへ。深いというのに、Yがどんどん深度を下げるのでちょっとドキドキしちゃいます。私は「なにかいたら下りよう」と、ちょっと浅め(と言っても25m以上)をキープしました。
ドロップオフの崖に沿って生き物を探しつつ、少しずつ深度を上げて帰路につきます。帰りに見たのはトゴットメバルやコブダイ、ウマヅラハギ。入ったときは、ダメだ〜と思った海でしたが、深場は15mくらいは見えていました。1の根を過ぎてもうエキジットも近いという辺りで、Yの残が少なくなってしまったらしく、挙動が不審になります。残圧計を握り締め、行き先を見たり残圧計を見たり―――。SさんもTさんも一緒で、そんなに心配しなくてもイイのが分かっていたので、悪いけど笑っちゃいました。
上がるとSさんが「悪い潮が入っちゃったみたいだな〜」とボヤいていましたが、結果、それほど悪くもなかったですよ? たぶん最高の状態を見ているから、落ちてしまうとその印象が際立つんでしょうね。2本目の用意をして着替え、のんびりの食事休憩に入ります。初めて食べるI.O.P.のお弁当は量もたっぷりでけっこう美味しい! 写真を撮り損ねたのが残念でした。でもいつもコレだとちょっと重いかもなあ。小食の人には多すぎると思うし、私もダイビング中は控えめにするようにしているもの。
Kも私も差し入れのお菓子を持ってきていたので、いつも以上にのんびり過ごし、2本目はお待ちかねのクリスマスツリーに向かいます。ただし、この海況では砂地はあまり期待できないので、ツリーの後は1の根に行きましょう。海に入ると、ひ〜ん。ますます透明度、悪くなっているじゃないですか。でも時間をズラしたおかげか、ツリーの周りに他のダイバーは入っておらず、ゆっくりと記念写真を撮るコトができました。あ、この日はサンタダイバー(←衣装のレンタルがあるのです)も多かったですよ〜。
砂地から岩場の境目まで戻り、先に進むと前方に小さな根が見えてきました。あれ? これって1の根の先端の岩? と思って見上げると、やはりそうです。いつもは1の根から下りてきちゃうから、違って見えるなあ。でも地形が頭に入ってきているようで、ちょっと嬉しい。そこからクエ穴に向かい、転石砂地方向にちょっと進んで、岩場で遊んで。クエ穴のあと、自分の居場所がはっきりとは分からなくなりましたが、でも地形に見覚えはあり、だいたいの見当はつきます。が―――。
この後、気分的に迷子になりました。一度深度を上げているので、そう深くは潜らなかったのですが、左手に切り立った岩場で下は深そう。えええっ、こんな場所、この付近にあった? 後はオクリダシの入江に戻るだけだと思っていたのに〜!? 日が傾いて海の中が少し暗くなってきたコトもあり、どこに連れて行かれちゃうの〜とちょっと怖かったです。だって、あとどのくらいでエキジットなのか、ちっとも予想がつかないんだもの。
上がってから聞いてみると、このとき泳いでいたのは1の根の辺りでした。何度も何度も泳いだ場所なのに、入る方向が違うだけでサッパリわからなくなっちゃうものなんですね〜。まだまだ修行が足りません。器材を片付けて着替え、ショップに戻ってログ付け。井田の皆さんと別れ、私らは夕食で体を温めてから帰路につきました。これにて今年のクリスマス、終了です。……くすん。
遠〜くまですっきりよく見えます
左:盤に書いてあるものは全て見えそうでした/右:山頂写真も撮ってもらいました。着ぶくれてるなぁ
あんまり気持ちがいいので、食器を返した後も山頂を去りがたく、うろうろとうろつき回ってあちこちからの眺めを楽しんで、やっと出発です。道は少し溶けて、ぬかるんでいました。山肌に道がくっきりと刻まれている様子から、このルートを使う人が多いのが分かりますね。このときもお昼どきだからか、登ってくる人が多かったです。やっぱさっきの、小丸尾根のほうが好みだなあ(私も山を痛めている一人ではありますけど)。
何度か通った、後沢乗越への道
左:乗越の先辺りにぽっこりピークが見えました。あれが栗ノ木洞かしら?/右:後沢乗越。栗ノ木洞まではあと1.0km
後沢乗越からはいよいよ初めて歩く道になります。最初がいきなり痩せ尾根でワクワクしましたが、道はすぐに穏やかになりました。道に沿って鹿除けの網が設置されています。いつしか急になった斜面をぐぐぐぐーっと登ると、そこが栗ノ木洞(くりのきどう)山頂でした。樹木に囲まれていて、展望はありません。ので、写真だけ撮ってさっさと先に進みます。
後沢乗越のすぐ先
林の中を網に沿って歩きます
鬱蒼とした栗ノ木洞山頂。次の櫟山まではあと20分
栗ノ木洞から櫟山の先くらいの東側には「県民の森」が広がっています。そのせいか、いろんな下山ルートが作られているみたいで、道標がたくさんありました。私の行く櫟山までは、静かな林の中を歩いていきます。しばらくして視界が開けたと思ったら、その先が櫟山の山頂でした。おおおお〜、気持ちいいっ。まゆ太さんのレポにあったとおりです。東側がばーんと開けていて、広がる町並みと、その向こうの相模湾が一望できました。友達とココに、ピクニックのつもりで来てもイイなあ。
左:林の中にうっすらとついた踏み跡を辿っていきます/右:林を抜けると、その先は草原
櫟山(くぬぎやま)山頂。奥に見えるのが栗ノ木洞
こっちのルートを取って良かった、と思わせてくれる風景
え〜っと、この先が分かりにくいんだよな。印刷してきたまゆ太さんの注意メモを参考に道を探します。取り付きさえ分かれば、その先の踏み跡はしっかりしていました。それから「宇津茂方面」に行けばイイ、と分かっていたのも心強かったです。林の中の斜面を下り、林道を横切ってまた山道へ。ちょっと登ったトコロの先に鉄塔が見えました。よしよし、道は間違っていないぞ。
櫟山のちょっと先。踏み跡らしきものを見つけてホッ……
こうゆうの見かけると、つい手を合わせてしまいます
左:丁寧な道標がありがたいです/右:林道と交差する地点
左:林道を越えてまた山道に入るトコロ。「三廻部(みくるべ)・土佐原(どさばら)」。……寄でも宇津茂でもないけど、こっちよね?/右:これは鉄塔の見えた辺り。道標に従って「宇津茂」へ
メモを頼りに鉄塔方向に進まず、鹿除けの網を越え―――越え―――越え―――越えられないっ! 網を越えられるように鉄製の扉が備え付けられてあって、それがS字フックで仮止めしてあるのですが、扉を持ち上げたりねじったりしてみても、どうしてもそのS字フックが外せないのです。しばらく扉と格闘した挙げ句、諦めて脇の、網がちょっと緩くなっている箇所を乗り越えました。
網の先の道はこんな感じ。落ち葉ふかふかで気持ちいいです
この辺りでは標高も低くなっているので、紅葉の名残も見られました。ポイントポイントで写真を撮るだけで先を急ぎます。と言うのもバスの時間が気になってきたからです。さっき、林道と交差した点から寄まで、CTでは40分です。私が林道を渡ったのは14:06。CTどおりなら14:46にバス停に着きます。……けど、さっきからちょっとずつCTを縮めてる。ちょっと急げば14:35のバスに間に合うんじゃないのか? そんな色気が出てきてしまったのです。次のバスはその1時間後。できれば間に合わせたいっ!
