今日は毎年恒例、親戚行事の餅つき大会でした。外国に行ってたときを除いて毎年出席している優良親族です。石臼と木の杵で餅をつくです。こねとり得意です。これを食ってると市販の安物の切り餅なんかマズくて食えないってくらい美味しいお餅を毎年口にしてます。いいだろー。今日は私の親の世代が焼売やらラーメンやら食べ物の話でやたら盛り上がっており、私の世代は口も挟めない勢いでした。なんか、自分のルーツを見た気がしました。
さて。あまり自省的な人間じゃないんですが、明日から田舎に帰りますし、年の最後くらいいっちょ反省でもしてみようかと思います。今年は本当にダメな年でした(おおっとイキナリ)。特にイヤなコトがあったワケじゃあありません。それどころか何人ものステキな人たちにも会えましたし、楽しい思いもいっぱいしました。ダメだったのは私です。今年の私は本当に怠け者でした。だから楽しいコトをしていても楽しみきれない自分がどこかにいるし、一人でいるときはすぐにネガティブモードに突入してました。タガが外れまくってて、日記で何度弱音を書いたことか。
何つーか、石川啄木の「友がみなわれよりえらく見ゆる日」
がとにかく多くて、その度に「花を買おうにも金がねーし、親しもうにも妻がいねーよっ」とめちゃくちゃ理不尽に凹んでいたって感じでしょうか。…暮れの恥はかき捨てで言っちゃえ。しばらく会ってない人が楽しそうに暮らしているのを聞いて「私がいなくったってどうせ、この人の人生には何の変わりもないんだろうなぁ…」なんて小学生レベルのドツボにハマったりもしてました。ああもうっ。何なんだこのテイタラク。
年の途中で「このままじゃヤバい」と気付きはしてたんですが、軌道を修正できないまま今日になっちまいました。だけど、来年の年の暮れにもまた同じような内容の日記を書くのはイヤです。とはいえ意志の弱いこの私のコトだから、内心で思ってるだけじゃ来年もズルズル同じ生活を続けるのは目に見えてます。だからここで宣言してちょっとばかり奮起しておこうかなーと。私のOKラインは低いから、ちょこっと奮起するだけでずいぶん違いそうですしね。来年は踏ん張るぞー。おうっ。厄年だけどな。
とゆうワケで、今年の更新はこれが最後です。来年は早くても6日からかな。携帯も通じない秘境(=実家)にずっーっといますので、メールも受け取れないです。ですので、皆さん、よいお年を!
本日は仕事納めだったので、ついでに個人的な1年のとりまとめなどをしっとり書こうかと思っていたのですが、指輪の字幕問題サイトを見た途端に急遽予定を変更。日本ヘラルドの公式発表がやっと出たんですけどね、こないだの「字幕担当者を変える」ってPJ発言を読んだときとは違う意味で涙が出てきます。喜びから突き落とされただけに、今度ばかりは活動の中心におられる方々も暴走しそうな勢いです。(おっと経過をご存知ない方にはこちら。→「魅惑のFotR日本語字幕版」に詳しい経過説明があります)。でも暴走したくなるのをぐっとこらえ、冷静になろうとなさっている様が涙を誘う…。この反応も当然だと思いますよ、日本ヘラルドのあの対応じゃ。
今まで私は戸田さん本人を責めるのはどうかなーと思ってたんだけど…いや当初は戸田め〜って思ってたけど、いろいろ話を聞くうちに業界のシステムの方に責があるんじゃないかと、一度は考えを変えたんです。なのに、ネット上で取り上げられている戸田さん発言を聞くと、個人攻撃にも走りたくなっちゃいます。「ごめんなさい適当すぎました次はしっかりやります」と言ってくれれば、私は次も戸田さんでもイイと思ってたのに…。や、一番腹が立つのは配給会社の日本ヘラルドなんですけどね。ネットでの署名×2、NL社へのe-mailとささやかながら意見表明はしてきたつもりですが、まだまだ足りなかったってコトですね。ポストカード作戦にも参加させてもらいます。
さて、しっとりと今年を振り返る気分じゃなくなったので、それ以外のコトをさらっと。怒涛のお食事会(飲み会?)で疲れていた体は…てか胃は、ほぼ回復。やっとまともにおなかが空くようになってきました。目の前に美味しいものがあるとついつい食べてしまうので、おなかを壊しはしなかったんだけど、空腹を感じる暇がなくて苦しかったです。じゃあ食べるの止めれ!って感じですが、でも人間、食べてなんぼですもんね。滅多にないけど病気で食欲なくなるときって、それだけですんごい弱った気分になりますよ。いくら熱があっても食べてりゃ平気って思えます。
昨日ボヤいたCGIは結局また一からやり直しました。どこを変えたのがマズかったのか特定できなかったので(「ここから下はいじらない方がイイです」って書いてある下をいじっている。もちろんサポート外)。でも全然わからないのに、じーっと睨んでいるうちに何となく見当がついてくるのが不思議。アイコン以外はほぼ思い通りになりました。楽しいー。試行錯誤の末、読みがあたって無事に表示されるだけでこんなに嬉しいとは。初めてタグを書いたり、初めてCSSをいじってたときの気分です。来年もいろいろ新しいコトを覚えられるとイイなー。いや覚えなきゃな!(ボケちゃう。)
掲示板をも少し自由にカスタマイズしたいなーと思って、とあるフリーのCGIをもらってきました。基本的な設置はすぐにできました。壁紙を変えたりアイコンを変えたりもできました。けどもうちょい細かなトコロまで設定しようとして躓きました。エラーが出ました。元に戻そうとしたけど戻りませんでした。ドツボにはまりました。ムキになってます。わかりそうなのにわからないのがまた悔しい。自分で設置してる人多いのにー。私ときたら、この一行消してもダイジョブ?ダイジョブ?と一歩一歩手探りです。この週末には帰省するってのに何でこんなコト始めちゃったのでしょう。おまけに今使ってるアイコンは暫定版で全部作り直すつもりなのです。…来年の春までに使えるようになればイイ方かも…。
Merry Christmas! …とは全然関係ないけど突然言いたくなりました。ジョージ・クルーニーって好きになれません。『ER』のときから気になってたんだけど、あの上目遣いで訴えてくる目がイヤです。世の女性はあの目つきにどきどきするんでしょうか。私は「甘ったれんじゃねぇよ」と言いたくなります。甘え上手は好きだけど、あの甘え方は卑怯っぽくてダメ。やーめーてー。坊主憎けりゃ…で、彼のぐふぐふって笑い方にまでイライラするようになりました。笑うときは腹筋使え!
