2019.9.28(Sat)

ラグビーW杯日本戦の日ですが、それを全く意識せず、IHIステージアラウンド東京で上演されている『ウエスト・サイド・ストーリー』(オリジナルクリエイティブ版)を観に行ってきました。最近は友人が誘ってくれないと劇場に足を運ぶことはなくなってしまっているのですけど、たまたまTVで宣伝番組を見かけ、マリア役のソニア・バルサラの顔が好みだな〜と思って、俄然興味がわいてきたのです。とは言え開演日も近かったので(今さらチケット取れないよな…)と思ってましたが、ダメ元で調べてみるとまだまだ空席がある!(ナゼ?) 他の観たかった芝居がとっくの昔に完売になっていたのが判明したこともあり(公演があることを知らなかったので)、取れるなら行こう! と勢いでポチってしまいました。

さてステージアラウンド東京は豊洲からゆりかもめで2駅、市場前駅近くにあります。豊洲新市場から道を挟んで反対側です。開演時間は18時。…うーん、築地だったら夜でも空いてる飲食店が少しはあったけど、豊洲はどうなのかな? まぁ市場の店が空いてなくても近くに食事できる店くらいはあるだろう。何の下調べもせず、早めの食事をとる時間を見込んで出かけます。豊洲に降りるのも初めてだったので市場前までは歩いてみました。豊洲近くは緑も多いので散歩している人が多かったですね。が、やがて景色は殺風景になってきます。大きな建物ばかりで飲食店なんかなーんにも無い。ちょっと不安になりながらも20分ほどで市場前へ。き、きっと一店舗くらい、開いてるよね?

はい、開いてませんでした。水産仲卸売場棟しか行かなかったけど、全部シャッターが閉まってます。他の棟ならあたかもしれませんが探す時間も惜しく、1駅戻ったところで唯一見かけたレストランまで戻って食事。何とかありつけて良かった、とホッとして暗くなり始めた道を劇場まで戻ると、劇場前で軽食出してるキッチンカーが停まってました。……ま、そんなモンよね。

ステージアラウンド東京

ステージアラウンド東京

劇場と、その周辺。なんか悔しいけど、絵になりますね

さてやっと本題。肝心の舞台はどうだったかと言うと、もうホント、行って良かった。映画版は何度も見ているので、オーバーチュアを聴くだけでテンション上がります。そして幕が開くころ、やっと、(あれ、私、舞台で『ウエスト・サイド・ストーリー』観るの初めて?)と気づきました。劇団四季のミュージカル名シーンばかりを集めた舞台で劇中のいくつかのナンバーは観ているけど、通しは初めてかも。んでも幕が上がると知ってる曲、知っている振付ばかりで、舞台ならではの熱気もあって楽しかった。ダンスシーンは大迫力。360°客席が回転する作りでの場面転換も面白かったし、英語ならではの言葉のリズムも心地よい。訛りもわかりやすい。字幕はありましたが、ストーリーは頭に入ってるし歌詞やセリフは単純なので、ほとんど見なくても大丈夫でした。

役者ではアニータ役のエイドリアナ・ネグロンが圧巻でした。開演前に写真見たときは「ちょっと太すぎるのでは…」と失礼なこと思ったのですけど、実物はグラマラスでダンスがカッコよくて歌が上手い。マリアの透き通ったキレイな声よりも、私はアニータのちょっとハスキーな声が好みでした。ちょっと残念だったのは屋上のダンスナンバー、『アメリカ』が女性のみのナンバーになっていたこと。舞台版はそうなのかしら? 映画版の男女の掛け合いが好きだったんですよねー。ジョージ・チャキリスのあのダンス、見たかったなあ。ダンスは圧倒的にシャーク団のがカッコいいんですよね。

ジェット団では、リフがなんか可愛かった。映画ではそれほど好きじゃなかったんですけど、今回演じているマシュー・ステリティの魅力だと思います。主役は……私は元々トニーとマリアはバカップルだと思っていて、今回もそれは変わらず。トニーはおバカすぎる(なにが「田舎に行ってマリアと2人で暮らす」だよ)し、マリアもアニータに酷すぎる。ベルナルドのときはアニータに許せと迫るのに、トニーとなると悲劇のヒロインですもんね。あぁ、やっぱり好きなのはベルナルドとアニータです。ベルナルド役ジョージ・アクラムも良かったですけど、でもチャキリスほど“周囲から際立っている”感まではありませんでした。だから今回はアニータに尽きるかな。

カーテンコールカーテンコール

カーテンコールのみ写真OKでした…のに、白飛びしてしまった…

カーテンコール後にオーケストラが『マンボ』を演奏してましたが、タイミングが来ると客席から小さく控えめに「マンボ!」の合いの手が入っていたのに笑いました。うん、呟きたくなる気持ちはわかる。豊洲までの20分を『Tonight』を口ずさみながら帰りました。

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