青空に紅葉が映えますね〜♪
鹿害がヒドいのか、柵を何度か越えます。最後のゲートをくぐると、その先には茶畑が広がっています。土佐原集落との分岐には、東屋までありました。ああ、ゆっくりしたいのはヤマヤマではあるのですけど! 茶畑の間を縫って急ぎ足で先に進み、道が舗装道路になったときには、ほとんど走っていました。バス停はいったいどこにあるの? 途中で地元の方に「富士山見えた?」と声をかけてもらいましたが、「見えました〜キレイでした〜」と答えながら駆け抜ける始末。あ〜ん。最初「あそこ?」と思った建物はバス停ではなく、更にその先に走ります。
おっ、茶畑。人の畑なんじゃない?ってトコロを通ります
いい場所ですねえ〜
土佐原集落との分岐。次に来るときはゆっくりするぞ!
大通りに出てからは勘で走り、なんとか出発の1分前にバス停に滑り込みました。ひー。ここから新松田の駅までは約25分(バス料金\510也)。息が整うまでにしばらくかかりました。新松田駅で靴を洗い、その後ICI石井スポーツ登山本店へ行きます。そろそろ寿命の来ていたソールの貼り替えをお願いするためです。というワケで、ちょっと早いけれど今年の歩き納めの山でした。天気に恵まれたし、コースも面白かった。大満足です。
すり減って、剥がれかけたソール。よくガンバってくれました
■大倉バス停(7:40)→二俣(8:46)→小丸尾根への分岐(8:57)→二俣分岐(10:42)→鍋割山1,272m(11:07-12:17)→後沢乗越(12:57)→栗ノ木洞908m(13:22)→櫟山810m(13:36)→林道との交差点(14:06)→寄バス停(14:34)
「寒い季節、一度は行っておきたい鍋割山」に行ってきました。この後の週末は予定が入っているので、今年最後の山になります。ちょっと前にUPされたまゆ太さんのレポで興味をひかれた、寄への下山コースを取ろうってのは早々に決まりました。で、どこから登ろう? 去年は大倉尾根だったから、今回は違うルートがいいなあ。かと言って、まゆ太さんと同じ表尾根は、私の足じゃちょとキツい。下山後に靴を修理に出したいので、あまり遅くなりたくないのです。あっ、確か小丸尾根ってのがあったなあ?
地図を確認すると、お手頃そうです。よし、ココからに決めた。二俣からだから、鍋割山荘にペットボトルの水の運び上げもしちゃおうかな〜。おっとそうだ、寄のバスの時間を調べておかなくちゃ。ネット上に時刻表が見つからなかったので、バス会社に電話をします。「すみません、ヨリから新松田駅へのバスの時間を教えてほしいんですけど……」「ヤドロギからですね?」「いえ、寄り道のヨリです。漢字一文字で」「それでヤドロギって読むんです」「……あ、すみません……(赤面)」。地名の読み方って難しい!(ヤドリギ、ヤドリキとも読むそうです)。
バスの時間も調べ、まゆ太さんが丁寧に書いてくれていた「迷いやすい箇所」もプリントアウトして、準備は万端です。さあ、出発するといたしましょう。朝早い電車を乗り継いで、渋沢駅から7:18の大倉行きのバスに乗ります。駅でトイレに寄っていたら、バス待ちの列の後ろのほうになってしまって、席には座れませんでした。そんなに遠くない場所で助かった……。それにしても相変わらずの人出です。大倉尾根、混んでるって聞いたけど、今日もスゴそうだなあ。着いた大倉バス停(バス料金\200也)でまたトイレに行って、登山届を投函し、よし行こう。ほとんどの人が大倉尾根に行ってしまい、二俣方面に出発したのは私一人でした。
左:雲一つない大倉から出発/右:畑の中の道を歩いていきます
一度は通ったハズなのに、林道に入るまでに何度か方角を迷ってしまいます。出てくるのは楽なのにな〜。舗装道路を外れると標識もちゃんと出てきて、安心して歩けるようになりました。でも風景に見覚えは全然ない……。逆方向に歩いているとはいえ、自分の記憶力のなさが心配になってきてしまいます。車も通れるであろう太い道に出てからもしばらく人影を見ませんでしたが、途中で1人だけ、慣れた風な男性に追い抜かれました。それ以外は、二俣の近くまで誰とも会わない静かな道です。
左:えーっと……「県民の森」方向でイイのかな?/右:森の中に入ると一気に暗くなりました
左:畑の窪みに薄い氷。ぱりぱりっと踏み割りたいっ!/右:鹿(猪?)避けの網をくぐって進みます
左:やっと「二俣」の地名が出てきてホッ……/右:最後の紅葉かな?
昭文社の地図に「ゲート」と書いてある辺りに車が何台か停まっていて、急に人が増えました。マイカーの人たちは、ここまで車で入ってきちゃえるのですね。そこから少し行くと尾関廣氏の胸像(登山の普及に尽力された方だそうです)があって、そのも少し先が二俣。……て、あれ? ペットボトルが置いてあったのって、もっと先だっけ? そのもうちょと先に小丸尾根への取り付きがありますが、そこにもペットボトルは並んでいません。記憶違いがあったみたい。せっかくボッカ訓練するつもりだったのに、拍子抜けです。まぁ無いものは仕方ない。身軽に歩くといたしましょう。
左:人が増えた「ゲート」の辺り/右:やっと日向だ〜。気持ちいい♪
左:胸像の近くに見えるのは旧登山訓練所だそうです。今は全然使ってないの?/右:また日陰。でも沢が見えるのは嬉しいものです
左:二俣。「ヤマビルに注意」の案内と登山ポストあり/右:鍋割山への取り付き。右下の矢印が小丸尾根を指しています
引いて撮るとこんな。左の斜面を登って行きます
二俣付近で出会った皆さんは後沢乗越に行かれたようで、小丸尾根に入ってからまた、私1人だけの世界になりました。初めて歩きましたけど、この静かな尾根、かなり好みでした。葉が落ちた今の季節、梢越しの日差しが気持ちイイし、遠くの稜線もよく見えます。ふと振り向いて見えた稜線は―――方向からいって、箱根のお山じゃないかしら。あのポコンとしたのが金時山だとすると、あっちが明神ヶ岳だろうなあ。珍しく見当がついて嬉しくなってしまい、振り返り振り返り歩きます。
ちょっと登るとすぐに尾根。いいですね〜♡
立派な霜柱ができていました
左:広い緩やかな尾根は公園のよう/右:稜線が見えると嬉しくなります。これは、表尾根?
左手の奥に見えているの、箱根の山じゃない? ね? ね?
あまり人が歩いていないようで、道が山に刻まれていないのもまた好みでした。広い尾根の上では踏み跡がハッキリせず、どこを歩いてイイんだか分からないくらいですが、尾根を外れなければいいので迷う心配はありません。やがて富士山も見えてきました。ただしこの日の前日、TVのニュースは片山右京さんの遭難で持ちきりでしたので、富士山を見るたびに(仲間のお二人は見つかったかしら…)と複雑な気持ちになっちゃいます。……遭難者を抱えながらも、富士山はくっきりとキレイでした。
たぶん、富士山南の愛鷹山
左:道がちっとも凹んでない。うふふー/右:おっ、白い頭が!
