2004.3.16

「ご当地チェック」。東北の某県に住んでいたのは8年間だけなのだけど、けっこう当てはまっていて笑える。まあ10〜18歳という、性格形成がなされる時期だったからなー。今でも田舎大好きだし。

昨日書き忘れたんだけど、持ち込み荷物に追加料金は取られませんでした。友人と話を突き合わせてみると、+5kgまでは大目に見てもらえるみたい。窓口の人にもよるのかな? とにかく良かった〜。

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さて続き。ボートが止まっているのは、島が泳いでいけるくらい近くに見える場所である。見所は白く細かい砂地らしい。顔を水につけてみると、透明度は今イチだった。もちろん伊豆のヒドいときよりはずっとマシである。今イチと言っても10m以上はあるのだ。しかしグアムでのあの蒼さを期待してしまっていた私は、正直ちょっぴりガッカリしてしまった。それでも、映画で使われた飛行機の一部が沈んでいる場所には魚が群れていたので、ひとしきり遊ぶ。白い砂地は透明度が良かったらもっと映えるだろうなー。浅瀬に移動している途中、ちょっと遠くをアオウミガメがゆったりと泳いでいった。これは嬉しい。

1本目と2本目の間にほか弁でささっと昼食。ダイビング中は(たぶん緊張のせいで)食欲が落ちるので、半分くらい残してしまった。お百姓さん、ゴメンなさい。このときはまだ晴れていて、日差しが冷えた体に気持ちよかった。1時間半くらいの休憩の後、第二のポイントに潜る。座間味島の七番岬。ここで私たちは始めてのドリフトスタイルに挑戦した。とは言っても中はほとんど流れていなかったので、フリーで潜って沖で拾ってもらうってだけだったんだけど、ドリフト初心者の練習にはちょうど良かったと思う。

ブリーフィングでCさんは「ここはカメポイントです。カメ銀座」と言っていたのだけれど、他のガイドさんが「運がよければカメが見られるコトもあります」と言っているのを聞いていた私たちは、あまり期待はしていなかった。それでも顔をつけた瞬間「あっ、さっきより透明度が上がってる!(マスクが曇らなかったせい?)」と思えるくらい見通しがよく、1本目よりも海が蒼く、写真等で思い描いていた“沖縄の海”を感じられて、私は満足していた。しかも途中アバサー(ハリセンボン)がいたり、イラブー(ウミヘビ)が危険じゃないくらいの距離をゆったり泳いでいたりする。おお沖縄! …と、そのとき。Cさんが水中で注意を引くためのダイビングベルを、思いっきり振った。

彼女が指差す方を見ると、そこには立派なアオウミガメが! さっきより断然近い。カメの向こうには別のガイドに率いられたグループがいて、カメは彼らから逃れるべく、こちらに向かってきているトコロではないか。私たちも慌ててカメと同じ深度まで浮上する。するとカメが私に向かって! 私に向かって! もうぶつかってくるんじゃないかとドキドキした。絶好のシャッターチャンスだというのにカメラの電池が“残り僅か”な表示になっているのにもドキドキしたわ。しっかしカメって何でああ優雅なんでしょう。優雅なくせに速いっつーのは、どうやって泳いでいるのかなあ。あんなに大きなカメをあんなに至近距離で見るのは初めてだったから、すっごく興奮した。

その興奮が覚めやらぬうちに、またもや至近距離にアオウミガメが! そしてそれが去った直後に、今度は鳥顔のタイマイ(←カッコいい)が! どれも大きい。そして近い。なんてコトだ。海の中で興奮しまくり、沖縄バンザイな気分になる。そんなこんなをしてるウチに、Cさんがポケットからフロートを出した。「そろそろ浮上するよん」の合図である。この合図があったら10mくらいの深度を保って沖に出、さらに5m付近で3分間の安全停止をしてから浮上、という指示が事前にあったので、ダイコンを睨みつつCさんについて泳ぐ。途中ふっと下を見たら……うひーっ、海底がはるか下で怖いっ。たぶん人間が一番恐怖を感じるって高さだったんだと思う。濁ってて見えないならかえって怖くないのに、なまじっか透明度があるもんだから、もう。慌ててダイコンに視線を戻し、後は難なくボートに拾ってもらう。

