2008.10.29(Wed)

10月29日から11月2日までは、家族旅行で屋久島&鹿児島に行っていました。旅行記はきっとそのうち……。

2008.10.26(Sun)

家の近くにけっこう大きな公園があるのですが、そこで秋のコンサートをやるというのでお散歩がてらに寄ってみました。――が、ちゃんと調べてから行くべきだった……! 一番見たかった吹奏楽は、私が着いたときにはもう撤収に入っていました。代わりにやっていたのは手話でのコンサート。コンサートとは言っても、音楽・歌はテープです。……耳の聞こえない人も楽しめるようにってのは確かに必要だと思うけど、耳の聞こえる人も楽しめるパフォーマンスを見せて欲しいなあ。

でもせっかく出てきたので、公園内をぷらぷら歩きます。フリマ(ショボい……)を冷やかして、大道芸(けっこう楽しい)を見て、屋台でお八つを買って、広場に戻ってしばらくプログラムを見ました。

大正琴締めは歌で

左:大正琴のパフォーマンス/右:締めは歌で

写真じゃ閑散としているように見えますが、なかなかの盛況でしたよ。あいにくの曇り空だったけど、やっぱ外は気持ちいいなあ。せっかく近くにこんないい公園があるんだから、もうちょい行かないともったいないわと、自分の出不精をちょと反省。

2008.10.18(Sat)_4

≪つづき≫

どの下山路を取るかってのはちょっと迷いましたが、時間も大丈夫そうだし、予定どおり乙女峠に下りることにします。方角的に富士山を見ながら歩けるかも……という期待は、虚しく終わりました。下山にかかってすぐ樹林帯に突入し、展望はほとんどありません。ないのでひたすらてけてけ下ります。やっぱ道、荒れてるよう。雨だったらイヤな道だわ。途中で長尾山を通ります。

金時山金時山

左:展望も何にもないけど広〜い山頂、長尾山/
右:階段から土が流れて、もはや障害物と化しています

んで、さらにてけてけてけてけ。特に書くこともなく、乙女峠に到着しました。富士山展望台があるけど、でもだいぶ霞んできてしまって、山頂からの眺めにはかないません。そこからさらにてけてけてけてけ。乙女口へと向かいます。最後の最後、国道に出る直前で道が分かりにくくて迷っていたら、後からきたおじさまグループが道を教えてくれました。この辺、どこを歩けばいいのかが不明確だから道が広がりすぎちゃって、木の根が露出しまくってます。ちょっと悲しくなる眺め。

乙女峠乙女峠

左:乙女峠のお茶屋さん/右:乙女峠からの富士山(わかる?)

金時山金時山

左:根っこだらけ/右:車道に出てきたところ(奥の階段)

乙女口を通るバスは少ないので、ここから仙石まで国道を歩きました。ちゃんとした歩道がない道で、車がぴゅんぴゅん通るから怖い。途中で金時神社も寄ってみましたが、あんま見所はなかったな。仙石からバスに乗って、箱根湯本方向に戻ります。最後のバス停2つ分くらいで渋滞にハマり、けっこう時間がかかりました。上塔ノ沢で降りて(バス料金\690)、近くの温泉に汗を流しに行きます。

金時神社金時神社

金時神社

寄ったのは塔ノ沢温泉の上湯温泉大衆浴場(\500)。観光客で賑わうようなところじゃないほうがいいな〜と思って選んだのですが、かなり渋い温泉でした。小さな銭湯って感じです。でも窓口のおばさんは親切で、私の山の格好を見て「石鹸もないんじゃない? 貸してあげる」と言ってくれました。手ぬぐいでこするだけでもいいや、と思っていたのでありがたかったです。小さい湯船も、貸切だったので問題なし。気持ちよく浸かることができました。

さっぱりしたところで、箱根湯本駅まで歩きます。街灯が少なく、車から視認できるか不安だったので、ヘッドライトで存在をアピールしながら。すぐ傍を川が流れています。夜の暗い川って、怖いけど魅力的ですよね〜。海もそうだけど。少ない灯りにぼんやり浮かぶ流れを、しばし眺めて楽しみました。

上湯温泉大衆浴場箱根の夜景

左:上湯温泉大衆浴場/右:夜の道を歩く

駅近くでまず最初に目についたのが、有名な“はつ花”。ちょうど席も空いていたので、名物の山かけ蕎麦をいただきました。さすがにちゃんと、とろろの味がします。ビールも美味し! 思ったより歩き応えのあるコースだったけど、いい天気に恵まれ、美味しい食事もでき、箱根への苦手意識がちょっと払拭されました。意外に近いのよね、箱根って。

“はつ花”で夕食“はつ花”で夕食

“はつ花”でお疲れさま〜

■宮城野橋(7:57)→明星ヶ岳(9:22)→宮城野分岐(9:58)→明神ヶ岳(10:37-11:20)→苅川峠(12:33)→矢倉沢峠(12:56)→金時山(13:39-14:24)→長尾山(14:50)→乙女峠(15:08)→乙女口(15:43)→金時神社(15:53-16:02)→仙石バス停(16:14)

≪終わり。4回も引っ張る話じゃないのに写真の整理に手間取りまして…。長々おつきあい、ありがとう≫

2008.10.18(Sat)_3

≪つづき≫

で、金時山方向に向かって歩き始めるとすぐ。これから歩いていく稜線が一望できる場所があります。道がはっきりと見えているのでルートはよく分かるのですが―――。あの、あの、遠くありませんか。しかもかなりアップダウンがありそうな。最後に大登りがありそうな。これを本当に2時間ちょいで歩けるのでしょうか。私の不安をよそに、道はぐんぐん下ります。