痩せてる尾根も楽しい♪(←もう何でもイイらしい)
ホントに、綺麗な山です……(雪煙が立っているのが見えました。今日もヘリは無理かしら……)
のんびりと、ボッカしてないくせに結局CTとさして変わらないくらいの時間をかけて、小丸尾根を登ります。ホントに静かだったのに、最後の最後になって10数人の年輩のグループに追いつきました。「あと少しで小丸に着くので先行させてもらっていい?」と聞かれたので、「どーぞどーぞ」と応えたのですが……立ち止まってお喋りしてるんだったら、ちょっと通して欲しかったな〜。登りきったトコロは気持ちよく開けていて、私も景色を眺めてゆっくりしたかったのですが、騒がしかったので先に進みます。ココでゆっくりするのは、次回の楽しみに取っておきましょう。
一気に視界が開けたと思ったら、道は詰まってしまいました
待つ間に写真でも。真鶴半島と、その向こうには伊豆半島
斜面をジグザグに登っていきます
眼下に広がる市街地と、その向こうには相模湾。大島の周りの海が、ナゼか神々しく光っていました
二俣分岐で鍋割山稜にぶつかると、後は快適な稜線歩きです。金冷シから鍋割山までの道って、大好き。今日は天気が良いのでなおさらです。道には陽が当たっていましたが、まだ凍ったままでしっかり固く、霜柱が地面を持ち上げている箇所で、ときどき足がさくっと沈むのも楽しい♪ この辺りで、朝、林道で追い抜かれた人とすれ違いました。思わず「早いですねえ〜」と声をかけてしまいます。彼は後沢乗越から登ってきたそうです。
左:鍋割山稜と合流。鍋割山まではあと1.3km/右:大好きな道
この道で、この景色。嬉しくないハズがないでしょう?
富士山まで遮るものがありません。丹沢にはそんな強い風は吹いてませんでしたが、富士山の周りは雲が次々と流れていきました
景色に見とれて歩けば、すぐに鍋割山に到着してしまいました。ちょっと物足りないくらいです。山頂ではたくさんの人がくつろいでいて、山荘のカウンターには鍋焼きうどんを求める人の列ができていました。私ももちろん列に並び、具だくさんのうどんをお願いします。小屋の中で食べている人も多かったですが、せっかくの天気なので私は外でいただきました。陽射しは暖かいし、風も上着を羽織っていれば問題ないレベル。長々と寝そべって昼寝をしている人もいるくらいの陽気でした。
鍋割山荘。中でぬくぬくとくつろいでいる人もたくさん
左:薪ストーブには火が入っていました/右:うどんを求める人々
冬に一度は食べなくちゃね。鍋焼きうどん、980円也
さてお待ちかねの第3部。プログラムには書いてありませんでしたが、席に向かうと舞台上で『幕開き三番叟』をやっていました。ちゃんと見ておけば良かった! これが終わると、まず最初に『近江源氏先陣館』が始まります。知らない演目ですので、一応事前に粗筋は調べてありました。
……が、粗筋読んだ時点では、話がわからない! だって登場人物たちのモデルは源氏だの北条だのなのに、舞台は大阪の陣なんです。どっちの歴史背景もなんとな〜くしか把握してない人間にとっちゃ、混乱必至。分かりにくいわ〜! と、思っていたのですが、始まってみるとこれが問題ない。下手に源氏だ大阪だと思わなければ、話はさほどこんがらがってはいません。
そして予想外に、私、この話でぼろぼろぼろぼろ泣いてしまいました。最後の『盛綱陣屋の段』の「後」です。周囲でもしゃくりあげる人が続出。父のために命を投げ出す小四郎があまりに健気で、彼の台詞のたびに新しい涙がこみ上げてきてもう堪らん。この段を語っていた竹本文字久大夫が、とても良かったです。最初に従兄弟同士が名乗りをあげる『坂本城外の段』ではそうでもなかったけど、『和田兵衛上使の段』の咲甫太夫と『盛綱陣屋の段』の「前」の竹本千歳大夫は、小四郎を幼く作りすぎだと思うなあ。咲甫大夫の声はとても好きなんだけど。
『仮名手本忠臣蔵』の人形の動きを静とするならば、『近江源氏先陣館』の、とくには『坂本城外の段』は動です。小三郎と小四郎がそれぞれ馬に乗って出てきて打ちあって、やがて馬から下りての組み手になります。毎度感心するんだけど、1体の人形に3人もの人形遣いがついていて、よくこうも絡めるなあ〜。あと、盛綱の屋敷のシーンになってからも、今度は母たちが活躍です。早瀬と篝火―――特に早瀬の動きがとてもカッコよくて、見惚れました。あと木に矢文が刺さる仕掛け、巧い!
休憩を挟んで最後は、楽しみにしていた『伊達娘恋緋鹿子』。これも面白かったです。しかし世話物って、どこかユーモラスなものなのかしら? 以前見た『女殺油地獄』も、凄惨な殺人の話なのに、途中に笑っちゃうシーンがありました。今度も悲恋の話なのに、恋人を諦めて金を貸してくれた万屋武兵衛の嫁になってくれとかき口説くお七のの父母がおっかしいの。「一度行ってくれれば言い訳がたつから」「結婚後はワザと嫌われるコトをして離縁されて戻ってくればイイから」と、昼まで寝てろだの無駄遣いをしろだのと入れ知恵をする。世話物って、分かりやすいなあ〜。
お七が親に泣きつかれているのを立ち聞きしてしまって、去ろうとする吉三郎といい、2人をなんとか会わせようとする下女のお杉といい、この演目では「へ? なんでその反応?」って違和感はありませんでした。文楽ってときどき現在の価値観では全っ然理解不可能の展開があって、それもまた面白いんだけど、ビックリするくらい変わらないコトもあるんですよねえ。
そして待っていました『火の見櫓の段』。吉三郎会いたさに火付けをするのではなく、夜になれば閉ざされてしまう木戸を開かせるために、偽の半鐘を打つという展開になっています。その夜のうちに天国の剣を届けなければ、吉三郎は自害してしまうので、お七も必死です。追手を振りきり、火の見櫓に上がります。
人形が人形遣いから離れると聞いていたので、どうやって?と思っていたのですが、ななななるほどー! これ、スゴかった! 初めてこの演出を見た当時の人たちは騒然だっただろうなあ〜。人形遣いさんが櫓の裏から人形を操るのですが、途中で一度、お七が振り返るのが不思議です。またこのときのお七が絵になるんだ〜。降りしきる雪と髪を振り乱した若い娘。あのシーンを、もう一度見たいなあ。
しかし疲れました。鑑賞教室が14時に始まって、途中で休憩があったにしろ、劇場を出たのは20時45分。うわ……。詰め込みすぎで、頭もいっぱいいっぱいだった気がします。でも同じようにチケット取れる日があったら、また見に行ってしまいそう。文楽って恐ろしいです。
今日は5回目(……だったかな?)の文楽見物でした。夜の公演でも17時開演で、会社が終わってからでは間に合わないので、有給とって見てきました。休んだついでに、14時開演の文楽鑑賞教室のチケットも取りました。文楽三昧の1日です。12月公演の演目は『近江源氏先陣館』、『伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)』。鑑賞教室の演目は『仮名手本忠臣蔵』でした。この中で、特に楽しみにしていたのは八百屋お七です。
さて文楽鑑賞教室は、まず『文楽の魅力』の解説から始まります。教室というからにはスライドとか使って、歴史や文楽特有のお約束なんかを解説するのかと思いきや、ここで私は初めて「ああ、文楽ってのは大阪の文化なんだなー」と納得しました。まず舞台に出てきたのは竹本相子大夫と、三味線の鶴澤清丈(ホントは丈の横棒の右上に「'」がつく文字なんだけど、変換で出てこない〜。すみません)さん。お二人の漫才のようなテンポのよい掛け合いに客席が沸きます。学校行事なのか(羨ましいなぁ)高校生の集団が来ていて、彼らも大喜びでした。“文楽”と聞いて身構えていたかもしれませんが、一気に肩の力が抜けたでしょう。
時事ネタ等々を織り交ぜた漫才……じゃなかった、文楽解説が終わるとお二人が一度引っ込み、今度は人形の桐竹紋臣さんが左遣いさん、足遣いさんと一緒に出てきます。解説でもやっぱり大夫&三味線と人形は別々なんだなあ〜、と面白い。そして人形さんもまた、ユーモアたっぷりの話術で観客を引きこみます。さすがだ関西! 左遣い・足遣いの役目、人形の動かし方、演技の仕方……。面白かったなあ〜。「もう泣かないわっ」とかね。
人形さんの解説が終わると、また最初のお二人が出てきて、今度はこれから上演する『仮名手本忠臣蔵』の時代背景や登場人物の相関関係、粗筋などをこれまた楽しく説明してくれます。そしていよいよ、本番―――。この演目、初めて見るので比較はできませんけど、別に端折って簡単にしているワケではないようです。ホントにしっかり見せてくれます。床本のついた冊子もタダだし、この文楽鑑賞教室って、かなりお得ですね!