ボートにあがって「カメ、すごかったね!」と話していたら、後から上がってきたCさんが開口一番「カメいないでゴメンね」と言ってきた。ええっいたじゃないですか、私らあんなに近くでカメを見たの初めてですよ! いやいつもはもっといるのよ、全然少ないよ、今日は。……うーん、基準が違う。海の中では寒いってほどじゃないが、ボートに上がると気化熱で一気に体温が奪われる。カタカタカタカタ膝が震える。水中にいる方が寒くないし、2本目のダイビングが面白かったので、約1時間の休憩の後、第三のポイント上でセッティングをすすめる私たちは、「早く水に入りた〜い」モードになっていた。

しかしその3本目こそに、恐怖体験は待ち構えていたのである……。

≪つづく≫

2004.3.15

五体満足で無事に帰ってまいりました。国内旅行に何を大げさな、と思われるでしょうが、下手したらマズいことになったなーって自他共に認める状態が2回ありました。両方ともダイビング中の出来事です。2日で6本潜ったのですが「初めて」経験続出で、経験値がどどんと景気よく増え、一気に2つ3つレベルアップしました。んなワケでしばらく沖縄体験記が続きます。主にダイビング話です。よろしければご笑覧あれ。

*****

決算月なもんで2日続けて休むのはマズいだろう(飛行機も夕方便だし)、とゆうコトで木曜日は一応出社。いつもより早めの、ちょっと空いてる電車に乗ったが、それでも通勤ラッシュ中で、常識外れに大きな荷物を持った人間に向けられる視線は冷たい。会社に入るときも肩身が狭い。が、メゲずに14時までは仕事をし、夕方羽田を出発。18時過ぎに那覇到着。ここでプチトラブル。預けておいたダイビング器材用のバッグが大きく凹んでいる。かなり頑丈に見えるから粗雑な扱いをされたらしい。持ち主も知らなかったが、実はヤワいらしいわ。今度からは“取扱い注意”にしてもらわなくっちゃ。中身には損傷がないようなので、諦めて安里駅近くのホテルに向かう。

ホテルで先に沖縄入りしていた友人Sと合流。南国の匂いのする雰囲気と温度を楽しみつつ、国際通りの土産物屋をひやかしながら歩く。入る店入る店で泡盛の試飲をしているうちに、ほろ酔い。…うそ。かなり酔い。それだから言うワケじゃないが、感じのいい店員さんが多い。いろいろ説明はしてくれるけど無理強いはしないって感じ。それですっかりまったりしてしまい、はっと気付くともう21時近くになっていて、慌ててホテル近くの居酒屋に飛び込む。ずらっと並んだ古酒の甕が魅力だったが、「明日はダイビングだから」と良識を発揮して、シークァーサー酎ハイを頼んでみたらアナタ! 普通チューハイってジュースじゃない? その店のはしっかり“お酒”だったのだ。しかも泡盛使ってる! 料理も全て美味しくて、すっかり沖縄贔屓になった。勝手に抱いていた期待が裏切られなくって、とても嬉しい。

沖縄料理
もずく、ゴーヤチャンプルー、ラフテー、ミミガー、etc. 
どれも美味しくて大満足。

23時、遅れてやってきた友人Kとホテル前で合流。これで今回のメンバーが揃ったコトになる。世話になるダイビングサービスから「明日のピックアップは7:45」という連絡が入っていたので、ダイビング荷物を全てまとめ、早めに就寝。とは言っても日付は変わっていたけれど。

ところで今回のツアーには1日2ボートダイブ×2日の、4本分のダイビングが組み込まれているのだが、エキストラフィーを払えば、1日3本潜るコトができる。私たちは今まで1日2本までしか潜っていない。が、そろそろ3本潜ってもいいんじゃないか?と、計画を立てる段階から狙っていた私は、就寝前に初めて「ねえ、明日だけ、3本潜らない?」と持ちかけてみた。海に強いKは乗り気だが、慎重派のSは旅の疲れもあって心配そうである。そこを「元気だったら! 晴れたら! 海が良かったら! せっかく沖縄まできたんだし!」と畳み掛け、「前向きに考慮する」という返答を引き出す。友人らがノらなければ私だけでも潜るつもりだったけど、一緒に潜れた方が楽しいもの。