これから歩いていく稜線、一望(カーソル乗っけてみてください)

途中何箇所か、山肌が崩れ落ちてる場所がありました。視界は開けて迫力なんだけど、なんだか痛々しいなあ……。登山道の両脇も、何かが掘った跡が続いていました。シカ? 猪? ルートの途中に火打石岳ってのがあるのですが、登山道はピークを通っていないので巻いていきます。なんとなく登れそうな踏み跡もあったけど、ムリはしない。きっと展望もないのでしょう(展望がいいなら登山道が通るだろ)。巻いた道は明るい林の中に続きます。空気がひんやりして暑くなってきた体に気持ちいい。

金時山へ

山肌が大きく崩れているトコ。

金時山へ金時山へ

左:木々の紅葉はまだだけど、草はだいぶ色づいています/
右:明神ヶ岳がもうあんなに遠くなりました

金時山へ金時山へ

左:火打石岳を巻いている辺り/右:樹林帯を抜けたトコ

明神ヶ岳から金時山のルートは、変化に富んだ道でした。展望のよい尾根歩きあり、樹林帯歩きあり、急な岩ゴロの坂あり、背の高い笹のトンネルくぐりあり。笹のトンネルが一番多かったかな? 景色はさっぱりですが、なかなか風情があっていいものです。道は小さなアップダウンを繰り返しながら、確実に下っていきます。「もう下らなくていいよ〜」ってくらい。

金時山へ

金時山がどんどん大きくなっていきます。わかりやすい山容だな〜。

やっと鞍部までやってきました。明神ヶ岳が1,169mで鞍部が874m、金時山が1,213m……累積で考えたら、けっこうな標高差あるんじゃないのかこのルート。明神ヶ岳山頂から金時山頂まで直線で結べば50mも差がないのにっ(←山に来てこうゆうコト言ってどうするよ)。まださらにその先に、矢倉沢分岐があります。金時神社からの登山ルートとここで合流。ちょっと開けた場所で宴会開いているグループがいました。「飲んでかない〜?」と誘われたけどまだ最後の大登り(と下山)があるので自粛します。

金時山へ

矢倉沢分岐からの登りは景色抜群。振りかえると街が一望です。

金時山へ

歩いてきた道も。奥に見えるのが、たぶん明神ヶ岳。

明神ヶ岳からもかなりの人とすれ違いましたが、最後の坂ではまたすれ違う人が増えました。昼を食べた人が下山する時間帯なので、余計にだったかもしれません。最後の最後には「頂上付近の尾根筋は大変危険なので走ったりふざけたりするな」と注意書きがあり、岩が多くなります。暗い日陰の岩ゴロを登ると、そこは山頂。茶屋が2軒あって、その向こうに富士山が裾野からキレイに見えています。そして明神ヶ岳の数倍の人、人、人。テーブルや椅子もほとんどいっぱいでした。

金時山

天下の秀峰、金時山。富士山はちょっと霞んできてしまいました。

ま、テーブルには「営業用。ガス禁止」とあったので、私は適当な岩によじ登ります。芦ノ湖を見下ろしながらのお楽しみは凍らせてきたフルーツゼリー。ちょうどいい感じに溶けていて、うまうま〜。この季節では体が冷えてしまうかと思ってましたが、天気がよく風もあまりなく、じっとしていても体が冷えない気候だったので大丈夫でした。山頂ではこれ持って写真撮影できますぜゼリーのあとはお湯を沸かしてコーヒーで〆ます。う〜ん、今日は2つの山頂でのんびりできてよかったな〜。

金時娘さんがいらっしゃるかと茶屋に入ってみたけど、残念ながらそれらしき人はいらっしゃいませんでした。あと、トイレは金太郎茶屋の脇だったかな? 行かなかったので様子はわからないけど、使用料は30円でした。

金時山

キミーもなんだか満足そう

金時山

とくかく気持ちのいい山頂です

≪つづく≫

2008.10.18(Sat)_2

≪つづき≫

はい。あっさり分岐は見つかりました。富士山に見惚れて歩くとこの分岐、見逃すよ〜(私だけか?)。こちらも入り口は見通しが利かず、細い道でしたが、さっきのようなワケのわからない怖さはいっさい感じず、迷わず先に進めます。ああ良かった。ここからもうちょろっと登ると、尾根に出ます。明星ヶ岳は明神ヶ岳に向かうルートから外れますが、前回も踏み損なっていることだし、一応寄っておくことにしました。展望のない明星ヶ岳山頂までは、すぐ。

明星ヶ岳明星ヶ岳

左:見逃した分岐に入るとこんな道/
右:暗く見えるけど陽が差し込んできています。

明星ヶ岳明星ヶ岳〜明神ヶ岳

左:明星ヶ岳の山頂/右:尾根道はこんな気持ちイイ道

明星ヶ岳に寄った後は尾根を引き返し、明神ヶ岳に向かいます。1,000m前後の山にしてはなかなか見事な展望ではありませんか。この尾根を辿って辿って、きっとあれが明神ヶ岳だな。んでその奥のぽこ山が金時……いやいやあれじゃ遠すぎるだろ。でも先が見えてるってのは気持ちいいな〜。背の高い笹のトンネルをくぐったりもしますので、ずっと富士山を眺めているワケにはいきませんが、笹のトンネルも悪くありません。

明星ヶ岳〜明神ヶ岳明星ヶ岳〜明神ヶ岳

左:宮城野から登ってきた道が尾根に出たところまで戻れば
/右:その先は未知の世界――うゎあお!