さて、この日演じられたのは『下馬先進物の段』『殿中刃傷の段』『塩谷判官切腹の段』『城明渡しの段』。切腹前の展開は、忠臣蔵には出てこない人や展開があるので「へええ〜」と興味深かったです。あ、そう言えば家老が賄賂を渡す辺りの話とか、三浦しをんさんが『あやつられ文楽鑑賞』に書いてたなあと途中で思い出し、彼女のツッコミを思い出して笑ってしまいます。……て、ダメじゃん。そのすぐ後に緊迫の切腹シーンなのに。
このシーン、台詞もないし三味線の伴奏もなく、人形に客席の視線が集まります。静まり返った緊迫シーンなので、客席の出入り禁止の「通さん場」だそうな(今でもそうなのかしら?)。なのに私の頭の中には「由良助、お前は少し早まれ!」のツッコミが……。台無しだあ……。この場面は、今度こそ集中してもう一度見たいです。しかしその代わりに緊張しちゃったのが、『城明渡しの段』。床本に「はつたと睨んで」としか書いてなくて、へ? 印刷ミス? 省略? と不思議だったのですが、ホントにそれしか台詞がない。この段も、人形が主役なのですね。
しかも人形も、桐竹勘十郎さんが操る由良之助だけです。由良之助が閉門にされた上屋敷の門を背景に歩き去るだけなのですけど、途中の動きといえば提灯から家紋を切り取って懐に入れるだけなのですけど―――目が離せない! 突然背景が変わって遠景になるところも「おおっ!」です。そして振り返って、唯一の台詞「はったと睨んで」が来ます。うわ〜すごくカッコいい段だなあ!
と、盛り上がったトコロで鑑賞教室終了です。ちょっと押したようで、劇場の外には夜の公演のお客が詰めかけていました。私も一度外に出て、妹と合流。まだまだ文楽の一日は続きます。
こんなに細々とやっているサイトでは、別に何もする気もなかったんだけど、ただぼんやりと(そろそろ揃うなあ〜)とは思っていました。
そしたら自分で踏んじゃった。7並びで何かイイことあるかな?
さて、そろそろ出発するとしましょうか。鋸山方面への道は、まず急な下りから始まります。岩も道に突き出していて、足元は慎重に慎重に……。ただ、そこを過ぎると穏やかな稜線歩きとなりました。葉が落ちてしまった今の季節は日当たりもいいし、木々の間から奥多摩の山々が楽しめます。こんなにゆるゆる歩けるとは思っていなかったなあ〜と思いながら、御前山への分岐を過ぎ、最後にぐぐっと登って辿りついたのが鋸山。木々に覆われて暗く、今の季節でも展望はありませんでした。
岩に足を取られそうな道が続くのかと思えば
意外に歩きやすい道に変わります
この季節、貴重な彩り♪
気持ちのいい道〜って感じですが、実は足元ぐちゃぐちゃ(^^;
左:道標に「中岩山 1100m」の手書き文字/右:尾根道〜♪
左:尾根道上にぽっかり岩が突き出てました/右:御前山との分岐点。「鋸山を経て奥多摩駅 5.7km」
鋸山山頂
さあここからが難所、鋸尾根だ! と気合を入れたものの、まだしばらくは緩やかな下り坂が続きます。林の中の広い道を歩いていると(どこが鋸なんじゃい!)と文句つけたくなるくらいです。岩場はどこ? 痩せ尾根は? 陽の当たる場所にでると、地面がぬかるんでいて、そっちの方が気になります。岩場だからとストックを持ってこなかったコトを後悔しました。そろそろと進む私の横を、男性が追い抜いていきます。崩した体勢をストックで強引に支えながら……。見ていて怖っ。
左:三等三角点。これはどこで撮ったんだっけかな?/右:いつになったら岩場が出てくるんだろ?と思った辺り
(まさかこのまま終わっちゃうんじゃないよなあ)と思い出した頃、やっと鎖や鉄梯子が現れました。でも、そんなに危険は感じません。雪や氷があれば危ないって話なのかなあ? その先、ちょっと急な坂で足元がまたぬかるんでいたので、足元ばかりを見ながら慎重に下りたら、坂の下に「鎖場コース」の道標があるではありませんか。私が下りてきた道は「巻き道」と表示されています。えーっ、鎖場コースへの分岐、見逃しちゃった! 行けそうだったら挑戦してみたかったのにー(ちょっと覗きに行きましたが、下から見る限り、何とかなりそうな鎖場でした)。
わざわざ見に行った鎖場
鎖とか鉄梯子がある辺り
岩々な辺り
その後も小さな岩場の上り下りはあるものの、予想していたのと比べると、全然険しくない道が続きます。最後の小ピークだったかな? 天狗の祀られている祠がありました。ここの天狗さまたち、お顔が西洋人っちくです。ここから下り、杉の植林帯に入るともう、険しい箇所はありません。正直、拍子抜けなくらいでした(て、どんなにスゴい尾根を想像していたんだか)。杉の林のなかを下って下って、登計峠に到着します。
鼻が高く、目がぱっちりの天狗さま
尾根の先に奥多摩の町が見えました(白く光っている辺り)
石を積み上げたくなるのは人のサガなんでしょか?
最後の展望? 雲が多くても晴れ!で大満足でした
登計峠。愛宕神社の鳥居です
狛犬さまたち、アップ
鳥居をくぐって愛宕山に、最後の一登り。ふうふう言いながら登って、山頂の神社にお参りします。「今日も無事に帰れそうです。ありがとうございました」。……て、お礼を言うのはまだ早かった! 戦没者供養の五重塔の脇を通ったその先に、長い長い階段が待ち構えていました。上から覗くと吸い込まれてしまいそうな斜度の階段です。うひゃー、これ、昔は手すりなんかなかったんだよねえ? 老若男女がお参りしてたワケでしょう? 落ちた人はいなかったのかしら……。
こんな感じで登っていきます。疲れた足にキツい〜
左:階段脇の石碑には烏天狗さまが彫ってあります/右:愛宕神社
こちらの狛犬さまたちはカワイイ系
段が磨り減って、よけいにつるっといってしまいそうな階段を(一度滑ったら終わり!)とばかりに、手すりには常に手をかけて、ゆっくり下りていきます。下りたトコロは公園なのかな? そこここの陰に像があるので、最初はビクッとしちゃいました。車道に出ると、右手には愛宕神社で会った人たちが寄ると言っていた「もえぎの湯」があります。へえ〜名前は知ってたけど、こんなに駅に近いんだ。そのうち利用させてもらうコトもあるかもしれません。
最後の難関の階段。下りてから振り返ったトコロ
最初に目に入ってきたときはギョッとしました
が、この日は温泉は考えていなかったので、とりあえず駅へ向かいます。ちょうどギリッギリで快速に間に合うかもしれない、という時間だったのです。ここから駅まで、何分くらい? 早足で急いだにも関わらず、駅に着いたのは快速が出発した1分後でした。じゃあ……仕方ないなあ。駅前の食堂に寄って、一息入れてから帰るとしましょうか。
左:公園内だけど道標があります/右:車道に出て駅へ
氷川サービスステーションに入って、とりあえずはビール。え? 今の季節は中ジョッキないの? じゃあ……仕方ないなあ、大瓶でイイや。あと前から気になっていた「舞茸の唐揚げ」を頼みます。天ぷらの間違いじゃ?と思っていたけど、やってきたのはちゃんと「唐揚げ」でした。美味しい〜ビールがすすむ〜。調子にのって、餃子も注文します。それが来たトコロで今度は揚げ出し豆腐―――を頼もうとしてハッと我にかえりました。これじゃ1人飲み会に突入しちゃうじゃん!