金曜日。起きた時点では雲が多目の晴れだったが、天気はゆっくり下り坂らしい。ホテルで簡単な朝食を済ませ、ピックアップの車に乗って泊港に行き、なかなか立派なボートに詰め込まれる。さすがにツアー客を受け入れるショップだけあって、じっくり一人一人の面倒を見てくれるという感じではないが、別に不親切というワケでもない。いや、スタッフの感じはかなりいい。ただ慌しいので、全くの初心者だと戸惑ってしまうかも。私らはだいぶ手順がわかってきているので、特にトラブりもせずに器材のセッティングを済ませる。済ませた頃にボートが出港。那覇から潜るポイントのある慶良間まで、1時間程度。「今の季節はかなり揺れる」と聞いていたが、この日は凪ぎで、気持ちよく風に吹かれているうちに第一のポイントに到着した。

そうそう、この段階で私らは3本目を申し込んでいた。出港前に「3本潜る人は今言ってくださーい。向こうに着いてから申し込まれてもタンクがありませーん」と言われてしまったので、Sもままよって気分になったらしい。うぷぷ。一緒に潜るのは私らを含めた6人+ガイドのCさん。ハキハキした色黒美人(ガイドには多いタイプ)で嬉しい。さて、最初に潜るのは座間味島のドラゴンレディというポイントである。かなり昔の、『彼女が水着に着替えたら』って映画の撮影に使われたポイントだそうな。未見で残念。

準備を整え、ボートの後ろからざんぶりと飛び込むと、ひやりとした水が体を包む。ちなみにこの日の水温は20度。5mmのウェットスーツでなんとかガンバれる温度だ。私は寒がりなので、それにインナースパッツ+フードベスト+靴下の完全装備で挑んだ。さあこい沖縄!

≪つづく≫

2004.3.10

沖縄行きの荷造りをしていて愕然。ダイビング器材が重い! 私、いっつもこんな重さの荷物を持って階段を駆け上がったりしてたのか! そりゃ体力もつくわなあ。いやぁ重い重いとは思ってたんだけど、ね。今回は飛行機の荷物の重量制限に引っかからないように、わざわざ量ってみたのだ。「15kgまで無料かー。余裕ね」と思いつつ。そしたら水着とかボートコートとかの備品を入れていないのに16kg強。い、1kgくらいなら見逃してくれるかしら…。でもこれ以上増やすワケにはいかないや。

しょうがないので機内持ち込みの荷物を一回り大きなバッグにして、普通の旅道具と一緒にダイビングの備品を入れる。…ありゃ? ちょっとこのバッグ、機内持ち込みの制限体積をオーバーしてない? 測ってみるとこれまたちょっぴり制限オーバー。うーーん。でもこれ以上減らせないよう! あとはもう、航空会社の寛容さに期待するしかないんだけど、実は大人になってから国内線に乗るのは初めてなので勝手がわからん。ダイビング関係の掲示板を読むと、ダイバー誰しも同じ苦労を抱えているらしい。そこで見た「国内線はけっこう融通きかせてくれる」ってのを信じるわANA!

しかし16kg強かあ。いつもはそれに備品も突っ込むもんなあ。だとすると20kg近いんじゃないかしら。この先、肩に食い込むバッグの重さをより如実に感じてしまいそう。そいえばこないだ買った通勤用のバッグ、ポケットが多くてざっくりした質感の布製で気に入っているんだけど、以前使ってたのより一回り大きくなったせいか、気付くと本が4〜5冊入っていたりするもんなあ。私ってば、荷物持ち? 荷物の少ない旅上手を目指したいのにー。いやでも言わせてもらえれば旅本来の荷物は少ないのよ? 服なんか着たきりスズメよう!…って誰に言い訳してんだオレ。