明神ヶ岳へ

左側の山が明神ヶ岳かなー?

明神ヶ岳へ

ホンっト、気持ちいい〜。もうそれしか、言えない。

紅葉はまだ全然だけど(遠目に見ると山が茶色く枯れかけている気はしますが)、道端に花がいっぱい咲いていました。嬉しいなあ。前回とは大違い。やっぱ展望の山はいい天気のときにこなくちゃね。この稜線でも、人にはほとんど会いませんでした。樹林帯だとちょっと怖いけど、この眺めの中ではただ気持ちがいいだけ。足取り軽く(←このときはまだ)先に進みます。

明神ヶ岳へ明神ヶ岳へ

明神ヶ岳へ明神ヶ岳へ

花盛りです。

明神ヶ岳へ

ひょっとしてあのポコは…? いや、いやいや!

明星〜明神のちょうど中間くらいに、宮城野へ下る道の分岐があります。前回はここから下山したのでした。道が川になってしまって大変だったなあ。この分岐から明神ヶ岳までは一度歩いたハズなのですが、全然覚えていません。雨宿りしながら昼食食べた場所だけは、見当がつきましたが……。少し傾斜が出てきて、道もちょっと荒れています。

明神ヶ岳へ明神ヶ岳へ

左:懐かしの、分岐/右:まるまるしたドングリがたくさん落ちていました。ドングリを食べる動物はいないのかしら?

明神ヶ岳へ明神ヶ岳へ

明神ヶ岳へ明神ヶ岳へ

花盛り、まだまだ続きます。あ、最後のは実ですけど。

ところで。今回の山行全体を通して痛感したのですが、やっぱり人が歩くだけで山は荒れてしまうのですね……。この日歩いたルート、平坦な箇所はとても気持ちよく歩きやすいのですが、傾斜がキツくなればなるほど、道が荒れます。土が流出し道が抉れ木の根が露出……。道もずいぶん長い間手入れされていないようで、作られた階段がまるで障害物のようになっていて、そこを避けて歩くから登山道がどんどん広がって―――。

私が遊び場としている海も山も、人が入るだけで荒れてしまう場所で、そこでどうやって遊ばさせてもらえばイイのか、考えてしまいます。答えは出なくても、折に触れて考えなくちゃいけない種類の問題だと思う。

明神ヶ岳へ

だいぶ明神ヶ岳が近くなってきました

明神ヶ岳へ

絵になるなあ〜

話を戻して、明神ヶ岳(1,169m)山頂です。うわ〜こりゃいい眺めだわ〜。最乗寺から登る人が多いのか、登山道では人に会わなかったのに、山頂には何組もの登山者がいます。お昼にはちょっと早い時間でしたが、朝も早かったしこの先に休める場所があるかわからないしイイよね、と、富士山のよく見える場所にシートを広げて腰を落ち着けました。

明神ヶ岳

広〜い、山頂

明神ヶ岳

山座同定盤によると、やっぱりあのポコが金時山のようです

この日のお昼はパン、カップのシチュー、前の晩に作った具沢山ポテトサラダ、ゆで卵、ミニトマト。お昼ご飯私がゆっくり休んでいる間にやってきたグループが、ギターを出して歌を歌い始めました。そうゆうのも、きっと楽しいね。おなかに納まるものが納まったところで、再出発です。金時山はまだまだ先。亀足なのであんまりのんびりはできません。

≪つづく≫

2008.10.18(Sat)_1

この週末の行き先はかなり迷いました。本当ならば鳳凰三山に行きたい。もともと夏山の時期の目標としていた鳳凰に、今年のうちに登っておきたい、と思っていました。でも季節が微妙です。たぶん、たぶん大丈夫。だけどこの季節で、標高2,400mでテントで過ごせる? メインの歩きは日曜だけど、日曜の天気予報は土曜ほど良くはない。もし天気が崩れたら、対処できる?

……不安を振りきって行く気力が、このときは湧きませんでした。じゃあ黒森と瑞牆山? 甲武信岳? どっちも紅葉は期待できそうだけど―――テント泊の気力が……。乾徳山なら日帰りで……ムリか。会社の山ノボラー、縞さんはCTぶっちぎって歩いて日帰りしたそうですけど、私に真似ができるとは思えません。つかウチから電車とバス使って行くと、登山口に10時! 遅すぎっ。7時くらいから歩き始められれば、私だって最後のバスに間に合うのにっ。

じゃあ仕方ない、低山にするか。低山もイイんだけど、好きなんだけど、紅葉はまだ期待できないよなー。一度「紅葉を見たい」と思ってしまった以上、なんか気分がノらないわ……とうだうだうだうだうだうだ迷っていました。が、週末は秋晴れ!を連呼する天気予報に出かけないのも損な気がしてしまい、結局選んだのは箱根の明神ヶ岳。数年……いや10年近く前?に登った山です。

あの時はヒドい目にあったっけ。大雄山最乗寺から明神ヶ岳、明星ヶ岳を歩いて宮城野に下る予定が、明神ヶ岳で雨にやられてしまい、明星をカットして宮城野へ……。しかもそのショートカットも大変で、箱根の町に下りてからもいろいろイヤな目にあって、箱根は金のない人間には冷たい町だと思い知らされ(いや実際はともかく)、「殿様商売をして廃れてしまうがいい……」と呪詛を呟きながら旅を終えたっけ。