お疲れさま〜♪
電車の時間に合わせて店を出ても、まだ外は暗くなっていませんでした。山間だから日没より先に暗くなるかと思っていたけど、そうでもないんですね。電車の中で夕焼けを見ながら、帰宅。いろいろ覚悟していたのに、いや、していたからか、余裕を持って歩けた山行でした。ところで、(今日は山頂以外でほとんど写真撮ってないや……)と思っていたけど、後で確認したら145枚も撮っていました。へ? いつの間に?
左:初めて気付いた。駅の手洗い場の河童さん/右:ゴールの奥多摩駅。まだ空が青いですね〜
■古里駅(7:50)→大塚山920m(9:32)→長尾平(10:02-10:10)→芥場峠(10:44)→大岳山荘(11:14-11:20)→大岳神社(11:22)→大岳山1,266m(11:38-12:25)→中岩山(13:07)→鋸山1,109m(13:26-13:32)→奥多摩駅(15:27)
おなかにモノが入って元気になったところで、私も再出発いたします。天狗の腰掛け杉を通って芥場峠へ行く道は、アップダウンもなくて楽々。ほぼ樹林帯の中の道ですが、ときどき片側が開けると気持ちイイ〜。雪を心配していたのが嘘のようです。足取りも軽く、ロックガーデンからの道との合流点まで辿りつき、次に目指すのは芥場峠。芥場峠までも確か、そんなにキツくはなかったハズ。
……喉元過ぎれば熱さを忘れるワタクシ、ただ、忘れていただけのようでした。キツいというほどではないのですけど(あれ〜こんなに登ったかな〜)と何度も考えてしまうくらいは登ります。足元がぬかるんでいるのも、ちょっとイヤ。芥場峠を過ぎ、鍋割山への分岐を(あ、やっぱ私、ここまでは来てるんだ〜。全然覚えてないなあ)と思いながら過ぎ、さてここからは初めて歩く道になります。どんなかなー。
左:遠く感じた芥場峠/右:鍋割山への分岐。山岳マラソンって奥の院に行くの? きっつー!
最初のうちは穏やかな道ですが、やがて少しずつ岩が目だってきて、道に梯子がかけられていたり鎖がついていたりするようになります。私、このくらいの―――手を使ってよじ登らなくてはいけないんだけど、でも危なくはないレベルの岩場はけっこう好みかも。楽しみながら登ってゆくと、大岳山荘に着きました。今現在、営業はしていません。展望台にはロープが張ってありましたが、中に入って写真を撮っている人たちが何人もいました。
左:最初はこんなだったのが/右:次第にこんなになってきます
鎖があったり
階段があったり
左:大岳山荘が見えてきました/右:山荘近くにトイレがあります
立派な山荘なのにもったいない……。「本日閉店」の看板が切ないです
展望台から見える景色。奥は丹沢、手前は笹尾根辺りかな? 立入禁止らしいので、私はロープの手前から撮りました
大岳山荘を見下ろす。思っていたよりずっと大きな建物でした。あの玉ネギ屋根の建物は何に使っていたんでしょう?
この先トイレはないので、ここで寄っておきます。山荘とは関係ないトイレらしく、今もちゃんと管理されているようでした(紙なし)。山荘のすぐ上の大岳神社にちょっと寄り道をして、そこからさらにちょっとだけ登れば大岳山山頂です。着いて開けているほうを何気に見ると……思わず「うわぁぁ」と声が出てしまいます。富士山が、ビックリするくらい大きく見えました。気温も高いしお昼だし、全然期待していなかったからすごく嬉しかったです。
左:鳥居をくぐると/右:ヤケに可愛い狛犬さまがお出迎え
左:……て、これは犬なのでしょうか? むくむくの足がまた可愛い/右:なかなか立派な神社です
左:ウロが面白い模様みたいになってます/右:杉の根本に、これは何とか講ってヤツでしょうか
倒木が墨みたいに真っ黒になってました。なんか、カッコいい
ちょっとした岩場をよじ登り
左:道が平坦に戻ると/右:山頂到着〜
富士山、どーんっ!
そしてまた山頂は、びっくりするくらい混んでいました。途中では、そんなに人の多さを感じなかったのになあ。皆、お昼休憩でゆっくりしているから溜まっちゃうのかしら? でも私もここで、富士山を見ながら食事をしたい。場所を何とか確保してお湯を沸かします。ときおり富士山に目をやりながらお昼を食べていると、長尾平で見かけた親子がやってきました。おお、ここまで来たのかー。御岳でもう疲れたって言ってたのに、ガンバったじゃん!
富士山の左側に見えるのは丹沢方面?
富士山もいっちょ
山頂の道標と三角点
左:今日のお昼は市販のお寿司にカップみそ汁/右:一応一枚
賑わう山頂で、若いオシャレ女子3人組がちょっと目立っていました。最近よく雑誌で特集されている(らしい)山スカ2名とキュロット1名。色使いも華やかで、可愛いです。でも持っているギアは使い込んであるっぽく、山頂でお昼を作る手際も手馴れたもんでした。ふ〜む、ああいうのもカッコいいなあ(私はさすがにムリだけど)。
しつこく富士山。だって嬉しかったんだもん〜
御岳山から大岳山を経由して奥多摩駅まで歩きたいなあ、と思って出かけたコトがありました。しかしその時は初めての御岳山ではしゃぎすぎた上に天気が今イチで、あっさり断念。御岳山でビール飲んでおまけに下山はケーブルカーって低鱈苦(©川原泉)でした。御岳山には更に今年の8月にも出かけています。御嶽駅から登るのは、さすがにしばらくはもういいなあ。
ですので、今回は古里駅から歩いてみるコトにしました。大塚山〜御岳山〜大岳山〜鋸山〜奥多摩駅の、私にしてはなかなかロングなコースです。日照時間の短いこの時期に、暗くなる前に歩ききれるのでしょうか? だからと言って、車を持っていない私が歩き出せる時間は決まっています。朝一番の電車に乗っても、古里駅着は7:37です。余裕を見て8時出発として、CTで計算していくと、奥多摩駅着は16:10。で、日没は? 調べてみると16:28です。ギリギリじゃん! 冬至は12月22日なのですが、日没時間でいうと太陽が1年で一番早く沈む日じゃん!
おまけに前日の11日、雲取山荘のHPには「現在積雪20cmでまだ降っています」という情報がUPされていました。標高はずっと低いけど、同じ奥多摩の御岳山は? 検索してみましたが、現在の積雪情報がわかるHPはありません。ただ御岳山ビジターセンターのHPには「今の季節は必ずアイゼンを持ってきてください」という記載がありました。アイゼン? 持ってはいるけど、まだ使ったコトのないアイゼン?
下山に使うつもりなのは鋸尾根。岩場で痩せ尾根で鎖場があって転落事故が多いそうです。北斜面だから雪や氷があるかもしれない。そんなトコロに使ったコトもないアイゼン持って行ってイイの? ビビリなTo-koの出した結論は「もちろんいいワケない」でした。アイゼンは持って行きません! アイゼンが必要な状況だったら、鋸尾根に入りません! 引き返すなり、鋸山林道に逃げるなりして下山すればイイのです。よし!