さて。すっきりしたトコロでクリスマスに戻ります。「ちょと疲れ気味」と言いつつもイブの昨日はいそいそと新宿に出かけました。ゆきさんとデートだったのです。クリスマスムードで賑わう店内で怒鳴るように喋るのは避けたかったので、少々高めだけど静かに語れそうな店にゴー。幸いすぐに入れて時間制限もかけられなかったので、ラストオーダーまで4時間半、たっぷりお喋りできました。ネットの話からお互いの近況から趣味の話まで。興味深い話も聞けて、めちゃ楽しかったー。相通じる部分がある人とは話がつるんと通じて気持ちいいのですが、今回話していてゆきさんとの共通点は、お互いちょっぴり意地が悪いトコロじゃないかと思いました。いやホンのちょっぴりなんだけど!(多分ね。)
珍しくも先週末から予定がぎっしりで、ゆきさんと会いながらも「今、胃が疲れ気味で…」などとヘタレ発言をしていた私ですが(でも食べた)、まだも一つ山が待ち構えていました。本日、25日のランチです。ランチじゃなかった、会食です。上司のご招待です。うひー。しかも中華。胃が休まる暇がありません。思わず食前に漢方を飲んでしまいました。うう…薬に頼らなくちゃ食べられないなんて情けない…。でもさすがに有名店の味はよろしく、漢方の力を借りたとはいえ、デザートまでぺろっと食べてしまいました。ふかひれスープ美味しゅうございました。
これでやっと一通り予定が終了。今日の夕食はお粥にします。ホントのクリスマスは今日なんだけどな! そして28日の年末恒例餅つき大会までには万全の態勢にするぞう! …ああホント年末年始って大変だ。(←胃が。)
とりあえず金曜〜月曜。
生まれてから今までスキーをやったコトがなく、別にやらなくてもイイと思っていたのだが「冬も遊びたい」「一度はやってみなよ。ハマるかも知れないよ?」という友人連中の口説きに、とうとう根負け。1月に行くらしい。更に「続けてやった方がいいよ」と押され、2月にも行くらしい。大丈夫か私。果たして友人は面倒を見てくれるのか。金曜日に「明日集まってスキーの打ち合わせしようよー」と連絡が入り、予定していた大掃除を投げて友人宅に。月曜もそっち方面でクリスマスパーティーの予定があり、いちいち帰るのが面倒だったので、土曜から泊り込ませてもらうコトにする。
ならば間の日曜はゲームでもしつつ怠惰に過ごそうか、と言っていたのに、友人のダンナさんがドライブに連れ出してくれた。城ヶ島で焼きハマグリを食べ、ちょっとだけ島を散策。更に海沿いを走り、最後にはめちゃ美味しいロシア料理のお店に連れて行ってくれる。海に沿って長細い店なので、ほとんどの席から海が広〜く見える。天気が良かったら絶好の夕焼け観賞スポットなんじゃなかろうか。ボルシチやつぼ焼きで体を内から温め、これまた美味しいワインを空け、帰りの車中ではハンドルを握るダンナさん以外、全員ぐーぐー寝てしまう。はは……いつもスイマセン。
日曜日の城ヶ島の海はすごく澄んでいて波一つなく、思わず声を揃えて「潜りてぇ…」と呻いてしまうダイビング仲間の私たち。この辺りは本当に冬がダイビングのベストシーズンなのだ、と納得できるコンディションに居ても立ってもいられなくなる。なんか「私らってダイバー?」と勘違いするこの心境。10万以上するドライスーツ(冬場の必需品)には手が届かないが、レンタルできるショップもあるだろうし、ぜひやってみなくっちゃだ。しかし季節問わず潜るようになったら、また忙しくなるなあ。ホント私らってキリギリスだ。
んで月曜は別の友人宅に移動。彼女はめちゃくちゃ力を入れて部屋をクリスマス仕様にしているので、グッズを見るだけで楽しい。なのにお酒も食事も次々出てくる。土曜の夜から食べ続け飲み続けている感じ。てか実際その通り。年末には体重計に乗っちゃいけないわ。と、それはともかく、思いがけなく中身の詰まった連休になった。さすがにちょと疲れ気味。
「魅惑のブロードウェイ・ミュージカル」なかなか良かった。最初に大地真央と一路真輝が黒のイブニングで出てきて熱唱。うーん、さすが二人ともスタイルいいなあ。日本人で、ああまでイブニングの似合う女性はなかなかいないと思う。司会は……ねえ。まあNHKにしちゃマシな方? 冒頭以外は気にならなかった。一路真輝のアンナ(『王様と私』)は好みだった。舞台でやってるかしら。大地真央は確かやってたと思うのだけど。あと大地真央のマリア(『サウンド・オブ・ミュージック』)はやたら逞しい。トラップ大佐に何をされようが修道院に逃げ帰りそうもないよ。いいのかそれで。
本田美奈子が突然出てきて「バリ・ハイ」(『南太平洋』)を歌ったときはびっくりした。彼女の舞台は『ミス・サイゴン』しか見てないんだけど、相変わらず痛々しいくらい細い……。冒頭の二人とつい比べちゃった。いくら上達しようが見た目だけで引いちゃうコトってあるんだから、彼女のエポニーヌ(『レ・ミゼラブル』)なんか認めないぞ、私ゃ。でも歌は『ミス・サイゴン』のときに比べ安心して聞けるようになってた。あの時はオーディションなんてどうせヤラセ、と思うくらい酷かったもの。
番組見ていて『サウンド・オブ・ミュージック』が久しぶりに見たくなった。あの映画は、あの政治的なメッセージがどうもなーと思っちゃうのだけど、でもやっぱり好きなシーンも歌もたくさんあるのだ。「ドレミの歌」(どうでもいいけど宮本亜門の訳詞はいただけない)を聞いてるだけで涙腺が刺激されちゃうもんなあ。子供たちがまた可愛くて。長女の初恋のナンバーを聞くと、その後の裏切りを知っているだけに泣けてくるし…。やー、やっぱ好きだわミュージカル。
朝NHKを見ていたら、リチャード・ロジャーズ生誕100年とかで「魅惑のブロードウェイ・ミュージカル」って番組をやるといっていた。出演は大地真央や一路真輝だ。これは見なくちゃでしょう、NHKのこうゆう企画ってロクでもない番組進行するコトが多いんだけど、ミュージカルナンバー聞けるならガマンするよ、録画もしなくちゃいけないかしら、1時間半?2時間?たっぷり上質のミュージカルを聞けるなんて…と思って番組表を見てみたら、たった45分の番組。……おい! 生誕100年記念なのにたった45分? ミュージカルの王様、ロジャーズが泣くぞ。