ダイビング器材を背負うTo-ko←いつものダイビングの出で立ち。今回は、これにでっかい肩掛け鞄…って、ぎっくり腰になりそうだよー。もう、帰りはさっくり送っちゃいます。行きは間に合うかどうか、壊れないかどうかが不安で手荷物にしちゃったけど、やっぱり無茶だったみたいだから。

2004.3.9

ロバート・J・ソウヤーの『フラッシュフォワード』読了。面白くってさくさく読んじゃったんだけど、途中ちょっと脇道に逸れて考え込んでしまった。未来を垣間見てしまったとき、その未来に現在婚約中の女性とは別の女性と結婚している自分がいたら…。今の婚約者との結婚は破局に至ると分かっているのに、結婚話をすすめてしまってイイのだろうか…?と、物語の登場人物、ロイドが悩むトコロでである。まあ彼はとある事情から「未来は固定のもので変えられない」と信じているから余計に悩むんだけど。んで婚約者は「人間には自由意志がある。あなたが垣間見た未来は起きうる可能性の一つに過ぎず、自分の意志で変えられる筈だ」と反論するんだけれど。

もしも私が婚約者の立場にいたとしたら、私の反論ポイントは違うなー、と思う。私だったら、未来が固定のものであるかどうかってのは置いておくな。小説内では面白い議論なんだけどもね。もっと大事なコト、「例え未来が固定のもので、将来的に破局を迎えると分かっていても、だから止めちゃうってのはどないなモンよ」ってコトを、私は言いたくなるんじゃあなかろうか。ロイドの考え方はあまりにも……消極的に過ぎないか? まあね、ロイドが“いつか必ずくる破局”を恐れる理由もちゃんと設定されているんだけどさ。私にゃあちょっと分かりかねましたのよ、彼の気持ちが。

垣間見た未来でわかっているのは「別の女性と結婚して幸せそうである」ってコトだけなんだもの。今現在婚約中の女性と、どうゆう別れ方をしたのかなんて分からない。円満な話し合いで別れたのかも知れないし、むちゃくちゃ憎みあって別れたのかも知れないし、死別したのかも知れない。それすら分からないのに、その前に起きるかもしれない数々の喜ばしい出来事や、得られるかもしれない幸せな記憶を、投げ捨てるんだろうか…? それはあまりにも寂しすぎないか…? 「どうせ人間いつかは死ぬんだから何をやってもムダ」ってのと、同じなんじゃないのか…?

なーんてコトを、ぐだぐだ考えながら読みました。…あり? 表面的には消極慎重人間なのに、根本は当たって砕けろ型なのかしらん>私。

2004.3.8

いやあん。ステキすぎ。広告部分も! トピックスまで! 同ギャラリー内の「ぐる○び」もステキです。嬉しくなっちゃうじゃなーい。うぷぷぷぷ。

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金曜夜〜日曜午前中まで、「沖縄旅行の打ち合わせ」と称して友人宅に居続け。行きの飛行機が3人ともバラバラで、向こうで落ち合うコトになるのでちょっとドキドキするが、まあ日本国内なんだから何とかなるだろう(「沖縄って携帯通じるの…?」なんて発言しちゃったのは無視の方向で)。短い滞在時間をどう有効に使うか、ダイビングの器材はどうやって持っていくのか、本島から慶良間への船(ボート)旅にどう備えるか等々…。中でも「何を食べるか」って話題はキリがない。市場に行って「ええっこれって食べられるのっ?」って色の魚を食ってみたい、とか。沖縄食材も仕入れてこられたらイイなー。

ガイドブックを開きながらも、話題はあっちやこっちへ。なぜか年金問題や老後の生活について話し込んでみたり、『風のタクト』をプレイし始めたり、好き放題。『風のタクト』やるのって1年ぶりくらいじゃなかったかしらん。データを残しておいてもらったので続きからやってる筈なんだけど、すっかり忘れてて「えーっと、なんでリンクはガノン倒そうとしてるんだっけ」なんて言いつつ遊ぶ。妹を助けてゼルダ姫の正体が明かされた!って、全体のどの辺? 半分は過ぎたのかしら。宝物探しとかまだ全然してないから、エンディングまでは何年もかかるかもなー。このゲームは寄り道が楽しいから、全然飽きないんだ…って、1年に1回じゃ飽きる筈ない? かな?