というワケでやっと出発です。当日の天気は雲が多めながらも、一応晴れ。朝食を食べ食べ予定どおりの時間に古里駅に着き、登山届を出してトイレに寄ってさあ出発。周囲に登山者の姿は見えませんでした。まずは駅からすぐの、多摩川にかかる橋を渡ります。車道を大型トラックがばんばん走っているので、早く山道に入りたいな〜と思いました。歩道もしっかりあるので怖くはないんですけどね。蕎麦屋の丹三郎の大きな看板を過ぎて少し先に、登山道への分岐があります。
左:出発地点、古里駅/右:多摩川の橋の上から。空にも山にも、まだ雲が残っていました
左:一度行ってみたい丹三郎。今度はこっちに下りる計画を立てようかな〜/右:大きな道路から離れて、右の坂を登っていきます
人も車も通っていない静かな道をちょっと歩くと、登山口があります。ここにも立派なトイレがありました。登山道の入口には獣害対策用の金網が設置されていましたので、通った後は扉を閉めて―――がちゃん、と掛け金を下ろすときには「人間の世界とはここでお別れ」みたいな感じで、ちょっとドキドキします。思いっきり里山なんですけどねー。でも一応、ザックのポケットから熊鈴を出して鳴るようにしておきましょう。
左:登山口。左の建物がトイレです/右:「この先、人の世界に非ず」……って気分にさせられません?
道は、最初のうちは杉の樹林帯。日が差さないので薄暗い道を、ゆっくり登っていきます。しばらく登ると、地面がかすかに白くなっている箇所がありました。やっぱり雪が降ったようです。この先は、大丈夫かなあ? ちょっと心配になりますが、傾斜がそんなにキツくないのに助けられ、先に進みます。
樹林帯の風情もなかなかイイですよね
尾根に乗っかった先では広葉樹も増えてきて、ますます楽しくなってきました。平坦な箇所も多いし、のんびり歩きにいいコースだなあ。ケーブルカー駅に直接向かう道を分けた場所から、階段のあるちょっと急な坂を一登りすると、大塚山園地休憩所がありました。大きくて風通しのよい東屋です。
平らで広くて落ち葉たっぷりの尾根道。気持ちいいなあ
白くなっている山も見えます。どの辺りの山並みかな?
左:気持ちのいい道、続きます/右:ケーブルカー駅との分岐点
左:この後たくさん見かけた「みたけ山山岳マラソン」の案内矢印。開催日は明日だそうです。……日曜にしなくて、ホントによかった〜/右:分岐から階段を登ります
大塚山園地休憩所。風通しはいいけど……風情はないですね
休憩所のちょっと先が、大塚山(920m)の山頂です。ベンチがあって広く、展望はないけど休憩に良さそうでした。テーブルの1つには先客の単独登山者が座っています。この日初めて会った人でしたが、邪魔されたくなさそうな雰囲気だったので声はかけませんでした。ここでは水分補給でちょっと休んだくらいで、先に進みます。まだまだ長いよ〜。
山頂にはアンテナ塔がありました
山頂はこんな感じ
展望はこんな。木の葉が落ちた今の季節ならではの展望かな?
こんな井戸があれば覗いてみたくなるのが人情ってモノですよねえ? 井戸まで踏み跡がついていました。中はすっかり埋まってしまってます
行く手の御岳山。肉眼では建物も見えました
左:ずっとこんな平坦な道なら、走れなくもないんですけどねえ……/右:この辺りには、いくつか「○○園地」ってのがありました。この階段の先もそう。休憩舎があるようです
途中でケーブルカー駅からの道と合流し、ビジターセンターの前を通り、宿坊の立ち並ぶ道を抜け、神代欅や売店や食堂を素通りして、御岳神社に―――は行きません。今日はまっすぐ長尾平を目指します。小腹が空いたので、長尾平でスウィートポテトパイを食べて休憩。私が休んでいる間に、さっき御岳神社前で抜いた親子連れが通り過ぎていきました。「疲れた疲れた」と言ってる男の子は小学校の低学年くらいかな? どこまで行くんだろう?
今日は素通り、御岳神社
左:それでもやっぱ、階段は登らなきゃいけないんですけど/右:長尾平でプチ休憩
長尾平から関東平野。かすかに見えるビル群を撮るのに四苦八苦……の、成果は現れていませんね……orz
歳をとると涙もろくなる、とよく言われますが、ホントに涙腺がゆる過ぎて困ります。頭のどこか片隅では(おいおい、そんな泣くトコロじゃないだろう)とツッコミも入っているのに、目からはぼろぼろ涙がこぼれていたりして、自分でもあきれる。昔からこうじゃあ、なかったよなあ。やっぱり年のせいなのかしら。
昨日も『世界まる見え!』でフランスのTV番組のいたずらを紹介していたのです。倒れた人の傍らにいる救急救命士(もちろん両方仕掛け人)が、たまたま通りかかった人に、点滴バッグを持っていてくれと手助けを求める>倒れている男、苦しむ>救急救命士、点滴に鎮痛剤を注射する>男、さらに苦しむ>救急救命士、鎮痛剤を追加>男、さらにさらに苦しむ>業を煮やした救急救命士、大人しくさせるためにハンマーを取り出し、男を殴ろうとする。途中から(この救急救命士、大丈夫なのか)って疑いの目になる通行人が、パニくる様子を見て笑うという、悪趣味すれすれのネタ(まぁイタズラというのはそうゆうモンです)だったのですが。
普通は笑うのであろうこれを見ていて私、泣いちゃったんですよねー。見ず知らずの他人のために、必死こいて(ときには体を張って)救急救命士を止めようとする人たちの姿を見て。彼の行動を阻止しようとしながら、皆、点滴バッグはちゃんと持っているの。……当たり前です。当たり前なんです。でも、この行動が当たり前であるのって素晴らしい、当たり前のコトを当たり前にやる人たちがこんなにいるなんて素晴らしい。みんな、みんな、いい人たちだーーっ!……という感慨がぶわーっと湧き上がってきて、ぼろぼろ泣いていました。
んで涙をティッシュで拭いながら(なんでこれで泣いているんだろう)と1人赤面。今の年齢でコレで、もっとエスカレートしたらどうしよう。1日中泣いてなきゃいけなくなるよ。
今日も今日とて録画したフィギュアに見入ってました。グランプリファイナルの男女フリーの感想です。ショートが良かったので期待してたんですが、フリーはそこまでハイレベルな戦いとはならなかったのが残念でした。なので、演技順にさくさく行きます。
まず、トマシュ・ベルネルはジャンプ失敗しすぎ。あれだけ失敗が続くとめげてしまうのは分かるけど、後半なんかやる気なさそうに見えちゃいました。でも、それでも構成点は高いんですよねえ。そんなにイイですか? お次はジェレミー・アボット。スピンは本当にイイです、この人。あと、彼のステップは元から上手いの? それとも佐藤有香さんがついているから?(佐藤有香さんの現役時代のステップは忘れられないもんなあ、今でも)。
続いてはジョニー・ウィアー……って、どうしたウィアー! 今大会はとてもイイじゃん! 今まではエキシビションのイキイキっぷりに比べて、試合では失敗があったりしたんだけど、今回はすごい迫力だわ〜。嬉しくなっちゃうじゃないですか。次、お待ちかねの織田信成は、アクセルジャンプの失敗が残念でした。彼の着氷の柔らかさは随一なのになあ。あと中盤でちょっと失速して見えました。彼にしては今イチだったわ。
エヴァン・ライサチェク。この人も雑なんだよ。背中が固いし。これで構成点がいいなんて、何考えてるんだジャッジは。そして最後に高橋大輔。彼も含め、続いて3人がアクセルジャンプに失敗して、佐野さんが「やっぱアクセルに魔物がついていますよ!」って言ってたのに笑いました。でもそれ以外はいい演技でしたね〜。彼の構成点が高かったのは納得です。でも、技術点はちょっとキビしすぎません? 贅沢を言うなら、もうちょっと回転スピードが上がるといいとは思いますけど。
んで結果。くそー、好きでない選手が優勝するほどつまんないコトはないぜ!