ミュージカルってバカにされるコトが多いし、実はその気持ちはわからないでもない。だって不自然なんだもん。ケンカするのに軽やかなステップを踏み、逢ったばかりなのに息の合ったハーモニーを響かせ、死にかけているのに朗々と歌い上げる。変だよ。でもそれを言ったら私の愛する舞台芝居(特に小劇場タイプ、と言われるもの)も不自然。内心の気持ちを客席に向かって独白すれば、それは舞台上ですぐ傍にいる共演者には聞こえない…なんてのもお約束だし、2人で喋るのに向かい合わずに客席に語りかけていたりもする。舞台の不自然さを「お約束」として受け入れられるのに、ミュージカルならダメって法があろうか?…いやない、断じてないぞ。(けどその不自然さをおちょくったパロディは好きです。愛があるものに限っては)。
いいミュージカルを作るのは難しいです。作ったコトないけど、そう思う。ストレートプレイを作るよりも難しい。けどその分、当たったときの快感ってばスゴイ。三谷幸喜さんが「いい芝居はいい映画より面白い。けど下手な芝居は下手な映画よりつまらない」と言ってたけど、その芝居の先にミュージカルがある。下手なミュージカルはホントのホンットに救いようがない。けどいいミュージカルはいい芝居より人を興奮させてくれるのだ。気持ちを曲にのせて歌い上げるだけで、その言葉がどれだけストレートに胸に届くことか。台詞で喋るには素直すぎて激しすぎて恥ずかしくなってしまうような怒りも悲しみもときめきも嫉妬も愛情も、ミュージカルナンバーで聞けば素直に気持ちを添わせるコトができる。歌に歌が重なってどんどん深みを増していくナンバーも大好き。
それに忘れちゃいけないダンスステップ。ああもう好き好き。当たったときは劇場から踊りながら出て行きたくなっちゃうくらい。キャッツなんか見ると、人間ってキレイだなーと惚れ惚れする。鍛え上げたダンサーの肉体は野生動物さながらに美しいのだ。劇場内に熱気が充満する群舞シーンもわくわくするし、一流ダンサーが長い手で足で空気を紡いで作り出すあの独特の空気に絡めとられるのは背筋がぞくぞくするほど気持ちいい。それがミュージカルっすよ皆さん。見たくなるでしょ? いや別に万人に受け入れられなくてもイイんだけど、ハズレミュージカルに10回続けて当たろうが、それでミュージカルがツマラナイと思うのはもったいないっすよ。
…て、興奮してすっかり話が逸れちゃったや。ロジャーズ生誕100年の番組がたった45分なのはケシカラン!と言いたかっただけなのに。なんでこう私の話って長くて要領得ないかなぁ。将来は繰言ばあちゃんになっちゃいそう…。と、とにかく今から大人しく番組見ます。
私の夢の題材は殺人とか誘拐とか戦争とか妙に殺伐とした(でもその中で壮大なドラマが展開する)ものが多い。人の夢の話を聞くと、芸能人が出てきたり現実とそう変わらなかったりドラマばりの恋愛を繰り広げたりするのが割と一般的みたいなんだけど、ナゼかそうゆうのにはサッパリ縁がなかった。が、昨晩はプロポーズされる長〜い夢を見た。それなのに返事にめちゃくちゃ困って「とりあえずあと2年は待ってくれ」とか言ってるトコロが何となく現実的。どうした私の脳。……あ、『王妃の離婚』なんか読んでたから? なーんだ。単純な連想しただけじゃん。びっくりして損した。
さて。年の終わりのこの時期になると「あ〜年賀状かぁ…メンドくさいなー」って気分に襲われる。この“書かなきゃいけない感”に圧し掛かられる感じがイヤで、ずいぶん不義理を続けているのだが、困ったコトにもらうのは好きなので、せめてものお返しとして気分がノったときにはクリスマスカードを送ることにしている。クリスマスカードは極々々々僅かな人にしか出さないし(年賀状だって10何枚しか出さないんだけどさ)、カードを選ぶのも楽しいし、「好きでやってる」感じがしてイイのだ。ただ、毎年迷うのが投函時期である。
年賀状はいい。期限内に出せば元旦に届けてもらえる。しかしクリスマスカードはそんな気をつかってもらえないし、日本のクリスマスは当日だけのものって感じがするので、あまり時期を外すワケにもいかない。そりゃ街はずいぶん前からクリスマス色に塗り潰されるし、前々からイベントを計画する人もいる。でも例えば12月の頭にクリスマスカードが届いたら、なんか間抜けじゃない? 届いたカードをボードに貼ったり部屋に飾ったりしてクリスマス気分を盛り上げるような風習って、ないでしょう?(少なくともウチはなかったぞ)。
早かったら間抜けだし遅れたらもっと間抜けだよなぁ…と散々迷った挙句に、結局いつも20日前後に着くように投函する。だけど…やっぱこれでも間抜けな感じがするのだよねぇ。11月から部屋を完璧なクリスマス仕様にする某友達相手だと安心して早めに送れるけど、普通はクリスマスの前後はただの日常だろうし。………も少しクリスマスカードが普及してくれないと、この間抜け感は仕方ないのかしらねぇ。でも普及してないから楽しんでやれるんだけど。ああ矛盾。
ほとんど自分のためだけに書いてる読了本リストにちょろっと書くだけで流そうかと思ったんだけど、やっぱスッキリしないので書く。一応隠してはおくが、がんがんネタバレ書くので読みたくない方はご注意を。ジェフリー・ディーヴァーの『エンプティー・チェア』を読んだ。映画にもなった『ボーン・コレクター』のシリーズ3作目である。話は面白かった。2作目ではちょっと中だるみしてる感もあったのだけど、3作目は最後まで一気読みさせられた。最後、敵側についてる人間が多すぎないかとは思ったが、それもまあアリだろう。だが。
すっきりしないのは、アメリアの裁判(&彼女の心理)だ。主人公の一人、アメリアは銃を暴発させて、上級保安官補のジェシーを撃ってしまう。そんなつもりはなかったのに無実の人間を殺してしまった…と彼女は苦しむ。事件が解決を迎えても、彼女が味方を殺したという事実は消えない。彼女は告訴され、実刑判決を受けそうになる。そこへもう一人の主人公ライムが颯爽と登場。証拠を分析した結果、ジェシーは実は犯罪者の一味だったんだよ、あの後アメリアたちを殺すことになってたのさ。だから撃ってもOKだったんだよ、はっはっは。アメリア安堵。告訴も全面的に取り下げられる。大団円。…っておい!!