そうだあの箱根の山にリベンジしよう。あのときは真っ白で何も見えなかった明神ヶ岳からの展望を、歩けなかった明神〜明星の稜線歩きを、今度こそ! 紅葉は見られなくても秋晴れ。富士山が大きく見えるハズだ。富士山といえば金時山も行きたいと思っていたんだよな〜。そうだ一緒に歩いちゃえ。宮城野から登って、明星〜明神〜金時山と縦走しよう。

やっと行き先が決まりました(しかし私の山行記録って山に行くまでが長いですよね、いつもながら)。日帰りにしたので多少気持ちに余裕ができ、金曜日の夜に荷造りをします。翌日は始発で箱根湯本駅へ。バスを待っている瞬間にハッと気付きました。「しまった小田原からバスにすれば良かった〜そしたら50円安かったのに! 昨日まで“金時山ハイキングパス”を使う気でいたから、うっかり箱根湯本まで来てしまったわ。今朝電車の中で、パス買うのやめるの決めたのに!」

そんなセコい思いを抱いているうちに(いいのっ50円を笑うモノは50円に泣くのよっ)、バスがやってきました。箱根はさすが観光地でバスの本数が多いのは嬉しい限りです。駅から30分弱で宮城野橋へ到着。バス料金520円。橋を渡って「明星ヶ岳ハイキングコース」の看板に従い、主要道路を外れます。……この先、ちょっと分かりづらい。老人ホームを目指して行くといいでしょう。老人ホームのちょっと先、左手に入る道があって、ここにはしっかり案内板が出ています。

道を掃除していたおじいさんから「1人? 頑張るね〜」と声をかけられました。「雨で道がガタガタになっているから、気をつけてね」と。雨? ここんとこそんな大雨降ったっけ? 彼の言葉の意味は、すぐにわかりました。その先すぐに舗装道路を外れて山道に入るのですが、のっけから荒れています。昨日今日の雨ではなく、長年の雨で土が流出しちゃったって感じ。

明星ヶ岳へ明星ヶ岳

左:里ももうすっかり秋の雰囲気/右:山道の入口付近。
整備した道が崩れちゃってるの、わかりますか?

でもすんごくキツいというワケでもありません。背の高い笹や樹林帯の中を歩くのはそれなりに気持ちよく、誰一人逢わないままにてくてく登って登って登って。不意に、開けた場所に出ました。おおっ。富士山が大きく見えます。知らなかったけど明星ヶ岳は大文字山とも呼ばれ、大文字焼きが行われるんだそうです。その現場らしきココは、斜面が切り開かれて展望が素晴らしい。それに日当たりがいいせいか、秋の野花がいっぱいです。

明星ヶ岳明星ヶ岳

笹のトンネルをくぐり、まだ緑の木々を見上げながら歩くと―――

明星ヶ岳

どーーーんっ!!

明星ヶ岳明星ヶ岳

箱根の街を一望し、その向こうには富士山♪

明星ヶ岳

白い花シリーズ

明星ヶ岳

ホタルブクロシリーズ(?)。ちょっとずつ違うみたい。

花の写真を撮り撮り富士山を眺め眺め明星ヶ岳斜面を横切り、足もとの道の導くままに笹っ原に突入しようとしたとき―――進行方向でガサガサガサッと音がしました。なにか、大きな動物が動いたような……。ギョッとして、箱根で熊が出たなんて聞いたコトはないけど念のためにつけていた熊鈴を鳴らします。道の先は曲がっているらしく見通せません。しばらく待つと、もう少し遠くでまたガサガサッと何かが動く音がしました。……行っちゃった?

恐る恐る、背の高い笹のトンネルに踏み込みます。大文字焼きのときにでも何かに使ったのでしょうか。ブルーシートの山が見えました。トンネルに入って2歩3歩……。ダメだこの道怖いっ。なんだか分からないけど無性に怖いっ。先を伺うと、道は消えているように見えました。でも斜面に出たとき明星ヶ岳を示す案内板があったし、斜面のどこかに分岐なんかあった?

ナゼかは分からないけど怖くて怖くて、先を確かめるためにあと1歩踏み出すのも怖くて(霊感はないのでそうゆうんじゃないと思います。ただ、動物というよりは、悪意を持った何かがいる気がした……)、案内板のところまで引き返すことに決めました。分岐がないかどうか確認しながら。んでもし分岐がなくて、この先に道が続いているんだとしても―――この先には、私は行けない。この景色だけを見に来たコトにして下山しよう、と心を決めて。

≪つづく≫

2008.10.12(Sun)

≪つづき≫

日曜日。前日よりはちょっとだけ天気が好転してくれました。ゆっくり朝食をとり、E川夫妻を見送って、新しいゲストを迎えて、この日はゲストの総数9人です。全員揃ったところで、西伊豆は黄金崎公園に向かいました。黄金崎、久しぶりです。ネジリンボウに逢えるとイイな。東風だったので、西の海はベッタベタでした。これでこそ黄金崎!

この日はSさんとTさんを前後につけて、全員一緒に潜ることになりました。事前のブリーフィングで「ウミテングとネジリンボウは見られると思いますよー」と自信たっぷりにSさんが言います。……ホントかなー、Sさんがこう言うと、外すことが多いんだよなあ。ちょっと意地悪目線で、お手並み拝見、です。

さて海に入って(透明度も昨日よりはちょっとマシ)しばらく泳いで―――あれ? なんだかSさんがやたら後ろを気にしています。誰か遅れている人でもいるのか?と振り返って人数を確認しても、ゲストは全員いるようです。ふと上を見ると水面に誰かのシルエット―――あのシルエットは、Tさん!