土曜の夜は友人の、グルメなダンナさんに連れられていわし料理の専門店へ。刺身・梅たたき・唐揚げ・骨煎餅・蒲焼・シソ巻き揚げ・ハスはさみ揚げ・つみれ鍋・梅はさみ揚げ…。美味〜。普段の私はナマ物が好きなんだけど、この日はけっこう寒かったので揚げ物をぱくぱく食べてしまった。特にハスのはさみ揚げは好み。あれは家でも作れそうだから、今度やってみよう。…や、はさみ揚げだけじゃなくて全般的に「家でもできるかも」ってメニューが多かったかなあ。「プロと同じ味は無理だろうけど、家でもそれなりに美味しいものが作れそう」って感じの店に行くと料理心を刺激されるわ。料理が全てお酒に合うので泡盛かぱかぱ呑んでベロンベロンに酔っ払う。

そんな、よくある週末。

2004.3.7

『王の帰還』の吹替版、1時の回狙いで見に行ったら、1時どころか次の5時の回までチケット完売になっていて泣く泣く諦めた日曜日。吹替版って時間が限られるから週末しか行けないんだけど、今回は劇場で見られるかなー。いっつも上手く時間があわないのよね。今日はバッチリだっただけにガッカリ。

さて。沖縄への出発前1週間をきった昨日、やっと旅行会社から宿泊するホテル名の知らせがきた。つか、しつこく電話して聞き出した。「別の行程でやってくる友人と、できたら同じホテルに泊まりたい」という希望があったので、もう落ち着かないったらなかった。つくづく私にツアーは合っていないのだ。あ、私が落ち着かないのは人任せにしている状態ね。別に何もかも事前に決まってないとイヤなワケじゃない。どこに泊まるか現地についてから自分で決めようって行き当たりばったりの旅をコンセプトにするならイイのだ。その場の気分に任せてふらふらするのも楽しいものさ。けど、現地についたら添乗員が待っていて「さあ今日泊まるホテルは××ですよー」と引き回される旅は、好きになれない。

今まで何回か、飛行機とホテルだけがセットになったツアーは利用した。滞在中は全部自由行動のそのタイプでも、ホテルと空港間の送迎の間にオプショナルツアーの説明や免税店への寄り道があったりする。そこまでなら、まあガマンできる。「自分で手配するより安いんだから、仕方ねえなあ。ちょっとぐらい付き合わされても」と思える。が、半日の市内観光でもついていようもんなら、それはもう耐えられない領域だ。興味のないトコロはすっ飛ばして歩きたいし、興味のあるトコロでは時間を気にせず楽しみたいのだ。旅に出てまで他人の決めたスケジュールに縛られたくない。

でも、目的があって参加するツアーなら話は別。「ダイビングの日」と決めている中2日を、ショップの決めたスケジュールで動くのはちっとも気にならない。……あれ? 何が違うんだろう。興味のあるコトだけをするトコロかなあ。まあ、極めて感覚的な違いかも。とにかく今回気になったのはホテルである。「もー。自分で調べて予約した方が早いし楽しいじゃーん」と思えてしまったのだけど、これも安さの代償なのかなあ。沖縄行ってダイビングするってなら、自分で手配するよりツアー使った方が断然安いんだもんね。どっちが楽しいってなら絶対自分で手配する方なんだけど。ああ、貧乏って不自由だ。

2004.3.5

髪の毛の量が増えて鬱陶しくなってきたので切りに行った。が、金沢だ沖縄だと出費が激しく財政の緊縮が必須の状態なので、行きつけの美容院ではなく、もうちょっと安めのトコロを開拓してみた。結果は「うーーーん」。「伸ばすので長さは変えず、すいて量を減らしてください。マメに手入れはしないから、時間かけてブローしなくちゃいけなかったり、すぐにまた切りにこなくちゃいけないのはダメ」って同じ指定をして、こうも結果が違うのか。いつもの店ならその指示でも「おおっ、だいぶ軽くなってイメージも変わった! しかも手入れ楽!」って感じになるのに、昨日のトコロは正に指示どおり。量が減ったのは本人には分かるけど、他人にゃ切ったのも分からんぞ。うーむ、これが2千円の差なのかー。次回はどうしようか迷うなあ。