それは違わないですか。犯罪者なら撃ってもOKなの? 相手が向かってきたワケでもないのに。しかも殺しているんですよ。ひょっとすると土壇場で気を変えてアメリア側についたかもしれない、おとなしく投降したかもしれない、捕まって裁判を受けても死刑判決がくだったとは限らない、そんな人間を。五百歩譲って、彼が犯罪者側の人間でアメリアたちを殺す可能性があったから、裁判をしても陪審員たちがアメリアに肩入れして勝てないだろう、と、検察側がそう考えて告訴を取り下げるのはアリとしよう。でもアメリア。あなたそれでホントにホッとしちゃっていいの???
そもそも罪って何? 無実の人は撃っちゃダメ、罪人なら撃ってもOKって、どの程度の罪を犯せば撃たれて当然の人間になるの? その線引きは誰がするの? どっちにしろ殺人に変わりはないワケじゃない? 撃った段階で、彼はアメリアを殺そうとしていたワケじゃなかった。アメリアも狙って、殺そうとして撃ったワケじゃなかった。ジェシーを犯罪者だと認識してたワケじゃなかった。てコトは、ジェシーがほんとうに無実の人であった可能性もあるワケじゃない。他の人が、例えばルーシーがそこにいた可能性もあったじゃない。ジェシーが犯罪者側だったのは結果論に過ぎない。残るのは自分が意図せずに人を殺してしまった、これからだって殺すこともありえる、という事実だけじゃない? 罪に問われなかったら、良心の呵責も何もなくなっちゃうの? そんなにキレイに割り切れるもの?
話は面白かったのに、本筋とは関係ないこのエピソードが引っかかった刺のようで、ちくちくする。これさえなけりゃ良かった。読んでる最中は惹きこまれていたんだけど、結局読み終わったあとに残ったのは刺の方で、時間が経つほどその存在が気に障ってくる。だから、この本を読み返すコトは、多分もうない。
「魅惑のFotR日本語字幕版」さんの最新情報(12/12)で、ピーター・ジャクソン監督のコメントを読んで思わず泣きそうになり、自分で自分の反応にびっくりしました。ちょっと複雑な気持ちではあるけど、ホントなら期待してもいいのかな。…しちゃおっかな。
それはともかく。週末は友人の別荘にお邪魔してきました。雪が積もっているとか水道が凍っていてライフラインが確保できるかわからないとか脅かされましたが、ストーブをがんがん焚いて温泉につかってシチューだの鍋だのと温かい食事をして、大変快適にすごしてきました。さすがにシーズンオフで周辺の別荘を訪れる人もほとんどなく、人目がないのをいいことにお風呂の窓を開け放って、流れ込んでくる冷たい空気と木々の梢を透かして浮かぶ月を楽しみました。簡易露天風呂気分。
初日の金曜日は雪がちらちら舞っていて、近くの山々もすっかり雲に覆われていました。「あの向こうは新潟だからねー。あっちが吹雪くとこっちにも雪がくるんだよ」とはタクシーの運転手さんの弁。日本って細長いのねぇ…、とナゼか実感。どうせなら歩いて新潟まで行ってみたいなあ、なぞと無謀なコトを考えました。二日目はすっきり快晴。嘘くさいくらい青い冬の空を背景にした白い山々の姿に心が躍ります。三日目は山の向こうにだけ雲がかかっていて、こっちは晴天。でもさすがにこの季節じゃ山歩きはできないので(冬山には手をだすまい、と決めています)周囲をのんびり歩き回って過ごしました。おかげで今も股関節が痛いです。
そうそう、ゼルダにもハマってきました。新しいのじゃなくてムジュラの仮面です。他に64があるトコロがなくて「ここに来なけりゃムジュラはできない」と必死で進めました。あと3回くらい行ってがんばればクリアできるかも。夕食前の空き時間にも「支度始める時間になるまでゲームしていい?」と言い出すほどゲームに積極的な私が珍しいのか、友達が代わりに夕食作ってくれました。ありがとー。旅先のおさんどん役はたいてい私がメインで務める(代わりに皆は洗い物や洗濯を率先してやってくれます)のだけど、皆も料理ができないワケじゃないからありがたい。
「仲がいい友達同士でも、一緒に旅行に行くとケンカする」って話は聞いたコトあるけど、私らは最初っから上手くリズムが合ってて楽。最近は色んな面で阿吽の呼吸です。上手くいくのは何でだかよく分からないけど、何にせよ得がたい関係なのは確かで、それが分かっていれば充分な気がします。
■部屋にささやかなクリスマスコーナー作りました。いつぞやの日記に書いた、衝動買いしたティンのホワイトサンタと、先週末にやっぱり衝動買いしたティンのスノーマンがメイン。貯金箱は関係なし。これ以外にも可愛いキャンドルスタンド買って気分が盛り上がってますし、今年はクリスマスカード出そうかな。
■auのムービーメールのCMで、人にぶつかって花を落としておきながら、拾う手伝いもせずに彼氏への連絡(しかもちゃっかり花を抱えて。バックで悲しく花を拾っている人の立場は。)を優先させる女がムカつく、と思ってしまうのは何かあたたかい気持ちを読み取り損ねているからでしょうか…?