ああ、そういえば潜降で何人かが苦労していたっけ。Tさん、予備の分も自分の分もウエイト渡しちゃって、自分が潜れなくなったのかー。でもSさん1人で全員を引率ってのは危ないから、水面から見守っているのかー。うぷぷ。大変だなあ、と感謝しながらも、ナゼか笑えてしまいます。黄金崎って潜降で苦労するエピソードに事欠かないなあ。

さて。1人でガイドをしなくちゃいけないSさん。一生懸命ネジリンボウを探してくれます。探して探して……ふふ、やっぱりねー。いませんでした。ここにいるよ、と石でサークルは作ってあるんですが、引っ込んでしまっているのばかり。でもテンスモドキやニシキテッポウエビは見つけてくれましたよ。フグ系好きの私には、目玉はノコギリハギのチビかなあ。カワイイんです!

この季節、陽が照っていないと上がってから寒いのがツライ。いや寒くて震えるほどじゃないんですが、体が濡れた状態で休憩すると徐々に冷えてきてしまいます。そのまま2本目に突入すると震える羽目になるので、昼食休憩後タイミングを見計らって風呂に浸かりに行き、体を温めてウェットの中を温水で満たして、2本目へ。1本目はエントリー口から左へ行きましたが、2本目はあまり人の行っていない右へ行きます。

これが大当たり! さっきあれだけ探しても見られなかったネジリンボウが、入ってすぐのところにいました。ホバリングしているのを遠巻きにして撮影します。ぐーっと近づきたかったけど、やっと見つけたのを私が引っ込めちゃったらシャレにならないので我慢だ。大人数はこうゆうとき遠慮しちゃいますね。

そのまま右方向の砂地を泳ぎます。一緒のグループの誰かがウツボに近づいて写真を撮っているのでよく見てみると、違う、撮っているのはウツボじゃない! ウツボと彼の間のロープに、地味〜なカミソリウオがいました。よく見つけましたね〜と感心したら、やっぱり最初はウツボ狙いで近づいたんだそう。先頭を泳いでいたSさんも見逃した地味さでしたもんね〜。

そして顔をあげると、うきゃー、ムレハタタテダイ(yg)が群れているではありませんか。砂地で水が青くてムレハタタテダイ! しばらく夢中で追いかけてしまいました。そしてだいぶ浅瀬に戻った頃です。グループの最後尾を泳いでいた私は、自力でハコフグの幼魚を2回も発見! 幼魚だとミナミハコフグなのかハコフグなのかの判断が難しいですが、今回のは2匹ともハコフグ。2匹目はちょっと育ってて色が変わり始めていたから確かなんだけど、1匹目のはTさん直伝の見分け方「ビロードっぽいのが、ミナミハコフグ」に基づいた直感です。

特に2本目が「これぞ黄金崎」って感じだったので大満足♪ 着替えて荷物を車に詰め込んで、東伊豆のショップに戻りログ付け。さすがに大人数で西まで行くとかなり遅くなったので、この日は夕食を食べずに車中の人となりました(途中で肉まん買って食べましたけど)。そして車内の私の傍らには、いつもショップに置きっぱなしにしている器材が―――。久しぶりのお持ち帰りです。

そう、次に潜るのは伊豆ではないのです。ふっふっふ。(……とかニマニマしていたらさー。途中でキャリーバックが壊れやがった。旅行前に止めてよね!)

2008.10.11(Sat)

3連休最初の2日は伊豆へ行ってきました。仲間には総フラれでしたけど、3連休でショップの予約は満杯だもの、きっと知った顔がいるでしょう。いつもの駅で降りると、今日はSさんTさんが2台の車で迎えに来ていました。ちょっと待っていると、おっお久しぶりのHiro嬢!(と彼氏)。 思わず手を取り合って喜んでしまいます。それから遠くの地へ単身赴任中のE川氏が帰省(?)して、奥さんと一緒に来ていました。よ〜し、これでちっとも寂しくないわ〜。

ショップに揃ったゲストは、私、Hiro嬢――じゃない、ご無沙汰だった間に彼氏と結婚してM本さんになっていたんだけど、いっか、Hiro嬢で――とその夫、E川夫妻、何度か逢ってる無口な男性2人組、たぶん面識のあるラブラブカップル、初対面の女性2人組の11人。……って私以外全員2人組じゃないのっ(←このショップにしては珍しい)。さ、寂しくないもん……!

車2台に分乗して、向かうはIOPです。「ちょっと波があるかもだけど、夕方から風向が変わる予報で、明日は潜れなくなっちゃうから」と。波がスゴイ(ときがある)ことで有名なIOPですが、慎重派のSさんのおかげで、ホントにホントに荒れてるIOPは見たコトがないのですよね。“潜水注意”でさえ行ったことがない。着いて準備をし、エントリー口に向かうと、ときおり大きめの波が来ているのが見えました。ダイバー数人がゴロゴロ転がっています。

「おおー、いい波来てるねー」「ねーっ」とE川氏と歓声をあげていると、伊豆初心者でIOP初めてなE川さん(←奥さん)が「喜ばないでよー、緊張してるのにっ」とボヤいてきます。あはは、すみません〜。たまにはちょっと緊張するくらいの訓練ダイブ、やりたくなっちゃうのですよねー。あくまで“自分で何とかなる範囲内で”ですけれど。