担当してくれたスタイリストがまた笑えた。一生懸命話し掛けてくるんだけど、本人が提供できる話題が少ない。あんまり「○○って苦手で」「××はやるけど、それほど熱心じゃないですねー」って話ばっかりなので、途中で可笑しくなってきてしまって、私の方が「趣味って何なんですか?」「休みの日って何やってるんですか?」と聞いてしまう。「何を楽しみに生きてるんですか?」って問いはさすがに喉元で押さえたけれども。

いやさ、別に「家でゴロゴロするのが何よりシアワセ」でも「仕事が生きがい」でも「彼女とぼーっと過ごすのが一番」でもいいと思うの。思うんだけど、彼の話って「△△に興味はあるんだけど、やってません」ってのが大半だったので不思議で仕方なくて。何でやらんの? もう途中から向こうも「なんというか、探究心が強いんですね…。オレなんかとは全然向いてる方向が違うって感じ。オレは何かを極めるってのがなくて」とか言い出すし、私も「いや極めないですよ、あたし。何にでもちょっとずつ首突っ込んでみてるだけです!」とか答えてるし、なんだか妙な会話に。向こうも困ってただろうなー。しかし探究心がないってのはスタイリストとしてはどうよ、とも思うわ。

*****

ところで全っ然関係ないんだけど、現在月イチの腹痛で吐き気が。久しぶりにキツい生理痛に気持ちが荒んでいます。だから言います。女が生理痛で苦しんでて「男にはこの痛みは分かんないよね!」と身近な男性に八つ当たりをしたときに、「女にも股間を蹴り上げられる痛みはわかんないでしょ」としたり顔で言う人いますよね。いるんです。ざけんなよ、と言いたい。どこの世界に毎月毎月スケジュールに印をつけて「ああそろそろ股間を蹴り上げられる時期だよ…」とブルーになる男がいるってんだ。

えー、私が言いたいのはどっちが痛いかってコトじゃなくて、「見当外れな例を持ち出して悦に入るな」ってコトです。自分が股間を蹴っ飛ばされて七転八倒してるときに、傍にいる彼女に「女だって生理のときはツライんだよ?」と言われたらどんな気持ちがするか考えってみろってんだよー。実際ツライ状況にある人に優しくしなくてどうするってんだよ。きー。

2004.3.4

冬の寒い時期にわざわざ海に入ったのは、透明度への期待があったからだった。伊豆の海は春に濁る。植物プランクトンがどうにかなるのが原因だそうだが、詳しいコトは知らない。その濁りが夏〜秋の台風ごとに薄れていく。私が知っている中でのベストシーズンは秋である。水は澄んで温かく、南のカラフルな魚も多く、状態のいい時にはトロピカルな気分に浸れる。しかしそれ以上に澄んでいるのが真冬の海、と聞けば期待するのが当然ではないか。……しかし、水温が13度という寒さなのに、海にはすでに春の濁りが到来していた。まるで6月頃の透明度である。しかし冷たさはただ事ではない。ホンの少しだけ露出している肌がぴりぴりする。

潜降はスムーズにいった。ウエイトを7kgもつけていたのだから、潜降が苦手な私も落下するように潜れた。…って、重すぎるじゃん! 「潜ったら分かりますけど、水圧でスーツ内の空気が圧縮されてきゅーっと締めつけられるような感じ…スクィーズがおきます。そしたらスーツに空気を入れてあげてください」との事前レクチャーどおり、ちょっと潜っただけで締め付け感があり、スーツの胸についたウルトラマンの3分タイマーのようなボタンを押して空気を入れる。入れるとすーっと楽になる。おおっこれがドライというものか。なるほどー。