■わざわざ会社を休んでまでも、13日の金曜日たる今日、人里離れた別荘地に向けて旅立ちます。ホントに。何かおきるでしょうか。とりあえず雪が積もってるらしいです。法則も頭に入れたし、無事に帰れるようガンバります。では。行ってきます。
←昨日の日記の蛇足な説明図。…いいのほっといて。好きなのよ。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の映画を観にいってきた。―――ちょちょちょちょっとちょっと! エンドクレジットの後のあれはブラックすぎないかーっ!? 子供向けだろうにイイのかおい。あの、クレジットの後におまけがあるって情報は知れ渡っているんだろうか。終わった途端に席を立つ人が明らかに少なかったので落ち着けて良かったけど。先に帰っちゃった10%ほどの皆さーん、見逃してますぜー、へっへっへ。
全体的に言うと、第一作よりはるかにイイ出来でした。CGは上物になったのか、それとも大画面で見ると誤魔化しがきく…というか見栄えがするのか、一作目をTVで見たときよりも「ちゃちい」とは感じませんでしたね。ストーリーも相変わらず駆け足で、いきなりすぎる展開が多く、ハリーたちが真相に気付く様はまるでシャーロック・ホームズが依頼人を一目見るなり「あなたは三年前までアイルランドで株式仲買人として働いていて奥さんとは再婚。息子がいて趣味はヨットで家は賃貸で大家と仲が悪くしかもその奥さんに横恋慕していて庭には二羽にわとりがいてその卵を父方の祖母の隣家のにきび面の子供に売らせて小金を稼いでいるでしょう?」と推理する場面のようです。凡人にはとてもついていけない慧眼ぶり。
でもですね。前作を見たときは「こりゃ、動く挿絵としてしか見れないわ。原作を読んでいても展開早すぎてツライもの」と思ったのに比べ、今回は思い切ってカットしてた場面も多く、映画単体でもなかなか楽しめる出来なんじゃないかと思います。えーっと、そう! 今回のはインディー・ジョーンズですね! インディー・ジョーンズなシーンが延々続く部分はちょとキツかったですが、その他のシーンはわりと楽しめます。最後の最後にハーマイオニーが元気になったシーンでは頬がゆるみました。ところであの、ロンとハーマイオニーとの間の微妙なムードは何なんだろ。原作にあんなニュアンスあったっけ? この先の何かへの伏線なのかしら。
あと前作の感想にもちょっと書いたけど、このシリーズ、悪役(憎まれ役?)に当たりが多いです。スネイプ先生はあのふくよかさを見慣れると、かえってねっとり感が出てて良いです(多分原作どおり痩せているとフィルチとかぶってしまうんでしょうね)。そしてマルフォイ父子! 前作から息子のドラコ(彼も最初のイメージとはかなり違った一人)はイイなぁと思っていたんだけど、父ルシウスもすてきー! 貴族的でいいわあ。髪を結んでいるのも下ろしているのもどっちも絵になるし、陰険な目つきがたまりません。あとラスボスになるであろうあの人も、若い頃のお姿からしてさぞかし…と期待しちゃう。この先楽しみですわ。
でもやっぱ原作の方が断然面白いですけどね。あと…映画館で一番「おおっ」と思って嬉しくなっちゃったのは、『The Lord of the Rings』第二部の予告編でした…、ゴメンなさい。
冬場に愛用していたスウェード(風味)の黒パンツが擦り切れてきてしまって、悲しい。5年も穿いてれば擦り切れるのも当然だけど、新しいのを買うのが難しいだけに、悲しい。安い割によくガンバってくれたのに…。なぜあのとき5本でも10本でも買っておかなかったのか。いやあの時じゃなくっても、去年の暮れにチャンスはあった。ちょっと時間を作って買いに走ればよかった…。
と、いうのもですね。件のパンツはニュージーランドで買ったものなのです。んで多分、去年オーストラリアに行ったときも、同じようなのは買えたのです。ブランド品なんかじゃありません。5千円もしない安物です。それがどうして日本じゃ買えないのかというと………短すぎるんだようっ、日本の既製品は! そりゃ金を出せば買えるでしょうさ。でも私の財布の中で衣料品の優先順位は低い。ブランドも何も興味はないのです。なのにその辺で店頭に出ているボトムズはことごとく短い。普通の丈のモノを、くるぶし出すデザインだと考えなくちゃいけないんです。「丈の直しいたします」の張り紙に喜び勇んでお願いすると「伸ばせるのは1cmか2cm」なんて言われるんです。焼け石に水とはこのコトです。たかだか2cm、よくて3cmで何が変わるというのですか。思い切って7、8cm伸ばしやがれ。短は長を兼ねないのです。
上はなんとかなります。袖丈が短いきらいはありますが、まだそっちの方が誤魔化せるのです。スカートもいいです。私が穿くとミニじゃなくてもミニになったりしますが、ミニは嫌いじゃありません。だけどパンツは。だからジーンズばっかり穿くようになるのです。ジーンズでも切るのじゃないとダメですけど、切るのなら余裕でOKです。普段着では多分ジーンズに一番お金かけてます。しかし私より身長高い人はいったいどうしてるんでしょう。ジーンズだってメーカーと品番によっては切らなくても平気なのだから、私より高身長の人なら間に合わないでしょ。みんな苦労してるのかなー。
…男はいいよなぁ…男なら私も平均身長にちょっと欠けるくらいなのに…と、この件に関してだけは思います。次に外国行ったら忘れずに買い込んでくるぞーっ。
こうゆう話をするとですね、友達は「またTo-ko、足が長いって自慢してるよ〜」とからかうんですが、違うんですよ! てか身長が高いんだから足も多少長くなくっちゃバランス悪くてたまりませんがな。頭一つ分身長が違って腰が同じ高さにあったら、かなり何だか蛇女でしょ? それに縦に長いだけならイイんだけど、横も応分に広がっ…ああっ墓穴が深い…。
先週、カムカムミニキーナの本公演『エメラルド』を観にいった。面白かったが、中心的な役者であり私のお気に入りの八嶋智人さんがここ何回かストーリーに絡む役じゃないのは寂しい。TVで忙しすぎるのだろうなぁ。彼がやるから目立つけど、他の人がやったら「ちょっと出番の多いその他大勢」の役が続いているじゃないの。もったいないったら。これなら三谷幸喜さんの芝居の『Bad News☆Good Timing』に出たときの方が、彼の持ち味が出ていた。カムカムは彼の本拠地なのだから、いい役を期待しちゃうのに…。
今回からシアターアプル。客は入っていたし、最近カムカムは安定してきた。何年か前みたいに、いつつぶれるのか分からない危うさは感じない。でも、すんごく興奮しちゃうような、観終わった途端に感想を喋らずにはいられないような、例え台詞を消すのがわかっていても手を叩かずにはいられないような、そんなパワーを感じるコトもなくなった気がする。松村さんの書く脚本の破綻が小さくなって(それでもあんまり細かくツッコんじゃいけない脚本だけど)まとまった分、爆発もしなくなったせいもある。あるけど役者はパワーアップしてて、まとまった脚本でも爆発できる。劇団としてもっと面白くなれるハズだ。結局、足を引っ張っているのは劇場の大きさだと思う。
カムカムの芝居は、小さな劇場向きの芝居だ。下手で大劇場じゃ通用しないワケじゃなく、そういう種類なのである。役者の熱気を感じてなんぼの世界なのだ。役者の汗やつばがかかるくらいの近距離じゃないと、役者の小芝居や微妙な表情がわからない。それがわからないとカムカムの魅力は半減しちゃうのだ。八嶋さんと松村さんのアドリブ合戦はカムカムの大きな武器なのに、思いがけないコトを言われてつい固まっちゃったり笑っちゃったり目が泳いじゃったり、そこまで見えないと笑えないのだ。だから大劇場に行っちゃいけないのだ! ちなみに大劇場で一番前の席に座ってもダメ。遠いよりはマシだけど、小さな劇場のあの一体感、あの濃密なねっとりした空気がなくなるから、やっぱり物足りなさを感じる。
…裏事情はわからないでもないんだけどね。小さな劇場でロングラン公演なんてのができないから、ちょっと大きくなった劇団は大劇場に進出しちゃうのよ。だからさー、地元の文化活動を支援すると公言している自治体には、演劇祭なんかを開催するよりも同じお金使って使いやすい安い小劇場や練習場を作って欲しい。演劇祭を定期的に開催するくせに、練習場もロクにない街がどれだけあることか。やれる場があれば、やってくれる劇団はまだまだあると、私は固く信じてますもん。
おおっと、演劇界の明日を嘆くあまり忘れるトコロだった。歩くだけで笑いを取れる藤田記子さん。あなたと美津乃あわさんは、ここんとこぶっちぎりでTo-ko内ダントツの女優さんです。大好き! これからも期待しています!