さて女子です。まずはアシュリー・ワグナー。彼女は美人なのに、笑顔を作ると歯が目立つなあ〜と思っていたのですが、誰かに注意されたんでしょうかね? 今回はちっとも気になりませんでした。ジャンプに成功したときの、着氷の柔らかさはいいですね。(追記:UPしてから気付いた……。歯が目立つのはシズニーだったわ。やっぱ私、この2人の区別がついてない)。
次は毎回楽しみにしている鈴木あっこちゃん。いい! いいよ〜あっこちゃん! 演技終わったときに見てるこっちが泣けちゃって、自分でもビックリしました。カナダのときより断然良かったです。特にステップに入るときのあの表情ったら。演技だけで10点くらい加点してもイイと思いますね、私は。あとナゼか今回から、荒川静香がデザインしたってヤツから衣装が変わっていましたねえ? 前のは評判悪かったのかしら?
続いてはジョアニー・ロシェット。サムソンとデリラだったら、この人はサムソンやったほうがいいですよね。ジャンプのミスが続くの見ながら、あ〜あ妖艶な美女なんかやろうとするから、と思ってました。彼女の演技で唯一いいなと思ったのは、だいぶ前にエキシビションでやってたボンドガールだったんですけど、あれもアクションっぽいのがプラスに出ていたと思うんですよねえ。
次のアリョーナ・レオノワは大好きな選手なんですけど、ロシェットも失速したコトだし、正直今回は鈴木明子に表彰台に乗って欲しいな〜とか思っていたら、ホントにレオノワもミス連発しちゃいました。彼女の一番の魅力は表情で、ジャンプが成功するたびにどんどん笑顔が輝いていくのだけれど、ミスが続くとそれが裏目にでちゃうのね……。どんどん沈んでいく表情を見ると、やっぱ可哀想になってしまって、成功を祈ってしまいます。初っ端から表情がいつもより固かったし、ショートからの緊張が続いていたのかしら。キス&クライで大泣きされちゃ、もう堪らない。『シカゴ』、彼女にとても合ってるプログラムなのになあ〜。
次は本命、キム・ヨナ。なんですが……。世界的な振付師が振り付けたんだかなんだか知りませんけど、今回のフリーのプログラムはつまらないです、やっぱり! 彼女はどんなプログラムも滑れる演技力持っているんだから、もっとストーリー性のある振り付けにすればいいのに。フリーで立て直してくるかと思ったけど、今大会はちょっと不調っぽかったですね。演技重視の私には、鈴木明子の演技のほうが印象的で断然よかったけど、でもすんなり伸びた手足ってのは強いのかな〜。キム・ヨナや真央ちゃんは、いちいちポーズが絵になるものねえ。
さあ最後は安藤美姫。彼女は最近ホントに安定してますねえ。ジャンプの難度下げて安全策で行ったけど、慎重になりすぎてるような感じは全然ないもの。失敗しても崩れないし、もう昔とは大違いで、安心して見ていられます。演技が終わった瞬間は彼女が優勝と思ったのに、何であの点数? 男子の優勝に続いて、納得いかないなあ、女子も。
エキシビションのライサチェックは、珍しく悪くなかったですね。フランク・シナトラの曲とムードが合ってるのかも。あと安藤美姫の胸に蜘蛛がついた衣装を見たときは、ショートを『レクイエム』に変更したのは正解……と思いました。
最後にやっと、男女シングル以外の選手が出てきました。ペアで中国のホウ清/トウ健(←漢字が難しくて出てこない)が銀で、「あれ? このペアを押さえて金は誰?」と思っていたら、なんと大好きだった申雪/趙宏博が復活してくれているではないですか! 嬉しい〜。申し訳ないけど、ホウ清/トウ健ペアは今イチ好きになれなくて、このペアが優勝ばっかりしてるのは面白くなかったのです。これでオリンピックのペアも楽しみにできます。
放映については文句ばかり言っていたけど、今シーズンも楽しませてもらいました。グランプリシリーズ。選手の皆さんにはありがとう!
ちょっと間が空いてしまって、約1ヶ月ぶりに伊豆に潜りに行ってきました。天気が短い周期でコロコロ変わるので直前まで決心がつかず、残念ながら今回も1人での出発です。前日はなかなか雨が降り出さず、(これは今日行けたかなー。天気が後ろにズレて、明日は雲が残るんじゃないかなー)とヤキモキしていましたが、当日早朝家を出ると、頭上には月が煌々と輝いていました。やった! 電車の中で日の出を迎え、いつもの駅に到着します。
伊豆に着くころには気温も上がり、念のためと着てきたダウンの上着が要らないくらいでした。駅でガイドのTさんの迎えを受けたのは私1人。でもショップには前日潜って泊まっていたabさんが待っていました。本当は今日は潜らずに帰るつもりだったそうですけど、あまりの天気の良さに「これは潜らなくちゃ!」と急遽予定を変えたのだそうです。話を聞くと、前日は終わる頃まで雨は降らなかったけど、めちゃくちゃ寒かったとのコト。ふっふっふ、今日にしたのは正解だったわ。
風は西風でしたが、少しうねりがあるとの話で、ポイントは富戸に決まりました。富戸もしばらくぶりかな? しばらく使えなくなっていた第二温泉丸が復活していました。まあ、ドライだから今日は入らないけど。日曜だからか12月だからか、人も少なめで施設に近い場所に車を停められます。300本以上潜っている私が一番経験少ないという面子でしたので、着替えもセッティングも超スムーズ。置いていかれないようにガンバります。
外もぽっかぽかの陽気でしたが、水に入るとうわ、何この温かさ? 水に入った瞬間にさえ、ヒンヤリとも感じません。透明度は15〜20mといったトコロですが、水が青いのでもっと抜けているように感じます。深場にいるニシキフウライウオ狙いだったのですが、5mくらいの浅瀬を移動している最中ずっと、頭の中で「ヤバい、超気持ちイイ〜!」を連発していました。南のリゾートで潜っているみたい!
多少のうねりはあったものの、この気持ちよさの前では問題にもなりません。浅瀬ではイワシの群に巻かれます。これもう体感しないとわからないかもしれないけど、水族館でガラス越しに見てるのとは全然違うの! 超・超・超気持ちイイです(←語彙少なすぎ)。ミツボシクロスズメダイやクマノミのチビさんを横目で見つつ移動し、奥まで行ったら今度は深度を下げてゆきます。なんとな〜く見覚えのある地形で、Sさんたちはニシキフウライウオを探し始めます。ゲスト2人は、その近くで勝手にウロウロ。
たぶんニシキ〜は見つからないんじゃないかな、と、実は最初から思っていました。Sさんが「これ狙いで!」と言うと、外すコトが多いんだもの。ですので自力で、まずはアオサハギ。大好きなので見つけると必ずカメラを向けるのですが、すぐに逃げてしまう魚です。でも、今日のは珍しく神経が太く、何とか見られる写真を撮るコトができました。それから、季節柄見たいな〜とこっそり思っていたガラスハゼを発見。やった〜と内心小躍りしつつ、これの前でも粘ります。
しかしこれはガラスハゼではありませんでした。写真を撮ったときから思ってはいたのですよ、変なトコロにいるなあ〜とは。ガラスハゼってたいてい、ムチカラマツについてますもんね。ログ付けの際に聞いたところ、やはりカイメンの上にいるのはおかしいみたい。特徴が似ていて図鑑に「カイメン類の上」にいることもある、と書いてあるのはアカスジウミタケハゼかセボシウミタケハゼ。たぶん子どもなので、体の中のラインとかがハッキリしてなくて同定できませんでした。
写真を撮り終わって顔を上げると、先ほどまで他のグループのダイバーが貼りついていた辺りで、Sさんが呼んでいます。何を見ていたのか気になっていたんだー、と飛んでいくと、Sさんが指差す先にはオレンジの細長い物体が。なに? 貝? いや、オレンジの上に、何かいます。あ、フリソデエビだ! これは嬉しい。手前に小さなサンゴがあって邪魔でしたが、どうにかこうにかガンバって写真を撮ります。Sさん、順番待ちしてくれてありがとー!