この日は人数が多いので、SさんチームとTさんチームで潜ることになりました。初心者&伊豆久しぶりな人はSさんチーム、伊豆慣れしてる人はTさんチームです。私はE川夫妻(←E川氏のほうはバリバリな伊豆ダイバーだから)、無口な男性2人組と一緒のTさんチームに入りました。とりあえずは1のを目指して潜ります。

天候は曇。ときおり雨がパラつきます。透明度は―――まぁ悪くはないんですが、この季節だと思うとちょと残念な透明度でしたね。途中でコワンテグリのおチビやツムブリを見たりしながら1の根に着き、先端部分のちょっと深くなった場所でこの日の目玉、カミソリウオを見ました。擬態してるんだから仕方ないけど、背景に溶け込むフォト派ダイバー泣かせなヤツです。ただでさえ撮りにくいんだからひらひら動かないでよー。

その後はクエ穴へ向かいます。クエ穴ちょっと前でダイコンを見るとまだ少し深場で遊んでいられる状態。残圧も100以上はあって大丈夫――だったのですが、Tさんがクエ穴を覗くこともせず、そのままきゅーっと浅場への移動を始めます。え? クエ穴、見ないの? ワケがわからないながらも、Tさんの「早く早く」のジェスチャーに従い深度をあげました。器材のトラブルでもあったのかなぁ? オクリダシの入江で安全停止はしたものの、その後も急げ急げでやけに短い1本目が終わりました。後から聞いたら男性2人組の残が危なかったらしいです。ドライ着てたから?

昼食休憩中、E川氏がHiro嬢を心配してました。ベテランなのに伊豆が久しぶりだからSさんチームになっちゃって、物足りない思いをしてるんじゃないかって。確かにスキル的にはそうかもしれない。E川氏とHiro嬢が揃うのも久しぶりだし、私も彼女と一緒に潜りたかったです。そして冬の常連メンバーのうち、欠けてしまったTaji嬢が懐かしくなる……。

2本目は転石砂地へ向かいました。そうそう、Tさんがタイミングを計ってくれたので、波は難なくクリアしちゃいました。2本目の目玉はベニケロ。しかも三連発です。ケロは動かないのでいい被写体になってくれますが、贅沢をいうなら別の種類のケロも逢いたかったなあ。後はセジロノドグラベラ、タコベラかな。水面近くではイワシの群がキラキラしていました。こんな感じだと水面を気にして、ひっきりなしに見上げてしまいますね。

2本潜った後は、片づけをしてショップへ。ログ付けをしてから、お泊りメンバー7人で夕食を食べに行きました。Hiro嬢たちは残念ながら帰ってしまいましたが、賑やかな食事になりました。つか、皆、呑みっぷりがいい。ビールは1杯だけな私が一番、大人しかったですよ(ホントに!)。食後はショップの温泉でまったりして、就寝。明日はどんな海だろう……。

≪つづく≫

2008.10.8(Wed)

中島義道『働くことがイヤな人のための本』読了。読了してからメモ見て気付きましたが、私この人の本読んだコトあるわ。しかも読むと何か言いたくなるみたい(前も長々語ってる)。なんか読んでる間ずーっともやもやしちゃうのですよね。「〜〜は尊いと思わないか?」という文章にいちいち「思わない」とツッコみながら読んでしまうのです。

だいたい、人生の悩みを抱えた架空の4人に著者が教え諭すという書き方がいやらしい。架空の人だから著者の都合のいい反応しか返さないしねー。皆同じような価値観抱いているんだもの。あ、冒頭で「そうゆう人だけを対象に書いてる」みたいなコト言ってるから、これは余計なツッコミか。そうじゃない人を思いっきり拒否して成り立っている本ですね。

本一冊かけてゴチャゴチャ語るコトなのこれが?って思っちゃうのですよねー。「だから、なに?」と。人生は理不尽だったり不公平だったりするけど、生まれつきいろんなものに恵まれている人もいるけど、人間関係では報われないことも多いけど、生涯をかけるほどの仕事が見つからなかったり、それでお金を稼げなかったりするけど、だから? みんな―――とは言わないけど、多くの人はそんなの知ってて呑み込んで、でも日々生きてるんじゃないの? 仕事以外にも大事なことはあって、それがあるから“賃仕事”だってできるんじゃないの?

この人、真剣に向かい合うものはなんでもいい。哲学でも絵画でも小説でも芝居でも……と何回も書いているけど、でも結局哲学が一番上等だと思ってるんじゃないの? じゃなきゃ「一段上の世界」がどうとか言えないよね? 美しい生き方をしてる人が皆哲学やってるのはどうゆうワケ?(まぁ周囲にそうゆう人が多いんだろうけど)。

この人が哲学大好きで哲学に価値があると思うのは勝手だけれど、それをしない人を「考えてない」とか「誤魔化して生きている」とか「自己欺瞞」だとか言うから、反発するんだよ私が! 真理がそんなにエライのか。絵画でも小説でも芝居でも、読書でもマンガ読みでもコスプレでも山登りでもダイビングでも料理でも人間でも旅行でもいっそ寝るコトでも何でもいいだろう何でも!……とつい、熱くなってしまうのですよー。なんでこれでA君が外に出る気になるのかしらねー。あ、都合のいい登場人物だからか

それより私が気になるのは、著者のお母さんですよ。著者をこの世に産み出したからって恨まれて(そんなの思春期に終わらせておけよ)、その後のフォローの記述もない。父上の晩年期の孤独について著者は評価しているのにねぇ。でも先を読んでビックリ、お父上は家族と住んでるんじゃん! 食事の用意をしてくれる人がいたんでしょう? もし倒れたらすぐに気付いてくれる人がいたんでしょう? 孤独が聞いてあきれるわ(他人といても、或いはいるからこその孤独、というのは頑としてあるけど、著者はそうゆうコトを言ってるんじゃない)。