指輪DVDの魔力は強く、時間がないとか言いながらも順調に吹替え版を見終わって、特典ディスク1も大半をクリア…という勢い。メイキングが面白い〜。袋小路屋敷のカメラテストを見ながら「外人って何でこう天性の役者が多いんだろ」と大笑いしたり、小道具やセットや衣装の、画面では確認できない細部にまで至るこだわりに嬉しくなったりしている。ロスロリアンのセットを組むときに、生えている木を1本も切らずに上手くセットに組み込んで利用したとか、剣や甲冑の一部は昔ながらの製法で作られているとか、そんなすごい話のオンパレードで、ひたすら感服。英雄の剣を鍛える機会なんか今の世じゃそうないだろうし、話もらった人は嬉しかっただろうなぁ。
ちょっと前に北村薫の『リセット』を読み終わったんだけど、読み終わったその日に完璧本に影響された夢をみた。現実どおり三十路の私には十代の仲良しの男の子がいて、その男の子には同年代の女の子の仲良しもいて、その女の子が私にヤキモチをやいてやたら絡んでくるのだ。その絡み方がネチネチいやらしくて、ついキレた私が「アンタあたしにケンカ売ってんの?」だの「文句があるなら直接言いなよ」だのと、その女の子に突っかかっていく夢。久しぶりに起承転結のある、全部話したら30分くらいかかる充実した(?)夢だったんだけど、起きた途端に赤面してしまった。男の子との間に恋愛めいた感情がなかったのが、たとえ夢といえども救いだ。
しかしこの夢、『ヨコハマ買い出し紀行』のアルファとタカヒロとマッキの関係なんかも影響与えてるっぽいんだけど、『ヨコハマ〜』の方はほのぼの可愛らしい路線だし、『リセット』も淡い切ない路線なのに、ナゼ私が入ると「アンタあたしにケンカ売ってんの?」路線に走ってしまうのだ。心外だ。しかも子供相手に本気になる辺り『おたんこナース』の似鳥看護婦のようである。そう言えば彼女が小児科の研修(だったと思う)で、子供を相手にするときに「だいたい子供と同じ目線で優しい口調で話しかけるってのが気に入らない」「上から見下ろしてドスのきいた口調で喋りたい」と言ってるシーンを読んで、私を思い出したという知人がいたっけ。…失礼な!
こまめに連絡をくれて、遊びにいけば力いっぱい歓待してくれて、何かあったら本気で心配してくれる。そんな彼女に会うたびいつも「これだから皆に好かれるし頼りされるんだよなー。私は全然人に優しくないもん。友人が少ないのは当たり前だわ。せめて数少ない友人は大切にせねば」と思っていた。それなのにこないだ、彼女の口から「私、人付き合いに全然努力しないから」という言葉が飛び出してきて、余りの意外さに呆気にとられる。
あ、あなたの態度が努力してないって状態なら私のは何ですか、もはや人でなしの範疇に入るくらいのダメっぷりではないですか?…という声にならない抗議が私の目から読み取れたのか、それとも同席していたもう1人の友人が私と一緒になってぽかーんとしていたからなのか、慌てて彼女は「いや好きな人には尽くすしそれが楽しいんだけど、どうでもいい人には全然努力する気がおきなくて」と言葉を繋ぐ。それって…私と同じじゃない!
そんなの当たり前だって誰だってそうだよ、と言いながら、「そうかぁ、類友だったか」とナゼか嬉しくなってしまう。私もごくごく少数だけど好きな人には積極的に関わろうとするし、たいていの頼みごとは引き受けるつもりでいるし、苦にならない。いやそれでもやっぱり彼女の気配りには及ぶべくもなく、彼女は私ほど冷たくはないと思うけど。どうでもいい人に会わなくちゃいけないときなんか、例え家から5分で行ける場所でも、出かけるのがめちゃくちゃ億劫になるもの。…それからもちろん、彼女の言葉はもっとストレートな意味ででもとても嬉しい。えへへ。
さてさて、全然違う話。一昨日もちょこっと(前半だけ)指輪SEEの吹替えバージョンを見ちゃいました。転落人生まっしぐら。フロドが「僕が行きます」と宣言したときのガンダルフの顔ったら何度見ても…うう…っと、内容の話は止めて。DVDのメニュー画面もステキだよ〜。この映画には指輪を愛している人がたくさん関わってくれているんだなーと、嬉しくなるねえ。映画の公開されるこの時代に生まれてよかったとマジで思う。しかしだからこそ、そうじゃない人がいるのが許せんのだが…と、その話もキリがないから止めておいて。
評判の吹替えは確かに、雰囲気もあって良かったです。ただやっぱり何人か…特にアラゴルンの声に違和感を感じちゃった。残念。あとエルロンドも軽すぎ。それからエルロンドの会議のときの、ボロミアの言葉遣いはなに??? 執政家の長男の一人称が「オレ」なのはバツだーっ。しかも「あんたらの土地を」って…。違うよ、ボロミアは傭兵じゃないのよう。高貴な家柄の誇り高き武人なのよう。……やっぱ英語が聞き取れると一番イイってコトよね。がんばるか。
一昨日、瀬田貞二さんの訳の美しさのコトを書いているとき、坂田靖子さんのサイトで読んだ話(もうログは流れちゃってる)をふと思い出した。坂田さんのご友人が、最近の翻訳文学を読めなくなったと嘆いていたという内容である。そこで私は「翻訳口調がダメになったってコトなのかしら?」と思ったのだが、その先を読んでびっくり。言葉を知らなすぎて雰囲気がぶち壊しだからって理由だったのだ。おそらく原文では「Sir」か「Lord」であろう呼びかけが、「お貴族さま」になっていたりするというのである。そ、そんな酷い訳がまかり通っているのですか、今は!?