深場で見たのはそのくらいだったかな。DECOの出ないうちに浅場に戻り、生き物を探しながらのんびり帰ります。途中で残が70になったので、申告。う〜ん、私、そんなにエアの早いほうじゃないんだけどなあ。この面子では一番なのかあ。まだまだ修行が必要です。5mくらいまで戻ると、またイワシの群に逢えました。さっきより群が大きく、安全停止の時間ずっと、群に見惚れていた気がします。
上がって2本目のセッティングをして、昼食休憩。外はフリース着ていると暑いくらいでしたが、風はさすがに冷たく、吹かれていると冷えてしまいそうだったので、屋内の休憩所でのんびりします。Tさんのくれたミカン、美味しゅうございました。2本目を砂地にするかどうか相談もしましたが、1本目と同じルートの方が面白いだろうと、全員の意見が一致します。abさんはニシキ〜に未練があるようで、「着いたら捜索範囲を広げて皆で探そう!」と提案してました。
2本目に入ったときは、ちょっと濁ってしまったかな?と思ったのですが、エントリーポイントを少し離れると、やはり水は青いです。1本目と同じように気持ちよく浅場を流して、フリソデエビのいた深場へ向かい、あれ、さっきのabさんの提案って採用だったの? 皆好き勝手に過ごします。私もDECOにだけ注意し、ガイドより浅い場所にいるようにして、なにか面白い生物はいないかな〜とうろうろちょろちょろ。
途中、Sさんに呼ばれて行ってみると、フリソデエビがさっきよりも撮りやすい位置にいました。どこかのショップが、移動させちゃったみたい。でもやっぱりその場所は気に入らなかったらしく、私が見た後に餌のヒトデの切れ端(さっきのオレンジの物体)を引きずって、ずりずりと移動していたそうです。abさんがその様子をビデオで撮っていたので、後で見せてもらいましたが、あんなオシャレな風貌なのに、自分よりよっぽど大きいモノを運ぶ力持ちなんですねー。
帰り道で、今度は岩の下の隙間になにやら透明な生物を見つけます。エビ? 見たコトないヤツな気がするなあ〜と、一生懸命写真を撮ろうとしますが、なにせ相手は透明。なかなかピントが合ってくれないし、撮った画像を液晶で確認しようとしても、写っているんだかいないんだか。これはもうガイドに見ておいてもらうしかない!とTさんを呼び、指差します。正体は「オシャレカクレエビ」。うん、やっぱり初めて見るヤツです。嬉しいなあ。
最後はやっぱりイワシで〆て、エキジット。ショップに戻って器材を干し、ゆっくりログ付けをして、清算をお願いします。ところでいつも行っているこのショップ、1本潜るとハンコを1つ押してくれるスタンプカードがあります。20本でいっぱいになるので、今までもお店のロゴ入りのTシャツやポロシャツ、タオルをもらっていました。苦手なマスククリアの講習をお願いしたコトも、あります。そのカードの10枚目が、この日いっぱいになりました。
「10枚目はなにかとーーってもイイものくれますよねー?」と以前から軽口はたたいていたものの、何をもらえるのかは謎でした。つか、私1人が突出して本数多いので、いつも私が「○枚目のカード一番乗り」になるのです。10枚目のカードにスタンプを押し、「用意してありますよー」とTさんが渡してくれたのは、お店のロゴの刺繍してあるフリースジャケット! えええええーっ、嬉しいっ! Tシャツやポロは夏にしか着れないから、フリース欲しいと前に言ったのを覚えてくれていたようです。
「Sさん、すっごくカラーを迷っていたんですよー」と聞くとまた、嬉しさが倍増です。どうやらこのために、わざわざ発注してくれたみたいなんですもん。最近ナゼか、家で1人で過ごしていると、寂しんぼお化けに憑りつかれて凹むコトが多かったので、これがめちゃくちゃ嬉しかった。海も素晴らしかったうえに、このプレゼントで、なんだか「人生はバラ色だ!」みたいな気分にまでなりました(←我ながら単純。躁鬱かよ)。ホントにホントにありがとうです。
駅まで送ってもらい、abさんとは途中駅で別れて、ボックス席で駅弁と氷結を楽しみつつ帰宅。帰り道ずーっと、シアワセな気分が続いていました。
前夜は会社の忘年会(早すぎ……)。あまり楽しくない会なので、ひたすら飲んでいたら酔っぱらってしまいました。家に帰って寝る支度をしている記憶はちゃんとあるんだけど、その後布団に入った記憶がない。気がついたら、TVも電気もつけっぱで寝こけていました。今日をダイビングの予定にしなくて良かった〜。
さて、前夜録画しておいたグランプリファイナルの男女ショートの感想です(……ファイナルくらい、地上波でもアイスダンスやペアを放映して欲しかった……)。男子のショートはすんごい見応えがありました。今回は解説も佐野稔さんで、大満足。まずジョニー・ウィアーがノーミスの演技。佐野さんも「こんないいジョニーは初めて(久しぶり、だったかな)見た」と言っていました。ピンクのリボンがあんなに似合う選手もいないよなあ。そして彼は体のラインがホントに美しいです。
凄い凄いと思っていたら、次の高橋大輔もノーミス! いやもうファン宣言しますっ。復帰後の彼は、以前の彼とは別人です。NHK杯のミスが多かった演技でさえ、いいと思ったもの。以前よりしなやかになったし、精悍になった。彼のジャンプは高いねえ。それに、表情の一つ一つが素晴らしいです。佐野さんの「ジョニーも良かったけど、高橋はもっと良かった! 日本人だから!」にはウケました。
んでライサチェック……は、どうでもイイや。高橋は変わってくれたけど、ライサチェックは私にとって未だ、上手いんだろうけどちっとも心に響かない人、です。高得点が次々と続いての最終滑走、織田信成もノーミスのいい演技でした。彼のジャンプは回転が速いのかな? それともあっさり飛びすぎるのか、3回転が3回転に見えません。それで損をしてるんじゃなかろか。でなかったら顔? 顔なの? 彼の点数が高橋に届かない理由は? 私は好きなんだけどなあ。
アボットは「純朴な青年」の演技じゃないとイイのにな、と思います。彼のスピンとステップは好き。ベルネルは4回転をキレイに決めていたけど、細かいところがちょっと雑かな。しかしウィアー、あの演技で4位なんて可哀想だわ。他の大会なら1位でもおかしくない出来だったのに。
ノーミスで高得点が続いた男子の後では、女子はちょっと見劣りしました。鈴木明子はカナダ大会のときよりも、いい表情してました。でも点数が伸びないのはナゼ? 体格? でもレオノワも同じような体格ですよねえ。じゃあ知名度? 点数が出た途端に客席から「え〜〜っ」って声が上がっていましたが、同感です! アシュリー・ワグナーは、今回の6人の中で一番、個性がないように思えました。美人なのにね。
アリーナ・レオノワはちょっと緊張していたのかなあ? いつもより、表情が固かった気がします。ロシェットは……なんだろ。上手いとは思うんだけど、彼女見てると『SATC』のサラ・ジェシカ・パーカーが美人という設定になっているのを見るのと、同じような違和感を感じてしまいます。もっとパワフルさを全面に押し出せばいいのに。安藤美姫は安定していますね。それにこのプログラムの演技はとてもいい。キム・ヨナも表情がちょっと固かったなあ。でもこの人は、フリーで持ち直しそうですね。安藤美姫、がんばれー!