と、面白がっていられたのも最初のうちだけであった。ウェットのときは、水圧を感じる瞬間はあまりない。耳抜きが必要なのも、要するに耳の中でスクィーズが起こるからなのであるが、でもそのせいで締めつけられているって感覚はない(痛いだけだ)。しかしドライは違う。全身を軽く締め上げられている感じがする。空気を入れても楽になるのは一瞬だけだ。私はだんだん気持ちが悪くなってきた。お酒を飲んだときに、いつもは気にもなっていないブラが急に苦しく感じるような、そんな気持ち悪さ。「うーー吐きそう…。えーっと水の中で吐くときは…」。気を紛らわしてくれる魚もいないので、頭の中は吐く手順でいっぱいである。

そんな状況でも一応、定められた手順はこなした。と言っても、水中でドライスーツとタンクを繋ぐチューブを外してまた嵌めるってのと、浮上したときに真下に泳ぐ形を習うだけ。こんなんで「ドライ講習受けました!」って言えるんだろうか…。いや、言えなくてもイイ。早く終わって欲しい。ダイビングに来てこんなコト思うなんて、ホントに稀なんである。30分強のダイブが終わって陸にあがったとき、私はヘロヘロであった。7kgのウエイトが重い。まっすぐ歩くだけで精一杯である。隣を見ると、友人もへたり込みそうになっていた。「私……ドライってダメかも…」「私も……」。ドライを脱いでやっと一息つけた私の顔は、血の気が失せて真っ白になっていた。

こんな調子では昼食を食べるのもキツいし怖い。私は菓子パンを1つだけ胃に入れ、あとの休憩時間は爆睡して過ごした。元気な人たちは私らが休んでいる間にもう1本潜り、ブリの大群を見たらしい。羨ましいと思う元気すら、そのときの私たちにはなかった。が、1時間近く寝たらさすがにちょっと回復はできた。ここで2本目を潜らなかったら、1本目の苦労は水の泡である。私らはまたドライスーツに頭を突っ込み、海に入った。ブリの大群はもうどこかに行ってしまっていた。少しは慣れたのか、2本目は1本目より楽だった。「吐くかも」って瞬間はなかった。しかし「祝!50本!」(2本目が、私の記念すべき50本目ダイブだったのである)の記念写真を撮る元気もなかった。

こうして私たちのドライ講習は終わった。苦しかった。馴染みのショップのイントラのSさん(現地で会った)は「ドライって難しいからさー。最初はみんな合わないって言うんだよ。でも慣れたら快適!」と言うが、慣れるまでガンバる気になれるかどうか、今のところ微妙である。なんせ、疲れたのだ。前日から「疲れる」→「回復」→「疲れる」→「回復」→「疲れる」の繰り返し。まるでホイミをかけられながら限界ギリギリの戦闘をしているようだった。せめて、せめてベホイミが欲しかった。

この日のログはコチラ(49本目)コチラ(50本目)。写真はなし。…撮る余裕なんか全っ然なかったのよう〜。

2004.3.3

いっぱいっぱいだったので記憶が怪しいのだが、一応書いておこう、初の冬ダイビング話を。「冬の澄んだ海に潜りたい!」という野望を胸に、ドライスーツ講習を申しこんだ私と友人の胸は期待で高鳴っていた。すでに体験済みの友人が「ドライは快適だよ〜」と話していたので、あまり不安は感じていなかったのだ。しかし後から考えてみると、このダイビングは最初っから雲行きが怪しかったのである…。

講習日前日の金曜、私は友人の家に向かった。彼女の家の方が、ほんの少しではあるが伊豆に近いからである。しかし、まずは荷造りに手間取った。器材があっちゃこっちゃに仕舞われていたせいもあるし、何が必要だか考えなくちゃいけなかったせいでもある。潜りに行くのに水着が必要ないなんて初めてなのだ。何とかまとめた重い荷物を抱えて私が家を出たのは21時を過ぎていた。彼女の家までは1時間半くらいかかる。それなのに電車は混んでいた。大きな荷物を持った私は顰蹙を買った。もちろん座れなどしない。人に押され、睨まれ、揺られ、私はいい加減イヤになってしまった。

