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Loveに入れるかこちらに入れるかで迷いましたが、文句の方が多いのでこっちに。

一昔前の映画なので、ミュージカル好きの人は別として知らない方は知らないでしょう。以下のストーリー紹介はかなり主観が入って歪んでいますので、そのおつもりで。完璧ネタバレ。

舞台はNY、ウエストサイド。白人少年の不良グループ:ジェット団とプエルトリカンの不良グループ:シャーク団との対立を背景にした、1961年版「ロミオとジュリエット」のミュージカルです。

主人公はトニーとマリア。トニーは白人で、以前はジェット団のボスでしたが、現在は足を洗って真面目に働いています。トニーの親友、リフはジェット団の現ボスです。トニーにもう1度仲間になるように勧めていますが、相手にされていません。一方マリアはシャーク団のボス、ベルナルドの妹です。ベルナルドの恋人はアニタといいます。さて、ベルナルドは腹心チノと結婚させるために、マリアをアメリカに呼び寄せたのですが、マリアはトニーと出会ってあっという間に恋に落ちてしまいます。両方のグループ、特にベルナルドは大反対します。が、燃え上がっている2人はつっぱしります。トニーは近所の迷惑も顧みず真夜中に住宅地で「マリアマリアマリア〜♪」と歌いますし、マリアも仕事場で踊り狂います。

そこまでならただのおバカな恋人同士で済んだのですが、トニーが敵対グループのボスの妹に手を出したせいで、シャーク団とジェット団の対立は激化。決着をつけるために闘うことになります。最初は武器もエスカレートしそうでしたが、その場にいたトニーが「男なら素手で自分の力だけで闘え」と言ったので、素手での決闘が決まります。ところがこれを聞いたマリアが「素手だろうがケンカはダメ、あなたなら止められる」とトニーを煽って彼を決闘の場へと送りこみます。もちろん興奮している少年たちが「やめろ」と言ったくらいで素直に引く筈がありません。ごちゃごちゃ押し問答をしているうちにナイフが出る羽目になります。そしてトニーが邪魔をしていたせいで、リフはベルナルドに刺されて死んでしまいます。自分が事態を悪化させたくせに逆上したトニーは、ベルナルドを刺して親友の仇をとります。そこに警察が到着、少年たちは逃げ出すのですが、自分たちのボスを殺されたシャーク団はトニーを追い、ジェット団はトニーを保護しようとやっぱり彼を探します。

トニーはマリアのもとへ。マリアも兄を殺された訳ですから最初は怒るのですが「わざとじゃない」というトニーの言葉に彼を許し、2人で逃げることを決意してドクの店で落ち合うことにします。ところが家を出ようとしていた彼女のもとへチノがやってきます。チノに足止めをくらったマリアは、アニタにトニーのところへ行って彼女が遅れることを伝えて欲しいと頼みます。アニタは恋人を殺した男への恨みで一度は断わりますが「あなたも恋を知っているでしょう」と身勝手をほざく妹分マリアのために結局その頼みを承諾し、トニーの元へ向かいます。ところがドクの店はジェット団の溜まり場だったため、アニタはトニーに会うことができません。ジェット団からすれば敵対グループのボスの女です。トニーに伝言を持ってきたと言っても信じてもらえる筈がないのです。それどころかジェット団は彼女を襲おうとしてしまいます。妹分への為に我慢に我慢を重ねていたアニタはとうとうぷっつんして「マリアは死んだ」と嘘をつき店を飛び出します。それを聞いたトニーは絶望して町をさまよっているうちにシャーク団に見付かって殺されます。マリアの「この無意味な対立がトニーを殺した」という言葉に、争いの虚しさをやっと気付く少年たち。和解のムードを漂わせてこの映画は終わるのです。

他にもいろいろな要素はあるのですが、大筋はこんなものです。

私はこの映画が好きです。ミュージカル舞台の映画化は何本もされていますが、これは上手く映画になっていると思います。曲も振付も好きです。特にベルナルドとアニタのカップルは激ラブ。私の中での主役はこっちです。だいたいジェット団とシャーク団からして私は絶対にシャーク団が勝っていると思います。何せミュージカルなもんで、どちらもよく踊るのですがその振付が絶対的にシャーク団の方がかっこいい。トニーとマリアが出会うダンスパーティーでの「マンボ!」とか、屋上でのダンスシーン「アメリカ」が大好き。アニタもベルナルドも踊りっぷりがセクシーで素晴らしいです。それに比べるとジェット団の振付は古臭く感じます。有名な「クール」にしろ私はあまり好きじゃない。歌はいいんですけど、この時中心にいるジェット団の副ボスのアイスが猫背で嫌。歌で一番好きなのは決闘の前、主要人物たちがそれぞれ歌う「TONIGHT」。これぞミュージカルの醍醐味ってな感じで盛り上がります。

これだけ好きな映画なのに何故このコーナーに入っているかというと、トニーとマリアのせいなんですね。私の中で、まだマリアの罪は軽いです。許せないのはトニーです。マリアはアメリカに来たばかりだし初恋に浮かれてもいるし年も若いし状況がわかっていなくても仕方ないかな、とは思えます。でもトニーは立場が違います。一時はジェット団に属し、しかも今でもリフからラブコールを受けるほどの男です。それが恋人に頼まれたくらいでホイホイ決闘の場へ行ってどうしますか。あの場合トニーは行く振りだけしてりゃよかったんです。トニーが状況を悪化させたのは明らかです。リフが死んだのもベルナルドが死んだのもトニーのせいです。そしてトニーが死んだのもありゃ自滅です。アニタのせいじゃありません。アニタの嘘は状況から言って許せるものです、もっともです。それを確かめもせずに鵜呑みにしてフラつくトニーがバカなんです。マリアも人のせいにばかりしない方がいいです。あなたも考え無しだったんです。

でも下敷きになっている「ロミオとジュリエット」もかなりおバカなカップルの話なんだから仕方ないのかも知れませんね。


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