これは私の実感とはだいぶ違っていただけに、ホントにびっくりした。翻訳のレベルはあがっていると、私は感じていたのだ。いや最近になって飛躍的にあがったとは思わない。が、何十年も前に訳されたものに比べたら、直訳っぽい言い回しも減っているし会話も自然になってきている、と思っていた。けど坂田さんのご友人はたまたま大ハズレに当たってしまったんじゃなくて、そういうのにばっかり当たっているらしい。…これは、ジャンルの差なのだろうか。読書量の差なのだろうか。たぶん坂田さんの話に出てきた本は児童文学にカテゴライズされるものだと思うのだが、最近の児童文学って『ハリー・ポッター』くらいしか読んでないもんなぁ。
児童文学の訳が悪いのって、大人向けの作品の訳が悪いよりも悲しくなるよナゼか。大人ならそれなりに美意識も出来上がっているだろうし、読んで「こりゃ翻訳が悪いな」と判断できたりするし、気にいらないトコロを上手く意識の外に追いやったりもできる(もちろん程度問題だし、そんな余分な気を回さずに没頭できるのがベストだけど)。けど児童文学は子供も読むんだぜ? 百歩譲って「お貴族さま」が言葉を知らないから出てきた訳ではなく、子供の語彙に配慮した結果だとしよう。そう考えても、その配慮は間違っているよ!としか言えない。原作の雰囲気や世界観を、翻訳で壊してしまってどうするのよう。それでその壊れた作品を出しちゃう出版社ってどうなのよ。
英語の読めない(粗筋くらいは追える作品はあっても、細かなニュアンスはとてもとても)、英語じゃなかったらとっかかりさえ分からない、そんな私が海外の文学を楽しめるのは翻訳家さんたちのおかげだし、ありがたいと思ってるけど、思ってるだけに、翻訳の質は高くあって欲しい。てか、あってください。お願い。
余談だけど、以前『赤毛のアン』の新訳をぱらぱら立ち読みしていたら、巻末で訳者が書いてたのよ。「村岡花子さんの訳はすばらしいけれど、誤訳もあるし、元のある言葉(聖書をもじった文章など)の元の文を示していなかったりする。私はその辺を全部訳注として示すように心がけました」みたいなコトを。でもさー、そりゃ誤訳はないに越したコトないし、詳しい訳注も好きな人いるだろうし、この新訳をした人は村岡さんを尊敬してるようなので、それはそれでアリとしても、私は元の文は分かる人だけが分かってニヤリとできればイイんじゃないかと思うし、村岡さんがマシュウの口癖を「そうさな」と訳した、そのセンスの方が得がたいと思います。桑田乃梨子さんのマンガの台詞「おまえはフロルか? おりゃタダか?」にいちいち「萩尾望都の名作SFマンガ『11人いる!』の登場人物のこと」とか注がついていたら興ざめじゃない? あそこは手書き文字で桑田さん本人が「『11人いる!』か? そんでこんなこと知ってるオリャ、オタクか?」とツッコんでるのがいいのよー。…って何でこんなに余談が長いんだ。しかもオタクはお前だって感じだし!
みうらじゅんの『新「親孝行」術』を読んだのですけど………さっぱりわかりませんでした。なんか価値観も言葉も全っ然違う、自分の常識も感覚さえも通用しない世界の話を読んだ感じ。どう読むべきなのかさえ分からない。テレからかウケ狙いからか、軽〜く面白おかしく書いてるけど、でもその中に真理をついてる部分はあるよね、実際使える手はあるよね、と思う人がいると想定して書いているのではないかと推測はできるのですが、いかんせん私の感覚と違いすぎて、感心するどころかくすりとも出来ず、途方に暮れちゃいました。
うーむうーむ。私は親といて会話に困ったコトなんかないしさ。旅行に行こうが飲みにいこうがちゃんと楽しめるしさ。たいてい何かしらの話題で盛り上がるしさ。親孝行しようなんて考えたコトもないしさ。…て、そういう人間がこんなタイトルの本に手を出したのが一番の間違いかもしれないのですが、でも評判がよかったんだもの。それに親との間柄が私のと違っても、ちゃんと楽しめる(or考えさせられる)話はあるんだもの。友達で、親と上手くいってない人もいるけど、でもその話は聞けるし感情移入もできるんだもの。
いっそ「こうゆう考え方はキライ」まで行っちゃえば、まだ対応できるのですよ。だけどホントに何が語られているのか、何を訴えられているのかが理解できなくて。途方に暮れて道に迷ってるうちに読み終わっちゃいました。なので日記も要領を得ないまま終わります。終わり。
ボロミアが指輪の誘惑に負けてしまったのを見ても分かるように、人間という種族は弱いものですね…。早く寝ようと心に固く決めていた昨日、わたくし23時には布団に入る準備ができておりました。しかしそこで誘惑が…。もちろん誘惑者は指輪に決まっています。届いたばかりのDVD、『FotR』のスペシャル・エクステンデッド・エディションがそこに転がって私を呼んでいる…≪Ash nazg durbatuluk, Ash nazg gimbatul, Ash nazg thrakatuluk, Agh burzum-ishi krimpatul≫ …ああっ指輪の声が! 声が! モルドールの言葉はわからないけど、「今すぐ見始めれば、3時前には終わるじゃん?」と言っているのですね!?