だいたい死ぬときに満足して死んでナゼいけないかもわからないわ。満足したからって生き返るワケじゃないのに、それが自己欺瞞って、ナゼさ? 私はごちゃごちゃ考えるコトも多い人間だけど、でも自分は苦しんでいる、真剣に考えている、その思考に価値があるとはちっとも思いません。どっちかというと、そうゆう自分はあんまり好きじゃない。――まぁ、もうちょっと考えろよ!と言いたくなる人も世の中には少なくないけれど、さ。

いろんなコトを知っていて呑みこんで(あるいは対立しても)、それで「So what?」と笑える人が、私は好きです。

2008.10.4(Sat)_2

≪つづき≫

しばしの休憩の後、本日の最高到達地点、2,026mの仙ノ倉山を目指して歩き始めます。ちょっとアップダウンはありますが、展望は最高の気持ちのよい道です。―――が、平標山を後にした途端、いきなり風が当たり始めました。強くはないけど、冷たい。いきなり体温が下がってしまい、おいちゃんに「その下のベンチで雨具はおらせて〜」と言ったら、「えっ俺、気持ちのいい風だと思ったのに」とビックリされてしまいました。やっぱ私ってかなり冷えやすい体質なんだなー。海でも真っ先に唇青くなるもん。

平標山〜仙ノ倉山

これから歩いて行く方

平標山〜仙ノ倉山

平標山を振りかえる

そしてもう一つ事件が。平標山から下る、地面から1m弱ある階段から、おいちゃんが転がり落ちたのです。「景色を見られないから木道は苦手」と言っていたのに、あまりの景色に余所見してしまったらしい。キレイに派手に笹の原っぱに落ちました(本人談:「すんごい柔らかかった!」)。そしてそのまま一回転(本人談:「あ〜俺、回ってるよ、と思った」)。階段を登って来た人もビックリしてたけど、怪我ひとつなし。あ〜笹っ原でよかった。

平標山〜仙ノ倉山

この辺りはただただ楽しく歩けます

平標山〜仙ノ倉山

迫力のある山容のこれはエビス大黒の頭?

その後は足もとに気をつけ、でも目の前に広がる風景にも感嘆し、平標山〜仙ノ倉山振りかえって来た道の山の形に、色合いにため息をつき―――とホントに楽しい稜線歩きを満喫して、仙ノ倉山到着〜。山座同定盤が大活躍でした。おいちゃんは盤に書いてあるほとんどの山を登っているそうです。私が登っていたのは富士山と至仏山だけ。まだまだお楽しみがいっぱい残ってるってコトですね。

平標山〜仙ノ倉山

仙ノ倉から谷川岳への稜線も、いつか歩いてみたいなあ。

山頂でお湯を沸かして、コンビニお握りとインスタントスープでお昼ご飯にします。温かいものが嬉しい季節になってきましたねー。この山頂、座ってしまうと景色が見えなくなるので、途中のベンチとか階段とかのがお昼休憩にはよかったかもしれません。のんびりしていると、少し雲が流れてきて空気も冷たくなってきたので、引き返すことにしました。

平標山〜仙ノ倉山帰りの稜線は、また風に吹かれて冷えます。私は長袖長ズボンに雨具をはおり、薄手フリースの手袋までしてるのに、おいちゃんはTシャツに半ズボン。同じ山を歩いているとは思えません。羨ましいな〜。予報が予報だったのでこのまま崩れてしまうかと思いましたが、薄い雲がときおり行き過ぎるだけで、基本的には最後まで晴天が続いてくれました。

平標山に戻ると、山頂はお昼休憩の人で賑わっていました。平標山〜仙ノ倉山私たちはそのまま素通りして、下に見える平標山ノ家に向かいます。すーぐ近くに見えたのに、ずっと下りの階段に神経を使い、着くまでがずいぶん長く感じました。CTが30分なのに、1時間くらいかかったかと思った!(後で確認したら40分で下りてきてましたが)。平標山ノ家でトイレを借り(管理費100円)また休憩。

平標山〜仙ノ倉山

黄色く染まった草原にうっとりしたり

平標山〜仙ノ倉山

遠くの稜線を楽しんだりしながら

平標山〜仙ノ倉山

小屋を目指してひたすら下ります

平標山〜仙ノ倉山

小屋は紅葉に包まれていました

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

この小屋は景色もいいしトイレもキレイだし水はたっぷり出ているしで、泊まるにはすごく良さそうでした。小屋の中も確認すればよかったな。

さてここからは、樹林帯の中をひたすらひたすらひたすら下ります。うーこりゃ膝にはキっツイ。景色はしばらくまだ見えていました。そして稜線の冷たい風が嘘のように、暑っい。ひたすら下って、林道に出て(林道に出る直前に水場アリ)。林道も気持ちよく、このまま駐車場までまったり戻るのかと思ったら、途中からまた山道に案内されます(そのまま林道でもよかったみたいですが)。最後の、この1kmちょっとの山道が長く感じました。……道が悪かったワケではなく、ただ単にいい加減疲れていたってコトなのでしょうけど。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