「…今度から前日に泊まりに行くのは止めよう。どうせ朝も30分しか得しないんだし、何もわざわざ混んだ電車に乗って移動距離を増やす必要はないんだよ…」。ネガティブモードに突入し、23時近くなってやっと目的地に辿り着いた私を、彼女は温かく迎えてくれた。となると私も現金なので、すっかり元気になってしまう。さっきまで「来なきゃよかった」と思っていたのも棚にあげ、彼女のダンナも巻き込んで呑んだり話したりしているうちに、時間は2時になろうとしていた。6時前に起きなくちゃいけないのに。

当然、起きたときもぼんやりしていた。ぼんやりしながらTVを見ていたら、アナウンサーが聞き覚えのある駅名を口にした。「……え?」。そう、事故だか故障だかで、乗らなくちゃいけない電車のダイヤが乱れていたのである。伊豆まで行くのに電車を一本逃すと大変だ。ことに今回は初めて使うショップなのである。いきなり迷惑をかけるワケにもいかない。心配しつつ駅に行ってみると、「ダイヤが大変乱れております」のアナウンスがひっきりなしに流れていた。乱れているのは分かったから、どのくらい遅れてて、主要駅には何時頃着くのかを流してくれよう! と、ハラハラする私たち。結局、途中の駅で別の電車に変えさせられ、そのおかげで階段の上り下りをさせられて、時間ギリギリに中継駅に滑り込んだ私たちは疲れ果ててしまっていた。

しかし、私たちは体力があった。電車の中で束の間の眠りを貪り、更にもう一度乗り換えて目的地の駅に着いた頃にはだいぶ元気になっていた。初めてのショップのスタッフたちも明るかった。「ドライ初めて? 心配しなくても大丈夫ですよっ! あはははっ」。……ムダに、明るかった。インナー(ってもトレーナー)に着替え、ドライスーツを腰まではいた私たちが連れていかれたのは、伊豆海洋公園だった。伊豆では人気のダイビングポイントだが、さすがに季節が季節である。夏に比べるとダイバーの数は少ない。そこで簡単なレクチャーを受け、海の中でやらなきゃいけないスキルをざっと教えられただけで、私たちは海に入った。ドライ講習を受けない、ただのファンダイブをする人たちと一緒のグループである。その時点でも、私はまだ状況を楽観していた。

≪続くの…≫

2004.3.1

本日のワタクシは珍しく体力がないので土曜のダイビング話は明日に回し、今日は『王の帰還』(3回目)を観てきた話を。いやいや、もう長々とは書きませんよ。こないだ存分に語ったので、しばらくは吐き出さなくてもすみそうです。で……やー、スゴイです。3回、しかも5日おきに観ても、全然飽きません。つか、何度も見直すコトにより細部にまで気がまわるようになって、もっともっとハマる。惹かれる。没頭できるようになる。細かい表情や仕草や台詞回しに、ぐーっと感情移入させられます。

前回書いた感想を、1つだけ訂正。原作のセオデンの台詞をアレンジしてアラゴルンに言わせているってのは、勘違いでした。セオデン王は原作の自分の台詞(「剣の日ぞ!」)とエオメルの台詞(「死だ!」)の両方を言っているんですね。もうもうあのシーンの彼がカッコいいったら! 第二部のセオデン王に対して文句つけてる自分の日記のログを、改竄したくなっちゃうくらいです。昨日は妹と観に行ったんですが、彼女もローハン好きなので、セオデン王率いるローハンがいかにカッコいいかって話で盛り上がりました。

あと今回ちょっと笑ったのは、フロドがシェロブにぐるぐる巻きにされてるシーンで、サムがつらぬき丸と玻璃瓶を持って現れ「彼を放せ!」と言った直後。言われたとおりに素直にフロドを放すシェロブ…放されたフロドは階段を転げ落ちます。その瞬間のサムの顔が「あっ…! 放すっていってもそこでじゃなくて!」って感じで、うぷぷってなっちゃいました。あのサムはとても可愛い。

さあ、次回は吹替え版を観に行きますよー。そしてまた字幕版と、最低5回は観るつもりです。これで最後かと思うと名残惜しくて観ずにはいられません。

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