所詮かよわき人間のわたくしが偉大なる御目に勝てるワケがありません。ええ、見ましたさ。3時間28分。新しく追加されたシーンに打ち震えながら見ましたさ。途中で戻ってきた妹も「おっ」と一言言ったきり、あとはモノも言わずに画面に集中してました。先に難を言っておくと、言葉が余分に思えるトコロが何箇所かあります。絵だけで十分説明になっているのに、ナレーションや台詞が入ってるところが。劇場版ではそんなに気にならなかったんだけど、増えたのかしら? あとTVだとCGが悪目立ちしちゃうトコロもありました。しかしそれらを除くと…うわーん、嬉しいよぅ。
ごっそりまとめて追加されたシーンもあるし、ちょこちょこカットが追加されているシーンもあります。最初の方、酒場で歌って踊って楽しく飲んでるホビットたちのシーンはめちゃ嬉しかったですね。頬がゆるみました。あと旅のカットがずいぶん追加されているので、劇場版より長い距離を歩いている感じがでてます。去りゆくエルフも見られたし。個人的には、ボロミアのシーンが増えてるのが嬉しくて堪りません。レゴラスの動きは相変わらず悲鳴をあげたくなるくらいキレイなんですが、最近の私にはアラゴルンやボロミアの弱さが愛しくて仕方ないのです。んでアラゴルンはこの先もたくさん見せ場があるだろうけど、ボロミアは…ねぇ。
あとはもう、がんばれフロド!とか、アラゴルンもボロミアもレゴラスもギムリも強すぎ!とか(でもそれぞれ闘い方が全然違うのがイイのー)、ガンダルフかっこいい!とか、額飾りをしないとエルロンドさま怖い!とか、ガラドリエルさまの目が怖すぎ!とか、おいおいガラドリエルさまボロミアには贈り物なしかよ!とか、土の詰まった小箱はなし?とか、もう夢中になってみてました。買ってよかったです、ほんとに。何度も何度も見返してしまいますね、これは。
さて心配していた字幕ですが………やっぱ気になりました。だいぶ直ってはいるのですけど、違和感のある台詞がまだまだあります。下手に知識を入れてしまった分、脳内補完を自動的にできなくなっちゃったみたい。「有毒ガス」や「スパイ」なんて単語は、どうしてもあの世界にそぐわないのです。センスや格調を字幕に求めるのは、ファンのワガママなのかなぁ。…そんなコトはないですよね? 私、瀬田訳の信者なので、たとえばモリアで太鼓の響きが聞こえるシーンに「今やかれら至れリ。われら出ずること能わず」
級の雰囲気ある言葉を使ってくれるとホントのホントに嬉しいのですが。(字幕は「もう逃げ道はない。奴らが来る」。下手なSFのようです。)
そこで「ああでも無理に日本語字幕で見る必要はないのか。あれだけ字幕問題サイトを見て台詞もだいぶ頭に入ってるし、英語を完璧に聞き取るのは無理でも英語字幕に助けてもらったら、何言っているかは分かるかも。そっちの方が余計なコト考えずに没頭できるかも」と思いまして。「英語字幕はもちろん入っているんだよな」と、確認のために字幕切替のボタンを押してみました。字幕はちゃんと英語に変わります。オッケー。でもとりあえず今は日本語字幕で最後まで行こう、ともう一度切替ボタンを押します。ぽちっとな。すると…。ちなみに場面はカザド=デュムの橋の辺りです。
字幕がまた変わりました。いきなり「<ピーター・ジャクソン>このシーンは云々かんぬん」と出ます。………はぁ? ひょ、ひょっとして“監督、製作の裏を語る”みたいな解説バージョンがあるの? でも今は本編を楽しみたいのよぅ、と思って、も一度切替ボタンを押します。「でも実は4.5mしかないんだよね」。ええっ? も、も一度…。「下の方はCGで作ってあるんだ」。どうして? どうして普通の字幕に戻らないの? も一度…。「ここのミニチュアは…」。きゃーっ。
いやー焦りました。切替ボタンを何度押しても日本語字幕が出てこないじゃないですか(も一度押したら戻りました)。あとでちゃんと説明書を読んでみたら、なんと製作裏話を語っているのは監督だけでなく、4つもパターンがあるそうで、皆が皆3時間28分たっぷり語っているらしいですよ奥さん。てことは全部ちゃんと聞きたかったら3時間28分×4回見ろってコトですね! すげぇ。どうせ本編は何度も(吹替え版も見なくちゃ)見直すつもりですけど、さ。他にも特典映像がたっぷりあるし、来年の第二部の公開まで、これで何とか持ちそうです。
土日は2日とも、とある作業(某集会の受付もどき)に駆り出されてた。て、書き方が悪いな。別に怪しい集会ではありませんのよ。ただ普段やらないコトではあるので緊張して、仕事よりよっぽど疲れる。一緒に仕事する人たちが気心の知れた人ばかりで、しかも同じような作業を何度か一緒にやっているので、要領よく仕事はできるからそっち方面のストレスがないのはありがたい。「慣れてる」と安心したせいか、過去に覚えのないポカも実はやっちゃって、次回は気をつけなくちゃいけないけど。
会場から家の遠すぎる友人2人が私の部屋に泊まりにきた。6畳の部屋に3人詰め込むとかなり窮屈な上、逆の立場のときは上げ膳据え膳の歓待をしてもらってるのに、私は「テキトーに寛いでねー」っておもてなしで、ちょっと申し訳ない気分。まぁ会場に詰めているのでウチには寝に帰るだけだし、彼女たちもテキトーに過ごしてくれるタイプだから大丈夫、と調子にのって日曜の夜なんか客を差し置いて先に風呂に入った挙句、彼女が出てくるのも待たずに爆睡。根っからホステス役は向いてない。
そして今日の朝、週末に疲れ果てた私たちは栄養ドリンクを一気のみして、それぞれの仕事に向かう。うーキツい。今日届いた『The Lord of the Rings −スペシャル・エクステンデッド・エディション−』(そう、届いたんです。うふ、うふ、うふふふ)を堪能するのを明日に伸ばさなくちゃいけないくらい疲れてる。愛するLotRだろうが何だろうが途中で寝てしまいそうだもの。そんなもったいないコトはできません。TVをキレイに拭いて気合入れて鑑賞しなくちゃ!
ところで、比較的暇だったハズの週末の予定ががんがん埋まりだしている。さすが師走。残念ながら冬海ダイビングはお流れになってしまったが(ちょとビビってたので先延ばしになって内心安心したかも)、今週末は飲み会、来週末はプチ旅行だ。鬼が笑うような話も出始めた。こんなに遊んでて大丈夫かと思うが、遊ぶのが私の活力源なんだから思う存分遊べるように稼ぐしかないでしょうねぇ。年末ジャンボが当たれば助かるんだけどなー。そろそろ当たってもイイんじゃない?(と、今の季節みんなが思っているんであろう)。