ひたすら下る辺りと、気持ちのよい林道の辺り

平標山〜仙ノ倉山

視線を上げても下ろしても楽しみがあります

15時ちょい過ぎ、駐車場に戻ってきます。この日は休憩含めて8時間くらい、山の中にいたコトになるんですねー。久々にちゃんと歩いた気がしました。帰りに猿ヶ京温泉のまんてん星の湯に寄って汗を流し、助手席でときどき眠りに引きずり込まれながら、帰京。私より疲れてそうなおいちゃんがずっと運転してくれてたのに、申し訳ない……(でもおいちゃんの車、大きすぎて私には運転できないよ!)。

おいちゃんちの最寄駅で降ろしてもらい、そこからまた2時間弱かけて自宅に戻りました。あ〜〜楽しかった♪

■駐車場(6:53)→鉄塔(7:49)→松手山1,613m(8:20-8:30)→平標山1,983m(9:41-10:05)→仙ノ倉山2,026m(10:54-11:26)→平標山(12:10)→平標山ノ家(12:49-13:08)→林道合流(13:58)→駐車場(15:04)

2008.10.4(Sat)_1

Kおいちゃんと平標(たいらっぴょう)山〜仙ノ倉山を歩いてきました。関東では「土曜は秋晴れ」の予報が出ていましたが、目的地域の予報は「曇で15〜18時くらいは弱い雨」。微妙です。が、このところ天気予報を信じてバカをみるコトが多いし、もし当たっても雨が降り出すのは下山の頃なので、行き先は変えませんでした。

前日夜においちゃんちに泊まりに行き、土曜日は真っ暗な朝の4時に出発。途中、少しずつ明るくなってゆき、山並みがうっすら見えてきます。山の上まで見えているから、曇と言っても高曇りみたい。朝食休憩を挟み、7時ちょっと前に着いた登山口の駐車場には、先客が十数台停まっていました。マイカーって歩き始めの時間を自由に設定できるからイイなあ。公共交通機関利用だとこうはいきませんもん。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

左:出発地点は広〜い駐車場/右:注意書きを持つ熊が恐ろしげ

荷物を詰めなおし、靴の紐を結びなおし、トイレにいって、ストレッチをして、さあ出発。山頂まで1,000mの標高差があるし、2人ともがっつり歩くのは久しぶりだしで、「ゆっくり歩こうね」と言っていたのですが、登りは得意というおいちゃんのゆっくり、私にとっては速い! ついつられて、いつもよりちょい速めに歩いてしまいました。車道から急な階段の山道に入る辺りでガサガサッと音がしたので、熊鈴を鳴らして見回してみたら、出てきたのは猿でした。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

左:登山ポストの脇を通って、さあ行こう/
右:かなり急な階段だけど、意外に登りやすかった

最初のピーク、松手山までは急登です。あっという間にはぁはぁ言いだす私。でもそれでも息が上がりきらなかったのは、階段の段差がそんなに苦しくなかったのと、一息入れるのにい〜いタイミングで現れる平坦な道と、景色のおかげ。そう、ときどき視界が開けるので嬉しくなってしまうのです。苗場スキー場を見下ろし、視線を上げれば山々の稜線。高曇り? いえいえ、いい天気じゃないですか!

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

左:枝がコブみたい/右:割とすぐ、展望が開けます

平標山〜仙ノ倉山

秋だなあ〜。右上は、マツムシソウ?

平標山〜仙ノ倉山

だいぶ登って来ましたぞ。苗場スキー場方面。

まずは最初のポイント、鉄塔に到着。平標山〜仙ノ倉山銀林みのる『鉄塔 武蔵野線』を読んだ直後くらいしか鉄塔に興味を向けたことはありませんでしたが、こうして見上げてみると、鉄塔マニアの気持ちがちょっと分かる気がします。

樹林帯に出たり入ったりしながら道は続き、なかなかいいペースで1,613mの松手山にやってきました。松手山のしばらく前から森林限界を超え(この山も森林限界低いですね〜)、ただただ気持ちのいい道が続きます。目指す平標山も、そこに続く稜線も丸見えです。駐車場では「紅葉はまだだな〜」って感じでしたが、この辺りにくると足もとの草や灌木が色づいていて、緑と黄色と赤の絨毯がい〜い感じに広がっていました。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

樹林帯に入ったり〜出たり〜

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

左:葉が色づきはじめてました/右:ここからは遮るもののない道に

平標山〜仙ノ倉山

松手山山頂

松手山でちょろっと休憩をして、次は1,983m平標山。この間はもう何も言うことはありません。視界を遮るものが何もないので、あっちを見てこっちを見て「いいね〜いいね〜」を連発しながら歩きます。ただ周囲にばっかり気を取られていると、足もとが危ない。しっかりした階段は尾瀬の至仏山を思い出させますね。ま、ここは登りだったので、下りのときほど危なくはなかったですけれど。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

左:これから行く方。あの雲が下りてきませんように
/右:松手山からの道を振り返る

平標山〜仙ノ倉山

これも来た方。山並みがキレ〜イに見えます。

平標山〜仙ノ倉山

「いいね〜」「うん、いいね〜」

平標山〜仙ノ倉山

行く方

平標山〜仙ノ倉山

来た方

平標山〜仙ノ倉山

来た方。――もうイイって? まぁそう言わず。

平標山〜仙ノ倉山

来た方

松手山から1時間ほどで平標山に到着します。この山頂には4本の登山道が通じていますので、いきなり人が増えたような気がしました。後ろから来た若い2人組の男性のほうがホントに嬉しそうで「最近週末と好天が重なることがなかったから今日はラッキーでしたね〜」を連発してました。こっちまで、ますます嬉しくなってしまいます。

平標山〜仙ノ倉山平標山〜仙ノ倉山

階段をかーっと登って、山頂へ

≪つづく≫

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